僕と契約と一つの願い   作:萃夢想天

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どうもみなさん、梅雨時ですね。
雨を見るのは好きなくせに雨の日の外出は嫌いな萃夢想天です。
薔薇の花とかよりも紫陽花の方が好きだったりします。

ええ、単なるわがままです。でもそれがいいのです(暴論

孤独な水掛け論(水浴びるのは私だけ)も虚しくなるだけなので
さっさと本編に移っちゃいましょうそうしましょう!
今回は皆さんお待ちかねの彼への制裁とその後の展開がメインです。


それでは、どうぞ!





問16「彼と末路と新たな参戦」

 

 

 

 

一言で言ってしまえば、彼__________根本 恭二は頭が良かった。

 

 

小学校の頃から頭脳明晰で知られ、年を重ねるごとにその頭角をめきめきと現し始めていた。

中学校へ進学するのも受験によって決め、地元の難関中学に見事合格し、近所でも評判になった。

 

(テストで100点を取れば大人からは褒められる、皆からはスゴイと注目される!)

 

 

しかし彼はこの時から、勉強が出来る自分と出来ない周囲に壁を感じるようになっていた。

毎日毎日繰り返し進んでいく授業に宿題。それらを着実にこなす自分とそうでない周囲。

人には同じ24時間という一日が課せられているのに、どうして彼らはそれが出来ないのだろう。

自分には当たり前に解ける問題がどうして彼らには解くことが出来ないのだろう。何故だろう。

 

自問自答を繰り返すこと二年。彼は中学三年生になった頃にその答えに辿り着いた。

 

 

「そっか、コイツらが馬鹿だからか」

 

 

少年がまだ幼かった頃から思っていたほど、世界というのは複雑ではなかったらしい。

勉強でも運動でも、出来る奴は最初から出来るんだ。出来ない奴は最初から出来ないんだ。

この世に生を受けてからたったの十五年で知れた真実に、根本は、根本の心は大きく変わった。

根本が中学卒業後の進路について考え始めた矢先、彼はある学校の宣伝広告を偶然見つけた。

その広告に書かれていることには、校内の優先度全てが個人の学力で決まる制度があるらしい。

おまけによく分からないシステムを使用してクラス単位での大きなイベントをクラス代表に

なりさえすれば行う権利を与えられるのだとか。これを見逃す手は無いと瞬時に判断した彼は

広告に書かれていた学校のを調べ上げ、そこに進学することに決めたのだ。

 

 

「ここだよ、この学校なら賢い奴はよりそうあるべき姿で暮らしていけるんだ!

しかも、おあつらえ向きに進学校と来た。ここで一番になれば人生勝ち組は決まったな!」

 

 

彼が進学先に決めた学園への入試試験前日の夜、彼は既に卒業後の自分を思い描いていた。

一流大学進学、一流企業入社、海外栄転決定、新事業開拓、ゆくゆくは次期総括役員ポストに。

夢は果てしなく広がりゆくもの、しかし彼の描く夢はその全てが成功を信じて疑わぬものだった。

 

賢い人間は賢く生きる、そうして馬鹿を踏み台にして作り上げた成功への道を歩み続ける。

自分は道を拓き歩む側であって、自分以外の全ては自分の往く道の踏み台になるべき存在。

栄光ある未来を掴むために少々考えの歪んだ少年は、そうして文月学園の扉を開いたのである。

 

そこから始まるのは決して沈むことなく頂点を行き続ける自分のための輝ける道、のはずだった。

 

 

「……………………」

 

 

しかし、入学から二年目に彼を待っていたのは、新たな性別への道だった。

今や深海のような暗色の青髪のおかっぱ頭の青年は影も形も見当たらず、そこにいるのはただ

見るにも堪えず、見るも無残な、名状しがたく殺人的なまでに醜い汚少女(モンスター)である。

彼だったはずの彼女は今、BクラスとFクラス合同の結束力によって生まれ変わってしまったのだ。

 

長い黒髪のウィッグと女子しか袖を通すことが許されないはずの女子制服を醜悪に着こなし、

明らかに角張った男の体格のまま風になびくスカートを意識した歩き方に周囲はどよめく。

何せ男女共学の学園内をどちらの性別か判別不能な生命体が顔を赤らめて歩いているのだから。

不自然な空間を生み出しながら根本が向かう先は、文月学園2-Aクラス、つまりは最高峰だ。

 

(クソ、クソ‼ なんで俺がこんな目に合わなきゃいけないんだ‼)

 

 

自身に降りかかった理不尽な行為に怒りの炎がこみ上げてくるものの、立ち止まる愚は犯さない。

今の姿で人目につく廊下に立ち止まれば最後、写真を無遠慮に取られメールで情報が拡散されて

最後にはPTAにまで行き渡り、事実上彼の社会(学園)生活の上での立場を失ってしまうからだ。

あまりの事態に彼は気づいていないが、これから彼が行おうとしていることを考えればそもそも

今後彼の学園生活は灰色を通り越して桃色(ピンク)紫色(パープル)のマーブル模様に染まる事は確定なのだが。

 

周囲からの痛々しい視線と沸き起こる羞恥に堪えながらも、彼女は目的地へと辿り着いた。

ここまで来るのにかなり精神を摩耗させたが、今の彼女にはこれから先の事の方が気がかりで、

過程や方法についてはどうでもいいとすら考え始めていた。人は短時間でも変われるようだ。

学年で二番目に優秀な頭脳を持つ生徒が所属するクラスの代表たる自分がこれから何をするのか、

それを頭の中で再確認するだけで腸が煮えくり返る思いだが、冷静さを取り戻して覚悟を決める。

 

 

コン、コン。

 

 

自分が所属するのとは別のクラス、しかも学年トップの成績を修める生徒がいる教室の扉を

怒りに任せてこじ開けるなど出来はしないし、今の格好を鑑みても出来ようはずもない。

二回のノックの後、腹を括った根本は扉を開けてBクラスよりも広く綺麗な教室に踏み入り、

即座にざわめく周囲の空気を肌で感じながらも手早く行動を起こして終わらせるのを優先させた。

 

「Aクラスの代表に話がある‼ Bクラス代表、根本が来たと伝えろ‼」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時刻は18時を少しだけ回った頃、彼はようやく任務を完遂し終えた。

元々彼がAクラスに乗り込んだのにはれっきとした理由があったのだ。

用件を伝え終えた根本はもはや逃げ出すようにAクラスから飛び出して行き、

すぐさま自分が普段勉学を受けるBクラスの教室内へと逃げ込むように飛び込んだ。

全力疾走のために乱れた呼吸を整えながらヨロヨロと自分の机に向って歩いていく彼は、

その先に誰かがいたことに驚き、その人物が誰なのかを認識した途端驚きは怒りに変わった。

それまでに起きた不幸の全てを怒りとしてぶつけるように怒鳴りながらその人物に歩み寄り、

握りしめた拳を後先考えることなく一直線に打ち込んだ。

 

「坂本ォォォオ‼」

 

 

完全に暗くなった教室の中に、乾いた音が小さく響く。

怒りのままに振るった根本の拳は怒りの矛先である雄二には届かず、受け止められてしまった。

荒ぶる眼前の女装男子をよそに、雄二は溜め息をつきながら呆れたような視線を投げかける。

 

 

「そんなに息を荒げてどうしたんだ根本、顔も真っ赤だぜ?

まさかとは思うがお前、今回の件でソッチに目覚めたとか言うんじゃないよな?

もしそうだとしても礼はいらないぜ。お前とはもう関わり合いになりたくねぇしな」

 

「ざっけんな坂本‼ そんなんじゃねぇ‼」

 

「そりゃ良かった。このまま愛の告白でもされたらと思うと気が気じゃなかった」

 

「テメェ…………‼」

 

「随分とご立腹なようだが、そいつは自業自得ってやつだからな。

今回の戦争にお前は負けた、俺達最底辺(Fクラス)を侮ってな。文句は受け付けねぇ」

 

「クッ!」

 

「しかも、こともあろうにお前は俺らのエースが一番嫌う戦法を取りやがった。

一人の戦略家としては何も言うつもりはないが、一人の男としては言わせてもらうぞ。

俺は、お前ほど根本。そこまで腐りきった奴を見たことが無い。多分、これから先もな」

 

「ッ…………何故その事を⁉」

 

「さぁな。馬鹿と侮った俺らにボロ負けした、その優秀なオツムで考えてみろよ」

 

 

力が抜けきらずにブルブルと震える拳を収めつつ根本は雄二を睨みつけるものの、

当の本人は至って真面目な顔つきで自分を見つめてくるために強く出られず目を逸らす。

その反射的な行動が自分が負けた敗因であるのだと暗に嘲っているように感じられて

暗い教室の中で悔しさを爆発させる。辺りにあった机や椅子を蹴り飛ばすが治まらない。

暴力に訴えかける根本を憐れむような目で見つめる雄二はゆっくりとBクラスの扉まで

歩き出し、扉に手をかけてからそこでふと歩みを止めて振り返り、根本に語り掛ける。

 

 

「あー、そうだ。お前にまだ言ってないことがもう一つだけあったわ」

 

「…………あ?」

 

「俺は戦後対談の時に言ったよな、『負け組代表に課す条件は三つ』だと」

 

「お、お前! この期に及んでまだ何かやらせる気か⁉」

 

「当然だろ。敗者には苦汁を、勝者には美酒を。いつの時代も変わらん鉄則だろうが」

 

「くっ…………最後はなんだ坂本! 裸になって踊れとでもいうつもりか‼」

 

「誰がそんなことさせて喜ぶんだよ。Aクラスの久保じゃあるまいし」

 

「じゃ何なんだ‼」

 

激情に顔を歪ませる根本。そんな彼をただ冷静に見つめる雄二。

二人の視線が交錯し合ってから数秒、沈黙を破るように最後の条件を雄二が口にした。

 

 

「最後の条件、それは_________『二度と明久と小山に関わるな』だ」

 

二人だけにしてはあまりにも広過ぎる教室に、雄二の言葉がやけに大きく響く。

反響した言葉が根本の鼓膜に届いた時、既に雄二は開いた扉をくぐって廊下に足を

踏み出していて、彼が言葉の意味を理解した頃にはもう、雄二の姿は見えなくなっていた。

 

「よ、吉井と友香に、関わるな? は、ははっ! 訳分かんねぇ事ほざくな‼」

 

 

誰もいないことが理解できていないわけではないにしろ、叫ばずにはいられなかった。

膨れ上がる感情に身を任せて吠えなければ、自分の中の何かが壊れそうだったから。

虚ろな目で乾いたような笑い声を掠れさせてなお、根本は教室内に佇んでいた。

 

自分の周囲には誰もいない。否、誰もが自分の周囲から遠ざかっていなくなっていく。

同じ自尊心を持って共に下位クラスを見下していたクラスメイトも、

若干自分よりは劣るものの、それなりの頭脳を持った自分にふさわしい彼女も、

挙句の果てには男女問わずにこの学園に所属する全ての人が、離れていってしまう。

 

 

暗い教室でたった一人、根本は実感せざるを得なかった。

 

 

自分は、自分が最も見下していた存在に、惨めに敗れたのだと。

 

人の気配を感じさせぬほど暗い校舎から、根本はたった一人で帰路に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はぁ~、スッキリしたぜ。言いたいことは全部言い切ってやった、いい気味だ。

さて、そろそろ俺も家に帰って晩飯にするとするか。今夜はビーフシチューだな。

なんて浮かれていた俺はFクラスに戻って教室から出た直後に渋い声に呼び止められた。

 

「坂本、学園長からお話がある。ついてこい」

 

 

この俺、坂本 雄二を呼び止めたのは身長180cmを超える筋肉教師こと鉄人だった。

俺もそこそこ身長はある方だが目線がほぼ同じでもここまで威圧感を出さちまうと

身長が一回りほど縮んだように感じられる。これが明久やムッツリーニだったらもっと

ヤバいくらいの身長差になってたんだろうか、なんて下らねぇこと考えてないで従うか。

 

 

「………………ウッス」

 

「教師の言葉には『はい』で答えろ坂本。お前もお前で目に余る節があるぞ」

 

「どーもです」

 

「褒めとらんわ、全く」

 

「にしても鉄じ…………先生も今日の戦争はさぞお疲れだったでしょうね!」

 

「ああ、全くだ。貴様らの策に乗ったせいで窓ガラスの修理代を減俸された」

 

「……………マジですんませんでした」

 

「謝罪なら態度で示せ。今後はFクラス全員が平均点20点アップくらいを目標に」

 

「マジですんませんでした‼ それだけは不可能なんで勘弁してくださいッ‼」

 

「……………とにかく、まずは学園長のお話を聞け」

 

 

廊下を歩く途中で言い渡された死刑宣告に対して即座に土下座。生きるためだ仕方ねぇ!

しかし実際には鉄人はそれほど怒ってはいないようだ。キレてたらあの終戦時に俺らは

全員正座させられていた上に補習確定、今日の帰りが20時を回っていただろうからな。

 

それにしても、なんで学園長なんかが俺に話があるんだ?

理由をいくつか考えてみたが、どう考えても一つしか思い浮かんでこない。

 

(戦争時のあの壁貫通か? だったら俺じゃなくて明久だろうが)

 

 

そう、考えうる理由はただ一つ。戦争中に明久が粉砕したBクラスの壁の事についてだ。

常識的に考えて窓ガラスを割る奴はいるとしても、壁を粉砕する奴は日本にいるとは思えん。

だが現状はこうだ。やった奴がいるんだから全部の責任はそいつにいくべきはずだろうが。

けど明久は放課後前に鉄人に今の俺と同じように呼び出されてどこかへ連れていかれた。

まぁ多分学園長に絞られたんだと思うが、それなら何で俺も呼び出されることになるんだ?

 

いくら考えても明確な答えが浮かばない。だったら直接聞いてみるしかないか。

鉄人に連れられて学園長室の前までやって来た。中からは明かりが漏れていて、

中に誰かがいることがハッキリと分かったが、ここで何故か鉄人が忠告をしてきた。

 

 

「そうだ。言い忘れていたが、今お客様がお目見えになっている。

くれぐれも我が校の品位を疑われるような言動は慎めよ、坂本」

 

「客? 生徒呼びつけといてそれはねぇだろ、常識ねぇのかよ、常識が」

 

「口を慎め坂本、学園長室前だぞ!」

 

「なら学園長室の後ろならいいんすか?」

 

「どうやら言葉ではなく拳でなければ分からんらしいな」

 

「品位! 先生、品位疑われますよ‼」

 

「我が校の汚点となりえるべき貴様への叱責行為は認可されるはずだ」

 

「されるはずって、仮定の話かよ‼ 教師がそんなあやふやでいいのか⁉」

 

「体罰的行為もまた指導! 先生の心が痛もうと、それでお前が更生するのなら!」

 

「先に痛むのは俺の方だろうが‼」

 

 

腐ってやがる‼ 生徒が生徒なら教師も教師か、クソッタレ‼

狭いエリアでいきなり物理最強のゴーレムとエンカウントしたような気分だぜ。

なんて悪態を吐きながらも互いに必中の距離を確かめ合いながら拳に力を込める。

相手がどんな化け物だろうが、俺は俺でケンカして渡り歩いてきたんだ。

ガキの頃は涙が出るほど弱かった俺だが、今じゃ並のチンピラ程度なら瞬殺出来る。

さぁかかってこいや鉄人。俺の拳とアンタの拳、どっちが堅いか勝負といこうや‼

 

 

「何をぎゃーぎゃー騒いでんだい!」

 

「あ、妖怪だ」

 

 

学園長室の前で鉄人とこれからドンパチ殺ろうかってタイミングで部屋の中から

とんだ妖怪が出てきやがった。やべぇな、郵便局に妖怪ポストってあったっけ?

てか今からゲゲゲの妖怪ハンター呼んだところでこの怪物の討伐に間に合うか?

 

 

「誰が妖怪さね⁉」

 

「き、貴様‼ 学園長に向かってなんだその口の利き方は‼」

 

「学園長? この大正時代からそのままタイムスリップしてきたみてぇな外見の

BBAが? 鉄人、アンタも洒落が分かるようになってきたんだな、驚いたぜ」

 

「_______________」

 

 

俺の目の前で筋骨隆々の鉄人が白目向いて今にも倒れそうになってる。

どういうわけかは知らんが、これはチャンスだ。一年の頃からの恨み、ここで晴らす!

改めてきつく握った拳を振り上げた直後、俺の拳はそこから1mmも動かなくなった。

 

 

「何⁉」

 

「いけませんよ、神聖な学び舎での暴力行為は。生徒が握るべきはペンで充分です」

 

 

俺の背後から冷静な物腰の声が聞こえてきた。まさか、俺の手を掴んでるのか⁉

振りほどこうともがく俺をよそに、背後にいた謎の男は余裕ぶって話を続け始める。

 

 

「カヲルさん…………いえ、学園長。貴女は今も昔も教育者には向いてませんね」

 

「やかましいよ。アンタだってアタシの元教え子だろうに」

 

「ええ、そうですとも。だから貴女の今の生徒さんを見れば分かるんです」

 

「偉そうに。この若造めが」

 

「その若造に破壊された教室の召喚フィールドの再設計を依頼されたのは、

いったいどこのどなたでしょうか? 藤堂 カヲル学園長先生?」

 

「…………クソジャリは嫌いだがね、インテリはもっと嫌いだよ!」

 

「だ、そうですよ。若い内に間違いを犯すのはいいことですが、あまりやり過ぎないように」

 

そう言って掴んでいた俺の手を放した男はまた学園長室に戻っていく。

もしかして今のが、お目見えになってるお客様ってやつか?

てっきり他校の関係者とか工事関係の人かと思ってたが、あてが外れたぜ。

それにしてもあの人、体育会系には見えねぇのに俺の動きを止めやがった。

見てくれは完全に理系のガリ勉って感じだな。眼鏡に白衣、研究員か何かか?

ワックスで七三わけにキメたヘアースタイルに太くも細くもねぇガタイ、

知的な印象を抱かせる切れ目に無難なシャツ。やっぱり体育会系じゃねぇよな。

 

 

「ん? どうかしましたか?」

 

「あ、ああ。いや、動きを止められたのなんか久々で驚いただけだ………です。

それでその、あなたは一体この学園に何の用があって来られたんですか?」

 

 

妙に目の前のおっさんの存在が気がかりで不躾だとは分かりつつも尋ねてしまった。

自慢っちゃ自慢になるが俺はかなり腕が立つし、ガタイも鍛えまくったから良い方だ。

いくら大人と半人前の差があるって言ったって流石にガチガチの勉強一直線な男に

身体能力で負けたとあっちゃ中学時代の"悪鬼羅刹"の名が泣くってもんだ。

……………まぁ、自分で名乗ってたわけじゃないんだが。

 

俺からの問いかけに対してすぐに鉄人とBBAが目の色を変えて敵意を見せてきたが、

当のおっさんだけは何ら雰囲気を変えることなく思案し、眼鏡を軽く押して応えた。

 

 

「いいでしょう、君の質問に答えてあげます。

まずは自己紹介をしましょうか。私の名前は、『香川 英行』と言います」

 

「香川さん、ですか。俺は」

「君は結構です。カヲルさん、学園長から大体の事は聞いてますので」

 

「BBAが?」

 

「ええ、そうです「そうですじゃないよクソインテリ! 訂正させな‼」………とにかく、

私は既に君の名前と所属するクラス、そして今日の試験召喚戦争の始終を把握しています」

「…………………」

「勿論、君のプライベートに差し支えない程度のことしか聞いていないのでご安心を。

話を戻しますが、私が今日ここに来たのは学園長に召喚フィールドの再設計を直々に

依頼されたからなんですよ」

 

「召喚フィールドの再設計?」

 

 

眼鏡の男、香川さんの言うことには今回の戦争中に明久がやらかした壁の粉砕には

かなり大きな力が加えられたために内部の配線がめちゃくちゃに寸断されてしまったらしい。

元々文月学園の試験召喚システムは割と不安定なものらしく、定期的なメンテナンスと

設備の点検及び交換を頻繁に行わないと存続すら危うくなるほど脆いモンらしいのだ。

その為に試験召喚システムの一端を担った香川さん自身が現地に赴いて被害状況を確認、

そこから改めてシステムを再構築して配線を繋ぎ直し、壁を埋め立てるのだという。

大体の作業工程の流れを説明してくれた香川さんはそこからさらに話を続けた。

 

 

「やはり実際に私が見に来て正解でした。今回の被害はかなり甚大でしたよ」

 

「そんなに酷かったんですか?」

「酷かったも何もあのクソジャリ、中の配線がショートして焼け焦げちまうまで

壁をタコ殴りにしてぶっ壊したってんだからチマチマと計算し直してからでないと

修繕できやしないのさ! ったく、観察処分者にしてもバカは治らないみたいだね」

 

「………………………」

 

「あの、どうかしたんすか?」

 

「あ、いえ。何でもありません。とにかく私はその壁の被害の視察で来たのです。

今しがた予定の打ち合わせをしていたんですが、そこに君と先生がいらしたんでね」

 

「め、面目次第もございません…………」

 

 

要するにお偉いさん自らの現状視察って訳だったのか、警戒して損したぜ。

それにしてもあの鉄人が敬語らしい敬語使って頭下げてんだから驚きだな。

鉄人は理不尽なほど暴力の鬼だが、不器用極まりないほどに真っ直ぐでもある。

一本の筋を貫いてる熱血漢だから簡単に他人に頭を下げるような男だとは思えねぇ、

つまりはあの鉄人が敬語使って頭下げなきゃならんほどのお偉いさんってわけか。

割と印象が悪かったかもしれん。今後の学園生活に響かなきゃいいけどな。

 

 

「それで? 結局お前さんはこのクソジャリをどうする気なんだい?」

 

「え?」

何だかんだで終わりそうになってた話がBBAの一声で振り出しに巻き戻された。

そう言えばそもそも俺はこのBBAから話があるとかで呼ばれてたんだっけか。

だが今のBBAの言い方だと少し変だ。『お前さんは』ってことは、BBA以外の

誰かに意見を求めてる言い方になる。俺はもちろん鉄人も論外、とすると?

 

 

「どうする気、ですか? そうですねぇ……………」

BBAの言葉に反応したのは、やはり香川さんだった。

でもどういう事だ? 何で学園の部外者の香川さんに意見を求める必要がある?

そう考えていると、BBAの方から答えをしゃべってくれた。

 

 

「早いとこ決めとくれ。お前さんがこのクソジャリに聞きたいことがあるから

って言うから仕方なくわざわざ呼び出してやったってのに」

 

「何…………香川さん、どういう事ですか?」

 

「それはこれから話そう。大丈夫、時間は取らせないさ。

簡単な質問を一つか二つ程度するだけで終わるから」

 

人当たりの良さそうな微笑みを投げかけてくる香川さんに俺は疑念を抱く。

普通なら警戒心が薄れると思うが、別に俺が捻くれてるからとかそんなんじゃない。

何かこの人の笑顔は、仮面のように見えたんだ。造り物の、本物に近い偽りの笑顔に。

単なる俺の思い過ごしなのかもしれないが、どうしてもこの人に気を許す気になれない。

さっきよりも数段警戒心を引き上げながら、あえて香川さんの質問に答える算段を立てた。

 

 

「分かりました。何を答えればいいんですか?」

 

「君は粗野で乱暴者のようだがそれはあくまで君の一面でしかなかったようだね。

一方では、と言うより君の内面は非常に計算高く緻密で、それでいて豪快なようだ」

 

「なっ⁉」

 

「当たってたかい? 私はね、普段は大学で教授をしているんだよ。

そのせいか講義中の学生の反応で今何を考えているのか読めるようになってしまってね。

今のもそれの応用だったんだが、どうだい? 正直に答えてもらえないかな?」

 

(こ、このおっさん…………ヤバい!)

 

 

先程とは少し違う笑み、ほんの少しだが本性が溶け出たような笑みを浮かべた香川さんの

言葉に警戒心が無意識に呼び起こされる。この人は本気でどこかヤバい雰囲気を感じる。

ケンカばかりしていた俺でも誰にでも噛みついてた訳じゃない。基本的に向かってくる奴を

返り討ちにする程度のケンカが主だったが、それでも手を出したらマズイ相手って言うのは

どうやっても本能的に理解できちまうもんらしい。今がまさにそうだ。

 

「正直に答えろってのが、質問の一つ目でいいのか?」

 

「………なるほど、上手いものだね。そうきたか、ではそうしよう」

 

「(ではそうしよう、か。舐めやがって)それなら、答えはNOだな」

 

「ほう? 違ってたのかな?」

 

「ああ、違ったよ。確かに俺は計算高くて緻密ではあるが、豪快じゃなくて大胆なんだ」

 

「…………そうか、そうかい。私は君を過小評価していたようだね」

 

「みたいだな」

 

 

眼鏡の奥の瞳に宿した冷徹なまでに知的な光が俺の視線を釘付けにする。

まるで俺の事を試そうとしているかのような言い回しに応対、何を考えてんだ。

そうこう考えていると、香川さんは少し楽しそうに笑った後に指を立てて見せてきた。

 

 

「君への謝意と敬意を込めて、次の質問で最後にしよう。いいかな?」

 

「ああ、構わないぜ」

「では___________君は吉井 明久君をどんな人間だと評価している?」

 

「は?」

 

香川さんからの最後の質問。それは、明久に対する俺の評価の是非だった。

だが何でいきなり明久の話になるんだ? さっきまでの流れはどこにいった?

質問の意図がまるで分からねぇ、何をどうすればあの流れで明久が出てくるんだ。

いくら考えても意図を読み切れねぇし、もしかしたら深い意味は無いのかもしれねぇ。

駄目だ! 元『神童』の頭脳を以ってしても回答が出ねぇ‼ こうなりゃぶっつけ本番だ!

 

 

「明久は、アイツは、どうしようもないくらいの大馬鹿です。

大馬鹿ですけど、だからこそ誰にも出来ないことをやってのける最高の馬鹿です‼」

 

 

俺は若干の恥ずかしさを含めながらも今日までに感じた本心をぶちまける。

そうさ、別に考える必要なんかなかったんじゃねぇか。バカ相手に悩む必要もな。

アイツは昔の俺が欲しかったモンを、手を伸ばしても得られなかったモンを持ってる。

理屈じゃなく、損得でもなく、ただ純粋に誰かのためを思って行動出来る無償の勇気。

今の俺が欲して止まないもの、それを持ち続けているアイツが単純にうらやましいんだ。

でも、最近のアイツはどこかおかしいんだ。たった一年の付き合いでも分かるほどに。

だから俺は、俺に出来るやり方でアイツの持つ全ての可能性を引き出してやるんだ。

答えを聞いた香川さんは眼鏡を軽く押し上げて、俺の回答に応えた。

 

 

その程度か(・・・・・)

 

「……………は?」

「いや、何でもない。君に聞きたいことはもう無いよ、充分だ。

こんな時間になるまで引き留めて悪かったね。私もここで失礼させてもらうよ」

 

「あ、ちょっと!」

 

急に余所余所しい態度になった香川さんは俺や鉄人の制止も聞かずに歩き出して

学園長室から出ていってしまった。それにしても、最後の言葉の意味はどういう事だ?

『その程度か』、か。まるで自分は俺より明久の事を知ってるみたいな言い草だな。

別にアイツの個人情報なんてどうでもいいが、舐められるのは不良時代からずっと

嫌いなまんまでね。今ので何が何でもあの香川って人について知る気になったぜ。

 

結局俺はその後学園長と鉄人に絞られ、帰りは20時を軽く過ぎた頃になっちまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『やぁ、待たせたね二人とも』

 

『遅いですよ先生。それで、どうでしたか?』

 

『…………おかえりなさい、先生』

 

『ああ、戻ったよ。そうだねぇ、当たりか外れかで言えば当たりだと思うよ』

 

『本当ですか⁉』

 

『恐らくね。現場を見て分かったことだけど、あの破壊は通常では不可能だよ。

カヲルさんは誤魔化せたけど私相手には通用しない。設計者だからね』

 

『…………流石、です。香川先生』

 

『ありがとう東條君。ですが、これはこれで厄介ですよ』

 

『どうしてですか?』

 

『いいですか仲村君。そもそも13人のライダーの内の一人が高校生なのですよ?

学園という一つの社会組織に加入している以上、それが突然姿を消せば?』

 

『捜索は免れませんね』

『…………多くの人が、介入します』

『そうです。人の目が集中すればするほど、()の思う壺となる。

何としてでも最悪の結果につなげるのだけは阻止しなければなりません』

 

『承知してます! だから三人でアレを造ったんじゃないですか‼』

 

『…………仲村、君。アレはまだテスト段階で、実用データとかも』

 

『そんなの使いながら採取すればいい! そうでしょ先生!』

 

『落ち着きなさい。まず我々がすべきなのは、【ライダーバトル】の現状の把握です』

『…………生き残っている人数や、その力?』

 

『ええ。まずは我々が有利になる状況を作り出すことが先決なのです。

その為にはどうしても、今戦っているライダーの情報が必要不可欠ですね』

 

『でも、どうやってそんなの………』

 

『仲村君、その為に僕らは来たんじゃ、ないの?』

 

『東條君は鋭いですね、その通りです。私たちの方針が先程決まりました。

まず第一目標としては、現状最も怪しい吉井 明久君をマークすることです』

 

『了解です!』

 

『………分かり、ました』

 

『そちらは私の方がやりやすいでしょう。君たちはアレの最終調整を』

 

『ハイ!』

 

『………先生、お気をつけて』

 

『ああ、分かってるとも。そっちもね』

 

『…………ハイ』

 

『…………さて、楽しくなりそうだね。君はどんな人間なのかな、吉井 明久君』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結論から言おう。彼、根本 恭二は運が悪かった。

 

その日、彼は苦もなく勝てるはずであった最底辺の存在に打ち負かされ、

挙句の果てにはたった二日前まで自身の彼女であったはずの女子生徒すら

見下していた学園一の馬鹿に奪われてしまっていたのだから。

普通ならここで心が折れ、腐るか乗り越えるかの選択を迫られるであろう。

だが、その点にだけ絞れば、根本と言う男は諦めが悪くがむしゃらだった。

 

少し先の通学路を見知った彼女と見たくもない馬鹿が並んで歩いているのを見て、

今日一日で起こったありとあらゆる不幸をまるごと他者に責任転嫁するように

怒りを込めた視線でその馬鹿を、明久を背後から睨みつける。

 

(お前さえ、お前さえいなけりゃ‼)

 

 

全ての元凶であると言わんばかりに怒りを通り越した憎しみの怨嗟をこぼしつつ、

根本は背後から明久をどうにかして痛めつけてやろうと考えて尾行し始める。

彼が明久と友香の後を追いかけ始めて数分後、何やら二人して立ち止まったかと

思えば突然友香が何かをわめきながら自宅の方へと走り去って行ってしまった。

何事かと思った根本だが、これはチャンスなのではと思考をすぐに切り替える。

自分が復讐すべき怨仇がそこにいて、それを一番見せたくない相手が消えたのだ。

 

ここで動かない手は無い。むしろ、今しか復讐を果たす機会は無い。

 

 

(もう何でもいい‼ 俺と友香の前からいなくなれ‼)

 

 

独善的かつ短絡的な思い込み。しかし今の彼を支えるのはそれしかなかった。

薄っぺらい自尊心を保ち続けるには、自らの中の怒りを放出させてやらねばならない。

その為にある程度の他者への暴行が必要ならば、喜んで目の前の大馬鹿を殴り倒そう。

全てお前が悪いんだ、俺は悪くない。お前が悪いんだ、俺じゃない。お前のせいだ。

 

 

(死ねッ‼ 吉井ィィ‼)

 

 

今この世界で最も憎い相手の元まであと数m。たった数歩で決着がつくだろう。

手にしたケータイを悠長にカバンへしまっている馬鹿を見て根本はニヤリとほくそ笑む。

やっと恨みを晴らせる。やっと怒りをぶつけられる。やっと目障りなのがいなくなる。

彼の目に映る景色は、奇しくも憎くて仕方がない明久だけで埋まってしまっていた。

 

だからこそ、ここが通路で、脇道から誰かが来ているなど考えもしていなかった。

 

ドンッと鈍い音を立てて根本は誰かとぶつかり、薄暗いアスファルトの路上に倒れ込む。

相手の方はどうやら寸前で踏ん張っていたらしく倒れはしなかったが、大きくよろめいた。

 

「ッ痛ぇな…………オイ! 邪魔すんな‼」

 

「……………」

 

 

根本はすぐにぶつかった相手に罵倒を浴びせて起き上がり、明久のいた方向を見てみるが

そこにもう憎むべき男の姿は見当たらず、あるのはただ沸き起こる怒りと虚無感だけだった。

 

恨みを晴らすべき対象がどこにもいないのでは晴らしようもない。

仕方なくこのまま自分の家へ帰ろうと別の道につながる交差点へ歩き出した時、

自分の肩を無遠慮に、それでいて万力のような力を込めて何者かが掴んできた。

 

「ンだよ、放せよ。俺は今イライラしてんだからな、何するか分かんねぇぞ‼」

 

「ほォ…………そうか、お前もイライラしてるのかァ、奇遇だなァ!」

 

「あ?」

 

「俺もなァ、ぶつかってきたお前にイライラしてんだ」

 

根本は自分の肩を掴んでいる人物と肩越しに目が合った。合ってしまった。

その男は長身細身で肌も髪も荒れ、外見はかなり野蛮な人に見えた。

しかし根本はそんな部分に恐怖は感じない。むしろ恐怖を感じさせたのは、男の眼だった。

まるで巨大な蛇が四肢が生え揃ったばかりの蛙を睨みつけるかの如き三白眼。

飢えに植えた極限の飢餓を体現する蛮虐の笑みは見る者全てを凍てつかせる。

重ねて言わせてもらうが、根本 恭二は運が悪かった。

 

人は誰しも、その日その時の運に人生や身を委ねることが多々ある。

気まぐれに買った宝くじが当たった時、大金を注ぎ込んだ競馬でボロ負けした時、

清々しい快晴の日に外出して事故に遭った時、嫌いな持久走大会当日に大雨が降った時。

 

こういった観点からみれば根本もまた、その日その時運が悪かった一人に過ぎないのだ。

 

 

「あまり俺を、イラつかせるなァ…………あァ‼」

 

「ごッ⁉ ぅああ‼」

 

 

まさか、たまたまぶつかった相手が脱獄した凶悪犯罪者だったとは夢にも思うまい。

根本は掴まれた肩を勢いよく引っ張られ、そしてすぐさま反対側の頬を殴られる。

鈍い音と鈍痛が根本の痛覚神経を駆け巡るが、その程度で終わることなどなかった。

彼は意図せずして、最も踏んではいけない虎の尾ならぬ蛇の尾を踏んでしまったのだ。

殴り飛ばされた根本はアスファルトの路上に再び倒れ込むが、その上に男が飛び乗る。

そして男は一発で根本の頬を腫れ上がらせた拳を振り上げ、何度も何度も振り下ろし始めた。

 

「ぐぅ‼ ぶっ‼ いだ、ぁあ‼」

 

「ハッハッハ、どうしたァ? 遊びはまだまだこれからだろうがァ‼」

 

 

馬乗りになって根本をひたすらに殴りつける男は顔に歪み切った笑みを浮かべて

さらに拳を固く握りしめ、早く打ち下ろし始める。鈍い殴打の音が暗い路上に響く。

やがて男は満足したのか飽きたのか、どちらにせよ根本に馬乗りになるのを止めて

起き上がり、次の獲物を探す狩人の如く夜の闇の中へと溶け込んでいった。

 

 

通り魔的に襲われた根本はその後、巡回中の警察官に発見されてすぐに病院へ搬送。

顔や腹部への殴打による打撲や脱臼、骨にヒビが入るなどの症状により入院が決定。

全治一か月以上の大怪我を負わされ、誰も見舞いに来ない病室で孤独に恐怖していた。

この一大事件はすぐに地域の住民や保護者、学園の生徒や関係者に広まっていった。

それも、根本にとっては嬉しくない形で、最も惨めな風潮と共に囁かれていった。

 

 

『Bクラス代表根本が、夜の街を女装して徘徊中に暴漢に襲われて重症』

 

 

噂は噂を呼び、また新たな噂となって見境なく広がっていく。

今となってはもはや、どの情報が真実なのかすら定かではなくなってしまった。

 

 







いかがだったでしょうか?
皆様が予想していた以上に重い罰になったのではないかと自負しております。

ええ、便利ですねリアリストさん。
流石平成初、変身の途中で妨害行為に走った最初の悪役さんです。
人間の時でこうなんだ、ライダーになったらどうなるんだこの人(ガクブル)

それとついにライダーバトルに新展開が!
龍騎を知る皆さんならご存知、あの方々がついに参戦です!
ということはつまり、奴も出さねばならぬという宿命に………大変だぁ(他人事


それでは皆様、戦わなければ生き残れない次回をお楽しみに‼


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