クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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後編2

ミスルギ皇国を去り10分後グリッターの格納庫でモモカは自分のせいでアンジュを傷付けてしまったことに嘆いていた。

 

「ごめんなさい・・・ごめんなさいアンジュリーゼ様」

 

「何言ってるのモモカ、別にあなたのせいでもないわ・・・それに私にはもう帰る所なんてなくなったんだねぇ・・・」

 

「アンジュリーゼ様」

 

「それよりも、タスク!」

 

「ん?」

 

タスクがフィーリと話おる最中アンジュに呼ばれ来た瞬間

 

 

バチィン!!

 

 

「あだっ!!?」

 

「えっ!?」

 

いきなりアンジュに頬を平手されさすがのタスクとフィーリは驚いた。

 

 

「アンジュ!?」

 

するとアンジュはタスクの頭をグリグリした。

 

「あなたまたやったはね!」

 

「何!?あーっ!何が!?」

 

「どうして股間に頭を突っ込むの!?意地なの!? 癖なの!? 病気なの!!?」

 

「いだだだだっ!!ごっごめん!!」

 

「あのぅアンジュリーゼ様そちらの方々はどういう関係なのですか?」

 

「ん?え~とっ」

 

「多々ならぬ関係です。」

 

「はっ!?」

 

「やっぱり!そうでなければ命からがら助けには来ないですね!男勝りのアンジュリーゼ様にもようやく春が!筆頭侍女としてこんなに嬉しいことは初めてです!」

 

「ちっがーう!!」

 

アンジュは怒鳴りながらタスクの頭を叩いた。

 

「痛てっ!」

 

「どうしてあそこにいたの!?」

 

「連絡が来たんだ。ジルから」

 

「ジル・・・司令から?」

 

「君を死なせるなって」

 

タスクはポケットからジュリオから取り返したアンジュの指輪を渡した。

 

「それにこれ、大事なものだろ?」

 

「ありがとう助けに来てくれて・・・あなた一体何者?」

 

「俺はヴィルキスの騎士」

 

「騎士?」

 

「君を護る騎士だよ、詳しいことはジルに聞くといい」

 

「そうするは・・・それよりここ何なの!?」

 

「あ!それ俺も思った!」

 

その時タスクの後ろからジャヴィック提督が現れた。

 

「ここはグリッターの格納庫です。」

 

「うわっ!お化け!幽霊!海坊主!」

 

ゴチン!!

 

突然、タスクの後ろからシンが現れタスクの頭を目掛けて

げんこつした。

 

「お前なぁ、提督前でそれはないぞ?」

 

「あなた!?何でここに!?」

 

「連絡があったんだジルがヒルダを救出するようにと」

 

「ヒルダを!?ヒルダは無事!?」

 

「ああ、内の母さんが部屋を案内している。」

 

「母さん?」

 

するとアンジュの後ろから足音が聞こえた。

 

「はじめましてアンジュちゃん」

 

「あなたは?」

 

「この高速巡洋艦グリッターの艦長を務めておりシンの実の母親アリア・ギムデンです。旧姓ではリーブでした。」

 

「初めまして、え!?」

 

「お気が付きのようですが、娘には内緒にしてください。」

 

アリアは笑顔で「しーっ」とした。

 

「あ、はい」

 

「それよりも母さんヒルダの方は?」

 

「部屋で寝ています。」

 

するとアリアは謎の笑顔をシンに見せた。シンは疑問に思いながら格納庫を離れ部屋に戻った。

 

「あー疲れた。それにしても母さん何であんな笑顔をしたんだろ?まぁいいっか寝る前にシャワーでも浴びるか」

 

シンは部屋のシャワー室へ向かった。

 

 

 

 

シンがシャワーに入ると誰かが入っていた。

 

「え!?」

 

「え?」

 

湯気が晴れるとそこにいたのはシャワーを浴びていた裸のヒルダ姿だった。

 

 

「ーーーーーー!ごっゴメン!これは!」

 

「イヤァァァァァァァ!!!」

 

ヒルダの顔がリンゴのように真っ赤になりシンに目掛けて強烈なキックが炸裂した

 

「グエッ!!!!」

 

シンは向こうの壁まで跳ばされた。

 

「あ!」

 

煙が晴れるとシンは目を回しながら倒れていた。

 

「シン!おーーーい!!?」

 

 

5分後シンは目を覚ましシャワーで汗を流した後、上がり急いで私服に着替えて状況を確認した。

 

「何で俺の部屋にヒルダが!?」

 

「それはこっちの台詞だよ!?」

 

「俺は暑かったからシャワーを浴びようとしただけだからな!」

 

「私はシンのママからここが貴女の部屋だよって・・・」

 

「「はっ!」」

 

シンとヒルダはようやくあることを思い出す。アリアが突然、謎の笑顔をを二人に見せたことを

 

「そう言うことだったんだな」

 

「やられた」

 

「あんたのママってどういう性格なの!?」

 

「俺も知らん17年も会っていないから分からんぞ!?」

 

「そうなの?」

 

「そうだよ!」

 

「まぁいいわ私は寝るよ」 

 

「分かった俺はベッドの下で寝る」

 

シンはタンスの中からキャンプ用の寝袋を取りだし袋の中に入った。

 

「ねぇ、シン」

 

「ん?」

 

「あんたのママ・・・優しいね」

 

「うん」

 

「私のママよりも・・・」

 

「え?」

 

「ママは私の事をこう言ったんだよ」

 

「この化物が!あんたなんて産まれて来なければ良かったのに!って」

 

「・・・」

 

「それであの女は別の子を産んでいたんだよ私の妹なの・・・」

 

「・・・」

 

「ハハッおかしいだろ?笑ってくれよ!」

 

ヒルダは泣きながらシンに話していた時、シンが起き上がりヒルダに近寄りヒルダを優しく抱きしめた。

 

「!?」

 

「お前だけは絶対に一人にしない!そんな奴がいたら殴ってやる!俺と母さんと妹がお前を守ってあげる!絶対に!心に誓って!」

 

シンの強い思いでヒルダは泣きお互い顔を近付けキスをしシンがヒルダを押し倒しヒルダはそれを受けとめ二人の深いさらに深く燃え上がる愛へと入った。

 

 

その頃シンの部屋の扉にいるアリアは嬉し泣きしながら親指を立てた。

 

『「シン・・・成長したね!」』

 

 

翌朝シンとヒルダは起き朝食しにグリッターの食堂へ行くとアンジュとタスクとモモカがおりよく見るとタスクの顔面になぜか青アザがあり、爪でかぎられた傷跡があった。




シンとヒルダ・・・やっちゃったぁぁぁぁぁぁ!!(ひやぁぁぁぁぁぁぁ!!)
それよりも母親のアリアさん あなた何考えているのですか!?


アリア「それは・・・教えられません♪~」

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