CINDERELLA GIRLS×GRP TOKYO Highway XTREME RACER's M@STER 作:アマネモ
木場PAにアイドルが4人。
「・・・で。
志希チャンはみく達と走りたい、と」
「にゃは~」
前川みくと一ノ瀬志希。
「私は構わない・・・」
「Я также благоприятствуют・・・私も、賛成ですね」
そして高峯のあとアナスタシアだ。
「久しぶりに「にゃんにゃんにゃん」で走ろうとしたらひょこっと現れて、みくのコトを弄繰り回した挙句一緒に走りたいって言われたら誰だって困惑するにゃあ・・・」
「ナカナカ良い匂いしているね!ん~~~~」
「ちょっとは反省しろにゃあ・・・離れるにゃあ!」
どうやら志希が3人に、特にみくに近付いた事でこの現場が誕生した様だ。志希にガッチリとホールドされているみくを二人は見ているだけ、いや、1人は楽しんでる。
「彼女、なかなか素質があるわ・・・。
この場に居た3人で真っ先にみくに飛び付くのがその証拠・・・」
「それは本当にчувство・・・センス、なんでしょうか?」
なんだかんだ言いつつ二人はみくと志希を引き離し、4人で走る事が決定した。
木場から新環状左回り、1対1対1対1のSPバトルだ。
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「にゃはーコウイウのを待っていたんだよ~。
気になる匂いの3人だったからねっ、走るよー!」
愛車、EVOⅣASTIのステアリングの感触を確認しながら志希はますます上機嫌になっていた。
「にゅっふふふ。
「ロータリーロキャット」前川みくにゃん、マシンFC3S!
「ライカ・ナスターシャ」アナスタシアにゃん、マシン240SX!
「No.A」(ナンバーエース)高峯のあにゃん、マシンcobra'64R!
そして志希にゃん、マシン、EVOⅣASTI!」
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「「イコライズギフト」・・・equalize gift・・・。
”平等な贈り物”と言いたいならуравнять подарок、ですかね・・・?」
アナスタシアは、コンソールに映る志希の通り名「イコライズギフト」について考えていた。
「確かに、面白い人かもしれませんね♪」
ギヤを2速へ入れ、戦闘準備完了。
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「ゴー」
アクセルペダルを踏み抜き、タコメーターの針が暴れる。
クラシックアメリカンな4.7L、V8OHVの扱い方としてはとても推奨されるモノでは無い。
ハイグリップな現代の扁平タイヤが容易く空転し、立ち上がる白煙は最早バーンナウトだ。
「・・・」
そして、ようやっとタイヤが地面を掴んだと思えばcobra'64Rは圧倒的な加速で道路を駆ける。その接地感の無い加速は名前の毒蛇とは程遠い、獲物を見付けた獣の動きだ。
「・・・イケるわね・・・」
高峯のあは、このじゃじゃ馬と言う表現がこうも似合うマシンを涼しい顔でドライブしている。
「追い付くわ・・・バックミラーに注目なさい・・・」
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「にゃっは~。
アーニャんものあにゃんもイイねイイネ~!
じゃあみくにゃんはドウなのカナ~?」
左サイドミラーに迫るのあのコブラと右サイドミラーに映るアナスタシアの240SXを見ながら、志希は前を走るみくのFC3Sに注目する。
「1、左ののあにゃんをブロックする。
2、右のアーニャんをブロックする。
3、後ろのワタシをブロックし続ける・・・選択肢は3つ、他の方法アリってトコロだね~。
どう動くのかなっ、志希にゃん気になるねー!」
「・・・”ナイトロ”、オン!」
みくが選んだのは、N₂Oで加速し志希の前方に居ながらのあのコブラに加速で対抗する事だった。N₂Oを噴射している間はみくのFCが4台の中で2番目にパワーのあるエンジン、加速を重視したロータリーはアメリカンV8と勝負出来る。「ロータリーロキャット」の通り名は伊達では無い。
「なるほどなるほどナイトラスがあったね~悪くない選択だと思うよ~。
でもでもこの先コーナーだよ、FCだからってそのスピードで抜けられるのかな~?」
箱崎のきつい左コーナーが迫ると、みくは素直にブレーキング、スピードを適正値まで落としてアウトインアウトと基本に沿ったグリップでクリアした。
「それじゃсладкий・・・”アマい”ですよ、みく・・・ッ!」
「おぉ~アーニャんダイタン!
このコーナーをそう攻略するのかー」
アウト側目一杯から、壁を舐める様に派手なドリフトで現れたのはアナスタシアの240SX。彼女はドリフトコンテストで偶にある様な超高速ノンブレーキドリフトを、実践でやってのける。
「スンスン・・・」
(タイヤの”焦げ”的にタイムロスはほぼ無し・・・凄いね~)
志希は車内に漂った、240SXから発生した白煙の匂いからアナスタシアの腕前を推測する。
(残りSPは全員9割弱・・・まだまだ楽しめそうだにゃ~)
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江戸橋の分岐はC1内回りに進路を取った。現在の先頭は未だアナスタシアだが、その後方に3台がピッタリと連なっている。この距離ではSPは消費されない。
「アーニャチャンは兎も角、のあチャンと志希チャンには負けたくないにゃあ・・・!」
あれからズルズルと後退し、最後尾に甘んじているみく。
だが現時点での逆転のチャンスは、まだ幾らでもある。
「まずはのあチャン!」
「・・・来るのね、みくっ」
みくの左右からの揺さぶりに呼応せず、コーナーのインをきっちり守ってスペースを与えない。のあは一瞬もバックミラーを見ることなく順位を防衛する。
(シキ・・・獲らせてもらうわ)
「5速」
のあが狙うのは目の前の志希と、更に前を行くアナスタシアのみ。
後ろに居るクルマのことなど、考えていない。
「でもそれでイイのカナ~?
サーキットやトウゲなら解らなくも無いけど、此処は首都高だよ?」
志希は左足をブレーキペダルに置いた。そしてアザーカーを抜いた所で軽く左足に力を込める。
アクセルは全開、ブレーキランプが光る、だが減速は一切しない。
・・・志希のEVOⅣ ASTIは、減速しない。
「ッ・・・!?
みくっ」
「貰ったにゃア!」
僅か一呼吸分のハーフアクセル、時速にして3km/hの減速をみくは逃さなかった。
左にステアリングを切り、コブラの横に並んで、N₂Oをスイッチ。カウンターを当てながら加速するFC3Sはのあのコブラをオーバーテイク。
「くッ・・・ッ!?」
のあはここで焦った。アクセルペダルを踏み込まれ過ぎたコブラは暴れるだけで加速しない!
(・・・やるわね・・・)
体制を戻した時には、既にSPが半分を下回っていた。
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(さっきはみくの事アシストしてくれたみたいだけど・・・)
「だからって勝ちを譲る訳には行かないにゃ!」
代官町を過ぎ、霞が関のトンネルへ侵入しても、みくは志希が駆るEVOⅣに抑え込まれていた。このままではアナスタシアが遠ざかるばかりだ。
(仕掛けるとしたら”赤坂ストレート”・・・)
みくが示したのは通称「赤坂ストレート」と呼ばれる、僅か500mばかりのC1内回りに存在するストレート区間
「の、前ッ」
までにあるコーナーの一つだった。
「ココで来るね!」
「ここにゅぁぁあああ!!!!」
霞が関PAへの分岐を跨ぐ様に、みくは志希が通ったラインのかなりイン側を通過した。
志希をオーバーテイク。しかし、あまりにあっさり過ぎる。
「アーニャチャン・・・ッ!」
だがそれを考えていられる程、今のみくに余裕は無かった。
赤坂ストレートでN₂Oをスイッチ。容量的にこれがこのバトル最後のナイトラス・オキサイド。
「Догнанный・・・!追い付いて来たのですか、みくっ」
アナスタシアがアザーカーに手間取った事もあり、渋谷線分岐を過ぎた所で追い付いて見せた。
残りSPはアナスタシアが7割を残しているが、みくは3割を切っている。
(さぁてみくちゃん。逆転出来るカナ~ッとぉ?)
みくに追い越された志希は余裕の表情だ。
彼女は最初から、一緒に走りたかっただけで、バトルをする気は無かったのだろう。
「・・・意外と追い付いて来るモンだね。
志希ちゃん特製の植物由来を使っていたら、そのまま追い抜かれていたりして?」
「・・・生憎、諦めが悪いのよ・・・!」
@
「前には出しませんよ、みくっ!」
アナスタシアは天性の才能から成るドリフトを巧みに使い、道幅一杯のライン取りでみくが攻め入る隙を与えない。だがみくもラインの間を突くコーナーへの突っ込みでアナスタシアを脅かす。
(残り1割・・・次に賭けるにゃあ!)
みくが仕掛けるポイントに選んだのは、新環状との分岐にある強烈な左コーナーだった。
このコーナーは角度も急で2車線という狭さも然る事ながら、その直前までが上り傾斜、そしてコーナーインから何と下り傾斜になるという恐ろしいレイアウトをしているコーナーである。
アウト側の壁とお友達になった走り屋は後を絶たないが、何故か「首都高サーキット」となった現在でも目立った改修はなされていない。
「ジャンプして当たったら祈るしかないにゃあ・・・」
SP残量が1割弱という時点で、あのコーナーで攻めるという発想に至るには相応の度胸と覚悟が必要になる。アナスタシアも、みくがこの先のコーナーで追い抜きをやるとは考えていなかった。
(PAまでには決着が付きますかね・・・?)
だから、みくがテール・トゥ・ノーズの距離に迫っても銀座PAの事を頭の中で考えていた。
そのコーナー、浜崎橋コーナーが迫る。
(前にアザーカーが居るけどッ)
「行けにゃあ!!」
「みくっ!? Что все равно!?」
アナスタシアが2速までギアを落とした瞬間、彼女の240SXとみくのFC3Sは並んだ。
(このまま前に――――――――ッ)
そしてみくが前に出ようとしたその時。
(!?)
サポートアザーカーがコーナー入口で”アウトインアウト”をしたのだ。
みくは動物的反射で右にステアリングを切った。アナスタシアはブレーキペダルを踏んだ。
「あっ――――――――――――――」
そのままみくは、新環状線の分岐に乗ってしまったのだった。
コンソールは無慈悲な事実を伝える。
《draw》
@
<<アー、その、みく・・・無事に戻って来てくださいね?
銀座PAで、待ってイマスから・・・>>
<<やはり、アナタは素質を持っている様ね・・・バラエティ枠という素質・・・>>
<<にゃっはー、今夜は楽しかったよ~んじゃまたね~。
あ、ソウソウ志希にゃんギンザには居ないからね~>>
「み、認めないにゃ・・・ァ・・・」
レインボーブリッジから銀座PAまでは、新環状左回り→C1内回りのロングラン約・・・。
Non chapter EPISODE complete
played result:SUCCESS!
「ストーリーリプレイ」が記録されました
NEXT…
@
前川みくのノンチャプターエピソード「nyan nyan nyan nyan?」
内容は志希、のあ、アナスタシアとのSPバトル。
”引き分けになる”事が成功条件というエピソードである。
(江戸橋までで前に居る場合、C1左回りに行けばクリアとなる)
アナスタシアの240SXは中高速コーナーで減速しない為、中々強敵。
のあのcobra'64Rはコースと相性が悪いためあまり考えなくていい。
志希はみくのアシストらしい事をするが、アテにしない方が良い。
「ストーリーリプレイ」では志希、のあ、アーニャでプレイ可能。
コチラの条件はバトルの勝利。
安定しているのは志希のEVO、のあのコブラはコーナーとギヤ比が合わずMT操作では恐らく一番難しい。アナスタシアの240SXは逆にコーナーで曲がり過ぎる為、慣れていないと壁に張り付いてしまう。
346プロダクション所属アイドル。
詳しい紹介は「キャラクター&マシン」で行う。
高峯のあ:いつの間にか首都高を走っていたらしく、自分では経緯を話さない。
愛車はcobra'64R。アメリカンレーサーのファインチューン。
アナスタシア:ロシアに居た頃から愛車の240SXでドリドリしていたらしい。
日本に来てから”ロケットバニースタイル”にモディファイしたのだが、よく勘違いされる。
2人とも第2部署に所属している。