城下町のダンデライオン〜長男は魔法使い〜   作:ソール

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話は2月のお話です

今日はバレンタインデーなので

そのお話を書かせてもらいます

それではどうぞ


特別編 バレンタインデーパーティー

それは2月の頃

 

オヤジにあるイベントが実施されることが発表された

 

「「「「「バレンタインデーパーティー?」」」」」

 

「そう!城で、バレンタインデーのパーティーをしようと思うんだ」

 

「それって何をするんだ?オヤジ?普通、女が男にやるイベントをなんでパーティーなんてするんだよ?」

 

「まあ、ちょっとしたゲームをしようと思ってな?」

 

「だろうと、思ったよ。で?それはなに?」

 

 

「それはその日のお楽しみだな」

 

 

 

***************

 

 

 

 

 

 

バレンタインデーパーティー当日

 

 

「はあ、やれやれ、まさかこんなことになろうとはな」

 

「諦めたら?兄貴?もうこうなったらやるしかないって?」

 

「だよな〜、今更もう遅いもんな」

 

オヤジの言った。イベント通り、俺たちは櫻田城にいる

ここで何をするかって?

あのクソオヤジがバレンタインデーを使って、またどんでもないゲームを考えた

 

それは、バレンタインデー鬼ごっこ

 

鬼は女の子で、気に入った男の子を捕まえるゲーム

 

これチョコなんも関係ないよな?

 

場所は櫻田城だけ、それ以外の場所で行ったら失格というゲーム

 

ちなみに女の子がもし気に入った男の子を捕まえたら、王様の権限で、恋人になることを許される

 

制限時間は1時間、その1時間で捕まえるゲーム

 

普通なら許さないけどな、あのクソオヤジもマジで最低だ

 

俺は仕方なく参加された。なんかよくわかんないけど、おふくろも『あんたは絶対に参加しなさいよ』と言われた

 

もうこんなバレンタインデーじゃないし

 

 

「はあ〜、帰りたいな〜」

 

「ダメだよ。真兄さん?兄さんは一番必要だから」

 

「なんで?」

 

「だって兄さんが一番女の子にモテるじゃない」

 

「何を訳の分からないことを言っているんだ遥?」

 

「真兄上!人がいっぱいですぞ!!」

 

「輝?お前?このパーティーの意味わかってないで言っているよな?」

 

どうも、輝は分かってないで参加されるらしい、いくら輝でもそこまではわかると思うけど

 

修は・・・・・なんかもう大丈夫みたいな顔しているけど、あ

そうか、コイツには佐藤がいたっけ

 

で?遥はなんで俺が必要なわけ?俺いなくていいじゃんね?

 

 

「ふう、ちなみに参加者ってどうなっている?」

 

と、俺は修に聞くと

 

「参加者は、男はオヤジの選んだ男だけで、女は参加したい人だけだって」

 

「おいおい、ってことは女の数はかなり多くいるってことか?」

 

「そういうことみたい、ルールは物を使うのは禁止、ただし人に協力はいいみたいだぜ?」

 

「あ〜、なんか疲れそうだ。このイベント」

 

「まあ、真兄さんなら大丈夫でしょ?魔法があるし?」

 

「魔力も切れもあるんだぞ?永遠に使えるわけじゃあないんだぞ?」

 

まったく、あれ?そういえば?

 

 

「なあ?葵たちはどうした?」

 

そう、肝心の葵達がいないのだ。その葵達は

 

「ああ、それなら、このゲームに参加しているよ。捕まえる方に?」

 

「・・・・・・・・・」

 

 

嘘だろ?あいつら、男が欲しいのか?意外だ

 

 

ピンポンパンポン

 

『えーそれでは!!お時間になりましたので!バレンタインデー鬼ごっこ始めたいと思います!!」

 

司会者の放送は流れた

 

他の人たちもすごく盛り上がる。(主に女性が)

 

 

『ルールの説明をします!!女性の皆さんは気に入った男性を捕まえてください!!なお捕まえた方は!その人と恋人同士になれます!これは王様の権限です!フィールドはこの櫻田城だけです!それ以外の場所に行ったら失格となります!なお、物を使うのは禁止ですが、他の人の協力は構いません!!どうかよき恋人を捕まえることを願っています!!』

 

まるで、婚活している気分だよ

 

『それでは初める前に、陛下のお言葉をお聞きください!』

 

放送が変わり、オヤジの声が繋がる

 

『ああ、みなさん!よき恋人見つけられるように頑張ってください!』

 

あんたは何がしたいんだ?

 

『始める前に、一つ言っておきたいことがあります』

 

は?なんだ?言っておきたいことって?

 

それは俺が思っていること以上に、とてつもないことだった

 

 

それは

 

 

 

 

『ウチの息子の櫻田・真を捕まえた方は、恋人同士ではなく、結婚してもらうことにしますので、ご了承ください』

 

 

 

 

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

「は!?」

 

「「「「「ええええええええ!?」」」」」

 

なんだよそれ!?ふざけんな!!なんで俺が!!

 

「おい!待て!!オヤジどういうことだ!!」

 

『真?お前には結婚してもらう!これは国王命令だ!!』

 

ふざけんな!誰が結婚するか!!見ず知らずの女と!!

 

なぜか、オヤジに政略結婚をされ、俺はこのゲーム、本気で逃げる事にした

 

 

「上等だ。つまり逃げればいいんだろ?1時間なら楽勝だ!!」

 

「兄貴が本気出している。今回の兄貴は本気だ!!」

 

 

ああ、本気でやらないと、俺の人生が掛かっているからな、

マジで全力で逃げることを誓う俺

 

 

『それでは、始めたいと思います!!』

 

いよいよゲームが始まる

 

『よーーーーい!!

 

 

 

ドン!!』

 

ピピ!!!

 

アナウンスが鳴り、一斉に女性が城の中に入って来る

 

で、俺は

 

「はあ・・・はあ・・・はあ!」

 

俺は全力で最上階に行く

 

そのわけは

 

「よし!ここなら!」

 

ガチャリと音が鳴り

 

部屋のドアに鍵をかけた。俺が逃げ込んだ部屋は

 

「ふう、ここなら大丈夫だろう」

 

俺が逃げた部屋は、お城の自分の部屋だった

実は、このお城はもちろん、俺たち兄妹の部屋も存在する。あの一軒家だけが、俺たちの部屋じゃない、今回は物を使うの禁止、ならこの部屋に逃げ込んで、1時間閉じこもっていれば、侵入も問題ない。鍵を持っているのは俺だし、武器を使って扉を壊すのも禁止

だから俺はあえて、ここを選んで逃げた。しかもガラスは俺の魔法で固くし、侵入も問題ない

 

ルールに物を使うのは禁止、良いルールで作ってくれたぜオヤジ、おかげで、俺の計画は完璧に行った。

 

じゃあこの言葉を言おうか

 

「計画どおりってな」

 

さてと、俺は紅茶を用意し、飲みながら、今修、遥、輝は何をしているか見てみよう。

 

魔法で俺は自分の目に『スコープアイズ』を使う、コレは遠くの物を見たり、壁を透けて、その先の物のを見る事のある魔法、ただ俺はあまりこの魔法を使わないようにしてた。

なぜなら、女性の下着まで見えるからだ。スコープアイズは遠いものを見ようとするなら、どんなものでも透けて見える。やろうと思えば、女性の下着だけでなく、裸まで見えるほど、とんでもない魔法だからだ

 

ま、今日は別だから使う

 

さてさて、輝はどうなっているかな?

 

 

「輝様!今度の選挙も頑張ってくださいね!」

 

「はい!ありがとうございます!!」

 

「はい輝様!今回のバレンタインチョコです!!」

 

「ありがとうございます!!僕はこんなにチョコが貰えてうれしいです!!」

 

「キャー!!かわいい!!」

 

どうやら、輝は20代の女性に可愛がられている。どうやら、問題はなさそうだ。ん?

 

輝の目の前に栞が現れた

 

「し、栞!!」

 

俺も見てたちまち恐ろしくなった

そう、あの優しかった栞がすごい怖い顔で、輝を見ていたからだ

 

「お兄ちゃん?」

 

「な、なんだい?」

 

「不潔」

 

「!?」

 

「お兄ちゃんの不潔!」

 

「待って栞!そんなんじゃないって!!」

 

輝は慌てて栞を追う。輝にチョコを渡した女性たちは『あらあら、うふふ』と言っている

栞も、そんな歳なんだね。俺びっくりだよ

 

 

輝は大丈夫そうだな

 

 

遥はどうだ?

 

俺は遥を探した。遥かは・・・・・お、庭か

 

 

「遥!大人しくしなさい!!」

 

「嫌だよ!!僕たち!姉弟なんだよ!!」

 

岬が全力で遥を捕まえようとする。岬?お前?マジで遥が好きなんだな

とんだブラコンだな、お前?

 

「関係ないよ!!姉弟だけど、愛さえあれば問題ないよね?って!よく言うでしょ!!」

 

「言わないから!!問題ありまくりだから!!」

 

あ〜、遥がかわいそうだな、姉に恋を迫られるってどんな気分だろうな?マジでありえない

 

「こうなったら!!」

 

岬は遥の往生際の悪さに遂に自分の能力を使い、遥をどんな手段を使ってでも捕まえようとしていた

 

「げ!?能力を使うとか卑怯でしょ!?」

 

「さ!遥大人しく捕まりなさい!!」

「お姉さんがいいことをさせてあげるわよ!」

「遥も寝よ?」

「遥!!私たちが好きじゃないのか!!」

「遥、お菓子もらえる?」

「遥〜、怠いから、もう終わりにしよ?」

 

「あ!こ、こんなの無理だ!!うわああああああ!!」

 

「「「「「待てーーー!!!」」」」」

 

八人の岬が一斉に遥を追いかける

あ〜あいつには、体力のある魔法でも与えればよかった

 

ま、遥は頭がいいから、大丈夫だろ

 

さて、残るは修だけど、

 

あいつはいいや、見なくてもわかるから

 

 

と、俺は紅茶を飲みながら、あと30分待つことにする

 

 

 

 

 

だが

 

俺の計画はこの後、完全に崩壊する

 

それはある音によって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガチャリ

 

「え?」

 

今?鳴ってはいけない音がなったような?確か・・・・・がちゃりだっけ?

この音、なんだかな〜、聞いた事のある音だな〜

確か・・・俺の部屋のドアかな〜〜〜

誰かが鍵を開けたのかな〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「って言っている場合じゃない!!」

 

俺は急いで机の下に隠れる

 

誰だよ!!俺の扉を開けた奴!!鍵は俺が持っているはずだぞ!!一体誰が!!

 

俺の扉を開けたのは

 

 

「兄さん?ここにいる?」

 

葵だった

 

「葵!?なんだおまえかよ〜」

 

「どうしたの兄さん?隠れて?」

 

俺は緊張を解いて、机の上から出て、葵の方へ行く

 

 

「え!?だって聞いたろ!?オヤジが俺を捕まえたら、結婚させられるんだぞ!!冗談じゃない!!」

 

「お父さん、今日必死で取り組んでいたよ?兄さんを自分の子にするために?」

 

「くそ!あのクソオヤジめ!!ていうかなんでお前はここがわかったんだよ?」

 

「兄さんの考えることなんてお見通しだよ?鍵も能力で開けたし」

 

そうか、そういえば、確かに物を使うのは禁止、でも葵の能力が進化したおかげで、物にまで命令することができるようになったんだよな〜

 

おそらくドアに向かって、『鍵を開けてください』と言えば、ドアはすぐに開くからな、怖い能力だよ

 

 

「それより兄さん?はい?ハッピーバレンタイン!」

 

葵は俺にチョコを渡して来た。どうやらこのために来てくれたらしい

 

「ありがとな!葵!わざわざこのために?」

 

「ううん、それだけじゃないよ?」

 

ん?それだけじゃない?後はなにがあるんだ?

 

葵は俺に近づき、俺を抱く

 

その時、俺は嫌な予感がした

 

そして葵の次の来る言葉に、俺の人生を落す言葉

 

 

それは

 

 

 

 

 

「はい♫兄さん捕まえた(・・・・)♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は?」

 

つかまえた?

 

今?あいつ捕まえたって?言ったよね?

 

 

「葵?どういうことかな?」

 

「なに兄さん?♡」

 

その♡なに?その捕まえたって

 

まさか!!!!

 

「な?葵?」

 

「ん?」

 

「俺たち兄妹だよな?」

 

「うん、そうだよ?」

 

「なあ?お前?俺と結婚とか・・・考えてないよな?」

 

「何言っているの兄さん?」

 

「だよな!そうだよな!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「考えているに決まっているじゃない?」

 

 

 

 

 

 

 

しばらく沈黙が続き

 

次の瞬間

 

 

「あああああああああああああああ!!!」

 

俺は葵のその言葉に驚き叫ぶ、俺は葵の手を払い、窓を割り全力で城の屋根に上る

 

「はあ・・・はあ・・・どうなっているだよこれ!!!」

 

「なに言っているの兄さん?」

 

「うお!」

 

葵も一緒に屋根に上って来た。あいつに運動神経はなかったはずだろ!!なんで登れるんだ!?

 

「兄さん?私たちは結ばれるの?」

 

「何言っているの?」

 

「私ね?兄さんが欲しいの?」

 

「待て!葵!」

 

「うん♫待たない♫」

 

葵は屋根を軽々とのぼり、俺の方まで近づいてくる

 

俺、万事休すか!!

 

 

ところが!!

 

 

ドカン!!

 

 

「え!?うわ!!」

 

突然、戦車の砲弾が俺の前の屋根に当たる。そのおかげで俺と葵の前にあった屋根がなくなった。というより穴があいた

 

「誰!?」

 

葵は必死に辺りを見渡す。俺も必死に探していると、

 

庭辺りに、戦車に乗った奏がいた

 

 

「奏!?」

 

「お前!?戦車を生成したのか!?」

 

そう打ったのは奏だった

 

「葵姉さん?悪いけど?兄さんは渡さないから?」

 

「あら?やる?」

 

「ええ、葵姉さんを木っ端微塵にするわ!!」

 

言葉が悪い!!お前ら本当にどうしたんだよ!!!

今まで喧嘩したことないじゃん!!

 

「葵姉さんに向けて!発射!!!」

 

「命令するね?『弾さん?跳ね返りなさい?』」

 

奏の戦車の大砲と、葵の命令の弾の跳ね返しが城の屋根や庭を破壊しつくす

 

「おいおいおい、やめろよ!このままじゃあ!」

 

このままじゃあ俺の命も無い、どうすれば!

 

 

 

「兄さん!!」

 

「っ!茜!!」

 

俺の上を飛んでいた、茜が俺を掴み助けてくれた。

葵と奏は二人は殺し合うのに集中していて、俺が逃げたことなど、知らない

 

 

 

 

 

 

 

「ふう、助かった。ありがとう茜?」

 

「いいよ。別に」

 

俺は茜に安全なところまで避難させてくれた

 

茜はどうやら味方みたいだ

 

「ねえ?兄さん?」

 

「ん?なんだ?」

 

 

だが

 

 

どうやら、茜も

 

 

「私を・・・・・・も・・も・・・貰ってくれないかな?」

 

敵だった

 

 

「は、は、はははははははは」

 

俺は頭が狂った。もうどうしたいいかわからなくなっからだ

葵も奏も茜も、一体なにがあった!!

 

「ん?」

 

と話していると、俺の上から、あるはずなのない、自販機が落ちて来た

 

「自販機!?茜避けろ!!!」

 

「え?きゃあ!」

 

俺は茜を抱きかかえ、自販機を避ける

 

 

「誰だ!!」

 

「俺だ!!」

 

「!?」

 

そう、自販機を俺の上に落したのは

 

「修!?」

 

「あ〜〜〜に〜〜〜き!!」

 

「どうしたんだ!?お前!?」

 

「認めないからな!!兄貴が茜と結婚するだなんて認めないからな!!」

 

 

認めなくていいって!!

 

「兄さん?」

 

「は!?」

 

「何をしているのかな?」

 

さっきまで戦争していた葵と奏がこっちに来た!!

 

 

「兄貴?」

 

「兄さん?」

 

「真兄さま?」

 

 

「「「覚悟!!!」」」

 

 

修と奏と葵の戦車の大砲や城の壁の破片が飛んでくる

 

 

「よせ!よせ!よせええええええええええ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という夢オチ

 

「はあ・・・・・・はあ・・・何だ今の夢は!?」

 

今は夜1時頃、ちょうど2月14日になったところ

 

今日バレンタインデーなった日であれだが、

 

言わせてもらう

 

 

「バレンタインデーは・・・・・ごりごりだ」

 

あの悪い夢のせいで、俺はバレンタインデーが好きじゃなくなった

 

まあ、その後お昼前はみんなにちゃんとチョコは貰えたが、あんな悪い夢を見たせいで、あんま良い笑顔ではないまま、お礼をしたのは言うまでもない

 

 

 

 

 

 




皆さんもよきバレンタインデーを

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