IS原作にたどり着け! 『本編完結』   作:エネボル

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番外編
タバネサブマリン♪ ラウラ・レポート 前篇


 薄暗い深海をゆっくりと進む一隻の潜水艦。それはこの世のあらゆる国家に属す事が無く、唯一にして最高峰の技術を持って建造された“天災”の城である。

 その外観は天災が建造しただけあってか、一般的な潜水艦のそれとは一線を画し、具体的に説明するならば所謂――“人参”の形をしていた。

 そしてそんな天災の居城――『タバネサブマリン』に搭乗する乗組員は、その時点で4人。

 栄えある“一人目”にして船長の『天災』――篠ノ之束。

 その天災に娘として迎え入れられ、記念すべき弟子2号の名を賜った従者――クロエ・クロニクル。

 そして天災の一番弟子にして後継者と目される少年――織斑秋斗。

 最後に新参にして、栄えある天災の娘その2と相成ったラウラ・ボーデヴィッヒ改め、ラウラ・クロニクル。

 以上の4名である。

 一同は紆余曲折あって世間から身を隠す生活を送っていた。

 時に“亡国機業”と名乗る秘密結社に対して“嫌がらせ”を実行し、時に気分の赴くままにロマンを探求するというまさに何者にも縛られぬ“自由”な日々を謳歌していた。

 コレは世間の鼻摘み者にして、無駄に厄介極まりない“自由人”が集う居城――『タバネサブマリン』で起こった“ある日”の物語である。

 

 

 

 

「――――まいった」

 

 その日。その時、織斑秋斗は鍛錬場の床に叩きつけられたままの姿勢で、徐に両手を挙げて降参した。

 咄嗟に受身を取ったとはいえ、打ち付けた背中には鈍い痛みが走る。が、秋斗はそれ以上に、()()()()()()()()コンバットナイフの鋭さによって、背筋に冷たさを感じていた。

 そんな秋斗を見下ろす銀髪の少女――ラウラ・ボーデヴィッヒ改め、ラウラ・クロニクルは、秋斗の降参の意を受けてゆっくりとナイフを急所から外した。そしてナイフをシースに収めながら、にやりとした笑みを浮かべた。

 

「ふむ、流石に教官の弟だけある、か。動きは日に日に良くなっているが、まだまだだな」

「そいつはどうも……。こっちとしちゃ、日に日に勝てなくなって憂鬱極まりないぜ」

 

 ラウラは秋斗の近接戦闘の身体捌きを見て賞賛を送り、秋斗はその言葉に吐息交じりに返す。

 ()()()の結果はコレで7対3。もちろんラウラが7で、秋斗が3の方だ。

 ラウラがドイツ軍で落ちこぼれとなった所以の“ヴォーダンオージェ”の不具合を調整したばかりの頃は、まだ秋斗とラウラの模擬戦にこれ程の差は無かった。が、しかし“眼”の不具合が無くなったラウラは、日に日にその生まれ持った戦士としての力と、軍人として培った経験を取り戻していった。

 その結果、素人に毛の生えた程度の秋斗が、模擬戦でほとんど勝てなくなったのは言うまでも無い。

 秋斗はゆっくり身を起しながら、結果を皮肉るような文句を浮かべてコキリと首を鳴らした。

 

「流石に付け焼刃の技で勝てるほど甘くないか……。元とはいえ流石“職業軍人”だぜ。すげぇよ、まったく――――」

 

 秋斗の身長は既に170を超えている為、秋斗とラウラと並んで立つと2人の間には大人と子供程の“身長差”が生まれる。つまりそれは、秋斗の方にウェイトとリーチに“分がある”という事。

 が、しかしそれを補って余りある機動力と軍事訓練で培った経験と勘は、圧倒的にラウラが上であった。

 それが如実に出た結果を理解出来ない程抜けてもいない為、秋斗はしみじみと言った。

 

「――――ココまで綺麗に負かされると感服するね。悔しいって気持ちすら出てこねぇぜ」

「ほぅ、なら諦めるか?」

 

 にやりと笑う秋斗に、ラウラも嘲笑を送る。

 

「いや、まさか。ここまで付き合ってもらって『何も学べませんでした』じゃ、格好つかねぇだろ? 絶対にその技、モノにしてやるさ」

「なら盗んでみろ。技を盗むのが日本での“慣わし”なのだろう?」

「……まぁ、その言い回しは間違っちゃいないが」

 

 秋斗は深々と息を吐きながら笑って見せる。

 対するラウラはそんな秋斗の言葉に、何処と無く楽しそうに笑みを浮かべた。

 

 秋斗がラウラとの鍛錬で身につけようしているそれは、所謂“軍隊格闘術”と呼ばれる代物である。そして広義的に言えば、“CQB”と呼ばれる閉鎖空間での“戦闘技法”のノウハウであった。

 これまでの秋斗は“レディ”の力と拳銃の火力。そして齧ったジークンドーでゴリ押しだった。しかしそんなゴリ押しでも生き残れたという実績こそあれ、今の時勢――そして今の生き方を続けるには、どうしてもそれなり以上の“力”が必要になると秋斗は感じていた。

 故に、『タバネサブマリン』の乗員に、新たに“ラウラ”という軍事、戦闘の専門家が仲間になった際、秋斗は早速、ラウラから銃と戦いの基礎を師事したのだ。

 またその時のラウラは落ちこぼれの烙印を受けた事による精神的な疲弊を感じており、同時に(クロエ)との出会い、そして束の庇護の下に入るという人生の大きな転機にあった。故にラウラにとっても、皮肉だが自身のアイデンティティである戦闘、軍事の方面で師事を仰ぎたいという秋斗の提案は、非常に都合が良かったのだ。

 軍を退役して“自由”という時間を持て余しており、新生活に対する不便さもあった。

 それを手伝うという対価に加えて、言い方こそ悪いが秋斗の“指導”に並行して一度、ラウラ自身に己の有り方を見つめ直す機会が生まれる。

 そうした互いの利害が一致した事で、ラウラは以前のような関心の薄い人柄を転換し、非常に根気良く秋斗の鍛錬に時間を費やした。

 ――――そして余談ではあるが、そうしたラウラの根気強い指導には、どこか織斑千冬の指導方法の面影があった。そしてそれを指摘する人物は、この潜水艦の中には存在しなかった。

 

「――――に、してもだ。どうして“ああ”も簡単に懐に潜られるのかねぇ」

「そのように考えて動いているからだ。と、しか答えようが無いな」

「ですよねー」

 

 格闘訓練と射撃訓練。

 その二つで3時間ほど鍛錬場で汗を流した後、2人はドリンクを片手に汗を拭いながら小休止を取った。

 秋斗はラウラのあっけらかんとした返答に、小さく苦笑を漏らした。

 するとラウラは真面目な様子で言葉を付け加える。

 

「しかしそう腐る事は無い。望んでも伸ばしようの無い“リーチ”と“ウェイト”は、十分に備わっているんだ。それに実戦では“レディ”という反則技も使うのだろう? ()()を使われたら、流石に私もISを持ち出さないとお前には勝てん」

「……切り札だから早々、使う事はねぇけどな」

「だが、それでも切り札がお前にはあるんだ。そう急く事はないさ。はっきり言って技術等、後からいくらでも身につく。教官(織斑千冬)もそう仰っていたぞ?」

 

 訓練の際、ラウラは秋斗の指導に、ドイツ時代に受けた千冬の鍛錬方法を踏襲した。

 流石に軍隊式の鍛錬と、ISの操縦技能に特化した千冬の訓練とは大きく勝手が違うものの、その二つの間を取って旨く調整して指導してのける程度には、ラウラは有能であった。

 そんなラウラ教官の言葉に、秋斗はまたしても苦笑を漏らした。

 

「随分と優しいじゃねェか、教官殿(ラウラ)。俺は最初に軍隊式って聞いてたから、もっとこう……なんて言うか“フルメタル・ジャケット”的な訓練を想像してたんだが――――」

完全被甲弾(フルメタルジャケット)? なんで被覆鋼弾が例えに出てくるんだ?」

 

 秋斗の台詞にラウラは小首をかしげた。

 

「あぁ、違う違う。銃弾の事じゃなくて、映画の方さ。ベトナム戦争時代の新米海兵隊員が特殊訓練を受けて実戦に出るまでを描いた映画があってな? 俺はてっきりその訓練風景の一幕みたいのを勝手に想像してたって事」

「なるほど、映画の名称か。それは知らなかった」

 

 秋斗が手を振りながら解釈を正すと、ラウラは腑に落ちた様子で短く頷いた。

 

「そういえばドイツに居た頃、隊の仲間が時々映画の話をしていた気がする。……映画とは、面白いものなのか?」

 

 と、ラウラはふとそんな風に秋斗に尋ねた。

 

「なんだお前。映画見た事ねェのか?」

「生憎、その手の娯楽には触れた事がない。その頃の私は知っての通り“落ちこぼれ”だったからな。娯楽に現を抜かす暇など無かった。それに必要無いとすら思っていた」

「……んな悲しい事、ドヤ顔で言うなよ」

「ドヤ顔?」

「今のお前の堂々とした(ツラ)の事だ」

「あぁ、なるほど。コレはドヤ顔というのだな?」

「あぁ」

 

 悲壮感の漂う台詞に思えるがそれを言ってのけるラウラの堂々としたドヤ顔に、秋斗は思わず苦笑を浮かべた。

 特殊な生まれと、軍という特殊環境での育ち。

 故にラウラは戦場では非常に頼りになる。――――が、しかし如何せん日常生活となると、中々にすっ呆けな様子を度々見せる天然少女であった。

 その様子は秋斗から見て、ラウラの姉の“クロエ”によく似ていた。

 なので秋斗は、これが“銀髪兎姉妹”特有の素養なのだろうと密かに思った。

 また同時に、ある意味でこの『タバネサブマリン』の乗員として“正しい”とも感じる。

 

「そう言えば、確かクロエの奴も“映画好き”だったと思うんだが、ラウラはクロエと一緒に見たりしないのか? 映画?」

 

 ふと、秋斗は思った。

 ラウラと同じ軍事計画で誕生したラウラの先任個体――クロエ・クロニクル。そのクロエこそが、ラウラがこの『タバネサブマリン』に住む様になった一端である。

 そして潜水艦での共同生活でラウラの面倒を最も見ているのはクロエと言ってもいい。なのでラウラも、世間の姉妹特有の付き合いという形で、クロエの趣味につき合わされて映画を観ているのでは? と、思ったのだ。

 

「そういえば確かに、姉上(クロエ)も何かの映像ソフトを観ていた様な気がする。だが、もし()()が映画だとしたら私は――――」

「……ぁん? どうしたよ?」

 

 ラウラは、何かを思い出したように顔を青ざめさせた。

 唐突なラウラの変貌した様子に、秋斗は思わず首をかしげた。

 するとラウラは恐る恐る言った。

 

「実は先日、私が姉上(クロエ)の部屋に入った際に、姉上は薄暗い部屋の中で人間同士を連結させたり、人間と武器を合体させる類の猟奇的なスナッフフィルムを見ていた」

「あ~」

 

 秋斗はそこで()()を悟った。そして「可哀想に……」と、神妙な表情の裏で笑いそうになった。

 

「アレの映像は恐ろしかった。それ以上になぜ姉上はあんなおぞましいモノを見ているのか、まるで理解が出来なかった。思えば、アレが秋斗の言う映画なのだろう。もしそうだとしたら、私に映画は――――無理だ」

「そいつはご愁傷様。ま、運が悪かったな……」

 

 ラウラの青ざめた様子での言葉に、秋斗はクロエの映画趣味に流石は“束の従者”だという、()()()を感じた。

 クロエが観ていたそれらは、なんともマニアックでゴアい代物として、界隈ではそこそこに有名な作品である。

 そして秋斗も、初見で鑑賞した時は笑い半分、どん引き半分ぐらいの気持ちを抱いた覚えがある。

 秋斗は()にそんな作品にも手を出すようになったクロエの映画趣味の高ぶりに、内心で思わず拍手を送った。

 そもそも、クロエに映画を勧めたのは秋斗であるからだ。

 ――――ちなみに秋斗がクロエに対し、一番最初に勧めた映画作品は、黒澤明の『夢』とスピルバーグの『E.T』だったりする。

 

「――――しかしまぁ、いきなり『ムカデ人間』は流石にキツイか。それは確かに同情するぜ」

 

 トラウマと化したのか、映画の内容を思い出して青ざめるラウラ。

 秋斗は思わずその頭に手を乗せて、猫のように撫でた。

 クロエにも思わずやってしまう事だが、見た目と身長差的にこの銀髪兎姉妹は非常に頭に手が乗せやすい。

 

「……子供じゃない。撫でるな」

 

 ラウラは少しふてくされた様子で言った。

 しかし秋斗はラウラの頭から手を放さなかった。

 

「素直に撫でられとけよ。まぁ、それは兎も角だ。クロエには後で俺から一言添えとくよ。んでもって、ラウラみたいな初心者にお勧めしやすい面白い作品を後で教えてやる」

「……私にも楽しめる映画はあるだろうか?」

「あるに決まってんだろ。年間何百本、世界で作られてると思ってんだ?」

 

 秋斗はそう言葉を投げつつ、頭の中でラウラのような純真無垢な映画初心者にお勧めする丁度いい作品のピックアップを開始した。

 

「とりあえず、今度クロエに何かの映画を勧められた時は、先ず内容がどんなのかを尋ねろ。もし解釈が難しそうなタイトルで不安があるなら、せめて見る前にどんな感じか聞きに来い。もしかしたら俺が事前に見た事がある奴かもしれないしな」

「すまない。流石に私も、出来ることなら姉上の趣味を忌諱する事無く、なるべくなら理解してやりたいからな。その提案は素直に助かる」

「……姉想いだねぇ。さて――――」

 

 ラウラの育ちからしていきなりファンタジー要素が全開の作品よりも、多少はリアリティーを重視した作品である方が良いだろう。

 その上で楽しめるとなると、出来れば直球で面白い方がいい。

 そう考えた秋斗は、一先ず日本の劇場用アニメ作品に方向を定めた。

 

「――――まずは『999』か、『愛・おぼえていますか』か、『パトレイバー』だな」

 

 ――――と、そんな風にいつもと変らぬ日々を送っていたまさにその瞬間である。

 突然、潜水艦全体を揺らす様な、ゴゥンっという鈍い音と衝撃が秋斗とラウラの身体を揺らした。

 

「……なんだ?」

「判らない。とにかくブリッジに行くぞ!」

 

 駆け出すラウラに続いて、秋斗もその背中を追って束とクロエの居る潜水艦のブリッジに走った。

 

 

☆ 

 

 

「――――で、その後はどうなったんだ?」

「……本当に聞きたいのか?」

「いや、そこまで()()を聞かされたら最後まで聞かないと気持ち悪いだろ? 一体、何があったんだよ?」

 

 所変わって、IS学園。

 世界初の男性IS操縦者として同学園に入学するハメになった不幸な少年――織斑一夏は、(秋斗)を知るという“ラウラ・クロニクル”から、ラウラと秋斗が知り合ってからの話に耳を傾けていた。

 IS学園に入学したまさに初日である。気疲れするような自己紹介という名のHRが終わり、そして直後に始まった最初の授業を終えた後の昼休み。一夏は幼馴染の篠ノ之箒と、そして件のラウラ・クロニクルと共に食堂で席を囲んだ。

 IS学園に在籍する男は現時点では一夏のみ。故に、周囲に座る無数の学園の女子達の視線は、刺す様な形で一斉に一夏達の席に注がれている。

 しかし気づけば、ラウラの“話”に鋭く耳を澄ませる生徒が多数存在し、中には一夏達のクラス担任である“山田真耶”の姿もあった。

 ラウラの語る“タバネサブマリン”での日々。

 その話の続きを促すような視線が、360度、あらゆる方向から一斉に注がれる中、ラウラの右隣に座る篠ノ之箒が、話の続きを促した。

 

「それで直後に一体、何があったんだ? その()()だと、あまり良い話ではなさそうだが――――」

「……叔母上」

「だから叔母上、言うなと言っただろうが!」

「ふぎゅっ!?」

 

 ラウラの“叔母上”という呼び方に、箒は思わずツッコミを入れた。

 幼少の頃の転校生活で大阪に移り住んだ時に身につけた技であった。

 そんな風に箒に頭を叩かれたラウラは、頭を擦りながら口を開いた。

 

「しかし叔母上。私と姉のクロエは博士の娘として迎え入れられている。故に博士の妹である貴女が私達姉妹の“叔母”であるのは解釈としても日本語としても()()()のではないのか?」

「確かに――――」

「おい、一夏……。頷くな!」

「ごめん、ごめんって! 冗談だよ箒! だからその拳を下ろそう……な?」

 

 苦笑いを浮かべて納得する一夏に、箒は握りこんだ拳をチラつかせる。

 すると一夏は反射的に机の上で土下座の姿勢をとった。

 

「――っ! 私の事は“箒”と呼べ。だから、間違っても“叔母”という呼び方は止めてくれ」

「了解した」

「…………ったく」

 

 箒は溜息混じりにラウラの叔母上呼ばわりを訂正した。

 箒は昔から人見知りの激しい性格であるが、入学直後のこのラウラによる“叔母上”呼びの所為で、既にラウラに対し大きくその態度を砕いていた。ある意味でそれは、入学早々から気を使う必要の無い友人を得られたに等しい。が、しかし箒は、欠片ほどの感謝すら、姉――篠ノ之束に抱きそうもなかった。

 箒は静かに溜息を吐いた。

 

「――――何が悲しくてクラスメイトに叔母と呼ばれなくてはならないのか? しかも意味合い的にそれ程間違っていないのだから余計に性質が悪い。あの愚姉……次会った時は、ただじゃ済まさんぞ」

「ははは」

 

 一夏はそんな箒の様子を見て、苦笑を浮かべる事しか出来なかった。

 そして同時に、そんな箒が実姉に対して抱く憤りと同じモノを、一夏の姉(千冬)が、その実弟(秋斗)に対し密かに抱いている事を思い出す。

 

「――――やっぱり、秋斗と束さんって似てるんだな」

「あぁ、それは私も幾度か痛感させられた」

「あ、やっぱりラウラもそう思うか?」

「あぁ」

 

 ラウラは緑茶で口を湿らせつつ、うんうんと深く頷いた。

 

「そもそもこの“続き”は、まさにそれを痛感した時の話だ。……あの時の秋斗と博士の様子は今でも思い出す。軍人として多少の事ではうろたえないと思っていたが、あの2人はそれ以上にうろたえていなかったからな。と、いうよりもいろいろな意味で凄かった」

「……なんか聞くのが怖いんだけど、マジで何があった?」

 

 どこか遠い眼をするラウラに、一夏は恐る恐る尋ねた。

 そしてラウラは、『タバネサブマリン』で過ごした思い出を、再び口にした。

 

「――――結論から言うと、私達は“ダイオウイカ”に遭遇した」

 




蛇足かもしれませんが、番外編はこんなノリです。すいません。

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