最近執筆時間マジで取れないんで(言い訳)
リアル忙しいんで(言い訳)
あと、モチベーションあまりあがんなくて(これ本当)
親睦会から3日が経ちクラスにも馴染んできた頃、俺は新たな課題に直面していた。
それは……
「新入生合同オリエンテーション……これ、行かないと駄目なのか」
手元にあるプリントをもう一度見る。そこに書かれているのは神奈川武偵高付属中学名物、新入生オリエンテーション。別名『死のハイキング』のお知らせ。
行く先は箱根山。
箱根といえば温泉。静養地。学校行事とはいえ、参加を渋る要素はない……はずなんだが。
「よりによって、引率が蘭豹とか……嫌な予感しかしないな。酔っ払った蘭豹が宿泊先で暴れる姿が想像できる」
神奈川武偵中学内でも蘭豹の行動はぶっ飛んでるのに、酔っ払ったら大変なことしでかしそうだな。例えば、
……普段からぶっ飛んでたな、そういえば。
「ねえねえ、昴は班決めた?」
担任教師のぶっ飛び具合を確認し、現実逃避しようとしていると同じクラスの理子が尋ねてきた。
「班?」
「うん。オリエンテーションで一緒に行動する班。まだ決まってないんなら理子と一緒に過ごそうよ〜。三日間オールナイトでアゲアゲしよう。そうしよう?」
組むのはいいんだが、なんだそのテンションは。
あと、なんで疑問系なんだ。
と、そんなことを思っていると。
「あーっ! 昴君は私と一緒の時間過ごすんだから駄目ーーーっ!!!」
俺と理子の会話を聞いていた風香が顔を真っ赤にして叫びだした。
「昴君は私と一緒の旅館に泊まって、一緒の部屋で寝泊まりして、一緒の布団の中で毎晩ゴーゴーからのツイストからのランバダをして過ごすんだからー!」
「するか馬鹿!」
中学生で一体ナニを言ってんだ。
この耳年増め。
ってか、そんなことクラス内で叫ぶな。
「……聞いた今の?」
「あの二人ってもうそんな関係だったの?」
「出会ってから数日でもうそんなふしだらな関係に……」
「でもほら星空君だし」
「あー」
クラス内(主に女子)からそんな言葉が囁かれる。その他にも、文書そのものは聞き取れないが、「たらし」、「ヤンデレホイホイ」、「巨乳好き」とかそんな単語が聞こえてきた。
ってか、俺クラスの女子達からそんな風に思われてんの⁉︎
泣くよ。泣くからね!
「あ、あのな、風香。ここは人が多いし、あんまりそういうことは言わない方が……」
「え? なんで」
「なんでって誤解招くだろ! いろいろ」
「誤解させておけばいいよ。私と昴君の仲は、早めに知らしめておいた方がいい。その方が悪い虫が付かないからね」
そう言って俺の肩に枝垂れかかってくる風香。
おいおい、そんなことしたら……
「あっ! 何してんだ。私の昴から離れろよ、この泥棒猫!」
ああ、やっぱり。枝垂れかかる様子をバッチリ目撃していた理子がブチキレてしまった。
「泥棒は貴女の方。私は昴君の正当な許嫁。許嫁は常に隣にいないといけない。それが世界の常識。世間の常識。私達の日常」
「ねえよそんな日常」
思わず突っ込んだ俺は悪くない。
「そうだよ、昴は私みたいな背が小さくて、金髪の幼女体型で、でも胸がちゃんとある子が大好きな変態さんなんだからーーー!」
「フォローになってねえーーー!」
思わず叫ぶと、俺の耳元に顔を近づけた理子が「いいからここは理子の言う通りにして! 付きまとわれるの迷惑でしょ?」と囁いた。確かにオリエンテーション中までべったりなのは勘弁してほしい。
そう思ってしまった俺は理子の指示通りの言葉を口にした。
「あー、そうそう、実は俺、ロリコンなんだ。毎日、近所の小学校に出向いて女子小学生の体育風景を観察するのが日課でな。穢れを知らないつるぺたボディに俺のサンダルフォンは暴走寸前なんだ。まったく小学生は最高だぜぇぇぇ……ってうおおおぉぉぉぃぃぃ!!!」
これ余計に状況悪くしてないか。
周りのクラスメイト達もドン引きしてるし、女子からは汚物を見るような目を向けられてるんだけど。
「よし、作戦成功。これで昴に余計な虫が付くことは金輪際ありえない」
グッとこぶしを握る理子。
まさか理子の奴、俺に話しかける女子を減らす為にあんな台詞言わせたんじゃ……?
「……そう、なんだ」
俯いてしまった風香さん。
その背後から真っ黒なオーラが出てるんですけど、これどうしたらいいんだ?
「……昴君幼女好きだったんだ。知ってれば緋緋を体内に入れてたのに」
小声でなんかぶつぶつ呟いてるし。
「あのー風香さん。もしもーし? 「昴君は幼女好き……」……駄目だ、聞いてねぇ」
とりあえず話題を変えよう。そうしよう。
「あー、そういや、班決めっていうが、これ見るとオリエンテーションで所属希望の学科の適正を見定めるってあるんだが……理子はどこの学科にするんだ? やっぱり、
「ううん、昴と同じとこ」
「
「えー嫌だよ
「いや俺がいるからって理由だけで所属学科決めんなよ。理子の将来がかかってんだから自分で決めろ」
「理子の将来……かぁ」
考え込んでしまう理子。きっと理子は将来とか、やりたいこととかがよくわからないんだろうな。目的というか、目標とかがないんだろうな。
幼少期をほとんど監禁されて過ごしてきたから尚更わからないんだろうな。
「まあ、まだそんなに難しく考えるなよ。ゆっくり考えればいいさ。俺だってやりたいことなんかないしな」
当面の目標はシャーロックをぶん殴ることだけど、その先は何も考えてなんかないし。
どーしよ。人のこと言えないな。
やりたいことなんてないし。でも、せっかく『どんな武器も使える能力』があるんだから武装はしたいな。
やっぱ武偵免許は所持していたいなぁ。
「星空君、ちょっといいかな?」
「うん? なんだ」
不知火に声をかけられ思考を中断して頷く。
「よければ僕達も君と一緒の班に入れてもらえないかな?」
「悪いな昴いいか?」
不知火の隣に立つ金次も聞いてきた。
見ると、金次や不知火の背後にまだ話したことのない男子が立っていた。
「いいけど、男子率高くないか? 男五人、女子二人ってアンバランス過ぎだろ」
「うん、僕もそう思って女の子に声かけてみたら、まだ班決まってないっていう女の子がいたから一緒の班にどうかな?」
「俺は構わないけど」
「よかった。実はもう呼んであるんだ。北条さん、平賀さん、鏡高さん大丈夫だよ」
不知火がイケメンスマイルを浮かべると、不知火に名前を呼ばれた女子の一人は顔を真っ赤にさせた。
くっ、イケメン爆発しろ!
不知火にガン飛ばしてると何故か顔を赤くしていた少女に睨まれた。
何故だ? 解せぬ。
「初めまして。私、北条
「……鏡高菊代」
「平賀未来。志望学科は
「俺は坂本竜次。
「僕は仁。
黒髪ロングの子が北条で、茶髪ショートが平賀、金髪の子が菊代で、ツンツン頭で右手に手袋嵌めてるのが仁で、長髪長身でガタイがいいのが坂本か。よし、覚えたぞ。
「ああ、よろしく。知ってると思うが俺は星空 昴。見ての通り普通の「「「ロリコンね?」」」違うーーー!!!」
泣くよ? 本当に泣くぞ。泣いちゃうよ?
「俺はただの「ロリコンでしょ?」……もういっそ殺してくれ」
もう俺のライフ0よ。やめてくれ。精神的に死ぬ。
ロリコン、ロリコン言うな。ってか、なんで平賀の奴、俺を敵視してくるんだ?
俺とあいつは初対面なはず……初対面だよな?
「ところでロリコン「いや、だから俺の名前は……」うっさいハゲ。人が話している時はその言葉を遮るな」
いや、さっきから遮ってるのお前だろ!
なんでそんなに突っかかってくるのかはわからんが。
「その言葉、そのままお前に返してやるよ。人が話してる時は最後まで黙って聞け。俺の名前は星空 昴だ。ロリコンじゃねえ。あと、俺はハゲてねぇ」
そこはきっちり否定してやる。
「さっきのあれはジョークだ。そこにいる理子に言わされただけだ」
何知らぬ顔してポッキーカリカリ食べる理子を指差す。
何、『ワタシ、そんなこと言ったけ?』的な顔してんだ。クラスメイトから誤解受けたのはお前のせいだろ!
誤解とけ。
「そうなの?」
「うん。ジョーダンだよ。半分」
「半分⁉︎ 全部だろ?」
「えーだってこの前、理子の小学校の体操着姿見て、『まったく、小学生は最高だぜ!』って言ってたじゃん!」
……言ってましたね。
うん、自宅の地下射撃場で似たようこと言ってたわ。
嫌な冷や汗がダラダラ出るなー。寒気もするなー。隣の席から絶対零度な視線向けられてるのは気のせいだよな? 幻覚だな。 熱あるのかもな。あれかな? 風邪引いちゃったのかな? 保健室へ避難……休みに行った方がいいよな?
よし、行こう。すぐ行こう。
ここにいたら俺の命がマッハでヤバイ。
ガタッと席を立ってそろりと抜足で教室を出ようとしたが。
ガシッと誰かに肩を掴まれた。うん、わかってた。こうなることはわかってた。
ギギギ、といつもより回しにくい首を動かして後ろを見るとそこには暗黒面に堕ちた
周りの奴らに助けを求めたが、みんな目を逸らすな!
唯一目があった坂本に助けを求めたが
まさに今この状況を抜け出すには
「何か言い残すことある?」
風香が笑顔で聞いてきた。
言い訳はできるうちにしておきなさい。
父さんから言われた格言を思い出した俺は言い訳をしまくった。
「いや、違うんだ。俺はロリコンじゃなくて可愛い女の子が大好きな普通の人間なんだ!
ロリだろうが、中学生だろうが、高校生だろうが、大人だろうが可愛ければいいんだ。
可愛い女の子に反応してしまうのは男の本能でな、反応しない方が問題なんだ。
可愛い女の子に声をかけること、可愛い女の子を見ること、可愛い女の子を想うことは紳士の嗜みなんだ。
だけど、決して持ち物や下着には手を出さない、一線を越えないことで背徳感を維持する。それが大事、いちばんだいじぃぃぃぃ!!!」
「……言いたいことはそれだけかな?」
「知ってた」
「ゔわぁ、マジ引くわー」
「最低ぇ……」
「……」
風香、理子、北条、平賀、鏡高の順にそんな反応が返ってきた。
変だな。前世で読んだラノベの主人公が同じこと言っても相手のヒロインは「そう」とか、「知ってた」とか、「私も」とかそんな反応しかなかったのに。
くっ、これがヒロイン
こうなったら……場を和ませる最終手段を使うしかないな。それはとあるラノベにおいて、絶対絶命な状況を覆した勇気をくれる『魔法の言葉』。
「えっと……今履いてるパンツ。三万円で売ってくれないかな?」
「「「「「……」」」」」
ほぼ全員から汚物を見る目で見られた。
くっ、やっぱダメか。あの言葉は女装主人公が言わないと威力が半減してしまう魔法の言葉だからだな。
魔法を発動させるには女装しないといけないのかも。……女装するしかないのか。
……って、誰がするか!
そんな内心で一人突っ込みをしていると。
「……パンツだけでいいの?」
風香が突然スカートのホックを外し始めた。
「って、何してんだ風香⁉︎」
「パンツ脱ぐ」
スカートめくって、パンツを見せる風香。
見えてるー⁉︎ 見えてるからー!
今日は純白なんですね。ごちそうさまです。
って……。
「脱ぐなーーー! 脱ぐ、なーーー!」
「もしかして……ブラの方がよかった?」
「そういう問題じゃない! 全部嘘だから。パンツ欲しくないし、ロリコンでもないからーーー!」
「そうなんだ。残念」
「残念なのはお前の頭だ!」
「そうだよ。昴は理子の体操着姿にしか萌えない変態さんなんだからー!」
「うん、お前の頭ん中も十分残念だから安心しろ」
まったく、本当このヤンデレ共め。
「世間常識、一から学び直せ」
そう俺が呟くと。
「「「「「あんた(お前)もね(な)」」」」」
クラス一同からそんな突っ込みが入った。
解せぬ。
新キャラ紹介
北条縁(ゆかり)……相模の獅子こと北条氏康の子孫。父親は公安0課、母親は公安4課。武士と超能力者の両親から生まれたハイブリッドお嬢様。刀剣マニア。
座右の銘『背中の傷は剣士の恥よ』
平賀未来……平賀(大内)惟義の子孫。不知火に惚れている。昴のことはあまりよく思っていない。
坂本竜次……高知出身の戦闘馬鹿。
家は貿易業で財を成した名家。
仁……オリキャラ。昔描いていた作品の主人公。右手に常に黒い手袋をしている。
動物に異様に懐かれる。
star wars ローグワンめっちゃよかったっすわ。
最後10分マジやばかったね。