PSO2 マイキャラ達のちょっとした日常   作:ひかみんとかカズトとか色んな名前

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ほんわかした話の次がこれでいいのかと思いますがまぁいいかなーという適当さ。しかも短い。
私の思うように書いてるので、説明不足な部分が(これから先も)出るかもしれません。どうかご了承ください…(´・ω・`)
タイミングはEP3第6話が終わって数日後になります。
一応ネタバレご注意


palseの後悔、Distrustの密かな優しさ。

「うーん………」

「どうされますかー?」

 

アークスロビー・ゲートエリア。

そこにあるクエストカウンター…ではなく、デイリーオーダーと呼ばれる、日替わりでクライアントオーダーが変わる物を扱うカウンター、デイリーオーダーカウンターの前で、一人の女性が悩んでいた。

 

彼女の名はpalse。数々の苦難を乗り越え、ダークファルスすら撃退した彼女は、今となっては知らぬ者はほとんどいないほどの有名なアークスとなっていた。

 

「今日のオーダーをご覧になってから、結構時間が経ちますが…?」

「………あら?そんなに経ってたのね…」

 

ふとデイリーオーダー管理官ーファイナーに言われて気付くpalse。時刻を見ると確かに彼女が悩み初めて数十分は経とうとしていた。

 

「まだお疲れでしたら、お休みになられた方がいいですよ~?」

「うん…今日は、そうしようかしら。ごめんなさい。」

「いえ、大丈夫ですよ~、またのおこしをお待ちしております~。」

 

ファイナに礼をして、カウンターから立ち去るpalse。そのままゲートエリアの中心近くにある椅子が円上に設置された一つに腰をかける。

 

「(どうしたものかしら…)」

 

そう思いながら彼女はため息をついた。

マトイを失ってからはや数日、palseの心の中には未だに後悔などが渦巻いていた。

 

《…まーだ引っかかってんのかおめーは。》

 

唐突に頭に響く声。

彼女が持つもう一つの人格、Distrustである。かつては体を奪い合った程だが、今となっては相棒と呼べるぐらいに信頼しあっていた。

 

「(……Distrust…)」

《なっさけねぇなぁ。仮にもDF化したアタシを押さえ込んだ奴のツラかよ?》

「(…それとこれは別よ…)」

《いーや。そういっておめーは隠してんな。…ありゃ誰の責任でもねぇよ。》

「(…あの子に全部背負わせた、その時の自分の無力さが悔しくて仕方ないのよ…)」

《だったらもうやるこたぁ決まってんだろーが。それすらわからん鈍感じゃねーだろ。》

「(でも…)」

《でももクソもあるか。てめぇの無力が導いちまった結果なら、てめぇ自身でケツを拭け。救うなんて甘ったれた考えでてめぇが死んだら、あいつ、本格的に闇になっちまうぞ。》

「(………)」

《ま、いいさ。そこはてめぇの勝手だ。だけど、その命…おめー自身を信頼してる奴はごまんといるしな。そこを忘れんな。》

「(…Distrust…)」

《…これでもまだウダウダ言ってんなら代わりやがれ。んなめそめそしてっと鬱陶しくてかなわねぇ。》

「(…え?ち、ちょっ…)」

 

その瞬間、palseはガクンっとうなだれる。がすぐに立ち上がる。その目は赤と緑のオッドアイとなっていた。

Distrustが表に出て、palseが裏に引っ込んだ証拠である。

 

「(どうせすぐ答えはでねぇんだろ。表の仕事はアタシが処理してやっからてめぇは答えを踏ん張り出しとけ。)」

《Distrust…》

「(礼はいらねーよ。アタシゃこの体に死んで貰っちゃ困るんだよ。そうわかったらとっとと頭動かせ。)」

《…ええ…じゃあ、お言葉に甘えて…そうさせて貰うわ…ごめんなさい。》

「(礼はいらねーが謝罪はもっといらねーよ。)………ったく、いつまで引きずってんだっつーの。いずれ来るとわかってただろうが…」

 

palseの弱々しい態度に呆れるDistrust。

DFとして一時期覚醒したDistrustは、マトイがそうなってしまうタイミングを薄々ながら感じていた。だが、そういっても恐らく止まらないと判断した上で黙っていた。

 

「(…言うべきだったんだろうな。例え止まらなかったとしても。)」

 

彼女もまた、後悔していた。彼女達を止められなかった自分を。

だから彼女は、償いのためにとpalseを休ませ、考える時間を与えた。

少しでも、早くマトイを救わせるために。

 

 

「(…ったく、おめーがいつまでもめそめそしてっと、アークス内の士気に関わるってなんでわからんかねぇ…)」

 

頭をボリボリと掻きながら、相方に呆れるDistrust。彼女が地味に不器用なのは今に始まったことではないが、今、palseはアークスの中心人物である。そのため、そういつまでもマトイのことを引きずらせる、またはその姿勢をずっと晒させる訳には行かないと思い、無理矢理裏に押し込み、休ませたのである。

 

「(優しすぎるんだよ、おめーは。だからこういう時に割り切れないんだよ…)」

 

palseへそう思いながら、Distrustはカウンターへと歩き始めた。

 

「お姉様!…と、今はDistrustですか?」

 

と、そこに白蓮が走ってくる。Distrustとわかると少々しかめっ面になったが。

 

「…おめーもそろそろアタシに慣れろよ…。palseは今休ませてる。まだあの件を引きずってるみてーだからな。」

 

「…そうですか、わかりました。」

「…あん?おめー用があったんじゃねーのか?」

「あなたに話すことではないので。失礼します。」

「てめっ…生意気な野郎が!待ちやがれっ!!」

 

逃げるように去っていった白蓮を追うDistrust。

 

その後、ロビー内を走り回る二人がずっといたという…

 

 

 




しっかりしている人ほど、中身は脆かったりしますよね。palseはそれに当たります。
彼女自身もそれを自覚はしているものの、やはりそうなると傷は深くなってしまう模様。
それを密かにカバーしているのがDistrustになります。ツンデレでs(

次は誰を書こうかなぁ…

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