止めてください!!師匠!!   作:ホワイト・ラム

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まだまだ、熱くなりますね。
場所によっては、梅雨明けした所も多いんですかね?
まだまだ夏は続きます。

暑さでばて気味な作者です。
今回はぬえが被害者です。正体不明に飲み込まれたい方、大妖怪で不気味なぬえちゃんが好きな人は注意しましょう。


偽りの姿!!正体不明の悪意!!

皆さんどうも!こんにちは。

私の名前は詩堂(しどう) (ぜん)

偉大で優秀なお師匠様の元で、仙人目指して日夜修業中です。

 

目標はまだまだ遠いけど、千里の道も一歩から!!

毎日どんどん修業して、がんばって行きます。

 

……うん、別に底なし沼にダイブした訳じゃないよな……

けど、もう戻れないんだよな……だ、大丈夫、うん、そう……たぶん、きっと……

俺は間違ってない……ハズ……

どうしよう、自信無くなってきた……

 

「あら~?私の修業が不満?」

 

「そんな事ありませんよ!!ははは!!」

 

「あ、そうそう。今日の主役あなたじゃないから」

 

「また!?」

 

 

 

 

 

「ふん、ふふん、ふ~ん」

 

命蓮寺の離れ、そこに住むマミゾウが風呂敷に酒などを詰めていた。

鼻歌まで歌って、その様子は非常に上機嫌だった。

その時、離れの扉が開いた。

 

「あれ、どっかでかけるの?」

 

「おお、ぬえ。実は善坊に呼ばれての、熊肉が大量に手に入ったから妖怪の山で、焼いて食うんじゃと。

儂もお呼ばれしたんじゃ」

飲むつもりなのか、数本の酒やつまみを集めてる。

 

「へぇー、あの仙人モドキ、まだ修業してんだ。

根性なさそうだからとっくにやめたと思ってた」

 

「そう、棘のある言い方をするもんじゃないぞい?

どうじゃ、一緒に行かんか?相当量が有るみたいなんで、呼んでも構わんと言われておるんじゃ」

命蓮寺はお寺だ。

そうなれば、当然肉食はタブーだ。

そのため、マミゾウは唯一大手を振って誘える、ぬえに声をかけた。

 

「はぁ?行くわけないじゃん。私あの仙人モドキ嫌いなの。

そりが合わないって言うか……気に入らないって言うか……」

 

「まぁ、土下座して謝った相手にはそうじゃよな」

 

「マミゾウ!!それを言わないで!!私の中で最上級の屈辱なんだから!!

第一ね、あれは私の負けじゃないの!!初見殺しにびっくりしただけなんだから!!」

露骨に機嫌を悪くして、ぬえが唇を尖らせる。

 

「お主……里での善坊を噂を知らんのか?」

 

「噂?知る訳ないじゃん。興味ないんだし」

 

「ふむ、ま。それも良いじゃろう。

どうせ、いやでも顔を合わせる事に成る。

あ奴、儂の見立てではあと200年は確実に生きるぞい?」

マミゾウの言葉にぬえが固まった。

 

200年?それはとても人間の生きる時間とは言えない。

そう、もうすでにアイツはそこまで変わっているのだ。

 

「人の成長は早いわね……」

 

「じゃろうな。でなきゃ、儂ら(妖怪)は外の世界でもっと派手に動いておるよ」

 

「……」

マミゾウの言葉にぬえが黙りこくった。

 

「さて、んじゃ。儂はそろそろ出かけるかの……

秋巫女のヤツの打ち上げも兼ねておるからの」

そう言ってマミゾウは立ち上がった。

 

「秋巫女?」

 

「何でもないわい。もう、終わった事じゃ。

ああ、そうそう。聖には言っておいたが儂、明日の夜近くまで帰らんからな」

夜通し騒ぐぞい。と楽しそうに手を振って出ていった。

 

 

 

「……はぁ、すっかり孫と遊ぶおばあちゃんじゃない……

タヌキに言われてすっかりその気?」

マミゾウまでいなくなって、ぬえが退屈そうに寺の自室へと戻ろうとする。

しかし――

 

「あ!」

一瞬何か、思いついたような顔をしてすぐさま、マミゾウの部屋へと戻る。

そして、棚にある冊子を手に取り、パラパラとめくる。

これはマミゾウの仕事相手のリスト、勿論働く従業員の顔もきちんと載っている。

 

「えっと……あった!」

善のページを見て、ぬえがニヤリと笑って見せた。

数分後……

 

 

 

「うーん、完璧!」

鏡の前で、善がくるっと回転する。

その姿は完全に善その物。

だが、その正体はぬえだった。

正体不明の種を使って、善に化けたのだ。

変化が得意なマミゾウから、ヒントを得た。

 

「さぁーてと。この姿をつかってアイツの評判を下げてやるわ」

善の化けたぬえが、外に飛び出した。

 

 

 

人里……

 

「さてまずは、適当に人間に喧嘩でもふかっけて……」

そんな事を考えていると、男に声を掛けられる。

 

「おお、詩堂さんじゃないか!!

聞いてくれよ、この前やっとカミさんと娘が帰って来たんだ。

コレもあんたのおかげだよ。詩堂さんの好きそうなブツを用意したから、好きにやってくれよ!!遠慮することは無いからさ!!」

そう言って、男は善に化けたぬえに紙袋を渡してきた。

 

(知り合いでも気が付かない……うんうん、うまく化けられた様ね)

ひとまず自身の変化に安堵する。

 

「じゃーな、詩堂さん」

男は上機嫌で帰っていった。

 

「よしよし、確認も済んだしまずは腹ごしらえかな?」

あわよくば、善の姿で踏み倒してやろうと息巻いて近くの「藤原屋」と書かれた焼き鳥の暖簾をくぐった。

 

がらららー

 

「チッ……らっしゃーせー」

店の中に入ると、こちらも見向きもせずに、黒髪の店員がカウンター席にだるそうに座ったまま挨拶をする。

横顔を見る限り美人だが、明らかに態度が悪い。

 

(いきなり舌打ち?ま、いいわ。

これは喧嘩の火種にして――)

 

「おい、お前――」

ぬえが口を開こうとした時――

 

ダダダダダッ!!!

 

「輝夜ァ!そのだるそうな挨拶はなんだ!!

客商売舐めてんのか!?

まずはお冷とお絞りとお席に案内だろうがぁ!!」

 

「いぎゃ!?」

奥から白髪の少女が走り込んできて、だるそうな定員の顔面を思いっきり蹴飛ばす!!

 

「ちょ、ちょっと……」

いきなり始まるバイオレンスな光景に流石のぬえも閉口する。

信じられるだろうか?いきなり顔面を蹴り、さらに追撃する様に背中を踏みつける店長という異様な光景を!!

 

「いやー、すいません。コイツ世間知らずで……

後でよく言っておきますんで――あ、詩堂さんか」

善の事を知っているのか、白髪の店長がぬえにフレンドリーに話しかける。

名前を聞いた瞬間、倒れていた店員が反応した。

 

「え?詩堂?

ああ、見つけた!!こいつ!ここで会ったが100年目よ!!

アンタのせいで、この様よ!!どうしてくれんのよ!!」

鼻血を全く拭かずに、店員が顔を上げる!!

 

「え、えっと?」

 

「しらばっくれる積り!?アンタが私を破産させたせいで、こっちはバイト生活よ!!

永琳に話したら話したで『ついに就職を?……ぐす、姫様、ようやくようやく社会復帰を……』なんて泣き出すし!!

全部アンタのせい――ぐぎぃ!?」

 

ボギンィん!!

 

店員が店長に首をあらぬ方向へ捻じ曲げられ沈黙する。

 

「あわわわわ……」

世紀末もビックリのバイオレンスワールドに、ぬえが震えあがる!!

 

「まったく、皿とか椅子とか壊すせいでコイツちっともバイト辞められないんだよな……

ま、大体は詩堂さんのおかげかな?おまけするから、何か食って――」

 

「も、もう結構です!!」

ぬえは逃げる様にその場を後にした!!!

 

(やばいやばいやばいやばい!!あの店、おかしい!!

簡単に店員殺す店長も、そいつと顔見知りのコイツ()も!!)

震えながらぬえが走る。

 

思いだせば、あの店員は善が自分を破産させたと言っていた。

過酷な労働環境、きっとあの店は悪徳業者の店に違いない。

 

(まさか善のヤツが、破産させたあの子を店に売ったの?)

ぬえの脳裏には、邪悪な笑みを浮かべて札束を数える善と、怖いお兄さんに捕まえられ涙を流すさっきの店員の姿が浮かぶ!!

 

「こっちまで、邪仙譲りなのね……」

勝手に善の裏の顔を思い浮かべ、ぬえが戦慄した。

 

 

 

「あ、詩堂さん。こんにちは」

 

「!?あんたは……」

突如後ろから掛けられた声にぬえが振り返った。

そこにいたのは――

 

「稗田 阿求……」

 

「はい、名前。憶えてくれたんですね。

うれしいです」

にこやかに阿求が笑って見せる。

 

(何?コイツ、阿求とまで知り合いなの?)

稗田 阿求といえば、人里でその名を知らぬものはいない。

いや、妖怪のほとんども彼女の名と()()を知っているだろう。

幻想郷縁起の執筆。彼女が転生を繰り返し、長い間書き続けている本だ。

そう、彼女はいわば幻想郷の中核の一人。

重要さで言うなら、博麗 霊夢、八雲 紫と肩を並べる存在だ。

そんな相手に、邪帝皇が顔見知り……

 

(ど、どう云った間柄なの?)

邪仙の弟子にすぎない男と幻想郷の重役、その二人の関係はひどく気になった。

 

「この前はありがとうございますね。危ない所を」

 

(危ない所!?危ない所で何をしたの!!)

 

「ま、まぁね。あれくらいは、お安い御用だよ」

何とか怪しまれない様に話を合わせるぬえ。

 

「そうそう、詩堂さんのアレ(読み聞かせ)すごい人気でしたよ?

子供たちも、もっともっとって言ってましたよ」

 

(アレ?人気?もっともっと?

……それ、やばいクスリとかじゃ……!?)

ぬえの脳裏に怪しげな薬を配る善の姿が浮かぶ。

 

「い、いやそうだね、機会が有ればね?」

 

「私は毎日でもって、思ってるんですけどね?」

 

(毎日!?ヤク中なの!?コイツ、ヤク中じゃない!!)

 

「は、はは……なかなか難しいですね……」

これ以上は危ない!!これは幻想郷の触れてはいけない闇の部分だ!!

そう判断したぬえが立ち去ろうとする。

 

「あ、詩堂さん!お忙しいのは分かってますけど……

また、お店(鈴奈庵)に来てくださいね?

(コーヒーとか)サービスしますから、私待ってますから!」

 

(コイツ、何者だよ!?『サービス』!?

お店!?『待ってる』って……

夜のお店なの?幻想郷の重鎮をヤク漬けにして、ヒモ生活してるの!?)

ぬえの脳裏に、あられもない恰好で三つ指を付く阿求とそれを好色な瞳で見下ろす善の姿が浮かぶ。

 

「わ、悪いけど。用事思い出した――」

 

ドン!

 

阿求に背を向け走り出すぬえ、その時路地から出てきた男と激突した!!

 

「イデェ!?」

 

「ああもう邪魔なんだよ!!俺の里を荒らすな!!」

半場ヤケに成って、なんとか善のイメージを下げようとあえて乱暴な口調でぶつかってきた男に怒鳴り散らす!!

頭をぶつけたのか、男は気絶していた。

 

「詩堂さん大丈夫――」

 

「こっちに来るな!!」

心配する阿求を突き飛ばし、反対側に歩き出す。

もう、ぬえは振り返らない。

振り返るのが怖いから、一刻も早く里から逃げたいから!!

 

「詩堂さんなんで……」

酷くショックを受けた阿求。

 

「阿求様ご無事ですか?」

近くにいた、阿求警護の人間が阿求を心配する。

その時、倒れた男を介抱しようとした別の警護が声を上げる!!

 

「隊長!!この男、例の人肉事件の首謀者です!!」

 

「なにぃ!?」

最近分かった事だが、里の中で人を攫い、肉屋に化けた妖怪が妖怪に人肉を売る事件が有った。

先日、その実行犯は自首したが、計画を立てた首謀者の別の妖怪は逃げたままだった。

妖怪は、阿求警護隊によって連れていかれた。

 

「詩堂さん……」

突然走り出したのは、妖怪を捕まえるために。

突き放す態度は自分を危険に巻き込まないために。

『俺の里を荒らすな!!』の言葉は、彼なりの幻想郷への愛……!

 

「貴方は、素晴らしい人なのですね!!」

阿求の中で、善の評価が大きく跳ね上がった!!

 

 

 

「あー、この森いつもジメジメしてるなー。

はぁ、なんか疲れた……」

ぬえが魔法の森の中を善の姿で飛び回る。

色々しようとしたが、皆失敗ばかりだ。

そろそろ帰ろうかな。とつぶやき踵を返すと――

 

ドン――ッ!ドサッ!

 

「いてて……」

何かなぶつかり、ぬえが転んだ。

打った頭をさすりながら、ぶつかった相手を見る。

それは、黒いワンピースを着た妖怪。

ルーミアだった。

 

「貴方は食べて良いにん――げぇぇぇん!?」

お決まりのセリフの最中に、ぬえの顔を見て腰を抜かす!!

 

「ん?どうしたの?」

怯えるルーミアを心配して、ぬえが蹲る彼女に手を差し出す。

その時、跳ね上がる様にルーミアが飛び起き、後ろの木に体をぶつける!!

 

「いやぁあぁああああ!!ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!!

謝るから、もうしないから、ひどい事しないで。

ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいご――」

虚ろな、まるで彼女自身が生み出す闇の様に暗い目をしながら、ひたすら「ごめんなさい」を繰り返すルーミア。

 

「い、一体何が……

マジで何なのよ、コイツ()……」

なぜ、このような事になったか分からないが、ぬえはひどく動揺した彼女から逃げるように姿を隠した。

それがルーミアの為になると思ったからだ。

ぬえが去った後も、むなしくルーミアの声が響いていた。

 

 

 

 

 

「ふぅ、結局収穫は無しか……」

残念そうにぬえが変化を解き、命蓮寺の中に入る。

 

「あ、丁度いいところに」

庭にいる聖と視線が合う。

珍しく、マミゾウ以外の全員がそろっていた。

 

「なに?なんかしてんの?」

 

「檀家さんから、お芋を貰ったのでお八つ代わりに食べることにしたんですよ。

落ち葉も集めて、チリ紙と一緒に焼くんです」

聖が優しいほほえみを浮かべながら、籠に乗った大きな芋を見せる。

 

「へぇ、焼き芋ね。それは――」

 

「古紙を持ってきま――おっとっと!?」

ぬえが話そうとした時、星が足元に会った古紙につまずき、ぬえにぶつかった。

その拍子でぬえの持っていた、本屋に渡された物――すてふぁにぃが地面に落ちた。

 

ドサッ……!

 

ぬえの落とした紙袋に皆の視線が集まる。

その瞬間!!時間が止まった!!

 

「あっ……」

皆の紙袋に向けていた視線が一斉にバラバラに分かれた!!

ある者はぬえに、またある者は所在無さげに地面に、またある者はなおも地面に落ちた本の注がれ続けた!!

 

共通するのはただ一つ!!皆ぬえに、同情ともいえる生暖かい笑みを浮かべたこと!!

 

「ち――違うから!コレ私のじゃないから!!」

慌てて否定する様に、皆に言い放つ。

 

「別に、誤魔化さなくても良いんですよ?人の好みは人それぞれ、妖怪である貴女もそれは変わらないでしょ?」

ぎこちない笑みを浮かべ、聖がぬえにそう言ってくれる。

くれるのだが――

 

「なんで微妙に距離を取ってるの!?ねぇ!!」

微笑を浮かべたまま、ゆっくりと後ろに聖が後退する。

 

「あ、そうでしたー。檀家さんの方へ行く予定が有ったので、失礼しますね~」

笑みだけは何とか作ったまま、聖が逃げるように寺の中へ消えていった。

 

「……はぁ、君もなかなかの好き者だったようだね……

こういうのは、邪仙の弟子だけにしてほしいよ。

コレ、処分しておいてくれよ?彼はいつの間にか私の術を真似して、こういう本を探すのが上手くなってきたからね」

ナズーリンが、ため息をつく。

 

「な、ナズーリン?あの本は一体……」

 

「ご主人は知らなくてもいいよ。

毘沙門天の代理が、あんなもの読みふけっているなんて噂が立ったらたまらないからね」

 

「しかし、ぬえをほおっておく訳には――

それにお芋も――」

 

「さて、ご主人がそろそろまた宝塔を無くす時間だから、二人で探しに行くよー」

わざとらしい理由をつけてナズーリンが星をかばう様に、何処かへ連れていく。

 

「ま、待ってよ!!別にそんな事言わなくても良くない!?」

 

「ぐす……えぐい……黒いよ~!グロいよ~!

こんなのおかしいよ~」

 

「よ~しよし、もう大丈夫だぞ?」

思った以上に初心だったのか、村紗がそれをみて泣き出している。

一輪が姉御肌な部分を見せ、村紗を胸に抱いているが、その表情はやはりこわばっている。

その後ろで、雲山が厳しい視線をこちらに投げかけている。

 

「あ、あああ……」

 

「さ、村紗行こう?部屋でお茶を入れてあげるから」

何も言えないぬえを横目に、二人が寄り添うように去っていく。

残った雲山の鋭い視線がぬえに突き刺さる。

 

「儂も男じゃ、そういう物に心動かされない事はない。

だが、裸を見るのは生涯守ると決めた者のみ!!

お主は軟弱だったようじゃな……!」

そして、雲山までもがその場を離れた。

 

「うう、っ……ぐす、みんな信じてよ……私は……」

崩れ落ち、涙をこぼすぬえの肩に小さな手が置かれた。

見ると、モフモフの耳をした少女――幽谷 響子だった。

 

「うう……響子……」

 

「エッチなのはいけないと思います!!」

耳元で大声でそう叫んだ!!

幼い純真な心はぬえの荒んだ心にクリティカルヒット!!

痛恨の一撃!!

 

「ぬ、ぬえぇええええええええん!!!!」

遂には、大きな声で泣き出した!!

その声は、里を超え、河を超え、山を越えて……

 

 

 

 

 

「ん?師匠、今何か聞こえませんでした?」

 

「そうかしら?何も聞こえなかったけど……

気のせいじゃない?それよりも、お肉お替り」

 

「わたしも、欲しいぞー」

 

「はいはーい。

あ、そろそろこっちの芋も良い感じですよ?」

善の耳にだけかすかに聞こえて消えた。




お薬乱用ダメ絶対!!
人を呪わば穴二つです。

珍しく今回は善の悲鳴が有りませんでした。
善の苦しむ姿や、悲鳴や命乞いが好きな人ごめんなさい。

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