クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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中編

夕暮れの森の中を走るエクソスケルトンに乗っているシンはタスクを探していた。

 

「タスクー! タスクー!どこいったんだあいつは........!?」

 

するとエクソスケルトンの前からメイド服を少女が通せんぼし、叫んだ

 

「止まって~~~~~!!!!!」

 

「ちょちょちょちょ!!!!????」

 

「痛たた~何するんだ!ってあんた、たしか........」

 

「モモカ・荻野目と申します!それよりもタスクさんが!!」

 

「タスク!?タスクがいるのか!!?」

 

「え!?はい!」

 

「案内してくれ!!」

 

「はい!」

 

モモカはタスクの所へ案内するとタスクが横たわっており体の半分が火傷と左の目に傷があり最悪な事に左の腕と右の脚が爆発で無くなっていた

 

「タスクさん!」

 

「タスク!!」

 

「シ..ン.......?」

 

「ああ、そうだ!!」

 

「はは.....夢でもみてる.....かな」

 

「バカ!夢じゃねぇ!!本当に生きてるんだ!!」

 

「でも....俺は....不死身であり.....アンジュの騎士だか....ら...このくらい....」

 

「タスク!それ以上動いたり、しゃべるな!!死ぬぞ!!!!フェンリル!!救命処置として鎮痛剤とアドレナリン三ミリを投与の要請!!」

 

「了解!!」

 

「それと提督に連絡してくれ!!急いで外科的治療を要請と輸血も提供しろ!」

 

「分かりました!」

 

「モモカ!!」

 

「はい!?」

 

「お前のマナの光でタスクの傷を少しだけでも治療してくれ!」

 

「分かりました!!」

 

シンは急いで提督に連絡をとった。そして数分後、ジャヴィックが転移してきてシンはタスクを担ぎ転移魔方陣の上に立ちグリッターへと転移した。

 

「シン!」

 

「モーディン!」

 

「話はフェンリルから聞いてる!これは酷い!」

 

「直せますか!?」

 

「ええ、ただ....」

 

「ただ!!?何ですか」

 

「外科的治療ではパラヴェンで行われています....」

 

「それがどうしたって!?........まさか......!?」

 

「......実は......連合の本部がある将軍の故郷パラヴェンと.....私の故郷サーケシュとアサリィの故郷セッシアはヘルガスト連盟帝国に落とされたのです.......」

 

「...............何だって!?」

 

最強権力を持つトゥーリアンの母星がまさかの連盟帝国に落とさるなんてあり得ないとシンは疑問に思い込んだ。

 

「落とされましたが難を越えて惑星を脱出させましたですが.....」

 

「その治療薬と科学力が全部ヘルガストの物に.......!!」

 

「そうです......」

 

「嘘だろ.....?」

 

「すみません....!!こんな事になってしまい....!!!」

 

シンが拳を壁に叩きつけた。

 

「クソッ!!どうすれば!?..............   !   」

 

するとシンは何かを思い出す

 

「そうだ.......!」

 

「え?」

 

「まだ.....治療法がある!」

 

「何ですと!?」

 

シンは急いで自分の部屋に生き父親の遺品を探した

 

「たしか!俺が持ってきた親父の研究資料とその調合法があってその中に......ヴェクタ医薬とドラゴニウムを使った薬剤があるんだ!」

 

「何だって!?」

 

「え~とっ!これじゃない!これでもない!............あった!!!!」

 

「!!!」

 

「これだ!」

 

シンが取り出したの小さな箱であり開けると緑色にひかる液体が入っているカプセルが一個入っていた。

 

「それは!!!!?」

 

「ナノライズだ!」

 

「シン!何なんだよナノ何てって!?」

 

「ナノライズ.....俺が使用しているマテリアライズは大気中から素粒子を集め、それを物資や武器に変える......それと同じくナノライズは生きてる対象者に打ち込むと素粒子が傷付いた体を再生し元の体へ戻す事が出来る言わばこれは緊急超再生薬....これは使いたくなかった.....」

 

「何なら何であのときに使わなかったんだ!?」

 

「1個だけだったんだ!!!」

 

「!!!!」

 

「だけど、念の為に使わなかったのが正解だったよ!」

 

シンは急いでメディカルカプセルに入っているタスクの所に向かった。そしてシンはタスクの方を見て言う。

 

「タスク!今からこれを使う!激しい苦痛が来るかもしれないがお前なら耐えれる!」

 

シンはカプセルをメディカルカプセル装置のコンソールにナノライズが入っているカプセルをセットすると液体がメディカルカプセルの液体に届けられた。するとタスクの様子が変わり中でもがき始めた。

 

「タスク!目を覚ませ!」

 

「タスクさん起きて下さい!アンジュリーゼ様を助けられるのは私とあなただけです!アンジュリーゼ様があなたの帰りを待っています!」

 

「タスク!目を覚ましやがれ!さもなきゃ、またあの世に送るぞ!!」

 

「タスク!」

 

「「タスク殿!!」」

 

「タスクさん!」

 

「タスク!」

 

「タスク!」

 

「バカタスク!!」

 

「タスクさん!」

 

皆が心配するとタスクの体が徐々に元に戻っていた左の腕と右の脚から筋肉と骨と赤と青の脈線が現れ、皮膚も元に戻り、傷も無くなったカプセルの液体を排出し、中から出すとタスクは慌てていた。

 

「うわぁぁっ!!!父さん、母さんがこっちへ来るなって顔を殴られた!!!」

 

「タスク!!」

 

「え!?うわぁぁぁぁ!!!シンのお化けだ!!」

 

シンはタスクが言った言葉に切れて拳骨をした。

 

「うるせぇ!!」

 

シンはタスクが言った言葉に切れて拳骨をした。

 

「あだっ!.......?」

 

するとシンがタスクを抱く

 

「たくっ....お前は!.....人を心配させやがって!!!」

 

「え!?でも、俺は何で生きてるんだ!?」

 

「シンさんがギムデンが開発していたナノライズと言う薬でボロボロだったお前の肉体を再生させたのです!」

 

「え!?え!!!???どういうこと!?あ!それよりアンジュの所に連れてってくれないか!?」

 

「え?」

 

「アンジュを慰めることが出来るのは俺だけなんだ!頼む!」

 

「..........提督どうしよう.....」

 

「良いだろう」

 

「良いのですか!?」

 

「戦力が増えれば戦いやすくなるタスク!」

 

「はい!」

 

「タスクとモモカを降ろし皇女殿下を連れ戻した後、シンがΝーアキュラでダーク・サイド・ムーンまで来る事だ良いか?」

 

「イエス・サー!」

 

「良し!では二人とも.....皇女殿下の所に向かうのだ!」

 

「「イエス・サー!!」」

 

 

 

 

 

 

 

Νーアキュラに乗ったシンとタスクとモモカはアンジュがいる孤島へと向かっていった

 

「モモカも連れてきて良かったのか?」

 

「たぶんアンジュを慰められるのは俺だけじゃダメかもしれないそこで......」

 

「私の出番なのです!」

 

「なるほど、お!そろそろ着くぞ」

 

雨の降る中、シンとタスクが出会った孤島が見え、島の反対側に着陸した。

 

「念の為、シャトルも島の反対側に着陸しとくから」

 

「ああ、それじゃ行ってくる!」

 

「それでは!私もアンジュリーゼ様の所にいって参ります!」

 

Νーアキュラのハッチが開きタスクとモモカは急いでアンジュの所へ向かった。シンはその場で待つことにした。

 

「久しぶりの待ち時間だ......こんなときはシャワーでも浴びようかな......」

 

シンはシャワールームに行き、中に入ると、誰かが男性用のシャワーを浴びていた。シンは驚き、かごの中にある赤いスカートとアルゼナルの制服を取り出した。

 

「ん?.....誰の服だ?」

 

するとシャワー水の流れる音が止まりシャッターが開く音がした。

 

「!!!!.................」

 

シンは恐る恐る背後にいる人物を見るとそれはタオルを巻いた物凄く鬼の顔になっていたヒルダだった

 

「..................」

 

「や!やぁヒルダ!......お!大きくなったなぁ!!」

 

シンはヒルダの胸に向かって言うとヒルダの顔がリンゴのような色になった。

 

「何やってるんだ!!!!!」

 

ヒルダの強烈な蹴りが出て、シンは女性用のシャワールームまで飛ばされた。

 

「グエッ!!!!!!」

 

シンはその場で伸び、しばらくして目を覚まし、急いでシャワーを浴び、ヒルダの所に向かい、現状を確認した。

 

「何であんた風呂場を覗くんだよ!?」

 

「それこっちの台詞だ!何で男性用のシャワールームに入ってるんだ!?」

 

「え........今なんて!?」

 

「だから、何で男性用のシャワールームで」

 

「ええええええーーー!!!!!!」

 

「騒ぐことないだろう!て言うか何でお前がここにいるんだ!?司令官としての務めは!?」

 

「抜け出した」

 

「ええええええーーー!!!?」

 

「それに.....私を一人にしないで!」

 

「はい........」

 

二人は背を向き合ったままベットの上に座っていた。するとヒルダがシンに言う

 

「それと......覚えてるか......あの事を.....」

 

「ん?」

 

「あたしらが始めて会ったときの事を.........」

 

12年前......エンデラント連合...とある親子がシュリーフォークト家に訪ねてきたシュリーフォークト家の主人に歓迎された時、その側に子供の頃のヒルダがいていつも暗い表情をしていたシンは無理にヒルダ遊ばされていたが、段々とシンの表情が少しずつ明るくなり、シンとヒルダは『仲良し二人組さん』と良く昔の友達に言われまくられた。

 

「思い出すなぁ.......あの頃の俺は.......」

 

「弱かったシンが今ではすごく強い奴に変わったよ」

 

「そうか?.....」

 

「そうよ」

 

「ハハ.....でも......」

 

「..........ケビンのことか?」

 

「........ああ、ケビンは......きっとアルベルト兄さん......ドゥームの囁きに負けたかもしれない.....」

 

「ヘルガストは今も騙されているのか?」

 

「ああ」

 

「ドゥームの奴、許せねぇ!」

 

「その為にもこの世界と.....この宇宙と他の宇宙に住む命を守らなければ!ヒルダ!」

 

「え!?」

 

「皆を助けるために俺と協力してくれないか!?」

 

「当たり前じゃない!私はアンジュとシンと一緒にいくよ、何処だってさ。」

 

そしてシンとヒルダは互いの顔を近づけキスをした。するとシンはヒルダを押し倒し、ヒルダはそれを受け止め、二人の熱く、熱く......永遠に燃え上がる愛の時間へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、アウローラでは大変な人物が来た。それはパメラ達がコンソールでアウローラの上空を警戒をしていたとき

 

「聞こえるか!こちらウィル!」

 

「「「え!?」」」

 

突然、ラグナメイルのライダー ウィルがアウローラの所に近づき通信で言う。

 

「こちらウィル!投降する!」

 

突然の言葉にパメラ達は驚きを隠せなかった。

 




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