止めてください!!師匠!!   作:ホワイト・ラム

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なるべく早くという事で、投稿。
今回はDIOのイメージが崩れる可能性があります。
ファンの人はそこに注意してください。


コラボ!!星の一族の末裔が幻想郷で暮らす様です2!!

「何とか成りませんかね?」

 

「無理だ」

善の問いに承太郎が短く答える。

胡坐をかいて座る善の足の上には一人の幼女が座っている。

 

「よしよし、セーちゃんはかわいいなー」

 

「仙人さまぁ、くすぐったいです」

善が目を細め、セーちゃんと呼んだ子の頭を撫でる。

 

「はぁはぁ……本当に……本当にセーちゃんはかわいいねぇ!!!」

 

「きゃはぁ!!」

善が後ろからセーちゃんを抱きすくめる!!

後頭部に顔を乗せ満足げに話す。

 

「こう……年を取らせるスタンド的なの、無いですかね?」

 

「無理だと言ったハズだ。老いさせる事は出来るが、精神の成長はない…………

おい!!ペド野郎!!いい加減その子から手を放せ!!」

会話の最中のも構わすセーちゃんを撫で続ける善に遂に承太郎が切れる!!

何かあったらスタンドをぶち込もうとさえ、考え始めていた!!

 

「まぁまぁ、落ち着いて承太郎さん。

ほら、セーちゃんが怖がってますから……

ほーら、セーちゃん怖がらなくてもいいよ~?あの人はカルシウムが少し足りないだけだからねー?」

 

「はい……怖くない……怖くない……」

 

「あー!!たまらん!!かわいいなー!!セーちゃんは将来美人さんになるぞー!!

おおぅ……よしよし……」

膝の上でおびえるセーちゃんを善が撫で続ける。

善は気が付いていない。

承太郎の目が犯罪者を見る目に成って居た事を……

善は知らない。

芳香までもが、善を汚物を見るかのような眼で睨んでいることを……

そして……

行ってはいけない道を爆進している事を知らない!!

 

 

 

「さて……ペド野郎は一旦置いておいて、解決策を考えるぞ」

 

「はい、承太郎さん」

善がセーちゃんを膝から下ろし、承太郎の前に座る。

 

「さて、コレはほぼ完全にスタンド攻撃だ。

『セト神』という本体の影と融合するスタンドの仕業だな、その影と触れ合うと精神と肉体を若返らせることが出来る。

普通の人間なら、数秒影に触れただけで胎児の状態まで戻されちまう。

そうなると、当然死ぬ。まぁ、当たり前だよな?

解決するには本体を倒す以外に対処は無い。お前の師匠が子供の戻る程度で済んだのはラッキーだな。

あと数秒見つけるのが遅ければ、今頃確実に死んでいただろう」

 

承太郎の言葉に善が息を飲みこんだ。

善にとってはだが、師匠はかなりの実力者だ。

「とっては」という表現なのは、師匠の全力を見た事がないからだ。だが、神子や布都との会話で仙人が1400年以上生きる事の難しさは聞いていた。

師匠はその時間を生き抜いてきた確固たる実力者、使える術も本人曰く1000を軽く超えると言う。

その師匠があっけなく倒され、場合によっては死んでいた可能性があると聞かされ、酷く動揺した。

 

「スタンド使いはそんなに強いんですか……」

 

「強いというよりも勝負にならないと言った方が正しい、スタンドは普通スタンドでしか倒せない。

そもそも普通の奴にはスタンドを見る事すら出来ない。

勝てる見込みは現実的に言って、ゼロだ」

承太郎が帽子の位置を直しながら答える。

善の脳裏にさっき見たスタープラチナとクレイジーダイヤモンドの能力がよぎる。

墓石を粉砕するパワー、そしてそれを再生する特殊能力。

物理的な力、特殊能力、どれをとっても次元の違う力だった。

 

「まぁ、お前はここでまってろ、飛び散ったDISCは残り7枚。

全てのDISCを回収すればお前の師匠も元に戻るハズだ。

幸い、探し物をするためのスタンドもある」

それだけ話すと承太郎が立ち上がった。

 

「夕飯は承太郎さんの分も作っておきます。

しばらく、亀の中で生活するのは窮屈でしょ?」

 

「ああ、そうだな。しばらく世話になる」

そういうと今度こそ承太郎は、善たちの家から出て行った。

 

 

 

「さて……亀の中に有ったカメラを持ってくれたのは、幸先良いな」

学ランの内ポケットから、承太郎はポロライドカメラを取り出す。

 

ハーミットパープル(隠者の紫)!!」

承太郎の右手を覆う様に、茨の様な紫のスタンドが出現する。

そしてその腕で、ポロライドカメラを叩き壊した!!

 

「さて……と」

壊れたカメラから射出された、一枚の写真を見る。

最初は真っ白だったが、ゆっくりと『此処ではない場所』が写っていく。

これぞハーミットパープルの能力『念写』だ。

 

「人が多いな、後ろに有るのは農耕具だ。人里の畑を耕す奴らを探すか」

写真をポケットにしまって承太郎は人里に向かって歩き出した。

 

 

 

 

 

時間は約1日前に戻る。

 

「さぁてと、今日も一日一仕事だべ!!」

 

「んだ、んだ」

数人の男たちが長屋で目を覚ます。

此処は農耕を生業としている男達の家だった。

家族を持たない、または家族から離れて暮らす男達が集まっている。

 

「おーい土井、早く準備するべ」

リーダー格の男が、部屋の端で上半身裸で寝ていた男に話しかける。

 

「ふん、農耕などに興味は無い!!王には王の、料理人には料理人にふさわしい器という物がある。

このDIOに農耕など――ぐぁ!?」

自身をDIOと名乗った男が、リーダー格の男に頭を殴られる!!

 

「土井!!なーに訳解らん事言ってんだべ!!さっさと準備するだ!!」

 

「な、なにをするだー!!……はッ!?口調が……

とにかくこのDIOは農耕など――」

 

「土井!!いい加減にするべ!!」

DIOは抵抗空しく、リーダーに畑まで引っ張られていった。

 

 

 

「はぁ!!とぉう!!」

ジャガイモ畑にて、DIOが鍬を手に畑を耕す。

その顔は屈辱に染まっていた。

 

(くそう……偶然とはいえ、DISCから逃げ出せたのは運が良かった……

スタンドも拾えたし、DISCを拾った男の精神を乗っ取る事に成功したのも良しとしよう……

だが!!なぜこのDIOが今更畑など耕さねばならぬのだ!!

このままでは……このDIOがDOI(土井)とか言う奴の為に働いてる様ではないか!!

しかも……「世界(ザ・ワールド)」!!)

自身の分身であるスタンドを呼び出す。

黄金のボディに筋骨隆々のたくましい体。

背中のポンプに手の甲の時計意匠。

世界を支配する力を持った、スタンド名実共に最強のスタンド!!

……のハズだった。

 

『無駄ぁ!!』

ザ・ワールドに命じて、リーダー格の男を攻撃する!!

背中から野太い腕で、殺す気の一撃を加える!!

 

「イデェ!?なんだ?最近叩かれるような痛みが……」

一瞬、痛みに顔をしかめるが再び農耕を再開する。

 

「くそう……やはりだめか!!」

DIOは忌々し気に自身のスタンドを見る。

乗っ取った土井の精神に影響が有ったのか、すさまじいレベルでの弱体化を受けてしまっていた!!

 

「だが……だがまだ出来る事は有る!!ザ・ワールドよ!!ここら一帯を肥沃な土壌に変えてやるのだ!!」

DIOの命令にザ・ワールドが一瞬驚いた様な顔をする。

しかしその後、余っていた鍬を手に取り農耕を始めた!!

DOIの精神は思った以上にDIOを侵略していた!!

 

「あんれまぁ……土井の隣で鍬が勝手に畑を耕してるべー。

付喪神かなんか知らねーが、土井すげーべー。

初之瀬が病気で開いた穴もすぐに埋まるべな」

 

「WRYYYYYYYYYYYYY!!!手回し耕運機だ!!!」

手回し耕運機を持ち出しDIOがすさまじい勢いで畑を耕していく!!

 

 

 

 

 

再び善たちの家。

 

「よしよし……セーちゃんはかわいいな~」

 

「くすぐったぁ~い」

膝の上に乗せたセーちゃんを善が再び撫でる。

撫でられるたびにセーちゃんが僅かに身をよじる。

 

「善は本当は小さい子の方が好きだったのか!?」

芳香が善を見て、遂に口を開く!!すさまじい怒りの形相である!!

 

「いやぁ?俺年上の人の方が好きだぜ?こう……『悪い女』って感じの人に弄ばれたい的な?包容力のある、頼りになる人が好きだな」

 

「けど、セーちゃんはちっちゃいぞ!!おっぱい無いぞ!!」

芳香がセーちゃんの胸を指さす。

びくりとセーちゃんが体をこわばらせる。

 

「こら、芳香。女の人を胸で判断しちゃダメだろ!?

それに俺は、セーちゃんに対してそういう感情は持ってない!!」

 

「本当か?」

 

「ただ……セーちゃんを見てると……『ああ、俺はこの子を守って残りの人生を生きて行くんだな』って気分になるだけだ」

優しい父親が娘をいつくしむ様な顔で、セーちゃんの頭を撫でる。

善の感情が伝わったのか、セーちゃんもその身を善の腕に預ける。

 

「うわーん!!善が手遅れだー!!ロリコンは病気だー!!」

ごろごろと床に転がって、泣きわめく芳香!!

善はさらに追撃をかけた!!

 

「なぁ芳香。養子縁組ってどうやるっけ?」

 

「養うのか!?善はパパになるのか!?」

 

「セーちゃん……セーちゃんさえよかったら、俺の事を『お父様』って呼んでいいんだぞ?」

 

「お父様?」

芳香の突っ込みを無視して、善がセーちゃんに意見を聞き始める。

 

「ぜーん!!自身を取り戻せ!!お前はそんなんじゃないだろ!?いま、すてふぁにぃを持って――」

 

「セーちゃんにそんな物見せるんじゃない!!

ああもう……さて、セーちゃんをお風呂に入れてあげないと……

墓場に居て少し汚れているし……」

セーちゃんを抱き上げ、風呂場に善が向かっていく!!

 

「や、やめろぉ!!それはいけないぞ!!それは!!だめだー!!」

 

「芳香、お前じゃセーちゃんをお風呂に入れられないだろ?ここは俺がやるしかないんだよ!!!大丈夫だ、子供相手に邪な事を考えるハズないだろ?

さぁ!!セーちゃん、お風呂で遊ぼうね!!」

あわや犯罪者一歩手前!!……もうすでにアウトか?

とにかく善が理論武装をした善が、理性を投げ捨てようとする!!

その時、居間の扉が開いて小傘が顔を見せる!!

 

「善さ――あれ?」

珍しく芳香と激しく言い合う善を見る。

そして彼の手には、何処かで見た青髪の幼女。

 

「む、娘さん?」

震える指で、小傘やセーちゃんを指さす。

 

「あー!!良い所に来てくれたぞ!!この子をお風呂に入れてやってくれ!!」

芳香が善から、セーちゃんをひったくると小傘に渡す。

小傘は、人里でベビーシッターの様な事をしている為、こういった事には慣れている。

端的に言えば、善よりも適任なのだ。

 

「ああ……セーちゃんとのお風呂が……」

すさまじく残念そうな顔で、小傘も去っていった浴室の方を見る。

相変わらず芳香が厳しい目で善を睨み続ける。

 

 

 

 

 

「さっぱりしました!!」

セーちゃんが再び善の膝に座りながら髪を乾かしてもらっている。

 

「セーちゃん♪セーちゃん♪」

善が上機嫌で、セーちゃんの髪を触っていた。

 

その横では芳香が小傘に事の説明をしていた。

 

「なるほど……スタンド……そんなのが」

 

「善はすっかり、この調子なんだー」

ひそひそと小傘と芳香が話し合う。

チラリと視線を向けると、非常に仲のよさげな二人が居た。

 

 

 

「あ、雨だ」

最初に異変に気が付いたのは小傘だった。

彼女は傘から変化した為か天候、特に雨に敏感だった。

 

「さっきまで雲ひとつなかったのに……」

そういって善が立ち上がり、雨が入らない様に窓を閉めに行く。

 

「この雨、なんだか……変。

なんて言うんだろ?普通の雨じゃ……ないみたい」

小傘の言葉を聞いて善の顔色が変わる。

 

「芳香、必要な物をまとめろ。

小傘さん、前私がやったみたいにセーちゃんを抱いて跳べますよね」

 

「え?善さん?」

小傘が自体に付いていけず、慌て始める。

 

「仙人は妖怪にとってご馳走、師匠を弱体化させたのは捕食する為でしょう。

けど、スタンドを持ってる奴が持ってない俺たちから逃げる必要はないハズ……

にもかかわらず、この姿で残した。

考えられる、可能性として……『師匠を幼くしたスタンド使いは、別のスタンド使いに命令されてやった』という可能性。

いざ、倒そうとした時承太郎さんを見て逃げた。って言うのが私の予想です。

けど、今承太郎さんは居ない……はやりこのタイミングを狙って来たか……」

善が、札を懐に数枚しまう。

グギグギと指を鳴らし、気を使い体の強化を始める。

 

「芳香、15分で戻る。俺は今度この家に入るときノックを4回してから入る。

それ以外の方法でこの家に入って来た奴は俺じゃない。

その時は中庭から師匠を連れて人里に逃げろ、流石の妖怪も人里までは追ってこないハズだ」

善は手短く、そう告げると居間から出ようとする。

 

「善、待ってくれ」

 

「なんだ?」

去ろうとする善を芳香が後ろから抱き留める。

 

「死ぬのはダメだからな?」

 

「………………ああ、そうだな」

芳香の言葉に、答え善はゆっくりと玄関へと向かっていく。

この時確かに二人は約束したのだろう。

”生きて帰る”と……

 

 

 

 

 

「コレはすごいな……」

家のドアを開けた瞬間、すさまじい雨と風が善の全身を容赦なく打ち据える。

さっきまでの天気を考えるとまずありえない事である。

 

「おお、いたいた」

墓の入り口方向から、一人のレインコートの男が現れる。

その横は雨が降っているのだが、人型に雨が避けている。

いや、見えない何かが『居る』と考えるのがふつうだろう。

 

「ほう、弟子がお出迎えか?」

レインコートの男が、顔を上げる。

くりぬかれた様に真っ暗な両目に、痩せこけたミイラの様な肌。

どう見ても人間でないのは確かだ。

 

「何か御用でしょうか?妖怪さん?」

 

「お前の師匠がよぉ?弱くなったから、食おうと思ってな?それとコイツ……と言っても見えないか、それの実験さ」

雨で浮彫にされた何かが、両手を上げる様に動いた。

 

「スタンド……」

 

「銀色の丸い奴を拾ってさぁ、コイツが覚醒したんだよ……

名前は……『ウェザーリポート』仲良くしてやってくれよ!!!」

妖怪が腕を上げると同時に、ウェザーリポートが走る!!

地面の水も波紋が揺れ、風は善の頬をかすめる!!

 

「気功拳!!」

タイミングを合わせ、カウンター気味に腕に気を纏わせた手刀を振り抜く!!

しかし手当たりは全くなかった!!!

 

「ばぁ~か!!ハズレぇ!!」

善の首が強い力でつかまれる!!

持ち上げられ、首が締まる!!

 

「窒息させてやる!!」

 

「お前、馬鹿だろ?触られたら、何処にいるかって教えてる様な物だ!!」

人型の顔があると思われる場所に、拳を叩きこんだ!!

しかし善の拳は空しく空を切るだけだった。

 

「スタンドは、スタンドでしか倒せないぜ?そんな事も――――がぁ!?」

妖怪の顔に石がめり込み、鼻血を垂らす。

スタンドには触れられないが、スタンドを使う妖怪には通常攻撃も効く様だった。

 

「一発もーらい……」

 

「ふざけ、るな、よぉおおお!!ウェザーリポートぉおおおお!!!」

善が投げ捨てられ、墓石に叩きつけられる!!

 

「ウェザーリポートは雨を降らせる能力じゃない……ウェザーリポートは天候を操る!!」

 

「ぐぅあああああああ!!!!」

善の胸が掴みあげられ、そこから白く凍結していく!!

 

「どうだ?このまま、肺を凍結させて呼吸不可能にして殺してやろうか?それとも……こっちの方がお望みかな!?」

 

「な、が、はぁ!?」

善の眼球が紅く染まっていく!!眼球内の血が充血しているのだ!!

 

「自身の身近にある空気には毒があるって知ってるか?

この前偶然見つけたんだ……空気を少しいじれば人間はどんどん弱っていくぞ?」

妖怪は詳しい原理を知らない様だが、空気の中にある酸素の濃度をこの妖怪は上げているのだ。

酸素の濃度が上がれば、人間は生きて行く事は出来ないのだ!!

 

(はぁはぁ……この前の修業でやった……水中で少しの空気ですごすやり方を――気の使用法を変えなくちゃ……)

先日の修業と、抵抗する程度の力を使い死をゆっくりにしていく。

少なくとも時間は稼げるハズだった。

 

「さぁて!!死のうか!!」

さっきとは反対方向に、善が投げ捨てられる!!

この妖怪は遊んでいるのだ、絶対の武器があり必ず勝てる相手にワザと手を抜き、嬲り殺しにする気なのだ。

 

「無様ぁ!!帝だとか皇だとか大仰な二つ名の割には、雑魚だな!!」

 

「二つ名?そんなの俺にはねーよ……」

息を止めながら善が立ち上がる。

 

「……いいね、足掻け!!ウェザーリポート!!」

不可視の拳で善が殴る飛ばされる!!

浮遊感が善を襲い空中に投げ出されたのが解った。

無我夢中で善が手を伸ばした!!

指先に何かが当たり吹き飛ばされるのが止まる。

 

「ぐふっ!?」

重力に引かれ善が地面に倒れる。

指が引っ掛かったのは、承太郎が善を投げつけ倒した墓石だった。

 

「運がいいな?」

善の目の前で、墓石が砕ける!!

おそらくウェザーリポートが砕いたのだろう。

 

「次は殺すぞ?」

妖怪の言葉は善の耳には入ってなかった。

善の視線の先には……

 

「なんで……此処に?」

砕けた墓石のしたから見える銀色のDISC!!

それはスタンドのDISC!!

 

「最初から、此処有ったのか!?俺が投げられたその時に……!!」

善は承太郎の言葉を思い出していた。

『出会いとは引力だ』

 

「トドメだぁ!!!」

ウェザーリポートの拳が善の頭を砕こうと振り下ろされる!!

 

「がぁ!?」

妖怪が手を引っ込める!!

急激な痛みとに顔をしかめる!!

 

「おまえ……それは!?」

 

「『出会いとは引力』なるほど、その言葉は嘘じゃないらしい……」

スゥっと息を吸い込み、自身の分身の名を呼ぶ――

 

 

 

 

 

嘗て100年の眠りから目覚めた怪物がいた。

そしてそれをを倒そうとする、スタンド使い達がいた。

星の意思、黄金の精神に導かれ……

集まった高貴なる戦士たち……

その男達は――星屑の十字軍(スターダストクルセイダース)

 

そして、その十字軍に成れなかった男が居た。

 

『今度こそジョースターどもを殺してきてくれよ。

わたしのために――さもなくば私がお前を殺すぞ!』

 

恐怖に敗北し――己の無力を知り――

 

立ち向かう事を諦めた――

 

『一番よりNo.2!それが俺の人生哲学よ!!』

 

そんな男……その諦めた男のスタンドが今!!

忘れ去られた者達の楽園で!!

あの日選べなかった、選択をするかのように!

困難に立ち向かう男の手に!!

今!!再びその姿を現す!!

 

 

「『皇帝(エンペラー)』!!」

メギャンと音がして善の右手に黄金の銃が握られる!!

 

「銃は剣より強し!!さあ、最終ラウンドだ!!」




実は個人的にハーミットパープルが好きなスタンド上位に入ります。
何というか、チート臭い強さよりも工夫で戦うという方が好きなんですよね。

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