CINDERELLA GIRLS×GRP TOKYO Highway XTREME RACER's M@STER   作:アマネモ

2 / 36
GAME shop Trial version movie

now loading…


GAME shop TRIAL version movie
A Moonside 00:02


《you win》

 

 電子音声の乾いた一言が車内に響く。

 

「大分、こいつの乗り方が解ってきたよ、奏。」

「そうみたいね。

 プロデューサー、顔に出ているから、判りやすくていいわ」

 

 先の電子音声とこの二人の声。

 それは「首都高サーキット」の新環状、湾岸線下り区間を疾走するFC3Sの車内にあった。

 

「これで5勝したけれど、まだ走るの?」

「あぁ」

 

 FCは11号台場線区間に移り、レインボーブリッジが近づいてくる。

 

「じゃぁ、私にひとつ教えてくれない?」

「何をだ?」

「そうね、キスの時に考えていた別なコト。

 その正体が知りたいかな」

「ん、そうだな・・・人だ。女性だ」

「・・・女・・・?

 貴方って、キスの時に別な女の事を考えるの?」

 

 奏は助手席からプロデューサーの首を撫でる。

 その手つきは、ドコを掴めば・・・という狙いを定めるそれだった。

 運転中に首を絞められたらただでは済まないのは明白である。

 

「よせっ、あぁ!

 言い方が悪かったよ!

 事務所のアイドルの事だっ」

「・・・そう言って納得する女の子は、私以外にいるのかしら?」

 

 どうやらこの男、アイドルのプロデューサーにも拘らず女性との会話は若干苦手な様だ。

 奏はプロデューサーの首から手を離す。

 

「別の部署で問題児が居てな、ウチで預かるコトになった。」

「へぇ・・・。

 誰?私も知っている人?」

 

 プロデューサーは横に首を振った。

 

「生憎、俺も名前しか知らない、が・・・」

「もしかして・・・"此処"の住人なのね、その人」

「相変わらず、奏は察しが良いな。

 ワンダラー登録されていてな、走行距離400km未満が条件らしい」

 

 2人とも、後方から1台何かが来ているのを感じながら話を続ける。

 

「それで私のクルマを走らせているの」

「俺のナナマル、2000kmはいっているからな」

「私は都合が良かった?」

「それだけじゃない」

 

 バックミラーで車影を確認出来る距離になった。

 

「黒のZ33・・・」

「"彼女"じゃないわ」

「なぜ判る?」

「女の勘ってやつ」

「男の勘もそうだと言っているが?」

 

 車内に取り付けられたカーナビ風専用コンソールが、車両データと「バトル」を受信する。

 Zのドライバーは、男。

 

「当たったら男の勘とは言わないの」

「じゃ、何て言うんだ?」

 

 21世紀の首都高にとって、既にこの専用コンソールは常識である。

 

「走り屋の勘」

「なら奏のもじゃないのか」

「ふふっ、どうかしらね?」

 

 走り屋を合法のレーサーへ昇華させる事に成功し、史上類を見ない「首都高サーキット」の円滑な進行を可能としているのは、この専用コンソールが迅速に走り屋へ普及したからに他ならない。

 

「それで。

 どうするの、後ろの彼は」

「当然、やるさ」

「男って単純ね」

 

 奏はそう言いながらもコンソールに手を伸ばし、「開始」のアイコンをタッチする。

 すると画面が変化し、両者の「スピリットポイント:SP」ゲージ、走行マップ、バトルタイムが専用コンソールのタッチパネルを埋める「バトルモード」となった。

 更にその画面に大きくカウントが始まる。

                    5

「男はそれでいいんだよ。だがこの場所、しゅt」

                    4

 プロデューサーが言いかけた口を奏が人差し指で閉じる。

                    3

「 ”此処を走るヤツは老若男女クルマ含めて全てがイコールだ” でしょ」

                    2

「・・・そういうこと」

                    1

            そして画面には、シンプルな2字が浮かぶ。

 

                    GO

 

「じゃ、お手並み拝見ね」




GAME shop TRIAL version movie NEXT…

@

体験版ではこのムービーの後にZ33とバトルを行い、その後は「首都高サーキット」を自由に走行できるフリーランに移る。
御馴染みSPバトルも行えるが、登場するのは所謂「名無し」のみ。

製品版でのこの場面は、原田美世側からこのバトルに遭遇するまでをプレイする。

「ストーリーリプレイ」からこの体験版のプレイが可能。
ただしZ33とのバトルのみで、フリーランに移らず美世と遭遇する。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。