ゆっくり魔理沙「待たせてしまいすいませんでした!!」
始まったアレディと剛の試合
ケルベロスより放たれた銃弾を横に避けてからサイドステップをしながらアレディが接近する。
接近するアレディに剛はケルベロスの銃身の下に取り付けたスライド式銃剣を突き出し、アレディはそれを避けながら連続パンチを浴びせる。
「っ!」
すぐさま艤装下の腕を使って反撃しようとする剛だがアレディは素早く離れ…
「機神!乱獣撃!!」
腕を連続で振るい現れた龍型の気弾が剛に襲い掛かる。
「っう!」
慌てて避けた後に動きながらケルベロスで牽制する。
「ふむ……接近戦ではミスターコマンド―が不利だな」
「え?どうしてですか?」
「と言うかコマンド―だと別人を思い浮かべるッス;」
それを見て述べたハーケンのに五月雨が聞く中で護はその人物を思い浮かべる。
「ミスターコマンド―が生前どういう戦い方をしてたか知らないが、今のミスターは水母棲姫の姿になっているから蹴り技が出来ず、おのずと使用できる格闘術が拳や腕に頼りっきりになる」
「けど、大きい腕が足の変わりになったりしてるんじゃないんですか?さっきだって攻撃にしようしてましたし」
先程のを見て解説するハーケンに漣が聞く。
「同じ手なのと位置的に足技に近いのは出せるだろうが、ミスターコマンドは身体の構造上、おのずと振るう、殴りつける、相手を掴むなどの簡単な格闘程度しか出来ないから主に銃を使う事に使用してるって事だな」
「確かに剛さんは銃を使う事が多いですね」
「そう言えばっぽい」
付け加えるハーケンに不知火は思い出し、夕立も見てきた中から頷く。
今はライトマシンガンのオルトロスを艤装の下の腕に握らせてアレディの避けれる所を制限させ、自身はケルベロスをホルスターに収めてからグレネードランチャーのカルキノスを出現させて手に取り、アレディが避けた先へと狙いを付けて発射する。
ドドーン!!
それによりアレディは爆風に飲み込まれ、その周囲は煙に包まれる。
「これは流石に決まったんじゃない?」
「いや、ここからだな」
呟いた霞はハーケンの言葉にどういう事かと思った直後…車の起動する様な唸る音が響き渡る。
「なっ!?」
「え、ちょ、ま、まさか!?」
響き渡る音に光太郎と護が驚く中で煙が吹き飛び…深紅の瞳を光らせた仮面ライダークウガが姿を現す。
「なんとぉぉぉぉぉぉ!?」
「あ、アレディさん、なんですか!?」
「ええ、そうよ!あれこそアレディがド変身する。彼の一族に伝わる戦士、仮面ライダークウガよ!」
煙の中から現れた存在に驚きの声をあげる漣と榛名にビスマルクがご機嫌に答える。
剛はすぐさま左手でアサルトライフルのキマイラを取り出してトリガーを引く。
放たれた銃弾に対し、クウガは素早く手を動かす動作をする。
その後に握った拳を開き…握っていた数発の銃弾を落とす。
「………………は?」
「え、今、え?」
その光景に曙や戦治郎側の面々は唖然とし、剛も思わず言葉を失くすがクウガが接近して来るのに気づき、慌ててキマイラを向けようとするが、その前に手刀で持っていた腕を攻撃されて取り落とし、続け様にカルキノスも蹴り飛ばされる。
だが、ただではやられないと艤装の下の腕を振るうがクウガは軸足になっている足でジャンプして避ける。
「水よ!我と共に清めん!」
距離を取ってクウガが叫ぶとアークルの中央の霊石が青く染まった後に海から水が噴き出してクウガを包み込む。
水が弾け飛ぶとそこに青のクウガ、クウガドラゴンフォームが立っていて、その手には水が棒状の様になっていたと思ったら専用武器であるドラゴンロッドへと変わる。
「なっ!?フォームチェンジの仕方が違う!?」
「え?そうなんですか?」
それに知ってる光太郎は目を見開き、大和が代表で質問する。
「ああ、クウガは複眼や鎧の形状に色が変えるんだが、俺の知ってるフォームチェンジの流れはあんな風なのじゃないし、武器も水を変化させてではなく、棒状の物などを変化させて専用武器にするんだ」
「物を武器に変えるのか!?」
「へぇ、それは凄いわね~」
簡単に説明する光太郎のに摩耶は驚き、川内が感嘆してる間に剛はミサイルランチャーのテュポーンを出現させてミサイルを放つがクウガDFは素早い動きでミサイルを避けて駆け抜け、剛へ接近してドラゴンロッドの連続突きを浴びせる。
「速い!?」
「それに見事な棒術…」
その速さに驚く扶桑の後に通は感嘆する中で剛はテュポーンを手放して付き出されたドラゴンロッドを掴んで後ろに投げ飛ばす。
その際にクウガDFはドラゴンロッドを手放して投げ飛ばされた勢いを利用して距離を置き、剛は掴んだドラゴンロッドを振るおうとして…
ばしゃん!
「っ!?」
ドラゴンロッドは水となってしまい、それに剛が驚いている間にクウガDFは手を翳すと水はその手へと集まった後に再びドラゴンロッドに変化する。
「舞え霊気の水龍よ!!」
クウガDFはドラゴンロッドを振るうと最初に見せたのとは違う水のオーラで出来た龍が飛び出し、剛は慌てて避ける。
「ちょちょちょ、自分だけしか使えないのかよあれ!?」
「確かに手から離れてしばらくすれば元にした奴に戻るが…早すぎる…!」
その光景に思わず江風は叫び、光太郎は呻く。
「風よ!我と共に射ぬけ!!」
次にクウガDFはそう言うと風に包まれてその姿を緑色に変えたクウガ・ペガサスフォームに代わる。
「今度はペガサスフォーム!もしあれ仕様ならやばいな…」
「あれって?」
クウガPFを見て困った顔をする光太郎に曙は聞く。
「あの緑のクウガは視力・聴力といった感覚が極限まで研ぎ澄まされた形態で、さっきの赤や青などが人間の10倍とするなら、あの緑の姿の場合は人間の1000倍の視力と聴力を持つんだ」
「はあ!?」
「1000倍って、とんでも過ぎるやろ!?」
解説する光太郎のに龍驤達が驚く中で解説は続く。
「しかし、神経を過度に集中するため体力の消耗が激しく、あの姿でいられる時間は50秒。それが過ぎれば変身が解けてさらに2時間はクウガに変身が不可能になる諸刃の剣であるんだ…普通ならば」
「普通なら?」
「ゲームに登場する時はその制限や負担とかがないんだよ。ちなみに光太郎さんが懸念してるのもそこらへんだと思うが…それ、大正解」
やっぱりかーと天龍の肯定に光太郎は思わず呻く中でクウガPFの手に緑色の風が集まって銃の形になるとペガサスボウガンへと変わる。
「今度は遠距離、ならば…!」
それに剛はケルベロスを手に取り、まだ下の腕に握っていたオルトロスと共に攻撃する。
銃撃に対してクウガPFはジャンプして避けて飛び上がると共に剛へと狙いを定め…
「
ペガサスボウガンから嵐の様に激しい矢の弾幕を放つ。
「んな!?」
ボウガンの形状から単発だけと思っていた剛は目を見開いた後に慌てて後ろに飛び退るがその際にオルトロスに矢が数発当たり、手放してしまう。
着地した後にそのまま連続攻撃を仕掛けるクウガPFに剛は避け続けるが何発か掠って行き、血が滲み出る。
顔を顰めながら剛はショットガンのラドンを出して応戦して矢を弾き飛ばして行く。
「地よ!我が刃となって切り裂け!」
それを見たクウガPFは叫ぶと地面から岩が付き出し、クウガPFを包み込み、剛はフォームチェンジすると考えて攻撃し続けるが岩は壊れず、しばらくして岩が弾け飛ぶと西洋の騎士の様ないで立ちで紫色の縁取りがされたクウガタイタンフォームが姿を現す。
「今度はタイタンフォーム…紫のクウガ、パワーと防御力に優れた強化形態だ」
「他の姿と違って騎士みたいですね」
「赤は通常で格闘術、青はスピードと棒術、緑が感覚と射撃、そして紫は光太郎さんが言う様にパワーと防御で武器は剣なんだね」
岩を変化させたタイタンソードを持ってゆっくりと歩くクウガTFの姿を見て感想を述べるプリンツの隣で時雨は分析しながらバランス取れてるなと思った。
ゆっくりと向かって来るクウガTFの威圧感に剛はごくりと息を飲んだ後に無反動砲のスピンクスを取り出して狙いを定めて放つ。
「むん!」
向かって来る砲弾に対して、クウガTFは払う様にして砲弾の側部に右拳の甲を叩きつけ……
ビュン!
ドカーン!!
クウガTFに弾き返された砲弾は、剛の顔を掠める様にして彼の後方へと飛んでいき、しばらく飛翔した後何かを思い出したかの様に爆発四散するのであった
「………殴って弾き返した?」
「おじいちゃんも出来るかなっぽい?」
その光景に瑞鶴は唖然とし、夕立は目を輝かせて聞く。
クウガTFがやり遂げた事に艦これのアニメを知る面々は劇中で金剛がやった砲弾弾きを思い浮かべたが出来るかと思った。
アニメのあれはル級が撃ち出した砲弾が、徹甲弾だった可能性と金剛が拳の所にバリア張ってたからこそ出来た芸当だ。
しかも弾き飛ばしたスピンクスの砲弾は本当ならばぶつかった時点で爆発してる。
「空、どう思う?」
「……考えるなら覇気…いやアレディの言ってた事から霊力か…それで腕を包み、砲弾が当たったと認識しないレベルの霊力で弾き飛ばした…だが、口で言えば簡単だが実際に出来るかと言われてたら確率は低い…それだけ修練を行っていると言う事か!」
「まぁ、実際、アレディさんって艦娘の砲撃を弾き飛ばす修練を毎日してたもんな」
「あれは見ててホントにすげぇと思うよな…」
光太郎の問いに空は固い声で返し、天龍のに自分の知るのと同じ修練を重ねているかと感嘆する。
やはり強い…と剛は激しく動きながらラドンの銃弾を弾いて自分を目で追うクウガTFに戦意を滾らせる。
動きを止める為に電撃銃、ヒュドラを取り出し、クウガTFの鎧に包まれてない右腕に狙いを定めて放つ。
ザクッ
「む?」
銃弾に気を取られていたクウガTFの右腕に針が刺さる。
「これは痺れさせて決める気かな?」
「流石に電気は防げないでしょうね」
剛の行動にヴェールヌイは呟き、流石剛さん!と陽炎は称賛するが…
「駄目だ剛さん!クウガに電気は!!」
光太郎が慌てた様子で叫ぶのにえ?となるのと同時に強烈な電流がクウガTFへと流し込まれる。
剛はなぜ光太郎が焦っているのか分からなかった。
そして…変化は起こる。
クウガTFのアークルを中心に電撃が迸るとその身を変えていく。
黄金の豪壮な装甲に身を包み、枝分かれした黄金の角に赤い瞳…
「なんてこった……ライジングタイタンを通り越して…ライジングアルティメットになってしまった…」
戦治郎側の面々が驚く中で光太郎は佇むクウガに乾いた笑いを出すしかなかった。
「はは…まだまだ強さを秘めているとは…」
それは剛も同じで、放たれる威圧感に戦慄と共に恐怖を覚え、光太郎が焦っていた理由を知る。
「(いつ以来だろうか、自分が恐怖心を抱くのを…これ程までに勝てないと心の底から思う相手と対峙したのは…)」
悪さをする転生個体などと戦って来たが…彼らとは一線を越えていた。
なぜそう思えるのか…そう考えて剛はああとなる。
戦って来た転生個体達は誰もが己の快楽を満たす為、歪んだ理想を叶える為に暴れていた。
だが目の前の彼は違う。
純粋に人々をそんな者達から守る為に己を鍛えに鍛えて突き進んでいる。
そう考えると恐怖が消えた…いや、恐怖心を抱くのは間違いだと悟ったからだ、
だからこそ自分も高めたい…大切な仲間を守る為に…
☆
「ふいーこれを終えたら改二改修完了だな」
一方、工廠では龍田と瑞鳳の改二作業が終わりにかかっており、シゲは汗を拭う。
「すげぇな、妖精さん以外でここまで仕上げるとはな」
「まぁ、鎮守府設立前もやってたもんですから」
感嘆するマーベラスにシゲはそう返す。
納得した後にしかし…とマーベラスは呆れた顔で戦治郎を見る。
見られてる戦治郎は船漕いでて、何時寝てもおかしくない様子であった。
改修作業している最中に船を漕ぎ出し始め、ミスしないのだろうかとマーベラスは見ながら思っていた。
「こいつ大丈夫か?作業の途中から寝かけてたが…いつもこうなのか?」
「いやーこれには理由があるんですよ」
頬をポリポリ掻きつつシゲは戦治郎の現状に対する訳をマーベラスに話す。
戦治郎が居眠りしそうになってたのは、先程の島作りの際に神帝之型を発動させたからである。
あれは現状ではかなり消耗が激しく、使ってしばらくしたら睡魔が襲って来るのだ。
それ故に戦治郎自身が無防備になりうるデメリットもあるのだ。
「成程な…ま、あんだけやりゃあ当然か…」
「っとこのままにしておくと客人に失礼なんで……、ずぇあるぁあああぁぁぁーーーっ!!!」
バシーン!!!
納得してるマーベラスを後目にシゲは戦治郎に向かって気合注入だろう眠気覚ましのビンタを炸裂させる。
「いってぇなダボがオ"ル"ァ"ア"ア"ア"ァ"ァ"ァ"ーーーっ!!!!」
ドゴーン!!
「ぐほぉぉぉ!?」
直後に戦治郎は反射的にシゲを殴り飛ばす。
ドンガラガッシャン!!!
勢いもあったので豪快に吹き飛んだシゲはそのまま積まれていた資材にぶつかって派手な音を立てる。
「あ……?あ~……、悪ぃシゲ、マジメンゴ☆」
殴り飛ばした後にハッと我に返った戦治郎はその場で手刀を顔の前にかざしながらシゲに謝罪の言葉を口にする。
何やってんだかとマーベラスは瑞鳳と龍田と見てる中でシゲはいつつとよろめきながら起き上がる。
「あ、もう終わりかけか、シゲ~ちゃちゃっと仕上げるぞ~」
「うぃ~す!」
「タフだな…」
状況を見て腕まくりする戦治郎に続くシゲにマーベラスは呆れながらそう呟く。
「しゃあ!と言う訳で完了!!」
「お疲れさんした!!」
少しして2人の改二改修が完了する。
シゲとグータッチした後に戦治郎は早速装着した瑞鳳と龍田に調子を聞く。
「どうだ2人とも?おかしい所はないか?」
「問題ないです!」
「そうね~気分は絶好調よ~」
元気よく言う瑞鳳と龍田にそうかと戦治郎とシゲは満足気に頷く。
「おっと、忘れる前にマーベラスさんよぉ、2人の改二の仕様について教えてくれ」
「良いぞ」
マーベラスから瑞鳳改二乙と龍田改二の仕様を詳しく聞いてふむふむ、成程と戦治郎は納得して運用を考えてる時…
「ん?なんだこの音?」
「んん?この音は…」
マーベラスが気づいたのを切っ掛けに何かの音が戦治郎たちの耳に入り、シゲと戦治郎がそれが何なのか気づいた所で龍田があと声を漏らす。
彼女の視線が向かってる所を見ると工廠に置いてあるΞが動き出そうとしていた。
「なんだありゃあ?」
「あ、あれは剛さん用にリチャードさんが用意したΞガンダムスーツを人型艦載機に改造したやつっす!」
驚いているとΞガンダムは目を光らせた後に工廠から飛び出して行く。
呆気に取られていた戦治郎たちだがマーベラスが走り出すのを切っ掛けに慌てて後に続く。
☆
「む?」
動こうとしていたクウガLUは鎮守府の方を見て、それに剛も顔を向けるとΞガンダムが飛んで来るのが目に入る。
「ガンダムが飛んで来たぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「あ、あれは剛さんのッス!」
「あんなのもあるの!?」
それに天龍は思わず叫び、護が言ってる間にΞガンダムはビームバリア張らせたままクウガLUにΞをマッハ2と言う速度を保ったまま突撃する。
それにクウガLUは腕をクロスさせて防御して数メートル後ずさった後に追撃のビームサーベルのよる攻撃を取り出したライジングタイタンソードで防ぐ。
防がれてから自分の隣に降り立ったΞガンダムに剛はフッと笑った後にクウガLUを見る。
「それもまたあなたの力なのですね」
「ああ、友が私にくれたものさ…最後まで抗おう」
そう言って構える剛にクウガLUも構える。
「私も手を抜きません。全力で行く所存です」
「それが良い。それでこそ意味があるからな」
その言葉と共にΞガンダムと共に向かって行く。
次回を待て
ゆっくり霊夢「と言う訳であとがきだよ~作者代行のゆっくり霊夢だよ~」
ゆっくり魔理沙「助手のゆっくり魔理沙だぜ☆」
ゆっくり霊夢「今回は本当に大変だった;」
ゆっくり魔理沙「バトルの描写とか作者の知識不足もあって本当に難航したからな;」
ゆっくり霊夢「しかも前編後編になったんだよね;」
ゆっくり魔理沙「ホント虧蚩尤さん、マジで待たせてすいません!!」
ゆっくり霊夢「リアルの方でも忙しいですが頑張って書ききりたいと思います!!m(_ _)m」