PSO2 マイキャラ達のちょっとした日常   作:ひかみんとかカズトとか色んな名前

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※EP3第七話ネタバレ注意!!





palseとマトイ

「あ、palse!」

胸元が大きく開いた服装になった銀髪の少女ーマトイーが、ロビーを歩いていた一人の女性、palseを見つけ駆け寄る。

 

「あら、マトイ。どうしたの?」

 

一人ぶらぶらとロビーを歩いていたpalseは、マトイの方を向いた。

 

「ううん、特に用はないんだけど、palseが歩いてたから。」

「ふふ、そう。今日もどこかに行く?」

 

palseとマトイ、二人の話す姿はまるで姉妹…なのだが、周りの視線はまたかと言わんばかりの呆れた視線だった。

 

実はマトイ、かつて深遠なる闇の状態から救い出されて以降、palseにべったりなのである。冷静沈着な白蓮が若干嫉妬に走ってしまうほどに。

シャイナは鼻血と共に大歓喜していたが。

 

ナベリウスの森林に日向ぼっこに行ったり、

アムドゥスキアの浮遊大陸に散歩に行ったり、

ハルコタンの白の領域で花見したり、

ウォパルの海岸で水遊びしたり…

 

ずっとこんな状態なのである。

 

 

 

 

「……シャオ、そろそろ気を引き締めさせた方がいいんじゃないかしら?」

 

palse達を見守るシャオに、サラが流石にと言うが…

 

「サラ。彼処見てみな。」

 

シャオが指差した先…防具屋の後ろあたりから、シャイナが睨んでいた。

あの二人の邪魔したら射抜くぞと言わんばかりに殺気立っていた。

 

「…まだ深遠なる闇が消えたわけじゃないのに、何だかなぁ。」

「でもいいじゃないか。……こうして、彼女が帰って来れたんだから。」

「まぁ、そうだけどさ…」

 

 

 

 

「~♪」

「あら?どうしたのマトイ?」

「ふふ、こうしてpalseと過ごせるのが楽しいの♪」

「そう。」

 

palseは、腕に抱きついたマトイの頭を撫でる。すると、気持ちよさそうに目を薄めるマトイ。

 

「ふふ…どうするの、マトイ?」

「どうしようかな…もう結構回っちゃったから…」

「同じ所でもいいわよ?」

「…じゃあ森林エリアにいこっか♪」

 

森林エリアの探索を選び、二人はゲートを潜っていった。

 

 

 

 

 

「…!…アンジュ。」

「妹の妨害は許さないわよ~?」

「いくらアンジュでも…これは譲れない…!」

 

仲良く出発する二人を追い、欲求を満たそうとしたシャイナを、二人の幸せを邪魔させないとアンジュが制した。

その後、こんなくだらない事でロビーで争い、シャオ達に怒られたとかなんとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

森林エリア、palseとマトイが降りた場所は快晴と言わんばかりにポカポカとしていた。

 

「ん…いい天気ね…湿気った感じもしないし、日向ぼっこにはもってこいね。」

「ふふふ、よかった♪早く行こ、palse!」

「慌てなくても、時間はあるわよ…全くもう。」

 

満面の笑顔で早く早くと促しつつ走っていくマトイの後を、やれやれといった感じの苦笑を浮かべながらpalseが走って追った。

 

 

 

 

 

森林エリアを進むにつれ原生種がいたりもしたが、二人が丸腰でかつ戦意がないことを察すると直ぐに自分達のことに意識を戻した。ダーカーの気配もせず、二人はいい場所を探して森林エリアを駆け回る。

 

「マトイ、無理しちゃダメよ。そろそろ歩きましょ。」

「えぇー?でも…」

 

マトイを制するpalse、不服そうなマトイ。

 

「貴女のこと心配して言ってるのよ。ゆっくりしたって私は逃げないから、ね?」

「…うん、わかった。」

 

素直に言うことを聞いたマトイに、よしよしと言わんばかりに彼女の頭を撫でるpalse。

 

「…ふふっ」

「どうかした?」

「やっぱり、palseに撫でてもらうの好きだなって。思っただけ♪」

「ふふ、そう。」

「あ、待ってよ。」

 

微笑みながら短く返事し、そのまま先に進むpalse。その後を小走りで追うマトイ。そして、小広い場所に出た。

そこの少し地面がせり上がった場所の先に生えている木の下にpalseはゆっくりと腰掛けた。

 

「…やっぱりここが落ち着くわ…」

「そうだね。」

 

マトイが隣に座りながら、palseの呟きに返事する。

 

「…マトイ、ちょっとこっち来なさい。」

「えっ?何…きゃっ。」

 

隣に座るマトイを手招きしたと思いきや、palseはそのまま後ろから抱きしめたである。まるでマトイが少し小さめの抱き枕のようだった。

 

「ぱ、palse。恥ずかしいよ…!」

「ダーメ、勝手に自分を滅ぼそうとした子の言うことは聞きません。」

「うぅ…ずるいよ…」

「あら、じゃあ貴女は嬉しくないのかしら?」

 

palseの問いかけに、顔を真っ赤にしながらマトイは俯いてしまう。

そんな様子の彼女を、palseは微笑みながら見守った。

 

「…う、嬉しい、よ…」

「……そう、私もよマトイ。」

 

そして微かに返答するマトイ。

それに自分の嬉しさを返すpalse。

 

「ふふっ、恥ずかしいね。」

「ええ、とっても恥ずかしいわ。」

 

そういい、二人は笑い合い、長く語り合った。

恥ずかしいと口にしつつも、二人は今ある幸せを噛みしめていた。

大切な人を救い、大切な人に救ってもらい、共に過ごす。

単純だが、二人にとってはとても重い意味を持つことであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「…全くもう、暫く帰って来ないと思ったら…」

「うふふ、凄い状況ねぇ~♪」

 

palseとマトイが出発してから数時間。

流石に長すぎというのと、連絡が取れないという理由で白蓮とアンジュが探しに降りてきていた。だが、近づくことは出来ず、遠くから見守っていた。

 

palseが木に寄りかかって足を伸ばして座り、後ろから抱きしめる形でマトイと共に寝ていた。それだけではなく、なんとナヴ・ラッピーを始めとした原生種数体も一緒に寝ていたのである。

恐らく、原生種にとってもお気に入りの場所だったのに加え、二人が無害と判断したからだろう。

 

「これは迂闊に刺激するといけませんね。私とアンジュ姉様で交代で見張りますか。」

「そうだと思ってシャオ君には連絡済みよ☆」

「…相変わらずお早いですね…」

「あの子の、妹達の幸せのためだもの♪」

 

アンジュはそういい、幸せそうに眠るpalse達を遠くから微笑みながら見ていた。

白蓮は少し不満そうな表情であったが。

 

 

 

 

後日、白蓮がpalseに暫くの間張り付き、マトイと彼女を奪い合うのはまた別のお話………

 

 

 

 




マトイが救われるのを夢見てずっと妄想してました…
ほんとに救われて良かったです。

ただマタボの回収の仕方に少々めんどくささを感じましたよおい。


最終的に白蓮→palse←マトイな構図になりましたが、続きは多分書きません。多分。

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