クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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後編1

数分後

 

ようやくアンジュが目を覚ました。起き上がろうとしたが毒のせいで体が少し麻痺していた。その時、向こうからタスクの声がした。

 

「無理しちゃ ダメだよ」

 

「毒は吸出したばかりだから まだ横になったほうがいいよ。」

 

アンジュはタスクの話を聞かず起き上がりタスクをにらんだ。

 

「言っておくけど 動けない女の子にエッチ事なんてしてないからね」

 

タスクはスープをお皿に継ぎアンジュの近くにある椅子に腰かけた。

 

「これに懲りたら・・・もうあぶないことをしちゃダメだよ・・・」

 

「余計なお世話よ・・・」

 

タスクはスプーンにスープを継ぎアンジュの口元に出した。

 

「何?」

 

「食事・・・君、何も食べてないだろ?」

 

「いらないわよ そんな訳の分からない物が・・・」

 

するとアンジュのお腹の方から音が成り響いた。

 

「変な物なんて入ってないよ、ほら」タスクはアンジュの口元にスープが入ったスプーンを差し出すとアンジュ思いきって食べたら

 

「むっ・・・まずい」

 

「え?」

 

アンジュはまた口を開けた。

 

「気に入ってくれてよかった。ウミヘビのスープ」

 

アンジュはそれを聞いた瞬間、直ぐにスープを飲み込んだ。

「少しは落ち着いたかな?」

 

タスクが話してもアンジュは無反応のまま

 

「できればもう殴ったり、蹴ったり、すまきにしないでほしいだけど・・・」

 

するとアンジュは

 

「考えとく」

 

「少女は美味しそうにスープを飲んでいると突然毒蛇に噛まれた所を見る。」

 

「どうしたの?、怪我、痛む?」

 

「さっき、毒を吸出したって行ったわよね?」

 

「うん」

 

「口で?」

 

「うん・・・あ!」

 

「ここから」

 

「い、いやそれは・・・」

 

「ぬ~~~~ガブ!」

 

「痛だだだだだだだだ‼」

 

「噛まないとは言っていない!」

 

その時の夜は、シンと出会った時と同じ静かな夜だった。

 

 

 

翌朝タスクは砂浜に打ち上げられていたヴィルキスを修理していた。するとそこにアンジュが来た。

 

「何やっているの?」

 

「え?修理かな?」

 

「直せるの?」

 

「ここにはよくパラメイルの残骸が流れてくるんだ。それを調べている内に分かったんだ。そこの六角レンチ取ってくれない?」

 

アンジュは六角レンチをタスクに渡しあることに気付く

 

「マナで動かせばいいじゃない」

 

「え・・・・」

 

「どうして使わないの?・・・どうしてパラメイルの事を知っているの?あなた・・・一体何者?」

 

タスクは作業を中断しアンジュの方を向き名前を言った。

 

「俺はタスク・・・ただのタスクだよ。」

 

「いや・・・そうじゃなくて」

 

「ああ!やっぱりダメになっている。でもこれさえ直せば通信ができる。そうすれば仲間との助けが来るよ。」

 

するとアンジュは

 

「直したって無駄よ・・・・」

 

「え?」

 

「連絡しても誰も誰も待ってくれないし、助けにも来ない。無理よ・・・」

 

アンジュはそう思っている時タスクは動いた。

 

「あの、良かったらしばらくここに滞在すれば?・・・その変なことはしないから・・・」

 

「・・・・・・そうね」

 

アンジュは納得しタスクとの孤島での生活が始まった。

 

 

 

アンジュとタスクは食料確保に釣りをしに海へ、タスクが大物を釣った時、ちょうどタスクの足元に石がありそれにつまづきアンジュの方へ倒れた。アンジュが見た光景は自分の胸にタスクの顔がありそれに気づいたタスクは謝ろうとしたが

 

「この変態が~~~‼」

 

というハプニングが起こっていた。帰った後、取ってきた魚を焼きアンジュはそれを美味しそうに食べていた。タスクの頬に赤い手形が残っていた。

 

その夜アンジュはベッドがあるところにカーテンをつけるとタスクに言った。

 

「いい!このカーテンの中に入ったら殴るからね!」

 

「分かった!分かった!」

 

「後、おやすみ♪」

 

 

次の日

 

 

アンジュがタスクのために昼食を作ってくれると、ところが鍋に入っていたスープの色が紫になり沸騰し爆発の瞬間タスクがアンジュをその場から離すと鍋が爆発した。アンジュが起き上がるとアンジュの股間にタスクの顔が当たっておりタスクは鼻血を垂らしていた。するとアンジュは顔を赤くしハンドガンをタスクに向け発砲した。

 

 

夕方になりタスクはヴィルキスの修理の最中に寝ておりアンジュがタスクに毛布をかけた。その時、アンジュの心に何かが開いたような表情をしていた。

 

 

 

 

その夜アンジュとタスクは向こうの川辺で星空を見ていた。

 

「こんなに星空が見れるなんて初めて・・・」

 

「気づかなかった?」

 

「外なんてあんまり見ていなかったからねぇ・・・綺麗」

 

するとタスクはアンジュの手を握った。

 

「?」

 

「君のほうが、綺麗だよ。」

 

「え!?」

 

アンジュとタスクの顔は赤くなり二人とも顔を近づけるとタスクは何かに気づきアンジュを押し倒した。

 

「あ、あの?」

 

「静かに!」

 

するとアンジュが見たものは、連盟帝国の輸送機が氷付けになったドラゴンを運んでいた事だった。

 

「あれってドラゴン!?」

 

「連れていくの!?どうして!?」

 

その時、向こうの森から小型ドラゴンが飛び出し連盟帝国の輸送機へ向かった

 

「あれは!?」

 

するとドラゴンが襲い掛かって来たのに気づき発砲したがむなしく同士撃ちになってしまい全輸送機が爆発した時、一機の輸送機の中からビームが飛び出しドラゴンへと命中した。そのまま輸送機は墜落し氷付けになったドラゴンも爆発した。

 

「逃げるよ!」

 

タスクがアンジュを連れ逃げようとしたらさっきの輸送機がアンジュとタスクの近くに墜落しその中から甲殻のようなアーマーを着た怪物が現れた。

 

「あれは!?」

 

その時茂みの中からケルベロスが飛び出し怪物噛み付いてきた。

 

 

「あれって!?」

 

「ケルベロス!」

 

しかし、振り払われタスクの所へ転がってきた。

 

 

「ケルベロス!あいつは!?」

 

「主殿!奴はバーサーカーロードです」

 

「バーサーカーロード!?」

 

「はい!連盟帝国の中型ゼーベスです。」

 

するとアンジュはハンドガンを取りだしバーサーカーロードを撃ったが奴の固い甲殻のせいで弾き返されてしまいタスクはアンジュに注意をする。

 

「そんなんでまともに倒せる相手じゃない!?」

 

「じゃあ!黙って殺されろって言うの!?」

 

その時、バーサーカーロードの口からプラズマビーム~ガブ放ったがアンジュとタスクは避けきった。するとアンジュはある提案を思い付いた。

 

「ヴィルキス!あれなら!」

 

「でもまだ修理が!」

 

「直して!今すぐに!」

 

「分かった!」

 

アンジュとタスクは急いでヴィルキスの方へ走って行った。

 

浜辺に着くとヴィルキスがありタスクはダッシュでヴィルキスへ向かいアンジュがバーサーカーロードの足止めをすると

 

「急いで!」

 

その時森からバーサーカーロードが飛び出してきた。

 

 

「こっちよ!このヤドカリ!」

 

するとバーサーカーロードはアンジュの方へ突進してきたがアンジュはそれをかわしたがバーサーカーロードは巨大な豪腕を振りアンジュを吹き飛ばし倒れたアンジュの首を掴み握りつぶそうとしていた。するとタスクはそれに気づいた。

 

「やめろ!」

 

「タスク!ダメ!」

 

「変身!」

 

タスクが叫ぶと彼の首からARS スーツが飛び出しそのままタスクの体に付着しバーサーカーロードの腹部を目にも止まらぬ早さで殴り続けていると甲殻にひびがはいりタスクの右腕が変形し特大のパンチで喰らわすとバーサーカーロードは向こうの岩まで吹き飛ばされた。

 

倒れたアンジュは目を開けると黒いARS スーツを装着したタスクが目の前にいた。

 

「タスク!?あなたそれ!?」

 

「説明は後!今はあいつを何とかしないと!」

 

吹き飛ばされたバーサーカーロードが立ち上がりタスクを見て吠えた。

 

「来い!ATD 02 !」

 

すると森の中から黒いドローンがタスクに近づきマシンガンを出しケルベロスは爪と牙がらビームの刃が飛び出し構えタスクもトリガーを取りだしブーストマシンガンを向け決め台詞を言った。

 

「今度は・・・俺が相手だ!」

 

タスクはブーストマシンガンを銃を突きつけながら発砲した。




活動報告に内容を書きました。是非見てください。

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