仕事の休みを使って同じくらいのペースで投稿できたけど、あの頃はすごかったんだな……(遠い目)
まぁ、TEぶっこんで大幅にプロットが変わったのもありそうだけどそれは作者の都合。読者の方には関係ないからね。頑張って今後もなるべく早めに仕上げるよう努力するから!
とりあえず、前回の公約が守れてほっとしてます←
――あいつがいない?
所定のポイントで待機しているとブリーフィングでは参加するとのことだった
「あの少佐殿はどこだ?」
複合センサーが捉えるレーダー範囲にはあいつらしき友軍の光点はない。それはこの演習に参加していないということに他ならない。ただでさえ練習機に乗せられて酷く下がっているテンションを切り替えていたというのに忌々しい日本人のせいでさらに下がることになった。
≪あー、確かに少佐の機体ねぇな≫
≪少佐は長距離移動用の兵器のテストも兼ねるので作戦区域外から参加されます。ですので当演習場には遅れて到着されます≫
≪少佐も大変ね≫
俺の零した言葉に反応したVGにオペレーターが回答すると、会話は『
クレーンでゆっくりと持ち上げられていくV.O.B.を眺めていると隣から興奮した様子で話しかけてきた優秀なメカニック。その名をヴィンセントという。彼にはV.O.B.の接続の手伝いをしてもらっている。どうやらAC技術に相当感動しているようで目をキラキラさせてまるで少年のようだ。ユウヤと一緒にアメリカから来たメカニックで、腕前は会って間もないアルゴスメンバーからもお墨付きをもらえるほど。
「話の途中ですまないが、少し聞かせてほしい」
「少佐ほどの方から俺にとはなんでしょう?」
「ブリッジス少尉は俺と篁中尉を嫌っているようなんだが……」
「あー、それはあいつ日本が嫌いなんです」
「日本が?」
詳しい理由はわからないが、ユウヤは日本を毛嫌いしている。日系人というだけでいろいろあったのかもしれない。ヴィンセントはこのことについて多くは語らなかった。最後に『あいつは悪い奴じゃないんで、根気よく付き合ってやってほしい』とお願いされた。
ヴィンセントが話を区切ったタイミングで、V.O.B.の接続へと作業が移ったので別れを告げてコックピットへと潜り込む。
新たに追加された背部担架を肩程まで上げ、機体背面にある接続専用のハッチを開放する。既にジャンプユニットはV.O.B.用装備が施されており、ゆっくりと背面ハッチとジャンプユニットにV.O.B.が接続された。固定用のアームが肩部と腰部に引っかかるようにかけられ、ロックされるのを確認しシステムをチェックする。
V.O.B.のコントロール、増加分の推進剤の確認、接続による機体側のエラー、その他各部の異常などすべてに問題がないことを確認して
≪CPより小隊各機、
「クロウ1、了解」
接続されたV.O.B.が火を噴き、機体が加速していく。直線距離で演習場まで行くわけではないので、申請して許可されたコースに沿って演習場を目指す。一応光線級を想定してなるべく低空飛行で進む。
≪CPよりクロウ1、ポイントA2通過。タイムはマイナス0.3≫
ネクストの時より速度が落ちた分、小回りが利くようになった小型V.O.B.のデータはアルゴスメンバーのオペレーターにお願いしている。というのも、ほぼ俺しかいないのにデータを取るのはあまりにも不自然だ。アイリスがいれば俺は問題ないが、アイリスの存在を公表するのは避けたい。というのもアイリス本人の要望でもある。なんでも、自分はサポート用ですのでとのこと。なのでオペレーターをアルゴスメンバーにお願いしている。なぜちゃんとした目的でアラスカに来たのにオペレーターがいないのかは全てアイリスにお願いしていて忘れていたのだ。一緒に来たメカニックはカグツチに回しているのでACチームは人員不足だ。
「テオドラキス伍長、オペレーターを頼んでしまって申し訳ないな」
≪い、いえ! 私は少佐のオペレーターをさせて頂いて光栄です! しかし、今は操縦に集中なさってください。ふとした油断が大きな事故に繋がってしまいます≫
「了解」
通常の戦術機の巡航速度を大きく上回る速度でコースを進んでいるのだからオペレーターである彼女の言うことは至極真っ当なことである。パイロットが本物のV.O.B.体験者でなければではあるが。
アイリスはオペレーターにテオドラキス伍長がいるため黙ってサポートしてくれている。ただ、ウィンドウの端に文字を表示させて、言いたい放題なのは何とかならないのか。自身が裏方発言をしたのに出番をよこせと言っているようだ。
アイリスの文字攻撃を受けながら当該演習区域へと到着する。すると、端でうるさかった文字攻撃は一切なくなった。もしかしたらアイリスは道中の俺が暇なのを見越していたのかもしれない。俺をしっかりとサポートしてくれるこの相棒に心の中でありったけの感謝をしつつ、頭では頭が上がらないなと考えていた。
レーダーに映るアルゴスメンバーやソ連のメンバーを通過し、BETAの大群の上でV.O.B.をパージする。固定アームのロックボルトが破裂しパージされたV.O.B.はバラバラと分解され、下にいるBETAへと降り注ぎ小型種を潰していく。パージしてすぐさまジャンプユニットを起動して少しの間滞空する。その間に両手と背部担架を合わせて4門の突撃砲で足場の確保をする。
確保して着地。暫し周囲の敵を掃討しながらアルゴスメンバーの様子を確認する。タリサのアクティヴは小破健在。VGとステラのイーグルも小破健在。ユウヤの吹雪は……一応小破健在。ただ、危なっかしい挙動をしている。嫌われている俺が助けると余計に反発というか恨みを買いそうな気がしたので、遠目に観察しつつ流れ弾という体でユウヤ付近のBETAの数を少し減らすことにした。それが今の俺にできる限界だろう。
「本日の結果……少しは恥じているのか、少尉」
「は。最悪ですよ、中尉」
合同訓練は無事終了した。しかし、アルゴス試験小隊は恥を晒した結果となってしまった。東側の戦果は上々で、特にソ連部隊は担当区域のBETAの一掃という大戦果だ。対して西側は若干の恥を晒してしまった。それはアルゴス試験小隊である。最後まで担当区域の防衛ラインを押し上げることができなかったのだ。被撃墜機は出なかったが、それは各々の技量と
あの人単体の戦果は今回の演習で個人戦果ならば間違いなく最上のものだ。我々が潰しかけた西側の面子はあの人が保ったのだ。遅れて演習区域に来て敵集団に1機で突撃し、掃討したその実力は東側も認めたことだろう。
「貴様は当初、吹雪の挙動に戸惑っていた。乗り慣れない機体である以上、それはやむを得ない」
いろいろ思うところはあるが、言葉は慎重に選ばなければならない。相手は主席開発衛士だ。これからもXFJ計画を担ってもらわねばならないのだから。
もしかしたら後から文章追加するかもしれない。
この先を書いてみたくもあるが、この先を書いてしまうと原作のコピーになりそうで怖くてここで切った。
今更ではあるのだが、原作知らないとわからないところが多々あるな。
わからないことありましたら言ってくれれば修正を考え、投稿しますので言ってください。
アドバイスや感想もなんでもいいので気軽にどぞ。
みんなと交流できるのも楽しいのです。返信遅くて申し訳ないけど。