城下町のダンデライオン〜長男は魔法使い〜   作:ソール

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第六話

次の日 俺はアイギス師匠に作ってもらった『魔除けのお札』をオヤジに頼んで張ってもらう事にした

 

ちなみにオヤジには『俺の魔法を使ったお札だ。これはみんなや国民の事故かありませんようにするという。いわばお守りだ』って言って誤摩化してある

 

魔女リリスが俺たちの命を狙っているだなんて知れば、国中が大騒ぎになるからな、その回避として、誤摩化した

 

ただ、いつか、バレる時が来るかもしれないがな

 

そんなことよりも

 

「というわけで、俺も料理当番に参加するからな」

 

「だったら!全部兄さんがお買い物をしてよ!」

 

「そうしてやりたいが」

 

「ダメよ!みんなで分担するってみんなで言ったんだから」

 

「ほらな?」

 

「そんなあああああ!!」

 

実は俺たちは無論兄妹が多い、だからみんなで分担して家事などを手伝ったりするのが、いわゆるうちの伝統だ

 

ちなみにその分担はクジで決まる。ちなみにその分担は『料理』『洗濯』『掃除』と『休み』が3つと『買い物』

 

この7つがクジに入っている。ちなみに輝と栞はまだ小さいため、まだ参加はできない

 

俺は魔法を覚えたから燃える心配が無いから、普通に料理に参加してもらえるようになった

 

「じゃあ、はじめるか、まずは俺が引いていいか?」

 

「うん!買い物を引いてね?兄さん?」

 

「絶対に当たり引けるような言い方するなよ」

 

「だって!兄さん魔法あるんだから!どうせ透視の魔法で見れるでしょ!!」

 

「嘘!?見えるの?真兄さん!?」

 

「可能だけど、ダメだ。それじゃあズルだろうが!」

 

実は昨日アイギス師匠に教えてもらい、なんとか収得した。だがあいにくズルな行為は俺はしたくない

 

「そんな魔法を使えば一瞬にして、休みが引けちゃうだろう?」

 

「いいな〜、兄さん、それがあれば毎週休みなのに!」

 

「岬?お前いつか堕落するぞ?まあ俺的には『休み』よりも俺の趣味である『料理』を毎週にしてほしいな」

 

と言いながら、俺は引くと、出たのは

 

「お!今日はついてるな!マジで料理が当たった!」

 

「嘘!?なんで買い物引かないのよ〜」

 

「だから無理言うなよ!」

 

「俺は掃除」

 

「私洗濯ね」

 

「やったー休み!」

 

「ラッキーまた休み」

 

「ごめん、茜姉さん」

 

「ってことは!」

 

俺は料理、修は掃除、葵は洗濯、他は休みってことは、茜は

 

「買い物おおおおおおお!?!?」

 

まさかの嫌いな買い物を引いてしまった

 

皆さんもご存知の通り、茜は人見知り、となれば、買い物行けば目立つし、茜にとっては生き地獄とでも言うだろう

 

「ちなみに冷蔵庫は空だから、買いに行かなきゃないぞ?」

 

「兄さん!お願いだから代わって!!」

 

「ダメだ。みんなで分担するって決めたろ?」

 

「でも!」

 

「そんな今に泣きそうな目で俺を見るのはやめろ!まるで俺が悪者みたいじゃないか?」

 

「じゃあ、やって!」

 

「ダメだ」

 

「茜!いい加減にしなさい!自分で当てたんだから、責任もって!」

 

「自分で当てたって言うか、最後に残った奴だけどな」

 

相変わらず茜の人見知りにはさすがに骨が折れそうだ

 

「お兄ちゃん!お兄ちゃんが料理するなら!お兄ちゃんお手製の『カレーオムレツ』食べたい!」

 

「そうだな久しぶりにやるか、というわけで茜、頑張れ」

 

「無理だよ〜〜〜!!」

 

「16になってまで、まだ駄々こねるか」

 

「あんた達って選挙活動する気ゼロよね〜?」

 

ここで奏が選挙の話をする

 

「いきなりどうした奏?」

 

「兄貴、奏は王様になってする事があるんだってさ?」

 

「そうか、だから以前から王様にこだわるわけだ」

 

「僕はあります!」

 

「私だってあるもん!」

 

そこで光と輝が返事する

 

「輝や光じゃあ、相手にならないの」

 

「「え!?」」

 

「まあ、確かに光はここ最近、何もしてないからな。輝に関してはまだ国民には子供にそんな重いものを背負わせたくないと、子供扱いしているかもな」

 

「そんな!」

 

「だが、俺が輝の選挙を協力して、輝のランキングを1位にすることが、できるかもしれない」

 

「本当ですか!?」

 

「それ本気で言っているの?」

 

「本気ならな、だが、あいにく俺も輝にそういう重いものはまだ継がせたくないし。まだこいつには学ぶ事がたくさんある。その学んだうえで自分のやりたいことをしてもらう方が、よほどコイツの為になる」

 

「そういえば、兄さんは誰の選挙を協力するの?兄さん選挙辞退するんだよね?」

 

「「「「「「!」」」」」」

 

「・・・・・・」

 

奏以外の全員が気づいた。そう、俺は辞退する代わりに誰かふさわしいと思う奴の選挙を手伝わなくてならない。

 

「ま、どうせ葵姉さんだよね?双子の兄なんだから当然よね?」

 

絶対そう言うと思った

 

だが

 

「いや、葵では無いが考え中だ」

 

「「「「「「え!?」」」」」

 

えってなんだよ。そんなに変か?葵の選挙に協力しないのは

 

「え!?だっていつも葵姉さんの為にいろんなことしてきたのに!」

 

「確かにそうだ。だが、王様に関しては葵以上にふさわしい奴もいる。現に俺を抜けば、確かに葵は人気だ。だが、葵の実力でも、越える者がいるかもしれない、俺はそいつに協力する」

 

それにあいつは・・・

 

「・・・・・・・」

 

今は、いいか

 

「もしかして私!?お兄ちゃん?」

 

光か、どっちか言うと、王様になって人気者になりたいだけなんじゃ

 

「光は王様よりいいものがあるはずだぞ?それに現状なところあまりランキングも高くないしな」

 

「大丈夫!いざという時は私の能力で票集めなんて楽勝だもん!」

 

「ちなみにどうやって?」

 

「それはもちろ、大人の魅力で、お兄ちゃんもメロメロだもん♡」

 

バキ!←葵が皿を落したでなく、握り潰した音

 

バキ!←奏が鏡を落した音

 

「それ王族として、アウトだろ。完璧ダメな選挙活動じゃねえか、しかも俺がメロメロにはなんねえから、それに24時間しか持たないし、お前が10歳ってことはみんな知っているし無理な話だ。

 

それと、葵と奏は俺がメロメロになるって言葉に反応するな」

 

「ふん!私!この前バスト大きくなったもんね!」

 

「話を聞け奏!俺は・・・」

 

「兄さん?光をエロい目で見ちゃダメだからね?」

 

「お前ら!!」

 

なんで、この二人はいつもこうなんだ!!

 

「いいもん!私将来胸大きくなるし!」

 

「は?大きさより形が大事なの!」

 

「大きさだよ!お兄ちゃん言ってたもん!」

 

「言ってないから」

 

「「「え!?」」」

 

「おい?葵、奏?ついでに修!なんでお前ら3人そこで反応するんだよ!」

 

「兄貴が胸の大きさにこだわっていたなんて!俺はてっきり顔だと思っていたけど!」

 

「兄さん?・わ・・私の胸・・・好きにしていいからね?」

 

「兄さんは胸の大きい女性が好きなんですか!?」

 

「・・・・・・」

 

もうかける言葉がなかった

 

「兄さんは胸の大きさはこだわってないよ、ね兄さん?」

 

「あ、ああ」

 

「でも、それって茜ちゃんが胸が無いだけだよね?」

 

「「「「!?」」」」

 

光!なんてこと!」

 

バタン!!

 

と何か倒れる音がした。その音がした方を見ると

 

「そうだよ・・・・どうせ・・・・私は成長しませんよ〜」

 

茜がいじける。そうとう気にしていたんだな

 

「光、お前のせいだぞ。罰として、お前も茜の買い物に付き合え」

 

「は〜〜い、行こ?茜ちゃん?」

 

「う〜〜〜、行きたくないよ」

 

茜と光は行った。つい罰として行かせてしまったが、大丈夫だろうか

 

「よし」

 

俺は部屋に戻りある魔法を使う

 

こうなったら、これやりますか!、覚えたばかりの魔法をさっそく!

 

(我が影、我と同じになり動きたまえ)

 

「イリュージョン!」

 

イリュージョン

 

言うならば分身の術みたいな魔法だ

 

それで俺の影がもう一つでき、もう一人の俺ができる

 

「もう一人の俺?偵察頼む!」

 

「わかった!もしもの時は魔法を使うな?」

 

「ああ」

 

俺はもう一人に偵察を頼み、後を追う様にさせた

 

普通なら一緒に行かせるところだが、茜の人見知りを克服できるか偵察する為だ

 

たぶん、無理だと思うがな

 

 

***************

 

さて、今二人後から追っていて見ている。大丈夫だろうか

 

お!前方に監視カメラが

 

ってあれ?光はまっすぐ行っている。あいつやっぱり目立ちたいだけだろ

 

でも

 

「光そっちじゃないって!」

 

ほらな、茜が目立つのが嫌なんだから当然だよな

 

そしてカメラの無い道を通る

 

光がなにか怒った顔している。やっぱりあいつをついて行かせるのはダメだった

 

ん?なんだ?

 

光が突然茜と別れて違う道を行く?

 

まずい!茜と別れるぞ!

 

く!こうなったら、もう一人増やす!

 

ビューンとまた影がもう一人を作る

 

「茜を頼む!」

 

「ああ!」

 

もう一人は茜の方を追い

 

もう一人は光へ、

 

茜は何をしているんだ?

 

先ほどから隠れながら周りを見ている。光の前では堂々していたのに、国民じゃこれかよ

 

でも、その肝心の光が

 

「え?光!」

 

あ、やっと気づいた。光が居ない事ぐらい気づけよ

 

あ〜あ、すごい暗い顔している。さしずめ一人で買い物行くのかって悩んでいるんだろう。

 

「あ・・・あの!」

 

あれ?茜が町の人に聞いている?もしかして光の事を聞いているのか?なんだ!やればできるじゃないか!

 

ところが

 

「う・・フフフフフウチの妹知りませんか?」

 

顔が!?顔が怖えよ!?なんだよその若干笑った顔とそのクソ怖い目は!

 

「ひい!」

 

あ〜〜あ、国民の人怖がってんじゃん!

 

光は何をしているんだ!!

 

 

************

 

一方光の方は

 

何かを見つけたと思えば、ネコか

 

そういえば、光は動物好きだからな、わかるけど、まさか

 

「待って−!」

 

やっぱり後を追うのか、それからひたすら光は猫の後を追う

 

こんなに遠く茜の場所から外れるぞ!

 

ん?なんだ?突然猫が消えた!

 

どこに?

 

「ニャンコ!「ニャーーン!」ん?降りられないの?」

 

見つけた!あんな高い木の上に!あの高さじゃ!光の身長じゃ届かないぞ

 

でも、光には能力がある。木を小さくすれば

 

「あそうだ!私の身長を大きくすれば!!」

 

は?

 

おいおいおい!!そんなことしなくても!木を小さくすれば!

 

と思ったが手遅れだった

 

俺が言っている間には大きくなってた

 

「さ?大丈夫だよ?」

 

『シャーー!!』

 

「うえ!?私だよ!」

 

大きくなったから外見まで変わってしまったから、知らない奴だと思われたのだろう

 

ん?

 

「おい?そっちは大丈夫か?」

 

ここで、茜の追っていたもう一人の俺と出くわす

 

「おい!茜は?」

 

「それがこっちに向かっている!」

 

「光ーー?光!こんなところに!探したんだよ!」

 

待てよ?なんかヤバいかも

 

だって、今の光って

 

「人違いでしたあああああ!」

 

やっぱり、外見まで変わったからよく見ないと、光だって気づかないもんな

 

「合ってるよ!」

 

「へ?なんだ!じゃあ行くよ!」

 

「それがさ・・・服が」

 

「!」

 

やはり大きくなったから、服が身長に合わないんだな、おかげで下がとんでもない事に

 

これは説明できないな

 

ともかく。これでは買い物は無理だな、まあ、こんな事もあろうかと自分の財布持っているし、俺が行くか

 

もう一人の分身を解き、俺が(分身が)代わりに買い物行くのでした

 

え?その後茜と光はって?

 

それは・・・・・・・

 

 

*****************

 

夕方

 

 

「ん?」

 

分身の俺が買い物袋を持って、俺の部屋の窓に入ってきた

 

「お帰り、見たところやっぱりもう一人の俺が買い物をしてきたか。それでどうだった?」

 

「それがさ」

 

「ん?」

 

「実は・・・ごにょごにょってわけなんだけど」

 

「なに!?じゃあ今の茜と光は!」

 

「ただいま!!」

 

「ん!ってことは!」

 

俺は急いで玄関に向かい見てみると

 

「マジかよ」

 

大きくなった光が茜の服を着ていて、茜は小さくなり光の服を着ている

 

 

「どうしたのこの子!捕まえてきたの!!」

 

「岬のお姉ちゃんだよ!!」

 

どうやら、分身の俺が言うには、光の下の服が破けたから茜を小さくして、服を取り替えて帰ってきたらしい

 

しかも、買い物を忘れて

 

 

「たく、能力は慎重に使え、光?おかげで茜は岬に明日まで遊ばれるぞ?」

 

「ごめんなさい」

 

「しかも、大事な買い物を忘れて!」

 

「ああ!忘れてた!」

 

「大丈夫だ!こんな事もあろうかと俺が買い物を今日しといた」

 

「ありがとう」

 

「俺に礼を言う前に、茜に謝れ」

 

「うん、ごめんなさい」

 

「ふう」

 

これでわかった

 

やはり光には王様になってもらうより

 

もっと他の事の方が、光にはいいかもしれないな、人気者になりたいなら

 

 

例えば

 

 

 

 

アイドルとか?

 

ま、光よりも

 

「・・・・」

 

「どうした輝?そんな真面目な顔して?」

 

「兄上!!」

 

「なんだ?」

 

「僕にも!当番クジ引かせてください!」

 

 

「・・・・・・・・・・なに?」

 

 

 

 

 

 


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