クロスアンジュ 天使と竜の輪舞 ジェミナライズ   作:オービタル

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後編4

格納庫 side

 

 

シン達は格納庫に来るとシンのコンテナの周りに青い肌で女性だけの種族のアサリ、サラリアン、トゥーリアン兵士がコンテナの周りを何かシールドで張られていた。

 

「何で格納庫に入れないの!?」

 

「落ち着いてください。今この格納庫はフェイゾンに汚染されています。」

 

アサリ兵士がメイを格納庫の中に入らせないようにバリアを張っていた時、ようやくシン達が来た。

 

「何があったんですか?」

 

「コリンサス将軍 実はこの格納庫に多数のフェイゾンが反応したのです。」

 

「遅かったか・・・」

 

するとシンが割り込んできた。

 

「俺がやる!」

 

みんなはシンの言葉に驚きモーディンが止める。

 

「ダメです。シン殿!あなたは今、傷が治ったばかりです!」

 

「それでも俺があれを持ってきてしまったから・・・だから俺が!」

 

「私が行きます!」

 

「フィーリ!」

 

突然フィーリが行くと宣言してきた。

 

「フィーリ君!本気か!?」

 

「はい!」

 

シンは少しフィーリのことを心配していた。

 

「フィーリ!お前・・・」

 

「私を誰だと思っていますか?」

 

そう言いフィーリは格納庫の中に入った。

 

「フィーリ君 中の状況はシン君のドローンでカメラモードに切り替えて見ているから絶対に死ぬのではないぞ!」

 

「イエスサー!  間もなく格納庫に到着します!」

 

シン達、いやアルゼナルにいる全員がその光景を見て誰もが凍り付いた。それは、格納庫全体が青く染まっており青白く輝く蘚と触手が出ておりすべてを覆っていた。

 

「フィーリ君 特異点を探してくれ!」

 

「了解!」

 

パラメイルはなんとか無事だがこれは早く何とかしないと!

 

数分後、フィーリはコンテナを見つけた。

 

「コリンサス将軍!ありました!」

 

「良し、ではフィーリ君コンテナの中にあるゼーベスの死体を焼却するのだ。」

 

「了解!」

 

フィーリはコンテナの中の死体を取りだしそれを焼却したら格納庫のフェイゾンが溶け始めやがて海の中へと消えた。

 

フェイゾンが消えたことを確認し、シンは早速ヘルガストの残骸を取りだしジルの所へ持っていった。もちろんヒルダに支えながら・・・

 

 

 

 

「ほう、これが例の物か・・・」

 

ジルは残骸を興味深そうに観察していた。メイは興奮していた。

 

「凄いよこれ!一体何処でこんな合金を作ったんだろう?そのパーツとか凄いよ!」

 

するとジャスミンが話しかけてきた。

 

「これだったら小娘達の報酬額を狙うだろう。」

 

ジャスミン・・・・相変わらずだなぁ。

 

「お前はこれからどうするんだ?」

 

「とりあえず、アレクサンドルスにいるエンブリヲとヘルガストの動きを探ってくる。もし何かあったらこの通信機を使い俺とタスクを呼べ。」

 

「タスク?・・・まさか!」

 

「話しは以上だ!失礼する。」

 

そう言ってシンは部屋から出た。

 

「まさか・・・あいつが」

 

 

 

それからシンはヒルダにこれからの件のことで話し合ったやっぱりヒルダはシンがアレクサンドルスの元へ行くことで怒っていた。

 

「大丈夫 しばらくの間だけだから、」

 

「しばらくじゃねぇよ! やっと一緒になれたのに!」

 

「本当にしばらくだから・・・」

 

「本当にだな?」

 

「本当・・・あれ?」

 

このパターン・・・覚えが・・・また・・・

 

「じゃ・・・お守りをあたしにちょうだい・・・」

 

なんだお守りか・・・

 

「何だよ!」

 

「いや、何も・・・」

 

シンはポケットから取り出したものは海のように蒼く輝く宝石が付いた指輪だった。

 

「これ・・・母さんの指輪なんだ・・・身に付けようとしたけどあいにく指のサイズが合わない・・・だから・・・お前が見に持っていてくれ・・・」

 

「・・・分かったよ」

 

ヒルダは笑顔で納得したような表情をしていた。

 

「それじゃ・・・もう行かないと・・・」

 

シンがアレクサンドルスに向かおうとしたとき、

 

「シン!」

 

「ん? うわっ!?」

 

突然、ヒルダがシンに抱きついてきた。

 

「愛してるよ・・・シン」

 

「・・・・・ああ 俺もだ。」

 

シンはそう言いヒルダと抱き合いながらキスをした。

 

 

 

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カタパルトの方ではすでに、ペルシウスがアレクサンドルスに運ばれているのが見えた。

 

「早いなぁ」

 

するとシャトルの方からフィーリがシンを呼んでいた。

 

「シンさーん!そろそろですよ~!」

 

フィーリに呼ばれシンとフェンリルはシャトルにの乗りアレクサンドルスに向かった。

 

アルゼナルではアレクサンドルスの輸送機が万が一のためにアレクサンドルスとの通信機とヘルガスト、スペースパイレーツに対抗できる兵器の設計図、物質と医療薬などをもらった。

 

そしてカタパルトからアレクサンドルスが次元の扉が開き光速ワープシステムを使い彼らの母星 パラヴェンへ戻る所を見ていたヒルダがシンからもらった指輪をははめ心から誓いを告げた。

 

「シン・・・・また・・・帰ってきてね・・・愛してるよ」

 

そう告げたヒルダは、笑顔で見送っていた。

 

 

 

 

その頃、アルゼナル上空からステルス状態の卑弥呼がアレクサンドルスが去るのを見下ろしていた。その時、アルベルトがアルゼナルにいるヒルダを見て嘲笑っていた。

 

「フッあれがシン・・・・いや・・・前世の愚弟の・・・」

 

謎の言葉を言いアルベルトは、どこかへ消えた。




やっと謎の敵の正体編が終わった。次は、タスク編に突入します! 楽しみにしてください!
感想待っております。

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