クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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中編5

不死鳥は翼を羽ばたかせ戦闘艦へ向かいそして戦闘艦も不死鳥へ向かい戦闘を開始した。

戦闘艦は不死鳥を撃ち落とそうとプラズマビームを放ったが、不死鳥は翼の間接部分から専用兵器 プロミネンスシューターを射ちプラズマビームが爆発した。

さらに、不死鳥の翼の羽と尾羽が分離し、合計14機の援護射撃兵器 フェザーウィスプを展開し、戦闘艦へ向かっていった。

戦闘艦はプラズマビームで攻防するが不死鳥は舞い上がりフェザーウィスプを戦闘艦に向けビームを射った。

戦闘艦はフェザーウィスプのビームを受け混乱状態へなった。

 

「今だ!!!!」

 

タスクが叫び

 

「兄上ぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

 

リュウガも叫び不死鳥は物凄いスピードで戦闘艦に突っ込み貫いた。よく見ると不死鳥の嘴に結晶体があり、そこ中にスメラギがいた。

 

「良し‼」

 

「兄上!」

 

宿主を失った戦闘艦は機能が停止し、そのまま墜ちていった。

だが、まだ下にリーパーズの大軍がおり同盟軍とドラゴン達は全滅寸前に追い込まれていた。それを見ていたサラマンディーネが叫ぶ

 

「このままでは!」

 

するとアンジュがあることを思い付く

 

「そうだ!あれなら....!サラマンドリル!...」

 

「え!?」

 

「アルゼナルをぶっ飛ばしたあれなら.....あんな大軍を!!!」

 

「ですが!収斂時空砲は威力が大きすぎるため都どころか戦場にいる民や同盟国軍の兵士に直撃します!」

 

「そんなの三割引で撃てば良いじゃない!」

 

「そんな都合よく調整できません!」

 

すると焔龍號に通信回線が開き同盟国軍の叫び声が聴こえた。

 

「こちらバタリアン駆逐隊!猛攻を受けている!至急援護要請を!!!」

 

「クローガンタンク隊!被弾した!!救援を!!!」

 

「来るな!来るな!あああああああああーーーーー!!!!!」

 

同盟国軍の悲鳴がサラマンディーネを戸惑わせる。その時!アンジュはあることを思い出す。

 

「そうよ!別に三割引でも良いじゃない!」

 

「え?」

 

「貴女が射ったのを私のと混ぜれば威力を押さえられる!!!あの時見たいに!!!」

 

「ぶつけて倒す!?そんなやり方が!!!?」

 

「どんなやり方でも、それしかないならやるしかないでしょ!?」

 

「ですが!」

 

「貴女!この世界のお姫様なんでしょ!!!?サラマンマン!!!危機を止めて皆を救う!それが人の上に立つ使命でしょ!?」

 

「.......分かりました。殺りましょう!」

 

「♪~♪~」

 

サラマンディーネが歌い始めアンジュも歌い始める。

 

「♪~♪~」

 

そしてリュウガは焔龍號の収斂時空砲が来ると同盟国軍に連絡し大至急、撤退を命令をした。

サラマンディーネの乗る焔龍號が黄金に輝きヴィルキスも黄金へと輝き始めた。二機の肩が露出展開し光が集まった。そしてリュウガとタスクが乗っている不死鳥の体が黄金へと輝き始め画面から『鳳凰転生砲』と言う文字があらわれ不死鳥の口が開きオレンジ色に輝く光が集まった。それを見ていたアンジュとサラマンディーネが笑った。そしてリュウガが叫んだ。

 

「鳳凰転生砲!放てーーーーー!!!」

 

不死鳥からオレンジに輝くビームが出てリーパーズの大軍が燃え盛り、ヴィルキスとサラマンディーネの収斂時空砲が放たれ燃え上がるリーパーズを吹き飛ばした。大軍を失ったリーパーズは怯え逃げていった。リーパーズが逃げた事を確認するとドラゴンや同盟国軍の兵士が大声を上げ勝利の雄叫び、泣いている兵士やそれを慰める兵士、笑う兵士もいた。そして不死鳥と焔龍號とヴィルキスが着陸すると、不死鳥が光り始め、元の漆黒のヘラクレスとヤマトに戻った。

 

「貴女のおかげで民と同盟国軍は救われました。感謝しますアンジュ.....」

 

「拙者からもドラゴレイドの民を助けてくれて誠にありがとう......」

 

「友達を助けただけよ.....」

 

「まさかあの歌に助けられるとは、」

 

「え?」

 

「貴女が歌ったのはかつてエンブリヲがここ星を滅ぼしリュウガ殿の星を壊した歌....貴女はあの歌をどこで?」

 

「お母様が教えてくれたの....どんなときでも進むべき道を照らせるようにって.....」

 

「私たちと一緒ですね」

 

「え?」

 

「星の歌....私たちの歌もアウラが教えてくれたものですから」

 

「なんて愚かだったのでしょ......貴女は私の所有物だなんて......教えられました、己の未熟さを皆を守って危機をとめる、指導者だとそうあらなければいけない......私も貴方達と友達になりたい......共に学び、共に歩く友人に.....」

 

「長いのよね、サラマンデンデって」

 

「え!?」

 

「サラ子って呼んで良いなら!」

 

「あ.....では私も、貴方の事をアン子と」

 

「それはダメ」

 

「なら、拙者は.......?」

 

「.......トカゲ」

 

「え?」

 

「アンジュそれはないよ!」

 

「リュウガ殿下!」

 

「どうした?」

 

「スメラギ殿下が!.......目を覚ましたようです!」

 

「誠か!!!?」

 

リュウガは急いでドクターゲッコーの元へ駆け付けタスク達も向かった。

駆け付けると車椅子に乗ったスメラギがいた。

 

「リュウガ」

 

「兄上!」

 

「すまないことをした.....お前やカナや民たちに申し訳ない......」

 

スメラギは自分の犯した事で責めていたがリュウガが励ましていた。

 

「てすが、我々は今も生きています!自分を責めないで下さい!」

 

「だが........」

 

すると向こうからアウラの民の大巫女様が来た。

 

「お主は?」

 

「名乗るときはまず、お主からじゃ」

 

「そうであった.....我が名はスメラギ・ネイル ドラゴレイド第一皇子だ。」

 

「スメラギ殿下....お主の話が聞きたい....何故、あの戦闘艦にいたのだ?」

 

「........アルベルトだ」

 

「何?」

 

「惑星リィルスが滅びる直前、エンブリヲがドラゴニウムを盗みに攻めてきたことはリュウガに話されているな」

 

「うむ」

 

「炎上する天守閣でエンブリヲを追い詰めた時、アルベルトと名乗る人物が現れ....私は敗れた。」

 

「アルベルト.....」

 

するとケルベロスがシンから貰った映像を見せた。

 

「そう!奴だ!間違いなく!」

 

「こやつがスメラギ殿をあの異形な姿にした張本人!?」

 

「そやつはエンブリヲ以上の力を持っている......」

 

「その通り♪」

 

突然の声で皆が振り向くとそこに椅子に腰かけているアルベルトがいた。

 

「お主が!!?」

 

その時、車椅子に座っていたスメラギがリュウガの刀を抜き取り防御体勢をした。

 

「下がれ!!」

 

「フフフフフ.....怯える必要はない」

 

「黙るのだ!」

 

「まぁ、リーパー共は役立だづだから処分してやった。」

 

「何だと!?するとあの時、リーパーズを送ったのは......」

 

「私だ。まぁそれはともかく、まさかムーア人の子孫がいたとは....」

 

「ムーア?」

 

アンジュが疑問する。

 

「覚えていないのかい?お前のボーイフレンドの事だ。」

 

「タスクが!?」

 

「全く、ヴェクタ人と共に死んだ双子の種族が.....」

 

「双子の種族......!?」

 

「教えるのはこれくらいにして、私は去るよ......最後の晩餐を楽しみにしておくのだよ。」

 

またしてもアルベルトは謎の言葉を言い消えた。

 




一体何者なんでしょう......アルベルトは?

そしてタスクがムーアの子孫?

最後の晩餐とは?

次回の話に4機のパンドラメイルが出ます!


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