クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ 作:オービタル
前編
レイジアのライダー ウィルが持ってきた情報によると各地で時空融合が発生し、膨大な被害と多数の被害者が時空融合に巻き込まれ、死んでいたとそして、時空融合を発生させているポイントはミスルギ皇国にあるアケノミハシラから出ているとの報告があり、さらにそのエリアには多数のヘルガスト艦隊が外敵から守ろうと地上に巨体歩行型兵器 "モウラー" をも配備しているとの情報を得た。
するとウィルが拳を握る。
「クソッ!エンブリヲとアルベルトの奴!騙した上にヘルガストを洗脳しやがって!」
するとバンがウィルに怒鳴る。
「たくっ!今頃、気づいてもおせーんだよ!」
「しょうがねぇだろ!向こうのパイレーツの首領さんが報告してきたんだから!」
するとサラとリュウガとサイがバンとウィルの喧嘩を止める。
「二人とも!今は喧嘩をしてる場合ではないぞ!」
「そうだよ!」
「ここで争っては何も解決出来ません!二つの地球が混ざりあったとき、全ては破壊され、死に絶えるでしょう。それを止めるにはアウラを奪還せねばなりません!」
「けどよ!肝心のヒルダがいないんだぞ!どうするんだよ!?」
「大丈夫......必ず戻ってきますよあの二人は.....」
「通信です!スピーカーに切り替えます!」
「........れか.....聞こえる!こちらアンジュ!」
「ようやく来たか!」
「こちらシン!これより帰投する。アウローラ!返事をするんだ!」
通信を終えるとアウローラが浮上しハッチが開いた。シン達はアウローラに帰還すると向こうから皆が駆け付けてきた。
「「アンジュ!シン!」」
「お帰り!」
「ただいま皆」
「何処ほっつき歩んいやがたんだ!てめぇはよ!」
ロザリーが言うとハンク達がシンの元に来てカズがシンの頭をぐりぐりしてきた。
「たくっ!俺たちを心配かけやがって!おまけに髪まで伸ばしやがって!」
「痛てぇよ!止めろ!カズ!」
「モモカさん!無事だったのね!」
「監察官!あっ.....お酒止められたのですね?」
「飲んでる場合じゃないわ...私もリベルタスに参加します!知ってしまったもの...人間とマナの真実を」
「あれ...!?レイジア!!何でレイジアがここに!?」
「ウィルって奴が時空融合の事を教えたんだ。」
「何で!?あいつ今まで俺らを痛め付けてたのに!?」
「理由は向こうのパイレーツの首領から教えられて.....で、ヘルガストの仲間たちに言ったが....誰も信じてくれなく、裏切ったと.......」
「向こうのパイレーツ首領?.............あっ!!」
「知ってるの!?」
「ああ!三種の神器を手に入れるためにあいつらの本拠地に乗り込んで荒らしてきて、そしてその首領を相手して、俺を見逃してくれたんだ......そうか、あいつ知ってたんだな!まぁいいや」
その時、向こうからアリアが来た。
「シン!ヒルダちゃん!」
「「母さん!お義母さん!」」
するとアリアはシンとヒルダを優しく抱いた。
「良かった!二人とも無事で!」
「ちょっ!母さん!止めてくれよ!もう、」
「お兄ちゃん!」
「うわっ!ココ!」
「シンお兄さん!」
「ミランダも!」
シンの所にココとミランダが抱き付いてきてシンは倒れる。するとアンジュがヒルダに言う。
「あれ?そういえば......司令は?」
「今の司令は私、」
「え!?」
「じゃあ、ジルは.....?」
アンジュとヒルダはジルの所に行き、シンとタスクとフィーリとリュウガとウィルは格納庫で提督と話をしていた。
「俺たちにARSスーツとPED装置を付けるって?」
「相手は邪神皇だ、念のためにお前たち四人にはシンのARSスーツとPEDシステムを装着させる。そしてお前たちのパンドラメイルもさらに強化させる。ウィルには我が同胞が使用していたセイクリッドメイル『カタストロフ』を貸し与えよう。」
「お!サンキュー!」
「でも、どうやって拙者らにARS とPED を?」
「こうだ」
「マテリアライズ!」
シンが前に出ると、手のひらから粒子が集まり、ARSが赤と青と橙の3つに分けられ、リュウガ、フィーリ、ウィルに装備され、さらには、三人のARSスーツのショルダーにPEDシステムとバックパックにフェイゾン貯蔵タンクが付けられていた。
「「「「おお~~!!」」」」
「そして......ロバート!」
「はい!」
「例の物は?」
「ありますよ!」
すると壁が開き、中からペガシオーネスの2倍大きく、巨大なウェポンコンテナと左右に大型ビーム砲とジェネレーターが二つずつ装備されており、下部に腕らしきアームが4本あり、大型ブースターが装備されていて、5人は驚いた。
「「「「「デカッ!!!?」」」」」
「どうだシンよ!これぞ対に作られた兵器、メイと俺と連合、同盟のメカニック班とジャヴィックの種族のテクノロジーでようやく作り上げたペルシウス専用のサポートカスタムアーマー『オリュンポス』だ!」
「オリュンポス.......」
「元々、......サムが用意してくれた物なんだ、」
「親父が...!?」
「サムはな、死ぬ前日にこう言ったんだ......『逃げることから逃げるな、どんな状況に陥ってもそれでも、アリアとココをこの世界や宇宙に生きる皆を守るんだ』と.....そう願って、俺たちが不完全だったオリュンポスを作り上げたのさ」
「ったく、親父の奴!........」
「親父!!やってやるよ!!!この世界と宇宙を!!守ってやるぞ!!最後のヴェクタ人として!!」
「良し!この戦い、我も出よう!」
突然提督の言葉でシン達は驚く
「提督が!?」
「私も久しぶりの戦だからなぁ、ロバート!我が愛機『フォビドゥン』を出すのだ!」
「イエス!サー!」
「この戦い、絶対に止めなければいけない!お前たち!.........本物の邪神皇と抗う覚悟は出来ているか!!?」
「「「「「イエス!サー!」」」」」
「では解散!」
それぞれが班が解散し、シンは自室に戻ろうとしたとき、後ろからヒルダが走ってきた。
「シン!」
「ん?ヒルダ、」
「あの提督と何話したの?」
「色々と......」
「ふぅん、あ!そうだ.......司令官あんたがやりなよ」
「俺が?」
「皆を守るのは得意だろ?」
「ああ、けど何でアンジュにしなかったんだ?あいつ、人の上に起つんだから....」
「言ったんだけど、断られた。シンにすればって、」
「え~.....わかった、やるよ司令官.....」
「あらあら....シンたら、顔が赤くなってますわ♪」
「本当だ、これが女の前でアピールと言うことか、」
シンの影からヘリオスとセレーネが現れた。
「ヘリオス様、セレーネ様」
「それと、見て聞いていましたわよ♪誕生日プレゼントを渡した直後、」
「この戦いが終わったら......」
つまり、部屋であれをしていたことやシンがヒルダの前で告白したも見られておったと、そしてシンとヒルダの顔がリンゴのように真っ赤になり、ヘリオスとセレーネを止めようとした。
「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!言うなぁぁぁ!!!!」言わないでくれぇぇぇぇ!!!!」
双子の兄妹神は二人の仲を見て笑っていた。
そして、全艦隊が揃うと、オリビエが海上に滞在するミスルギ皇国艦隊がいることを報告する。
「敵艦隊捕捉!!」
シン達は各艦隊の格納庫で戦闘の準備しており、シンが各艦隊に放送し、演説していた。
「皆!聞こえるか、総司令官のシンだ。俺たちはこれから、ミスルギ皇国に進攻し、時空融合を停止するために、アケノミハシラへ強攻突入作戦を完工するぞ!反社会的と呼ばれたノーマと互いに戦って合っていたアウラの民、俺と一緒に来てくれる人達と、古の民、そして、連合や同盟も......迫害されてきた俺たちが、一緒に世界と全宇宙を守るなんて....凄いじゃないか!戦おう!俺たちが、俺たちの意思で、生きるために!戦わずに滅ぼされる俺たちじゃないだろ?.....作戦名『ラストリベルタス』、神だろうが邪神だろうが、エンブリヲとドゥームを.....殺して、勝って、生きるぞ!皆で!」
「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー!!!!」」
全艦隊にいる皆が大声を上げ、戦闘が開始された。
ミスルギ皇国艦隊がパラシュート付きの魚雷を放った。
「冷却魚雷発射!!」
アウローラから冷却魚雷が発射され、敵の魚雷が海中に沈むと真っ直ぐアウローラへ向かったが、冷却魚雷が爆発し、凍塊ができ、防御した。アウローラに続き、グリッター、アレクサンドルス、アライアンス、連合のクルーザーが浮上した。
「我らからのプレゼントだ!全艦、マイクロミサイル全弾発射!!」
「了解!全艦!全弾発射!!」
アウローラ含めて、全艦隊から、ハッチが開き、中からマイクロミサイルが発射され、ミスルギ皇国艦隊に直撃する。
「間もなくミスルギエリア、沿岸!」
「全システム航空モード!機関出力80%!」
「イエス!マム!」
すると、アウローラが空高く飛び上がり、全艦隊も続く
「量子フィールド展開!」
「フィールド展開します!」
アレクサンドルスの周りに青く光るフィールドが展開された。
そしてそれを見ていたエンブリヲはアウローラ含めての船の駒を動かした。
「強行突破か、乱暴な事を........」
するとエンブリヲが次の駒を前に出すと、アケノミハシラ上空に、ピレスドロイドとヘルガストの艦隊とネビュラメイルが警戒していた。(スペースパイレーツは除いて、)
「シン!来たぞ!」
ヒルダが報告し、シンが皆に出動命令を出す。
「パラメイル隊!セイクリッドメイル隊!全機出撃!」
「「イエス!マム!」」、「「イエス!サー!」」
全艦隊からハッチが開き、パラメイル、セイクリッドメイルが出動するとピレスドロイドとネビュラメイルとヘルガスト艦隊が攻撃してきた。
ヒルダのアーキバスとゾーラとハンクのバンシーが無数に来るピレスドロイドを撃ち落とし、ココ、ミランダ、ナオミのグレイブがガトリング、ミサイル、キャノンでピレスドロイドやネビュラメイルを撃墜し、ノンナ、マリカ、メアリーも援護射撃を行い、ヴィヴィアンとヒカリのレイザー、スパローのブーメランブレードとデュアルサブマシンガンがネビュラメイルを撃墜し、ロザリー、バンがピレスドロイドを撃墜し、3サイがビームスナイパーライフルを構え、グリッター、アレクサンドルス、アライアンス、連合クルーザーに接近する。ネビュラメイルを撃ち落とし、カズがビームバズーカとパルスキャノンでピレスドロイドを撃墜させ、セイクリッドメイルとネビュラメイルの攻防戦が激しかった。
タスクは覚醒したヘラクレスのハンドブラスターでヘルガスト艦隊を撃ち抜き、ジャンヌがビームランチャーとヴェスバーでネビュラメイルを撃ち抜き、ヤマトが叢雲と草薙の二刀流がピレスドロイドとネビュラメイルを切り裂き、焔龍號、蒼龍號、碧龍號がバスターランチャーとビームライフルで援護しており、ウィルが乗っているカタストロフとジャヴィックのフォビドゥンのビームキャノンとバスターライフルが艦隊を撃ち抜いた。
ヴィルキスはミカエル・モードになり、ミスルギ皇国艦隊に突っ込み、ペルシウスはオリュンポスの大型ハイパービーム砲とマイクロミサイル、ライトソードビット、ダークビットレーザーでヘルガスト艦隊とネビュラメイル、ピレスドロイド、ミスルギ皇国艦隊を撃沈していった。
その頃、ミスルギ皇宮でエンブリヲは映像に映っているアンジュを見る。
「アンジュ......私たちも出るとしよう!」
サリア達が出動するとアルベルト(ドゥーム)はヒミコを出すと、何か不気味な微笑みをした。
「アケノミハシラ、間もなく、射程圏内に入ります」
「衛生砲、エネルギー充填!発射準備!」
「了解!衛生砲発射準備!」
アウローラから巨大な特殊砲を出した直後、オリビエが報告する。
「アケノミハシラ前に敵影!」
前方のアケノミハシラの前に、ラグナメイルとパンドラメイルが浮遊しており、そこにエンブリヲがいた。
「エンブリヲ....!」
そしてエンブリヲは微笑みながら、アウローラを見る。
「沈みたまえ!...古き世界と共に!.......♪~♪~」
エンブリヲが永遠語りを歌い始めるとヒステリカが収斂時空砲を展開した。
「「これは!!」」
アンジュとサラマンティーネが歌に気付き、急いでアウローラの方へ向かう。
「狙いはアウローラか、エネルギー充填は?」
「74%!」
ジャスミンがアウローラをアウローラを旋回しよとしたがヒステリカの収斂時空砲がアウローラ向かって放った直後、ヴィルキスと焔龍號が収斂時空砲を放ち、アウローラを守った。
「アンジュ!」
「エネルギー充填!98%!」
ジャスミンはアウローラを旋回させ、アケノミハシラに特殊砲を向けた。
「N式冷製破壊砲!アブソリュート・ゼロ!撃てぇ!!」
「N式冷製破壊砲!撃ちます!」
エルシャがトリガーのセーフティーを解除してトリガーを引くと、特殊砲から凍てつくエネルギー粒子が放たれ、ピレスドロイドとネビュラメイルが凍り付き、そしてアケノミハシラに直後すると衝撃により、アケノミハシラが崩壊し、破壊したアケノミハシラから大きな穴があり、リザーディアが言う。
「あれが、アウラに続くメインシャフトです!」
シンはヘリオス・モードに変換し、ヴィルキスもミカエル・モードに変換するとシンが皆に命令する。
「全機!我に続け!」
「「イエス!マム!」」「「イエス!サー!」」
オリュンポスの2本の大型クローアームとガトリングキャノンアームを展開し、大型クローアームの先端から高出力大型ビームサーベルを放出し、それを回転させ、ピレスドロイドとネビュラメイルの攻撃を防御し斬り付け、ビームガトリングキャノンアームでピレスドロイドとネビュラメイルを撃ち落としアケノミハシラへと向かう。
「いつの間にあんなものを、」
「エンブリヲ君!来た!」
シン達は陣形を組み、戦闘体制を整えた。
「諸君!迎撃を!」
「「イエス!マスター!」」
ターニャ、イルマ、ナンシー、エルマ、
「サリア、分かってるね?」
「はい、」
「あんた達、また来たの?」
「クリス!」
「テメェだけは私が!」
「チッ!」
「ロザリー!!」
「お帰り、アンジュ...」
「「!!」」
「やはり私たちは、再会する運命だったみたいだね.....」
「エンブリヲ!」
「行け!アンジュ!アウラの元へ!」
「分かったわ!」
「ほぉ、生きていたとは」
「アンジュの騎士は不死身だ!」
「サラ子!」
「待ってたわ、アンジュ!」
「サリア!!?」
「アンジュ!」
シンがアンジュを援護しようとした直後、上空から、ビームが飛んできてシンは回避した。
「くっ!」
すると上空から赤と灰色をしたオリュンポス並みの機体が現れ、その頭部にヒミコと合体していた。
「来たな!シン!嫌......最後のヴェクタ人!!」
「行くぞ!!ドゥーム!!!」
そして両者2機を動かし突進し、ぶつかるとミスルギ皇国の大地が割れ、えぐり出すかのように岩が飛び出た。ヒミコとペルシウスから赤と青の電磁波が流れ、2機は一旦離れた。
「まさかお前も強化するとは!!」
ヒミコのサポートアーマー『オロチ』のメインアーム含んで、8本のアームから高火力ビームキャノンを放ちペルシウスはオリュンポスを旋回させ、回避する。
「お前を倒すためなら、超武装くらいするぞ!!」
「なら、これはどうかな?スフィア!!」
ドゥームが叫ぶと肩から無数の光粒子を展開し、ペルシウス向かって直撃したが、オリュンポスの左右のジェネレーターが起動し、ビットが弾かれ爆散した。
「何!?」
するとペルシウスが大型ハイパービーム砲でオロチの2本のサブアームを破壊する。
「グッ!」
「調子に乗るなぁ!!」
その時、ペルシウスがオリュンポスごとオロチにぶつけヒミコはドゥームはふらつく。
「行ける!行けるぞ!親父が開発してくれたオリュンポスと進化したペルシウスの力なら!」
ドゥームは気が付き、シンを睨んだ。
「ならば!これはどうだ!リミッター解除!!ジャッジメント・モード!」
ドゥームが叫ぶとヒミコとオロチの装甲が赤黒くなり、背部から赤黒く悪魔のようなビームウィングを放出した。
「そう来るか!ならば!リミッター解除!ハイパーモード!!」
シンも叫ぶとオリュンポスが青白くひかり、背部から天使の翼をしたビームウィングを放出した。
そして戦闘が再開し、流星のような閃光と電磁波、そしてそれは超光速の戦いあり、フォビドゥンに乗っているジャヴィックは2機の戦闘を見て驚きを隠せなかった。
「は!速い!あの巨体であの速さとは!なんて奴だ!」
そしてウィルのカタストロフがエルマを必死に抗議していた。
「エルマ、気づけ!!俺たちはエンブリヲとアルベルトに騙されてんだ!!あいつらはヘルガストも皆殺しにするつもりだ!」
「そんな話!信用するか!!我らヘルガストを裏切った者め!」
百鬼の火縄銃がカタストロフに向けて撃つがカタストロフはビームサーベルを回転させ防御した。
「クソッ!本当のことなんだ!!」
その頃、アケノミハシラの近くでクレオパトラとヴィルキスは戦っていた。
「随分、遅かったじゃない!」
「野暮用を片付けてきただけよ!」
「じゃあ、.....心荻なく死ねるわね!!」
クレオパトラがラツィーエルをヴィルキスに降り下ろそうとした直後、ヴィルキスの前にレイジアが来て防御した。
サリアは後方にさがるとレイジアのコックピットハッチが開き、中から現れたのはジルだった。
「エンブリヲの騎士と言うから、どれ程強くなったと思ったら、期待外れだなぁ、サリア!」