IS~自称策士は自重しない~   作:reizen

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モンハンX買ったり、HGガンダム、HGフリーダム、HGキュベレイ、1/144アビスを買った。高かったけど後悔はしてない。

プロトガンダムが出たら、私は間違いなくダークマターブースターを後ろに付けるだろう。

↑どうでもいいね(笑)


もしかしたらブラックコーヒー必要になるかも。


#60 デカパイ女VSチッパイ女

 何やら重大なことに足を踏み入れそうになったが、それもつかの間のこと。

 オルコットに何かし終わったのか、俺の姿に気付いた織斑は俺に話しかけてきた。

 

「悠夜、一緒にビーチバレーをしようぜ!」

 

 どうやら何人かに誘われているらしく、近くには何人か生徒がいる。ちなみにいつの間にかジアンが織斑の近くにいた。

 

「悪いがパス」

 

 そう言って俺はそこから離れ、少しビーチが外れている洞穴の方へと歩いていく。後ろからラウラと本音が付いてきており、凰は織斑とビーチバレーをしているようだ。うん。これが正常だよな。

 

「ってかお前ら、別に自由行動なんだから各々自由に行動してもいいんだぞ」

「私は兄様と一緒にいたいですから」

「私も~」

 

 だとしたら少し問題かもしれない。

 俺はこれからこの急な崖を上って飛び込もうとしているんだが、ラウラは大丈夫かもしれないが本音は流石に無理だろう。……水着的に。

 

「というか本音。お前の水着って何でそれなんだ? ほかにも良さ気な水着なんてたくさんあっただろうに」

 

 オルコットがさっき着ていたパレオ付きのビキニなんて良さそうだろうに。

 すると本音は顔を赤くしてラウラを引っ張っていき、しばらくすると本音だけが戻ってきた。

 

「? どうしたんだ?」

 

 訳が分からない俺はそう尋ねると、本音は俺と一緒に2、3個ある洞穴の中で一番安全そうなところへと移動する。

 

「なぁ、本音。ラウラはどうした? いや、別にいなくなったところでってのもおかしいかもしれないが、お前だけが戻ってくるのは意外だったから」

「………こんな時まで、他の女の子の名前を出さないでよ」

「あ、わり―――」

 

 反射的に本音の方を見ると、さっきよりも数段可愛く見えた。

 

(………あれ? こいつってこんなに可愛かったっけ……?)

 

 声も相まって本音は贔屓目なしにかなり可愛い部類に入る。

 だがそれでも今感じているほど可愛い………いや、エロく感じることはなかったはずだ。

 

 ———ジー……

 

 後ろのチャックを降ろした本音は着ぐるみの上部を降ろす。するとそこから低身長には不釣り合いと思わせる豊満な胸が顕わになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 ———お願い。少しだけでいいから私とゆうやんを二人だけにして

 

 学年別トーナメントが終了し、晴れて友人となった簪、本音、そしてラウラ。悠夜のことも相まってすぐに仲良くなった三人は良好な関係を築いていた。

 今では大事な友人になりつつある人間からの頼みを無下にする気にもなれなかったラウラは大人しく簪がいると思われるところへ戻っていると、ビーチバレーのコートでは以前ラウラが敬愛していた千冬が生徒相手に数人の生徒とビーチバレーをしていた。

 それを眺めていたラウラのところに、千冬と同じで少ない自由時間を満喫しに来たと思われる真耶が近づいてきた。

 

「ボーデヴィッヒさん、桂木君と布仏さん、篠ノ之さんを見ませんでし……たか……?」

 

 ラウラに睨まれたことで真耶は委縮し始める。

 ちなみに真耶は基本的に善意の塊でできていたが、あの土曜日以来まともに悠夜と話していないことが気がかりだった。

 日頃から授業でわからないところがあれば聞きに来る悠夜が1週間以上聞きに来ないことで一部の女尊男卑思考の教員に喜ばれていたが、真耶にとっては悩みの種の一つだった。

 実は彼女は月曜日の夜、別の場所から悠夜が突き破ったバリアの修理の見積書を作成しているところに、さらに重労働を強いられていた千冬から「男子に大浴場に入れることを伝えて欲しい」と頼まれ、ちょうどキリが良いところで呼びに行った。食堂にいた二人の男子(正しくは男子と男装女子……もっと言えば男の娘)はすぐに見つけることができたが、もう一人の今回の事件の功績者である悠夜を探しているところに別の教員の手伝いをしてしまったのだ。

 すぐ終わると思って引き受けたが、気が付けば0時を過ぎてしまったことで再び千冬に頼み、晴美に連絡がついたが既に悠夜は寝てしまっていた。

 そんなことは当然知らないラウラは未だに睨むのを止めないが、ちらりと洞穴がある崖の方に視線を向けた。

 

「篠ノ之は知らないが、兄様と本音はあそこにいる」

「………あの、もしかしてあの中に入っているなんてことは―――」

「たぶん入っていると思いますよ」

 

 ラウラの代わりに簪が答えると、真耶は慌ててそっちに向かった。

 

「山田先生、どこに行くんですか?」

「決まってます! あの辺り一体は先月地震があって崩落しやすくなっているので今すぐ呼び戻しに行くんです!」

「———それだからそれだけ立派なものを持っているというのに、未だに彼氏ができないのでは?」

 

 簪の言葉が槍と化して真耶に突き刺さる。少なくともラウラはその幻覚を見てしまった。

 

「………そ……それとこれとは話が別なのでは……」

「いいえ。別じゃないですよ。今は二人きりなのに邪魔をするってのはモテない女が良くする手です」

 

 あることないことを平然と吐く簪。だがそれらが次々と槍となって真耶に突き刺さっていく。

 だが真耶にも教師になって間もないが仕事に誇りを持っている。メンタルライフはほぼ0だが、(何故か)足を震わせながら立ち上がった。

 

「それでも私は教師として、二人を連れ戻しに行ってきます」

 

 そう言って真っすぐ洞穴の方へと歩いていく真耶。瞬間、真耶のトップスブラが外れた。

 

「え、ちょっ、何でですか~!!」

 

 あまりの恥ずかしさに森の方へと向かっていく真耶。それを確認したラウラは何かを回収する簪に尋ねた。

 

「何故妨害をしたんだ? あの教師がしていることは間違っていないと思うが………」

「本音にはどうしても悠夜さんを好きになってもらわないと困るから」

「?」

 

 ラウラには意味が分からないようで、それを確認した簪は説明する。

 

「本音は私たちとあまり身長が変わらないのに胸が大きい」

「………確かにな。たまに羨ましくなる。だがそれが一体どうした? 兄様には関係ない事だろう」

 

 悠夜には胸の好みなど、特定の好物が存在しない。

 だが簪は「確かにそうだけど」と言ってから付け加える。

 

「でも、悠夜さんには癒しが必要だと思う。そしてそれはたぶん、本音ぐらい胸が大きい方が良い」

「……何故だ?」

「悠夜さんはたぶん、母親の愛情を知らない状態で育ってきている。その状態で女に対して反発意識が強いけど、仲間には優しい………でも、同時にそれが私たちにとって仇となってる。ラウラは悠夜さんと同室になってからも、一度もアレをしたことないでしょ?」

 

 言われたラウラはすぐに何のことかを理解したからか、顔を赤くしていった。

 

「うむ………未だに私は……」

「でしょうね。今ではドイツとの完全な関係性を絶ったあなたでもまだ。でもそれは、たぶん悠夜さんが私たちを守り抜く自信がないからよ」

「守り抜く自信?」

「うん。彼は織斑一夏みたいな楽天家とは違って過去の経験を含め、あらゆる警戒をしている。もし悠夜さんがこのまま強くなったとしたら、周りは悠夜さんに手出しできる?」

 

 簪がそう尋ねるとラウラは首を横に振って否定した。

 

「無理だろうな。ただでさえ兄様の能力は学園の中では―――いや、専用機持ちだけでも機体性能も含め手出しできないぐらいに強い。それがさらに強くなったら、織斑先生やモンド・グロッソの上位入賞者にも肩を並べるだろう」

「———それはどうかしら?」

 

 二人の会話に唐突に入る声が聞こえた。ラウラは顔を、そして簪は読んでいる本から視線をその声の主の方に向ける。そこにはアメリカの代表候補生―――ティナ・ハミルトンがまるで自身の胸を誇張するかのように赤色のビキニを着て立っていた。

 

「……ティナ・ハミルトン」

「貴様、何が言いたい」

 

 二人はティナを睨みつけるが、本人にしてみればどこ吹く風である。

 

「彼はたまたま発生した事件を解決できているだけに過ぎない。それに私たち以外はほとんど素人の集まりよ? そんな一年生の基準でアレを図られては困るわ。それなのにモンド・グロッソの上位入賞者にも肩を並べる? そんな勘違いされては困るわ。あの程度の操縦者なんて下位すらも突破できないわよ」

 

 すると簪はため息を吐いた後、ティナに対してこう言った。

 

「…………可哀想に。頭の栄養が流れてあなたの胸に行ってしまったのね」

「それはこっちの台詞よ。あなたこそ、あんな低能男子とヤリすぎて頭おかしくなったんじゃない?」

「ほう。良い度胸だな、貴様」

 

 すかさずナイフを抜こうとしたラウラに手を挙げた簪はティナが望んだ反応を見せずに言い返した。

 

「だとしたら最高ね。だって世界のどこを探しても高スペックの男なんて彼ぐらいだもの。まぁ、あなたみたいに織斑一夏みたいな人すら落とせないなんて、他に釣れるとしたら精々牛や豚ぐらいじゃないかしら?」

 

 普段の簪からは考えられないほどの言葉が飛び出したことで、ティナもラウラも黙ってしまう。だがティナの場合は一瞬であり、顔を赤くして簪に怒鳴る。

 

「黙りなさい! 姉とは違って貧乳の癖に!」

「巨乳なのに未だに男に相手にされないあなたたち無駄乳女共よりマシだけど?」

 

 復帰したラウラは簪の中で楯無と悠夜の二人を感じたため、人知れず彼女は目をこする。

 

「む、無駄乳……ですって……?」

「そ。まともに使っていないのにほかに何か言いようがある? ねぇ、スラット・ハミルトン?」

 

 巨乳族の女たちに喧嘩を売る発言をした簪。その顔はどこか満足気で、ラウラは再び簪越しに悠夜を見た。

 そしてティナの怒りは頂点に達し、簪に対して掴みかかろうとするが、ティナは思わずその場で動かなくなる。

 

「…………ワイヤー。あなた、いつでも私を消せるように仕組んだわね」

「……? 何のこと?」

 

 本当に知らないのか、簪は不思議そうに答える。

 唐突にティナの後ろで音がした。何かがティナに触れたこともあって後ろをを振り向くと、トップス―――そしてパンツが落下。文字通り一糸まとわぬ姿となったティナは、あまりの恥ずかしさに真耶と同じように森へと涙を流しながら走っていく。

 その姿を見送ったラウラは簪に耳打ちするように尋ねた。

 

「簪、今のは………」

「悠夜さんとお姉ちゃんを真似てみた。ワイヤーは私のアレンジだけど」

 

 そう言って簪は二人に付けていたワイヤーをすべて回収し、デッキテーブルの上に置いて読書の続きをする傍ら、それを平然と行った簪に対してラウラは戦慄するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 本音が下に着ていた水着は白く、そして胸部を守るであろうトップスの面積は常識的範囲でも小さいため、本気で目のやり場に困る。あと、妙にエロいのも問題だ。

 

(いや、耐えろ。耐えるんだ。ここで発情したところで生むのは悲しみだけだ!!)

 

 ガ○ダムでありそうな言葉を考えながら意識を逸らそうとするが、自然と彼女の胸部に視線を向けてしまう。

 おそらく計算された脱ぎ方だろう。徐々に服を脱ぐことで敢えて焦らし、より濃く発情させたわけだ。簪の入れ知恵か。

 

「ゆうやん」

 

 失礼ながら視線を逸らしていると、本音は俺を呼んだ。そして俺の腕を取った彼女はそのまま自分の方に引き寄せてくる。

 そしてそれを自分の胸に挟む形にし、何かを念じるかのように目を閉じた。

 

「……お願い。抱いて」

「…………」

 

 それができるなら苦労はしない。

 確かに俺はヘタレなんだろう。ここまでさせておいて何もしないってのは男としては最悪だと自分でも思う。でも正直に言わせてもらうと俺だって本当はしたい。こんな可愛い女の子に手を出さない方がどうかしているとも思うし、何よりも俺の脳内では「H」で占められている。

 そう。何も俺は相手の気持ちがわからない人間じゃないのだ。あまり信じたくはないが、どうやら本音は俺に惚れているらしい。

 

「そんなことはできない」

「………どうして」

 

 一瞬で悲しそうな顔をする本音に対して、俺はさらに追い討ちを書けるように言った。

 

「自分で言うのもなんだが、俺は強くなった実感がある。でも、だからと言って全員を守れるほどの強いわけじゃない。だから俺は、お前の気持ちなんかに応えられない」

「……ゆうやん」

 

 ……フった。

 確かにフったのだろう。だが罪悪感が実際の質量となって俺にのしかかってくるようだった。だって可愛い生物(と言う名の美少女)が今にも泣きそうかと思えるくらい瞳をウルウルとさせて俺を見ているんだよ? 発情はしないにしても保護意欲などは間違いなく湧く。

 

「………ごめんね。……でも、これだけはさせて」

 

 それだけは耳に届いたが、罪悪感と葛藤をしていたこともあって反応が遅れた俺の唇に何やら柔らかいものが触れた。気が付いた時には本音がいた場所には何もなくて、彼女は目の前にいた。

 

(こ……これって………)

 

 入学当時は予想していなかったほどのことを何度もしていればわかる。本音は俺にキスをしているのだ。

 

(……まさか、ブサイクな俺がここまでモテるとは俺を知る人間は思うまい)

 

 内心、この状況に笑っている。言うまでもないがこれは現実逃避だ。そうでもしなければこの状況に呑まれることはすぐに理解できたし、そんなことをで人生を棒に振る気も振らせる気もないのだ。そう。俺は辛うじて残ってくれていた理性でなんとか踏み留まっている状態であり、もう一つ付け加えられたならばそこで試合終了。後は本能のままに本音を襲い、それでは飽きたらずに簪やラウラも襲う恐れすらある。さりげなくすごいことをしているが、未だに精を抜くことすらしていない俺にとって未知の世界なのである。ましてや本音は常日頃から可愛いと思える奴だ。リミットを破り捨てた俺がどうなるかは予想が付かない。

 やがて本音は俺から離れ、俺の方を見る。

 

「……ごめんね。…でも、それが理由なら諦めないから」

 

 そう言って本音はそこから逃げるように去ろうとしたのだが―――どうやら何かがそれを阻止したらしい。ほとんど動いていない。本音が少し動いた時に俺の腕に何かが当たった気がする。恐る恐る当たった腕の方を見ると、何故か俺は本音の腰を掴んでいた。

 

「………悪い」

 

 そう言ってすぐに腰から手を離す。すると本音は逃げるように走り去って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ■■■

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 洞穴から外に出て来た本音は急いで狐の着ぐるみ状態に戻り、簪たちがいる方へと歩いていく。

 

「あ、布仏さん。洞穴の中は大丈夫———ひゃぁ!?」

 

 本音の姿を見つけた真耶が本音の方へと駆け寄っていき、状態を聞こうとするが突然真耶の水着が落ちた。

 

「ど、どうして~!?」

 

 すぐさまそこから水着を持って森の方へと逃げていく真耶。その姿を本音は見送ると、ふとあることを思い出して洞窟の方を見る。だがまだ悠夜は出ていないため姿がなく、本音は安堵した。

 

「………あ」

 

 すると本音は先程のキスを思い出し、段々と顔を赤くしていった。

 

(ど……どどど……どうしよう!?)

 

 本音がキスをしたのはほぼ反射的だった。

 このままだと間違いなく気まずくなり、お互いが距離を取ると思った本音は悠夜にキス。だが長時間していたこともあって「気持ち悪い女」と思われるかもしれない。———そこまで考えてしまった本音は思わずその場で膝をついた。

 

「………でも……」

 

 一つだけ。たった一つだけ収穫があった。

 悠夜は本音が去ろうとしたときに腰に触れていた。

 

(……ということは、脈はある……だって、あんな理由だし………)

 

 本音も暗部の端くれであり、悠夜が言わんとしていることぐらいはわかる。しかし恋心というものはそういうわけには行くはずもなく、本音は諦めきれなかった。

 

 

 

 その頃、悠夜は……

 

「何で俺はあんな変態的なことをしてしまったんだ―――!!」

 

 全力で本音の腰に触れていたことを後悔していた。




ということで60話。これで年内最後の投稿になると思います。あくまで予定なのでわかりませんが、だって年末だろうがバイトのシフトがおかしいのは変わらないし。

さて、福音戦は年内に入ることすら叶わないのですが、それはもう少し待ってください。ぶっちゃけた話、私としてはさっさと福音戦に入りたいのですが、生憎ながら突発的なアイディアが邪魔をするんですよ!? ←言い訳でしかない(笑)

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