クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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この話には自分が一度やってみたかった台詞があります!

では!どうぞ!!


後編

その頃、アンジュはワイシャツに着替えてベットに寝ていたが、突然、苦しい表情でゆらゆらしながら起き上がる

 

「み.....水....」

 

そしてアンジュは脱水症状のせいか倒れた。すると上から一冊の日記が落ちてきた。アンジュはその日記に書かれている文を読んだ。

 

「モーガンさんが死んだ......僕は一人になった.....無理だよ.....エンブリヲに戦いを挑むなんて....世界を壊すなんて......何をしても一人....孤独でおかしくなりそうだ.....人は...一人では生きていけない.....」

 

次のページをめくるとその文も読んだ。

 

「今日、父さんと母さんの事を思って、夕陽を眺めているとシンて言う僕ぐらいの少年がペルシウスって言う機体に乗ってエンブリヲから逃げてきた......その時、ザイツェフって名乗っていた男が現れ、その時、シンが持ってきたコンテナから父さんの形見が入っていて僕もシンと一緒に戦い、ザイツェフを倒した。そしてシンと共にここで強くしてくれると.....」

 

「○○月△△日 10年後、シンは大切な人を護りにアルゼナルへ向かった。ありがとう。シン......ようやく目が覚めた......いつか、シンみたいに俺にも護りたい人が現れたら、絶対に護りきる!」

 

「タスク......」

 

「今日、島に女の子が流れ着いた.....ヴィルキスと共に、名前はアンジュ.....かなり、凶暴で人の話をまるで聞かない子だけど......アンジュは....曙光(しょこう)だ」

 

「!」

 

「外界から射し込んだ光....父さん、母さん、シン.....やっと見つけたよ.....」

 

『「彼女を守る.....それが俺の......俺だけの使命」』

 

アンジュはずっとタスクに守られてきた事に気付き泣きながらモモカとタスクの事を言う。

 

「ずっと....ずっと守ってくれてたんだ......なのに.....なのに私は.....側にいて.....タスク....!出てきて....!モモカ...!タスク...!私を一人にしないで......」

 

ふと、ダイアモンド・ローズ騎士団の制服にあるハンドガンを見ると弾薬を確認し、安全装置を解除した。

 

「モモカ....タスク....今、そっちに行くね......」

 

アンジュは恐る恐る、顎に銃を突き付け、引き金を引こうとした瞬間、今までの事とタスクの言葉を思い出す。

 

『君は生きろ!』

 

アンジュは力が抜け、その場で泣き崩れた。

 

雨が止み、アンジュはコンテナトレーラーの上で夕陽を眺めていた。

 

「無様ね......一人じゃ.....死ぬことも出来ないなんて.....」

 

「綺麗....」

 

『君の方が.....綺麗だ』

 

「バカッ....どうして私なんかを...!?」

 

『俺は....アンジュの騎士だからね』

 

「それで良かったの.....?貴方を使命のために...全てを失って.....それで望んだのは....どんな世界?」

 

『穏やかな日々が来ればいい、ただ、そう思っているだけさ......必ず帰るから....君の所に.....』

 

「あなたが居なくなったら...何の意味がないじゃない.....」

 

「好きよ.....あなたのが」

 

アンジュが本当の事を言うとまた泣き崩れた

 

「こんなことなら....最後まで居させてあげれば良かった....」

 

するとアンジュの後ろからタスクがひょっこり現れ、アンジュの肩を掴んだ。

 

「本当に?」

 

「!!!??」

 

タスクは優しくアンジュを抱いた。

 

「良かった~無事で」

 

「......何で?」

 

「言ったろアンジュの騎士は不死身って」

 

アンジュはタスクの顔を見て、タスクに問う。

 

「タス....ク?」

 

「ああ、」

 

そしてアンジュが立ち上がり、タスクが立ち上がった直後、アンジュがいきなり、タスクの頬を目掛けて、平手打ちをした。

 

 

バチンッ!!!

 

 

「痛っ!?...え!?」

 

「タスクは....死んだわ!」

 

今度は逆手で平手打ちをした。

 

ビシッ!!

 

「っぐ!」

 

「これは....エンブリヲが見せている幻だわ!」

 

「ち!違う!」

 

「爆発の傷も!撃たれた血もないもの!!!」

 

「俺は生きてるよ!後、シンも!」

 

「信じない!タスク達は死んだの!!!」

 

「ええ~~!!?」

 

「信じない!....信じないわ!!」

 

「....ゴメン」

 

タスクが謝り、アンジュに手を差し伸べると、アンジュが何かを決意をしたかのようにタスクを見た。

 

「え!?あだっ!」

 

アンジュはいきなり、タスクを押し倒し、服を脱がし始めた。タスクは驚きながらアンジュに言う。

 

「あっ!アンジュ!何を!?」

 

「確かめるわ!ちゃんと!!」

 

アンジュはYシャツを脱ぎ、上半身が裸の状態になり、タスクは驚きながらアンジュに問う。

 

「確かめるって!?」

 

するとアンジュは突然、タスクにキスをした。

 

「っ~~!?!?!?」

 

「黙ってて!お願い!!」

 

そしてアンジュはまた、タスクにキスをして、二人だけの時間へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、Νーアキュラのシンの自室ではヒルダが一人で寝ていた。

 

「ん~......あれ?」

 

ヒルダは目を覚ますとシンがいなくなっていた。

 

「シン....!?」

 

ヒルダは急いで着替え、シンを探した

 

「シン!......シン!」

 

探している途中にドアから光が照らされていた。ヒルダは恐る恐るドアの隙間を覗くとシンが食堂で何かを作っていた

 

シンはボールの中によくかき混ぜた卵を入れそれを混ぜ始めた。それを4回繰り返し、また混ぜ始め、今度はアーモンドパウダーと小麦粉を加え、混ぜ、ラム酒を加えた。するとボールに入っている物が伸びた。それはクリームだった。

 

「何を作ってるだろ?」

 

するとヒルダは覗くを止め、ドアをゆっくり開けた。そしてドアの開く音にシンは反応した。

 

「ヒルダ....!?」

 

「何、一人で作ってるんだよ」

 

「いやこれは!ちょっと!」

 

「続けてよ......怒らないから、」

 

「......分かった」

 

そう言うとシンは先程作ったタルトにクリームを流し、その上に砕いて粉状にしたクッキーを敷くと一口サイズの林檎飴を乗せた。

 

「もしかして.......!」

 

ヒルダは何かに気づくとシンは笑った。シンはもう一つの生地を均等に細切りにして、それをタルトの上に乗せた。そうすると今度はさっき作ったクリームを細切りにした生地に塗り始め、それを塗り終わると、オーブンに入れた。

 

「15分待っとこう.....」

 

「シン.....もしかして.....あんたが作ってる物って.....」

 

「お前の.....」

 

するとシンは途中で口を閉ざした。

 

「良いよ、あのババアの事を気にしなくても」

 

「お前の為に子供の頃、一緒に食べていたアップルパイを作ってみようかなって......それで....」

 

「今、作っていると....」

 

「うん.....それと、」

 

「それと?」

 

するとオーブンからアラームが鳴りシンはオーブンから焼きたてのアップルパイを取り出した。

 

シンはケーキを切るためのナイフでアップルパイを切り、ヒルダに渡した。そしてヒルダはシンが作ったアップルパイを食べると、ヒルダの目から涙が溢れていた。

 

「もしかして......不味かった?」

 

「まい......」

 

「え?」

 

「美味いに決まってるだろうが!」

 

「良かった♪.....後、」

 

その時、食堂の灯りが突然消えるとヒルダはパニックになっていた。

 

「何だ!?」

 

すると台所から蝋燭をさしたケーキをシンが持ってきた。

蝋燭の火をつけるとそこにはこう書かれていた。

 

『Happy birthday Hirda』

 

書かれている名前を見たヒルダは驚きを隠せなかった。

 

「......嘘」

 

「誕生日おめでとう....ヒルダ」

 

「何...で?」

 

「今日は.......お前が生まれた特別の日だよ....」

 

シンがそう言うとヒルダの目からさらに涙が溢れだした。

 

「それと.....」

 

するとシンは小さく長い箱を取り出した。

 

「誕生日プレゼント....」

 

シンは箱を開けると中には藍色の宝石が付いたネックレスだった。

 

「これって.........」

 

「その......あの........この戦いが終わったら........俺と.....」

 

 

 

 

 

 

 

 

         結婚しよ.....!

 

 

 

 

 

 

 

シンは頭を下げ、ヒルダに告白した。

 

「駄目......かな......?、!!」

 

シンは恐る恐る、顔を上げるとヒルダは泣き崩れていた。

 

「ごっ!ごめん!!ヒルダ!こんなことになるとは思っていなかったから!だからその.....」

 

「バカッ!」

 

「!?」

 

「あんたはやっぱり.............私にとって、本物の白馬の王子様だよ!」

 

「つまり......!」

 

「はい!」

 

ヒルダは笑顔で答え、シンの手を優しく握ぎると、ヒルダがシンにキスをした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてアンジュとタスクは楽しい時間を過ごし、星空を見上げていた。

 

「綺麗ね.....」

 

「ああ、........あの時よりずっと、」

 

お互い手を握っておると、アンジュがあることを話す。

 

「さっきね、死のうとしていたの....」

 

「え......!?」

 

「人は....一人では生きていけない....」

 

「日記....見たんだ....」

 

「何も出来ないんだね....一人って、話し合う事も、抱き合う事も....」

 

「まさかあなシンが生きていて、タスクを助けるなんて....本当に生き返らされたんじゃないのね?」

 

「生きてるよ、俺は....」

 

タスクは頷き、アンジュの手を握るとアンジュがタスクに言う。

 

「ねぇ?.....満足した?」

 

「え.....もう....思い残すことはないよ」

 

「ダメよ....これからなのに.....」

 

二人が愛し合っていると朝日が登り、光が二人を指し込んだ。二人は起き上がるとアンジュが言う。

 

「不思議ね...何もかもが...新しく輝いて見える.....私ね....あの変態ストーカー男に言われたの、世界を壊して、新しく作り直そうって....」

 

「えっ.....」

 

「でも私.....この世界が好き....どれだけ不完全で愚かでも.....この世界が...」

 

「俺も一緒だ....いつまでも」

 

「私の...騎士だから?」

 

「好きだからだ....君が」

 

「守らなくちゃね....この世界を.....生きなくちゃ....モモカが守ってくれたこの命も!」

 

「あっ!!」

 

タスクはまずい表情になって急いで着替え、アンジュと共に洞窟に戻るとそこには......

 

「お待ちしておりました~!」

 

そこには死んだはずのモモカがおり、モモカが朝食を準備をしていたことに、タスクはさらにまずい表情になり、アンジュが唖然する。

 

「本日のメニューは川魚の燻製、木の実とキノコのポタージュ、猪のジュビエ、山ブドウのソースを添えて、になります。」

 

「おすすめはこちらのポタージュで、12時間ほどコトコト煮込んで、」

 

「12時間....」

 

タスクはあまりの恥ずかしさに手で顔を隠すとアンジュがタスクに言う。

 

「....あれ!?何でモモカがここにいるの!?」

 

「このフライパンのおかげです!」

 

モモカはエンブリヲの銃弾が止まって付いているフライパンをアンジュに見せた。するとアンジュはそれを見て急に笑いだしモモカに抱きついた。

 

「さすが、私の筆頭侍女ね♪」

 

「はい!アンジュリーゼ様!............あっ、大変です。姫様!私、マナが使えなくなったのです!」

 

「「え!?」」

 

その時、どこからか

 

「あれは!?」

 

「始めたのね、エンブリヲ.....世界の破壊と再生を!」

 

「けど....これはアルベルトの企みだ」

 

「え!?」

 

「シンが教えてくれたんだ」

 

「シンが!?」

 

「早く行かないと大変な事になる!」

 

タスクはARSを着用しアンジュはタスクの母親が使用していたライダースーツに着替えるとシンのいるΝーアキュラ向かった。

 

「あれって!?」

 

「シンのスターシップ『Νーアキュラ』だ」

 

するとΝーアキュラから折り畳み式のエスカレーターが現れると、扉が開き、中からシンとヒルダが現れる

 

「タスク!」

 

「行こうアンジュ!まずはヴィルキスの回収からだ!」

 

「その必要はないと思うわ」

 

アンジュがそう言うとアンジュは指輪にキスをすると手を掲げ、ヴィルキスを呼んだ。

 

「おいで!ヴィルキス!」

 

するとヴィルキスがアリエル・モードで次元転移し現れ、タスクが驚く。

 

「さっ!行きましょっ!」

 

アンジュはヴィルキスをΝーアキュラに乗せ、アウローラの所へ向かっていった。




この告白は一度やってみたかったです!!


次回は『機動戦士ガンダム0083』に出てきた。あのサポートアーマーをペルシウス専用機に出します!

お楽しみに!!

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