ブラック・ブレットから絶望引いてみた(い)-凍結-   作:上やくそう

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待たせたな(大塚明夫V)

次話で原作前は終わると言ったな?アレは嘘だ。
や、すいません。字数が万超えするとかえって読みづらいかなという作者の余計なお世話です。


違うんだ、更新が遅くなったのも執筆が遅いのも全部いつのまにか満足民になってた妹にガチデッキで迎え撃ったのにイワークされたのがいけないんだ。

なんなの...。お前去年までクリボー眺めて満足してたくせに何でクリボーがクリフォートになってるの...。



原作前5

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー初めは可笑しいとは思わなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両親の顔はもう覚えていない。

 

ただ、ふと同じ境遇(・・・・)の女の子に名前を聞かれた時、そういえばと思い出した自分の名前だけを知っていた。

 

自分の世界はこの見渡す限りの瓦礫の山だった。

これ以外の光景を知らなかった。

 

 

初めはこの生活を不思議には感じなかった。

 

 

家なんてモノはある程度雨を凌げればそう呼べるモノだと思っていたし、ゴミの山から服を拾いクローゼットにした。

 

一日食事が無いなんて日常茶飯事だった。

たまに年上の子が何故かボロボロになりながら持ってくるご馳走を目を輝かせて頬張った。

 

傷の事を聞いてみても、少し転んだだけだと言われる。それを真に受け、自分ならそんなおっちょこちょいな事はしない、と胸を張って言っていた。

 

年上の子たちはそんな自分に苦笑しながら頭を撫でるだけだった。

 

 

 

 

ーーある時から、年上の子の一人の姿が消えた。

 

 

そういえばあの子はどうしたのか、と聞いてみても彼女達は泣きそうに笑いながら、本当のお家に帰っただけだと言った。もうここに遊びには来れないのだと。

 

最初はまた会いたいと駄々をこねていたが、暫くしていい考えを思いついた。

 

 

 

自分で捜しに行けばいいのだと、遠くに見えるビル群を眺めながらーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜中に一人は怖かったので、早朝に皆で寝ていた廃バスの寝床に書き置きを残し延珠は意気揚々と出発した。

 

いつも、あの大きな建物が沢山ある場所には行ってはいけないと口を酸っぱくして聞かされていたが、延珠は友達を捜しに行くだけなのだ。怒られる事は無いに決まっている。

 

友達を捜しに行くだけだが、実際はやはり好奇心を隠せなかった。

 

あの街との距離が離れすぎていていつもは唯の背景としてしか映らなかった。

それに迫力だけを比べるなら、街の建物より遥か上空の雲の上まで届き荘厳と佇むモノリスの方がずっと圧倒される。

 

ただ、やはり黒一色で塗りたくられた巨大な板より、毎夜毎夜に違う光で煌びやかに彩られるビル群に興味を抱くのは仕方のない事だった。

 

 

 

 

 

そうして街が近づくにつれ、延珠の瞳は驚愕に染まっていった。

 

 

 

 

 

 

その目に映る全てが延珠には新しかった。

 

 

車は外周区にもかろうじて原形を留めた物があるが、ここまでつややかな体で疾走するなんて知らなかった。

ガラス張りの店頭に並ぶ板の表面に人が映り動いている。「箱の中に人がっ!」だった。

道ゆく人々の服装は自分たちとは違い見栄えも美しく、どこも破れていないどころか汚れすら少しも付いていなかった。

 

 

ちらちらとこちらを見て過ぎ去っていく人の視線も延珠は気にならなかった。いや、街に圧倒され気づかなかった(・・・・・・・)

延珠を見たあと露骨に嫌な顔をする者や、舌打ちの音にさえ。

 

 

 

ーー初めて訪れる街に興奮し延珠の瞳は赤く染まっていた。

 

 

 

自分がどういう存在かを「人間」に知られてしまった事の重大さに気づかず、延珠は今日の楽しい冒険(哀しい現実)に心を踊らせ歩き始めた。

 

 

 

ーーそんな彼女を見つめていた通行人の一人がポケットから携帯を取り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

街を探索しながら、延珠は探し人の事を聞いて回った。

年齢や外見の特徴などを話しながら、目にはいる人に手当たり次第に聞いて行った。

 

ほとんどの人に無視されていたが、それでも話を聞いてくれる人は僅かだがいた。ただ、そんな人達も住んでいる家を尋ねられて答えると途端に立ち去って行ってしまったが。

 

 

 

 

あとから思えば、即座に通報されないだけマシだったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

聞き込みをし続け、そろそろ日も暮れようかという頃になってそれ(・・)は唐突に訪れた。

 

 

 

警察官、というらしい人間が二人やってきて、延珠を車に乗せたのだ。

外周区にも錆びつきひっくり返ったモノならいくらでもあったが、実際に動く車に乗るのはこれが初めてだった。

 

初めての経験に興奮する延珠の眼を見て、二人がやっぱりか、という表情を浮かべていたのにも延珠は気づかなかった。

 

 

暫くすると目的地に着いたようで、その建物の一室に通された。

 

 

そこで延珠は二人の話を聞き歓喜した。

なんとこの二人はあの子の事を知っているというのだ。

 

延珠はあの子とまた会える喜びに小躍りしながら二人に尋ねた。

 

 

 

 

ーー■■ちゃんは今、どこに居るのだ?

 

 

尋ねて、しまった。

その質問を聞いた二人が僅かにたじろいだ。二人は顔を顰めながらも延珠に全てを話した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーあの時初めて疑問に思った

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IISOのイニシエーター達に与えられる個室の中で延珠は考える。

 

一体自分は、自分(呪われた子供)たちは何なのか。

 

あの後魂が抜けた様に茫然としていた延珠は、警察官が呼んだらしいここ(IISO)の職員に引き取られ保護された。

 

それは世間での呪われた子供達の扱いを考えれば、夜中に延珠を一人で外周区に帰らせるよりは余程良心的な対応だった。

 

奪われた世代でありながら延珠を相手に警察官としての職務を全うした彼等程の人格者はそうは居ないだろう。

 

いくら延珠が超人的な戦闘能力を有していようと、まだ7歳の無垢な少女だ。

呪われた子供達という事実を抜きにしても、10年前とは見違えるほどに治安の悪化したこの時代にそんなことをしては、どんな事が起きるかは想像に難くない。

 

『呪われた子供達』

 

それが延珠達に付けられた名前だ。

 

怪物の血を引く怪物。周囲の「人間」からしてみれば、延珠は体のいい復讐の対象だった。

 

 

あの後、結局最期まで探し人が見つかる事はなかった。

 

もう会うことも無い。

 

 

代わりにこの世界(時代)の実情を知った。

 

思い返せば街を歩く度に感じていた怒りや侮蔑を含む視線の意味も、自分の立ち位置も、延珠は知った。

 

街では自分と同年齢程度の子供はいくらでも見かけたが、今ではそれさえも自分とは全く違う生き物に見えて仕方なかった。

 

誰が自分と同じで、自分が誰と違うのかがわからない。

 

必然的に延珠は疑心暗鬼に陥った。

 

囚人のような生活を送るここの住人(同類)でさえ、いつか自分を蔑むのではないか、いや、もしかしたら呪われた子供達は自分だけで他は全員人間なのでは、そして自分の知らない所で自分を嘲笑っているのではないかーー

 

いつしか延珠の頭にはそんな考えしか浮かばなくなっていた。

 

 

もう仲間とも長く会っていない。

 

ここでは毎日三回食事が出る。外周区にいた頃は考えられなかった贅沢だ。量もあの頃の食事よりはるかに多いし、味付けもしっかりしている。

 

 

ーーだが、なぜだろう。

腹を空かせて、ただでさえ少ない食べ物を皆で分け合っていたあの頃がどうしようもなく輝かしく思えて堪らないのは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寂しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IISOに保護されて数週間、延珠はただ日々を消化した。

同じことを繰り返すだけの変化のない毎日。

 

そんな時、延珠はIISOスタッフに呼び出された。

 

民警になって、とあるプロモーターのパートナー、つまりイニシエーターとしてペアを組めというのだ。

 

これは提案ではなくただの確認だった。もとよりイニシエーターに拒否権などない。

 

ーーどうせそいつも「敵」に決まってる。

 

まだ7歳の幼い少女が受けた傷は深い。いきなり他人を、人間を信じる事などできる筈もなかった。

 

 

 

 

そうして藍原延珠は里見蓮太郎のペアになった。

 

 

 

 

 

 

 

IISOの一室に里見蓮太郎はいた。

随分長い間待たされたのだろうか、その顔には若干の疲れの色が見られた。まあ、そんな事は延珠にはどうでもいいのだが。

 

蓮太郎の瞳が延珠を捉える。

 

意外な事に、その瞳に映る色は侮蔑ではなく、若干の戸惑いと驚きだった。

 

その事に延珠も戸惑いを覚えないでもなかったが、すぐにその思考を頭から叩き出し眼前の「敵」を強く睨みつける。

 

こいつが戸惑っているのも驚いているのも、「怪物」が人の形をしているのを初めて目の当たりにしたからだろう。

どうせすぐに自分を気味悪がって近寄らなくなるにきまっている。

 

延珠は警戒を強くした。

近寄らなくなってくれるのはむしろ好都合だが、いつこいつのガストレアへの憎悪が自分へ向けられるかわからない。

いくら仕事の立場上相棒という関係になるとはいえ、安心などーーー

 

 

「今日からキミのプロモーターになる里見蓮太郎だ、よろしくな」

 

 

ーー満面の笑みとともに差し出された手は延珠を混乱させるには十分だった。

 

目の前の人間の言っている意味がわからない。

今こいつはよろしく、と言ったのか?

それはあり得ないだろう、と延珠は思った。「よろしく」とは同族(・・)に対して言う言葉ではなかったか。

 

目を閉じて考える。

自分は怪物だ。延珠はこの短期間で一気に世界に晒されたことでその思考が無意識の内に頭に刷り込まれていた。

 

だから今のは自分の聞き間違いだろう。そう延珠は誰に向けるでもなく繰り返し目を開くとーー

 

 

「......?」

 

ーーなんで、

 

 

数秒前と全く変わらない光景に延珠は更に混乱した。

まるでお前のは全ていらぬ心配だとばかりに晴れやかな笑みと変わらず差し出されている掌。

 

間違いなく、この「よろしく」は仲間へのそれだった。

 

元から人を疑う事をしてこなかった延珠は、少なくともこの人間は他とは違うのではないかと思った。

 

 

 

 

 

 

 

バシンッ!

 

 

 

 

 

 

「......!」

 

「.....馴れ馴れしくするな」

 

 

ーーーだが、そんな事は簡単に初対面の「人間」を信じられる理由になんてなりはしない。

 

 

自分が疑う事に長けていないのならば、信じるなんて事を初めからせず、こいつのボロが出るのを待つだけだ。

 

 

「.....」

 

 

だから、何故蓮太郎があそこまで悲しい顔をするのか延珠には分からなかった。

 

 

そんなこと、考えたくなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あ、あれ?俺嫌われてないよね?ちょっと茶目っ気出しちゃっただけだよね?』

 

 

延珠はもうちょっと疑った方がいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペアを組んで一日目の夜、延珠は蓮太郎のアパートにいた。

 

オフィスで寝泊まりしてもよかったのだが、通常、ペアはイニシエーターかプロモーターのどちらかの学校などの場合を除き、ほとんど常に行動を共にする。

 

延珠もその例にもれず、蓮太郎と寝食を共に過ごすこととなった。

 

 

の、だが。

 

 

「悪い、生憎金がなくてな。こんな飯しか出せないけどまあ、その、なんだ。一応毎食欠かさず作るつもりだ」

 

 

延珠の目の前に広がっているのは山盛りのモヤシ炒めと小皿に分けられたモヤシとモヤシの味噌汁とモヤシ(生)だった。

 

ーーなんだ、コレは。

 

延珠は未だかつてここまで一つの食材を主張してくるメニューに出会った事がなかった。

 

延珠はもう帰りたくなった。

 

昼間の会社での事といい蓮太郎といい、民警は皆こんな生活を送っているのか。

 

会社とか言うわりに総社員三人だわ主食がモヤシだわでロクな事がない。

 

だが、それにしても...

 

 

「もぐもぐしゃきしゃき」

 

 

これだ、この目の前で無表情にかなりのスピードでモヤシを食べるこいつだ。というかこいつ無表情のくせして箸が異常に早い。

 

 

延珠はこの一日でますますこの男(蓮太郎)の事が解らなくなっていた。

 

まず蓮太郎の延珠を見る目である。

延珠は呪われた子供達だ。

そんな存在とペアを組み仕事をする、それがどういう事か。

それは蓮太郎も分かっているはずだ。それを承知の上でないと民警にはなれないのだから。

 

しかし、蓮太郎からはあからさまな嫌悪感も突き刺すような憎悪の視線も感じない。

 

それどころか、まるでもっと仲良くなりたいと言わんばかりの雰囲気だった。

 

いくら延珠が民警初日とはいえ、今日は会社に依頼が来ないからといって勤務時間中に延珠の生活用品を買い揃えに行った程だ。もちろん延珠も連れて行かれた。

 

今着ている服もその時に買った新品だ。

ちなみに蓮太郎が選んだ物だ。

一応蓮太郎の為に言っておくと、延珠がどれでもいいと言ったので蓮太郎が店員と一緒にあれこれ悩んでいた。

 

ここまで深く「人間」と関わった経験の無い延珠には、蓮太郎の友好的な態度にどう接すればいいのかがわからなかった。

 

だが、いくら友好的だからと言ってもまだ一日目だ。いつ本性を表すかわからない。

もう勝手に信じて裏切られるのはごめんだ。

 

 

「...食わないのか?」

 

 

蓮太郎を信じる事はできないが、せっかく出された夕食だ。

仮に毒を盛られたとしても自分は死なない、だって自分は怪物だから。

そんな自虐的な思考をしながら、延珠は夕食に手をつける事にした。

 

 

 

 

「ーーー!」

 

 

 

「...どうだ?」

 

 

美味しい。

施設の食事の方がはるかにバリエーションに富んでいたはずなのに。

こんな一種類だけで作られた夕食を食べて、何故か延珠は外周区での楽しかった日々を思い出した。

 

 

「......普通」

 

「......そうか...もういいのか?」

 

 

だけど素直にそう言うのは何故か恥ずかしくて、まずいと言うのも可哀想と思ったので当たり障りのない返事をして延珠は食事を終えた。

 

 

 

 

 

 

 

深夜になっても延珠はなかなか寝付けなかった。

原因は分かりきっている。急な環境の変化と、なによりも蓮太郎のせいである。

 

延珠が寝床にしているのは蓮太郎が昼に買った羽毛布団だ。

献立を見れば嫌でも分かる少ない貯金を切り詰めて延珠に与えて、自分はタオルケットを掛けて畳の上にあどけない顔で寝ている。

 

自分の生活がーー呪われた子供達にーー圧迫されているのに、本人は嫌な顔一つせず過ごしている。

 

蓮太郎といると、ふとした時に気を抜きそうになってしまう。

 

さっきの事もそうだ。見るに耐えない貧相な料理は施設での栄養を摂取するだけのそれとは違い、何故か懐かしく、心が満たされていくような気がした。

 

以前友達から聞いたことがあった。

 

『お料理ってね、食べてもらう人を思いやって、おいしいって言って貰いたいってあいじょう込めて作るとおいしくなるんだって』

 

 

延珠はそこまで考えた所で自分を嗤った。

 

思いやる?愛情?まさか。

あり得ない。自分は呪われている怪物だ、同族はともかく人間に受け入れられる事はない。

 

こいつがこんな気楽でいるのも今のうちだ。どうせ暫くしたら自分を邪魔者として見るようになる。

 

 

ーーどうせお前もわらわを虐める

 

 

ああでも、自分が彼等を受け入れられたら。

自分を彼等が受け入れてくれたら。

 

それはなんてーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日目。昨日は会社に顔見せに行っただけなので、実質は今日からが延珠の正式な勤務が始まる日だ。

 

延珠が起きた7時過ぎの時には既に蓮太郎は起床していた。

延珠が起きるのを見計らったかのようにちょうど蓮太郎が作り終えた朝食を食べた後は、「鍛練してくる」とだけ延珠に告げ、アパートの階段を降りて行った。

 

帰ってきた蓮太郎が「そろそろ会社行くか」と言ったのは正午を少し過ぎた時だった。実に適当である。

延珠は厳密にはまだ社会人ではないのでよく分からないが、それでも随分と遅い出勤だということは理解できた。

 

自分が外周区にいた頃だって、廃墟の時計で確認した時は10時までには起きていたというのに、会社というのは何時行ってもいいものなのだろうか、と延珠は思いながら蓮太郎の後についていった。

 

 

 

「ううぅ....お腹減ったぁ里見くんなにか作って頂戴...」

 

 

出勤早々このザマである。

 

 

 

「またか木更...」

 

「仕方ないじゃない、依頼が来なきゃお金が入らないんだからぁ...この前なんか私たちが子供ってだけでお客様帰っちゃったし」

 

 

そう、この会社は依頼がとにかく来ない。

当然だ、最年長が13歳なのだから信用できる筈もない。出勤が遅いのも納得だった。

社長の天童木更もそれを咎める気は無いようで、もはや部下に食糧をたかる有様だ。それでいいのか社長。

 

 

「それこそ仕方ないんじゃないか?家出するにしても流石に早すぎたな」

 

「嫌よ、あれ以上あんな家にいるのなんて。五分で肺が腐るわ、あの家は腐海よ」

 

「紫垣さんならお金貸してくれるとは思うぞ」

 

「.........嫌よ、人のお金で買った食べ物で腹を満たすなんて」

 

「だいぶ間があったな」

 

「うぅ...」

 

「一応ここの冷蔵庫に食材は買い置きしてたんだろ?」

 

「ええ、でもその」

 

「作れないのか」

 

「うぅぅ〜...」

 

 

完全によくできた兄とアホな妹の図だった。どうやら延珠の上司はポンコツらしい。

 

 

「...よし、作れそうだな。木更、肉じゃが作るけど「食べるっ!!」ん、じゃあ食べといてくれ」

 

「うんっ!里見くんありがとう!って二人は食べないの?」

 

「俺らはもう食べてきたし、先生のとこに延珠と行きたいからな。それとも延珠、食べるか?」

 

 

突然名前を呼ばれて身構えたが、自分に話が振られたのだと理解した。

 

 

「...いらない」

 

「...そうか。じゃあ木更、少し出る」

 

「いってらっしゃい、ちゃんと延珠ちゃんの面倒みるのよ.............ってこれじゃあ幼稚園に子供を送ってからお仕事に行く旦那様を見送る奥さんじゃない......悪くない、むしろいい、いえ最高ね...」

 

 

この13歳の社長も延珠を煙たがる事はなかった。むしろ積極的に話しかけてくるほどだ。

今は頬を染めて何やらボソボソ呟いていてそれどころではないようだが。

なんとなく木更の独り言のシチュエーションがリアル過ぎる気がした。

 

そうして延珠と蓮太郎は「先生」という人の元へ向かう事にした。

 

 

 





木更さんってどこに住んでんすかね。

そんな事より蓮太郎の義眼が空気すぎてヤバいんですよね
今回書いてて途中で「そういえば義眼あったな」と。

まぁそのうち出しますよ(目逸らし


延珠たそと警察官の署でのお話はご想像にお任せします。
ちなみに警察官は多田島のおっちゃんだったとか。

紫垣さん:原作七巻にて登場。いい人っぽい悪い人。

元々一回に纏める予定だったのを二分割したので次話は早く投稿できる!

といいな。



ところで、今季アニメは面白いの多いですね。
ワンパンマンの作画には感激しました。戦闘シーンかっこよかったです(粉ミカン
できればあのまま逝って欲しいですね。
ジェノスはカッコいいです、ウチの蓮太郎君とはおおちg(焼却

後はやっぱおそ松さんですかね←

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