クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ 作:オービタル
この話はロークに辿り着いたクロウのその後の話にもなります。
後、ローク編には様々な種族を追加させています。エルフ、ダークエルフ、ハイエルフ、ロークに生きる人間です。ではどうぞ
ここは....何処だ.....?
アルベルトに敗れたシンは悪夢に魘されていた。
それはタスクやフィーリ、ヒルダやアリア達がリーパーに殺されている光景だった。
そして前にアルベルトおりが笑っていた
「止めろ........!!止めるんだ.......!!これ以上皆を殺さないでくれっ!!アルベルト兄さん!!」
その時、稲妻が堕ちたときアルベルトの影が変わり別の姿へと変わった途端シンは目を覚ました。
「!!?......くそっ......夢だったのか.......」
辺りを確認するとベッドにおり体や頭に包帯が巻かれていた
「ここは.....何処だ?」
シンが起き上がり扉を開け廊下を歩いた。
「ここは....何処の屋敷だ」
シンは階段を降りると台所に出た。
「台所か.....出口は.....」
シンは出口を探すと反対側の部屋から物音が聞こえた。
「何だ?」
シンが反対側の部屋に行き扉を開けるとたくさんの魚や野菜が落ちていた。
「誰がこれを.....?」
シンは魚と野菜を拾いそれとともに落ちた木箱に入れ戻した時背後に何かを感じた。
「誰.....!?」
振り向くとそこにいたのは小さなシャム猫だった。
「......お前が犯人か」
シンはシャム猫に近づくとシャム猫はソファの後ろに隠れた。シンは笑顔で指をくいくいっとするとシャム猫はシンに近寄り指を舐めた。
「お前は良いよなぁ.....絶望する過去と傷がうずく事もなくて.........羨ましいよ」
シンはシャム猫の頭を撫でていた時、扉の方から別の声がが聞こえた。
「目が覚めたのか」
「!?」
シンは声がした方を見るとそこに獣の耳と尻尾がある巫女服をした女性がいた。
「ほぉ...動きは大丈夫みたいだな」
「お前は....誰だ?」
「貴様はレディーに向かってお前とは、無礼だぞ?」
「ここは何処だ?」
「慌てるでない.....別の星から来た小僧よ」
それを聞いたシンは驚きを隠せなかった。
「別の星海から来た!?何でそんなことが.....!?」
「私を甘く見るな.....こう見えて私は占い師もやっており、オラクル(神託)でもあるからなっ」
「そうか......」
「自己紹介がまだだったな、私はイレーネ 聖女イレーネ・ファーレンスだ。」
「......俺は」
「シン・ギムデンと言いたいのであろう?」
「!?」
「言っただろ......私を甘く見るなと....それと...メリクル!」
シンの横にいたシャム猫が光始め段々と形が変わり猫の耳と尻尾がある人間体になった。それを見ていたシンは驚いた。
「え?.......えええええええ~~~~~~!!!!????」
「ミャミャッ!?」
女の子はまたソファの後ろに隠れた。
シンは状況を確認する。
「ちょっと待て!?今、猫が人間に!?」
「そいつは元からそう言う姿だ名はメリクルだ」
「えええええええ~~~~~!!!!」
「別の星の海から来た人間は呪文を知らないのか?」
「いえ、全然....」
「はぁ、これでは私の旦那に会わせられないなぁ」
「旦那?イレーネの夫か?」
「そうだ。それとさん付けをするんだ。」
「だけどこっちの方が」
「殺されたいか?」
シンはイレーネの殺気にビビり言った。
「いいえ!イレーネさん!」
「よろしい」
『まさかこの俺が殺気で負けるなんて.....』
「悔しいか?」
「そこまでバレバレとは.....完敗だ」
「フフ....おもしろい小僧だ。」
すると向こう扉から開く音がした。
「私の旦那が帰ってきたようだな」
そして扉が開くと赤髪の男性が現れた。
「ただいま.......おっ!目が覚めたんだ!」
「はい」
「俺の名はクロウ クロウ・F ・アルメディオだ。」
「俺はシン シン・ギムデン」
「よろしくなシン あの時は心配したんだよ、浜辺にお前が倒れていてここまで運んだんだ。後、天使見たいなロボットもタトローイのみんなで....」
「天使?......!!」
するとシンは急に外へ走り出した。
「何だ!?」
クロウはシンを追う
タトローイの港近くの砂浜に人々が集まっていた。
「何でしょうか?」
「大きな人形の胴体ね~」
「ママ!これ何?」
人々は大破したペルシウスを見て騒いでいた。
そこにシンが駆けつけた。
「すいません!どいてください!ご免なさい!」
シンは人々の間を通り抜けコックピットが露になっているペルシウスに乗り駆逐形態から飛翔形態へ変型すると人々は慌てた
「シンどうしたんだ!?」
クロウが訪ねるがシンは無視していた。
するとクロウがシンに近づく
「どうしたんだシン!急に外へ飛び出て!?」
「いた!」
それは片方のカメラを失ったフェンリルだった
「待ってろ!」
シンはフェンリルの内部を開きコードとメモリを組み替えた
「マ.....スター」
「良かった~」
「それなんなんだ?」
「ん?こいつはフェンリル 俺のアシストドロイドだ。それよりフェンリルここは何処だ?」
フェンリルはすぐに解析をした。
「座標確定 平穏惑星ローク 」
「よし!じゃあ提督に俺たちは生きている事を報告しないと」
「ですがマスター.....」
「何だ?」
「通信は......無理です。」
「え!?何故!?どうして!?」
「何故ならマスター.....ここは私たちがいるこの星....いえ、この宇宙は........別の宇宙であり......過去の世界にいます。」
「何だって.........!!!!!?????」
フェンリルの衝撃の言葉にシンは驚きを隠せなかった。
この日の夕陽は何処と無く寂しく静かだった。