クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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ドラゴンの姫巫女
前編1


アウローラではジル達がシンの話を聞こうとしていた

 

「教えろシン...あの時、アイツのことを前世の兄貴と言ったなぁ...どういうことか教えろ」

 

「ヤツの名はアルベルト...1700年前、前世の俺と共にパンドラメイルを開発したヴェクタの科学者だ」

 

「共に開発した!?するとパンドラメイルは前世のお前とアルベルトが作ったって言うのか!?」

 

ハンクが驚きシンは話を続けた

 

「そうだ...銀河大戦後宇宙は危険だったもう誰も助けは借りなかった...なぜなら、あの戦争で多くの種族が死んでいった。犯した罪の罰としてヴェクタ人は別の銀河へ追放された......わかるのは前世の俺のせいだったと言うことだ」

 

「追放ってまさか!?じゃあ、あの星は!」

 

フィーリがあることを思い出す

 

「そう...俺とフィーリが出会った場所...旧ヴェクタ星だ」

 

「それから!?」

 

「それからと言うのもヴェクタ人にクーデターを起こした種族がいた...ヘルガーン社だ」

 

「ヘルガーン社...ま...まさか、」

 

「そのまさかだ...ヘルガーン社は今、俺らが戦っている連盟帝国...ヘルガストだ」

 

《!!!!!!?》

 

サイが大声上げ

 

「そんな!?...それじゃあ俺たちは...ヴェクタ人を殺していたのか!?」

 

「そうだ...」

 

バンが信じられない表情をする

 

「そんな...嘘だろ....」

 

「その後ヘルガーン社はヴェクタ防衛組織「ISA」によって 惑星ヘルガーンへと追放された...その後ヘルガーンに追放された人達は貧しい暮らしと伝染病に悩まされていたそしてヘルガストの独裁者 ヴィサリ皇帝が立ち上がり惑星ヴェクタを取り戻そうとしたが結果、敗北し追いやられヴィサリは死んだ....その後ヴェクタとヘルガストの戦いはまだ続いておりヘルガストの科学者がヘルガーンから採れる光エネルギー物質 ペトラサイトを使ってまたしてもヴェクタ星を滅ぼそうとした...だが奴等は、ついでに地球も滅ぼそうとしていた」

 

「地球も!?」

 

サイが大声を上げた

 

「しかしISAは必死の攻防でペトラサイト砲を破壊したがペトラサイト砲は惑星ヘルガーンの軌道上に滞在しており破壊した時、それが惑星ヘルガーンに墜落しペトラサイトの粒子が惑星ヘルガーンの大地を割り多くの民が死んでいった....」

 

「まじかよ.....」

 

「もしかして僕たち...聞いてはならない真実を聞いてしまった?」

 

カズとバンが慌てていたとき

 

「そうだ...でも知ってほしかった」

 

それを聞きハンクは納得する

 

「そうか」

 

「あっ!それで前世のお前は!?」

 

「その後、兄貴たぶらかされて孤独死だ」

 

「アルベルトは何でお前を殺そうとしたんだろう?」

 

「分からん」

 

「シン...お前に聞く...アルベルト、兄貴をどう思っている?」

 

ジルがシンに問う

 

「殺したいですよ」

 

「........」

 

「俺をたぶらかした人物ですから」

 

「ならお前はこれからどうする?....」

 

「やるぞ...リベルタス」

 

「良し」

 

「俺をたぶらかした分を倍で返してやる!」

 

シンが心の中で決意したとき

 

『それはできないな』

 

《!!!!!!?》

 

シンの後ろにアルベルトがいたシン達は直ぐに武器をアルベルトに向けた

 

「アルベルトォォ!!」

 

「おやおや、我弟は兄に楯突くのか?」

 

「うるせぇ!!」

 

「これは、これは、元ガリア帝国第一皇女...アレクトラ マリア・フォン.レーベンヘルツ殿」

 

「!?」

 

シンが驚きアレクトラが質問した

 

「なぜお前はエンブリヲの肩を持つんだ?」

 

「なぜって?それはだなぁ...この世界に興味を持ちエンブリヲのあの力に惚れたのだからなぁ」

 

「外道め!」

 

「?」

 

「お前はエンブリヲの闇を知らんのか!?」

 

「...知っているとも」

 

「何!?」

 

「あの闇は素晴らしいよ.......それに古の民の生き残りがいたとはなぁ」

 

「どういうことだ!?」

 

「あの時のリベルタス....古の民とお前の仲間を殺したのは........この私、アルベルトだからなぁ」

 

《何だって!?》

 

アルベルトの驚愕の言葉がハンク達を絶望へと追い込み怒りを込み上げてしまう出来事に彼らはまだ気付いていない


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