クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ 作:オービタル
雨の降る中ペルシウスに乗ったシンは指輪の光を頼りにヒルダを探していた時光線の向きが急に曲がり始めた。
「!?」
するとシンのARS スーツが自動にモードをアルテミスに替えた。するとアーマーの色が紫に変わると目の前が青く見えた。
「何だ!?」
辺りを見回していたら赤と黄色の物体が現れた。シンは目を疑いバイザーを外すと何もなく付けるとまた赤と黄色の物体が出てきた。
「なるほど、アルテミスは見えない敵を体温で見るって訳か、良し!」
シンはペルシウスの出力を最大に上げ赤と黄色の物体を追った。
「これは!?」
赤と黄色の物体の正体はなんとステルス状態のヘルガスト巡洋艦だった。
「?」
指輪を見ると光が巡洋艦を指していた。
「あそこにヒルダが・・・待っててくれ!」
シンはペルシウスをオートモードに切り替え上空から降りた。
「ドローン!開けてくれ!」
ドローンがヘルガスト巡洋艦の装甲を溶接し人が入るくらいの穴を作った。シンはその穴から巡洋艦内部に入り侵入した。
内部は薄暗く紅いランプと油の臭いがした。
「ここは機関室だなさてと」
シンは腰からカプセル型の機械を出すと中から小型ロボット スパイダーが出てきた。シンはスパイダーの背部ハンドガンと無線機を付けた。
「良し頼んだぞ」
スパイダーは通気ダクトの中に入っていった。奥に進むとヘルガスト兵の話が聞こえた。シンはスパイダーを使って盗聴した。
「あの赤髪の小娘はどうだ?」
「ああ、完全におとなしくしてるぞ」
「無理もないなぁ実の母親に否定されたのだからな」
「マジかよ!?」
「皮肉だな産みの親がもう一人を産みその娘に前の子の名前を付けたんだ。たしか・・・ヒルデガルト・シュリーフォークトだったなぁ」
「その小娘がどうしたんだ?」
「母親に会いに行ったのさ!結果化物扱いだ。」
「ハハッ良い君だ!俺らの仲間を殺してきた奴等の小娘に快楽を教えさせられるからな!」
「ああしかもボスは幼い小娘をずっと見ていたんだよ自分の嫁にすると言っていたからなぁ」
「ボスって昔ストーカーだったの?」
「昔の話だからねぇ本当か分からない?だがボスはあの小娘を誘拐し快楽を教え花嫁にするつもりらしいぞ」
「ざまぁみろだ!」
その話を聞いていたシンは今にもぶちギレそうな表情になっていた。
「ヒルダを花嫁にする!?
ふざけんなよ!早く助けないと!」
シンはスパイダーを動かし監獄室へと向かった。奥へさらに奥へ向かうと誰かが泣いている声がした。
「もしかすると!?」
通気ダクトを破ると檻の中にヒルダが泣いていた。
「いた!」
シンのスパイダーはヒルダに近寄った。
「ヒルダ!ヒルダ!」
「?」
「ここだ!ヒルダ!」
「シン!?」
「お前を助けに来たんだ!これを受けとれ!」
スパイダーの背部に付いていたハンドガンをヒルダに渡した。
「良し!今開ける!」
スパイダーは檻の扉の鍵を溶接し開けた。
「それよりもどうやってここに入ったんだよ!?」
「説明は後で俺が監守を倒すから待ってくれ」
すると監獄室の出入り口から何か物音が聞こえた。すると扉が開くとヘルガスト兵が倒れシンが現れた。
「久しぶりだなヒルダ」
するとヒルダはシンの所に走ってきて抱き付いてきた。
「もう・・・会えないかと思った・・・」
ヒルダの目から大粒の涙が溢れ悲しき表情になっていた。
「すまん向こうに手こずっていた。」
二人が抱き合っているその時上から明かりが照らされた。
「「!?」」
シンとヒルダ逃げようとしたが回りにヘルガスト兵とゼーベスのフライングトゥルーパーに囲まれていた。
「クソッ!」
その時何処からか謎の拍手が聞こえた。
「いやぁまさか本当に乗り込んで私の愛しき花嫁を迎えに来るとはなぁ」
「誰だ!?」
上を見るとシンは驚愕した。それはシンと同じくARS スーツであり前に戦ったザイツェフに似ていた。
「あれは!?でもなんで俺と同じスーツを!?」
すると謎の男はバイザーを解除するとその顔はシンも知っている顔だった。
「なんで!?」
「フフフ そうだ。私だよ」
「なんであなたがヘルガストに!?」
「シン!あいつを知っているの!?」
「昔俺の親父と共にペルシウスを研究していた。親父の助手 ケビン・松永だ!」
ケビンは不気味な笑顔でシンとヒルダを見ていた。
はい!謎の敵の正体はケビンでした!なぜケビンはヘルガストにいるのでしょうか!?
次回で彼の本当の名前と真相を明かしさらにシンの機能が覚醒します!