クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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中編1

祭りが終わり、深夜になった時宮殿の玉座の間でリュウガ、サラマンディーネ、アウラの民、同盟国代表者が集まっており彼らの前に3D映像で映し出されているリザーディアのホログラムが通信していた。

 

「真かリザーディア!?」

 

「はい大巫女様、新生ミスルギ皇国の地下、アウラの反応は確かにここから」

 

「よくぞやってくれたリザーディア、時は来た......アウラの子、ドラゴレイドの民、同盟国の民よ、これよりエンブリヲの手から全能の母、アウラを奪還する。リザーディア『特異点』解放のタイミングは手筈通りに」

 

「仰せのままに.....」

 

リザーディアはそれを言い残し通信を終え消えると大巫女が皆に言う

 

「これはこの星いや、全宇宙の運命をかけた戦い、アウラと地球と同盟国に勝利を!」

 

《勝利を!》

 

大巫女の声とアウラの民が頭をさげ同盟国の代表者が右の拳を胸に当てた(ガンダムAGEに出てくる火星独立国家『ヴェイガン』の敬礼)

その中でサラマンディーネは何かを思い詰めていた

 

朝になり寝室で寝ていたアンジュが目を覚まし襖を開き外の空気を吸っていた時、上空にドラゴンが飛んでいた

 

「ドラゴンの星......」

 

アンジュはそれを言い終えると中へ戻ると花瓶に入った花を見て彼らの事を思った。

 

『「貴方達の事を知りたいと....それが、サラマンディーネ様の願い....」』

 

アンジュはカナメの言ったことに腹が立っていた

 

「何のつもりよ、全く!」

 

アンジュがソファーに腰かけた瞬間

 

「ぐわぁぁぁー!!」

 

突然の悲鳴がソファから聞こえアンジュは下を見ると布団で簀巻き状態のタスクがいた

 

「!?.....あ、忘れてた」

 

「ひどい!君が簀巻きにしておいて!」

 

「だって!欲求不満のケダモノと一緒に寝るのは危険でしょ?」

 

「だからあれは誤解だって!」

 

アンジュは簀巻き状態のタスクを起き上がらさせて帯をほどいてやった

タスクはやっときつい事から解放されたと時、アンジュの胸を見てしまい顔を赤くしアンジュは何かを察知し胸を隠した

 

「どこ見てるの!?」

 

「え?・・・・いや、別に.....」

 

タスクが気を紛らわした時、バランスを崩してしまい運悪くアンジュの方に倒れさらに運悪く、サラマンディーネ達が現れてしまった

 

「おはようございま......あら?」

 

サラマンディーネが見た光景は呆れてしまうほどのアンジュとタスクの姿、ナーガとカナメとナオミが顔を赤くした

 

「朝の交尾中でしたか....さぁ、どうぞお続けになって」

 

サラマンディーネの言葉でアンジュはさらにヒートアップしタスクを蹴り飛ばした。

 

「ちっがーう!!!!!」

 

アンジュは蹴り飛ばしたタスクの尻を蹴っていた

それが終えアンジュ達は食堂に向かうとそこにヴィヴィアンとラミアがいた

 

「あ...ヴィヴィアン」

 

「ほよ?、おはようさーん!」

 

ヴィヴィアンは元気よく挨拶しラミアがサラマンディーネに問いかける

 

「サラマンディーネ様」

 

「昨日はよく眠れましたかな?」

 

「それが、朝までミィとお喋りしていて....」

 

「だから寝不足~♪」

 

「それは何よりですわ、さっ、お掛けになって私達も朝食に致しましょう」

 

「え?...ええ」

 

アンジュ達が席に付くとサラマンディーネが話した

 

「さぁ、どうぞ召し上がってください...」

 

「い...いただきます」

 

タスクが刺身を食べたときとろけるような味が口のなかに広がった

 

「お口に合いまして?」

 

「はい!凄く美味しいです!ずっと非常食だったので、ぐほっ!!」

 

タスクがサラマンディーネに話している途中アンジュがタスクの脇にエルボーした

 

「何!普通に食べてるのよ!?毒でも入っていたらどうするのよ!」

 

「ご、ごめん....」

 

「ヴィヴィアン大丈夫かしら」

 

「え?」

 

「情報を手に入れるために敵を戒重するなんて常套手段じゃない」

 

「はっ!まさか」

 

「母親なんて本物かどうか怪しい者よ」

 

ラミアとヴィヴィアンの光景を見てタスクが言う

 

「他人には見えないけど」

 

するとアンジュは歯を食い縛るとサラマンディーネが言う

 

「冷めない内に召し上がれ、」

 

「わっ!?分かってるわよ!」

 

アンジュが刺身を食べるとサラマンディーネは笑顔をしておりアンジュは悔しがっていた

朝食を終えるとラミアが言う

 

「家に帰る!?」

 

「この子が産まれた家を見せて上げたくて、」

 

「おー!見る見る!」

 

ヴィヴィアンがはしゃぎ、ラミアがヴィヴィアンを抱え家へ帰った

 

「ってことで、ちょっくら行ってくるね~!」

 

「親子水入らず、か....アンジュ?」

 

「気に食わないのよ.....何もかも」

 

「っで?」

 

「はい?」

 

アンジュがサラマンディーネに問いかける

 

「茶番はもう充分よ、貴方の目的は何?私たちをどうするつもり?」

 

「フフ、腹が減っては戦が出来ぬと申します。お腹はいっぱいになりましたか?」

 

「え?いっぱいだけど....」

 

「では参りましょう」

サラマンディーネはアンジュとタスクを連れていきナオミは色々見て回ると言ってアウラの都に向かった。

一方、アウラの都から離れた場所の上空にヒミコが飛来してきた

 

「フッ.....愚かな種族め、」

 

アルベルトはそれを言い終えるとヒミコの棒状の武器オラクリッドをアウラの都に向けるとヒミコの後ろから無数のワームホールが現れその中からタスクが苦戦した巨人型のリーパーと小型のリーパー(映画ブレイド2に出てきたリーパーの事)とシンが倒したネビュラメイル クラーケン と翼の生えた巨人型のリーパーが現れて来て咆哮を上げた

 

『『『『グオオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!』』』』

 

するとアルベルトがリーパー達に話しかけてきた

 

「お前達、餌は向こうにいる......そしてそこにミスルギ皇国の皇女殿下、アンジュリーゼがいる。そいつは私の元へ連れてこい!....残りは摘みたて、絞りたて、ジューシーな人間達と種族の血を存分に味わえ!」

 

《『『『『ウォォォォォォォォォ!!!!!!!』』』』》

 

リーパー達は歓喜な雄叫びを出しアウラの都へ進軍した

 

「血の祭りが始まるなぁ」

 

アルベルトが笑い出しリーパー達は徐々にアウラの都へ向かっていった。


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