クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ 作:オービタル
前編1
ワームホール中から出てきたグリッターはアルゼナルから少し遠く離れた孤島でグリッターを着陸しシンはペルシウスを起動させアルゼナルへ向かった。
ブリッジからシンを心配そうにアリアが見ていた。
「大丈夫かな・・・」
アルゼナルへ着いたシンは司令室に入って状況を話した。
どうやらフェスタの日にどうやって基地に侵入したのかヘルガストの特殊部隊が現れアンジュと彼女がまだ皇女立った頃元筆頭侍女モモカ・荻野目とヒルダをさらったのだ。しかしアンジュはともかくなぜヒルダもさらうのかが分からない
「それは私にも分からん」
「そうか・・・それと奴等のトップ演説に・・・エンブリヲが映っていた。」
「「「「!?」」」」
シンはその演説を録画した端末をジルに渡した。
「アルゼナルを離れたときに奴等のど偉い方の演説が放送されていてその中にエンブリヲがいたんだ。」
ジルがモニターに映っている演説中のエンブリヲを見て睨んだ。
「まさか奴がヘルガストを指揮していたとは」
「今はヘルガスト連盟帝国」
ジャスミンがジルに話した。
「全くこいつらには理性と恐怖と疑心暗鬼と言うのはないのか?」
バルカンが吠えた
「ワン!」
マギーも話しかけた。
「さらにゼーベスって言う化物を味方に付けるなんて卑怯なやつだよ、」
「話しに戻るがエンデラント連合の上空に見たことのない巡洋艦も現れたと言う情報が管理委員会から報告があった。さらにアンジュ達をさらった連中は殺されていた。多分アンジュ達はそこにいる。そこでお前とタスクの出番って訳だ。」
「分かった。それとようやくタスクの存在に気づいたのか?」
「全くだよ!あの鼻たれ坊主10年間どこで何していたのだろうか!?」
「それよりも問題はアンジュ達だあいつらどこにいるんだ?」
「それには心配はない。」
するとシンは指にはめていた指輪にスイッチを押すと紅い宝石から赤く光る光線が出てきた。
「俺がヒルダに母さんの指輪をあげておいたからこうやって向こうが発信器になっているんだよ」
「ほぉ」
「あんたそんな対策までしてたの!?」
「当たり前だ。」
「」
シンはそう言いながら部屋を出て格納庫へと向かった。
格納庫ではメイがペルシウスに燃料を満タンにしてもらった。
「いつもありがとな」
「いいよアンジュ達を助けに行くんならこのくらいやるよ!」
「そっか・・・」
「それとペルシウスに興味が湧いたの」
「ハハッ!メイがペルシウスの事を知るのはちょっと難しいぞ」
「そうなの?」
「俺は知らない方がいいと思うぞ」
「え~けち~」
「後、内緒にしてほしいことがあるんだ皆にはこの事を絶対に言うなよ?特に本人には」
シンはメイにココがシンの実の妹だと言うことを話した。
「嘘!?」
「本当のことだ。」
「分かった!皆には内緒にしておくから」
「良い子だ。」
「帰ったらついでにペルシウスの事を教える。そして・・・俺の正体も」
「シンさんの正体?」
「フッさてとお喋りしすぎたかな?俺はそろそろ行くとするか!」
「分かった!」
シンはペルシウスに乗り機体を起動させた。
「シン!出るぞ!」
ペルシウスが出撃しシンは指輪の光を頼りにヒルダを追った。
一方、エンデラント連合のとある田舎 雨の降る中一人の少女がヘルガスト兵にボコボコにされていた。
「妹に会えたかな・・・」
その時輸送シップから紅くジェットウィングをつけておりシンと同じくARS スーツを着た人物がヒルダに近づいた。
「やれやれ、私の所を離れるなんて不愉快だなぁ私の花嫁」
その人物はニヤリと不気味な笑顔でヒルダを見ていた。