PSO2 マイキャラ達のちょっとした日常 作:ひかみんとかカズトとか色んな名前
今回もフレンドの方からキャラクターをお借りしました。N氏、ありがとうございます。
キャラの性格ブレてないか心配ですが。
では、どうぞ
「後は…森林エリアのギャザリングが必要ね…。」
新しく作られた場所、フランカ,sカフェ。
洋風で明るい雰囲気を持つフランカ自慢のカフェであり、各惑星で採れる食材を料理に、素材をスキルリングなる物に出来るという場所であった。
そんな中、palseが自分の持っている素材と必要な量を確認し、呟く。
「(さて、じゃあすぐに…ん?)」
ヤミガラスを持ち、出発しようとクエストカウンターへ歩き始めた時、どこからか声が聞こえたpalseは歩みを止める。
「…る…さ……!…ぱる…さ…ん!ぱるすさーん!」
「んっ…相変わらず元気ね、ディーヴァちゃん。」
palseを呼びながら、後ろから抱きついた少女の名は詩姫[ディーヴァ]。
とても元気で明るい娘であり、後ろに伸ばしたツインテールとくりくりとした大きな赤と青のオッドアイが特徴的であった。
ただ、palseが大きいのか、はたまたディーヴァが小さいのか。
ディーヴァの身長がpalseの胸ほどしかなく、端から見れば二人は姉妹に見えるほど。極端に言えば母親と娘に見えなくもない…多少無理はあるが。
「にひひっ、palseさんが歩いてるの見かけたから、つい♪」
「ふふ、そう。今から森林エリアにギャザリングに行くけど、一緒にどうかしら?」
「あ、いいですね!ご一緒しまーす!」
ディーヴァの反応に微笑みつつ、palseは彼女を連れて森林エリアへ向かった。
「ア゙ァッ…!ア、アンジュ…それ以上は…!」
「ダメよ~、これは私の妹の邪魔を何度も行おうとする貴女への罰則なんだから~♪ね?シャイナァ?」
「さ、流石に、これ以上は…無理…ん゙ぎぃ゙ぃ゙…!」
そんな中、人目がつかない所でとある褐色肌の女好きがpalseの姉に罰として拷問紛いを受けてたとか何とか。
惑星ナベリウス、森林エリア。
palseとディーヴァの二人が降りた先は、日差しが眩しく照りつける快晴であった。
「んん~!いいギャザリング日和ですね!」
「そうね…ってこら。さっさと行かないの。」
「あうっ。…なんでですか?」
palseは周りを見渡し、そそくさと先を行こうとしたディーヴァの肩を掴み止める。
止められたディーヴァは少しむすっとした表情でpalseをみる。
「…あ…ごめんね。どうしても先行しようとする人をみると、姉に対しての態度が、ね…。」
「お姉さんですか?」
「そ。あの人…アンジュ姉さんは壊滅的な方向音痴だから…見失ったら大変でね…。」
「お疲れ様です…。」
遠い目をしつつそう語るpalseに、ディーヴァは彼女の苦労を察し、労いの言葉をかけた。
「ありがと。じゃ、行きましょうか。」
「はーい!」
palseの後に続くようにディーヴァが元気よく走っていく。
だが、のどかな雰囲気を持つ森林エリアではあるもののやはりまだ完全に平和という訳ではない。
ダーカーの影響を受けたり、縄張りを守ろうとする原生種が所々におり、得物を振るう二人。
「グレンテッセン。」
「ラ・フォイエ!」
palseはダーカーの影響を受けた原生種の攻撃を、高速移動してかわしつつすれ違いざまに抜刀切りし停止、そこから横に一閃し原生種についた核を切り裂く。
ディーヴァは通常の原生種達に対しラ・フォイエを放ち牽制。それでも襲ってくる原生種はpalseが峰打ちで撃退した。
「ふぅ…まだまだ、平和には遠いわね。」
「そうですね…」
原生種を撃退し、一息入れてからpalseは呟き、ディーヴァも同意する。そのまま二人は武器を納め、周辺にある水辺へと歩いていく。
森林エリアの水辺は基本的に走って通れるほど浅くはあるが、様々な生物がいるらしい。
また、鉱物や食料もまた森林エリア独特のものが自生しているため、ギャザリングの対象になったそうな。
「さて、と…ディーヴァちゃんはどっちをやる?私は鉱物を掘るつもりでいるけど。」
「じゃあ私は釣りしてますね!palseさんのいいタイミングで声をかけてください!」
「ふふ、ありがと。」
そういって二人は一旦別行動に入る。
palseは近場のよさそうな壁や地面を探し、ピッケルで掘り始め、ディーヴァは釣り竿を持って元気よく水辺へと投擲し、じっくりと待つことに。
カーン!カーン!と心地いいピッケルの音が響く。ここがいいだろうと判断したpalseがピッケルを振るい、地面を彫っていた。
だが、お目当ての物は中々現れず、土と石ばかりであった。
「ふぅ…」
快晴だった天気は雲が出始めたが、未だにサンサンと日差しは照りつけていた。
その日差しがpalseの肌を焼き、汗が流れる。
「今日は出ない日かしらね…」
チラリと水辺に視線をやると、じーっと水面に浮かぶ釣り糸の先と睨めっこをしているディーヴァの姿があった。
表情が少しむすっとしているあたり、中々いい当たりは出ないのだろう。
そろそろ切り上げるか…と思いつつ振るったpalseのピッケルに、違和感が走る。
「むっ…」
ピッケルをどけてみれば、きらりと輝くエメラルドの光。palseは急いで光の周りの土石をどける。
「ようやく一個、か…」
土石の中から出てきた物、森林エメラルドと呼ばれるその素材は大変高価なものであり、中々掘り当てることは出来ない。
普段ならばもう少し掘り当てるつもりではあるが、今回はディーヴァも連れてきている上に、急速に天気が悪くなってきていた。
そう思い、声をかけようと思った時だった。
「き、きたっ!…って重いぃ~!?」
漸く獲物が引っかかったのだろう。だがそれがよっぽどの獲物だったらしく、ディーヴァが引きずり込まれそうになっていた。
「ディーヴァちゃん!」
palseはすぐに駆けより、ディーヴァの持つ釣り竿に手を伸ばし、手を貸す。
「palseさん!」
「一気に引き上げるわよ!」
palseも加わり、一気に引き上げようとする二人。だが、予想もしなかった唐突のアクシデントが二人を襲った。
ブツッ。
という短い音が突然響く。
「きゃっ!?」
「ッ!?」
何の音かと考える暇もなく、二人は後ろに盛大に転がっていた。
palseはすぐに頭を起こし、状況を確認する。
周囲には何もいない。刃物が飛んだ形跡も見られない。だが、palseの右手に持つ釣り竿の糸が妙に短くなっている…ように見える。
「整備不良かしら…。」
「…ぱ、ぱるすさん…」
「…ん?」
palseが釣り竿に気を取られていると、ディーヴァのどこか弱々しい声が“胸元”から聞こえた。
palseが自分の体に視線を下ろすと、自身の左手がディーヴァをしっかりと受け止めるように抱きしめており、ディーヴァの顔がpalseの谷間に見事にハマっていた。
palseは慌てて左手を離し、ディーヴァを解放する。
「あ、あら、ごめんね?大丈夫だった?」
「だ、大丈夫です…。」
妙にぽわぽわとしているディーヴァの顔が赤いのは気のせいだろう…と思うpalse。
そんなぎこちない空気になりつつあった二人に
、更に追撃するように天から一粒の雫が落ちてくる。
「…まずい。ディーヴァちゃん、すぐ移動するわよ!」
「えっ、あ、はい!!」
すぐ近くに洞窟があったはず、そこに入れば凌げる。そう判断したpalseはディーヴァを連れて走り出す。
が、無情にも一粒一粒の雨はあっという間に勢いづき、土砂降りとなってしまった。
「急いで!」
「は、はいっ!」
なんとか走りきって洞窟には辿り着いたものの、二人はびしょ濡れになってしまった。
洞窟の外は雷まで鳴り出す始末。回復する様子は見られない。
「このままじゃ風邪引きそうね…」
「そうですね…っ!?」
心配そうに外を見ていたディーヴァは、palseの声にくるりと後ろを向いた。が、彼女は驚く行動をとっていた。
「ぱっ、ぱぱ…ぱるすさん!!?」
「なにかしら?」
「何かしら?じゃないですよ!?何で平然と脱いでるんですか!!?」
そう…彼女は自分が着ていた服、マギアセイヴァーを堂々と脱ぎ、ヒューマンインナーのみの姿になっていた。
一応インナーを着ているとはいえ、palseの豊満な肉体が強調され、女の子ながらもディーヴァは視線のやり場に困っていた。
「…流石にこの服を着続ける訳にもいかないでしょう。…うわ、これは酷いわね…」
「で、でもここは外ですよ!?」
ディーヴァの言うとおり、palse達の今いるところは洞窟とはいえ外であることに変わりはない。そんな所で平然と脱ぐpalseにディーヴァはあわあわとしていた。
「…通信もさっきの衝撃でイカレたかしら…仕方ないわね…」
しかし困惑するディーヴァをよそに、通信が通じないとわかったpalseは、インナー1枚のまま洞窟内に放られた木の枝をかき集め始める。
「ぱ、ぱるすさん。何を…?」
「ちょっと原始的だけど、火をおこして暖を取るの。ただ、木が湿気ってるから難しいかもね。」
palseはそう言いつつ、木の枝を一カ所に集め火を起こそうと炎のテクニックを極小のコントロールで使おうとする。
「…やはり難しいわね…」
だがやはり今のpalseはサブクラスにテクターがあるとはいえ、メインはブレイバーである。
テクニックに特化したクラスの組み合わせではないため、どうしても極小にしようとするとコントロールが上手くいかず、消えてしまう。
「あ、ぱるすさん!私がやります!」
「あ、いいかしら?ありがと。」
見てるだけだったディーヴァは、その様子のpalseを見てすぐに近寄り、火をつけようと手を近づける。
「(集中、集中……あ、鼻が…しゅうちゅ…あ、)はっ…へくちっ!」
途中までは頑張ってコントロールしていたが、寒気もあったせいか途中でくしゃみに襲われ、コントロールを乱してしまった。が…
「おっと…極小のコントロールでよかったわね。」
元々小さくコントロールしていたために、くしゃみの反動で程よい強さになったらしく木の枝に火がついていた。
「…………」
ただ、ディーヴァ本人は納得いかなかったようだが。
その後palseは周囲の木を使い、器用に物干し竿のような物を作り上げで二人の服を干した。(尚、ディーヴァは半強制的に服を脱がされた模様。)
パチパチと火が活発に煌めき、それを黙って見ていた二人。
と、唐突に沈黙を破りディーヴァが話し始める。
「…すみません、ぱるすさん。」
「ん、何がかしら?」
「ついてきたのに色々やってもらって…」
「気にしないで。こっちも助かったから。」
「そうですか…?」
「ええ。」
適度に乾かした枝を放り込み、火の勢いを調節しつつディーヴァに返すpalse。そしてまた沈黙が場を包む。
するとまた、不意にディーヴァが口を開く。
「palseさん、たき火とかの手捌きかなり慣れた手付きしてますけど…経験はあるんですか?」
「そうね…一応いざという時のために色々試してたりはしてたわ。」
「色々…?例えばどんなことですか?」
palseの返事にディーヴァは首を傾げつつ更に問う。意外なことに食いついたな、と苦笑いを浮かべつつpalseは話し始める。
「そうね…例えばこのたき火や物干し竿にした木の枝。この森林エリアの木はどのくらい燃えるのか、湿気っても使えるか、どのくらい丈夫なのか…それらを探索がてら調べたこともあってね。」
「ふんふん…」
「それに関する知識も私以外が持ってるからね、体がそういった感覚を覚えれば後はなるようになるかなって。」
「へぇ~……ん?私“以外”?」
ディーヴァはpalseの言葉の一つに引っかかった。
palseの家族の人達か。だが、遭難を想定しているなら一人のはず…?
また首を傾げるディーヴァに、palseは苦笑いを浮かべつつ話す。
「私、多重人格者なの覚えてないかしら?」
「…あっ。」
「Distrustのこと、忘れてたみたいね。……ひてぇなぁオイ。」
クスクスとpalseは微笑みながら言った後、少し目を閉じてから開く。
その目はオッドアイになり態度や雰囲気もガラリと変わった。
「あ、えーっと…」
「ま、この際忘れてたことなんざいいさ。こんな感じの知識なんざそんな大したもんじゃないしな。これとかまだ全然序の口だし…ふあぁ…」
Distrustは起きたばかりなのか、そう説明した後に大きく欠伸をした。
「まーなんだ、説明だりぃから言わねえけどな。」
「…なにそれ!ずるいよー!!」
「うっせーな、アタシになった途端敬語投げ捨てる奴が喚くな。」
むすっとして喚くディーヴァを余所に、Distrustはゴロリと横になる。ディーヴァも訴えるだけ無駄と判断したのか、静かに座った。
「ま、アタシは確かに知識はそれなりにはあるが、“もう一人”ほどじゃねぇ。」
「ふぅん…………え、もう一人?」
「…失言だ、聞くな。」
そう言って欠伸で誤魔化すDistrust。だがディーヴァがあっさり引き下がる訳もなく。
「ぱるすさんと貴女以外にまだ誰かの人格があるの?」
「聞くなっつったろ。つーかよ、ディーヴァとか言ったかおめー。」
「私の質問無視しないでよ。」
「うるせぇ。さっきpalseの通信はイカレたって聞いたけどよ、てめぇのはどうなんだ。」
「…あっ。」
「…てめぇもpalseもアホか。」
ディーヴァは自分の通信関連を忘れ、palseは服を脱がしたにも関わらず触れていなかった。
そんな二人にDistrustはただ呆れるだけだった。
「ま、とりあえず誰かに通信してもいいんじゃねぇの?イカレてりゃそれまでだしな。」
「う、うぅん…」
「…まぁいい、後はpalseに任せる。じゃあな。」
通信を渋るディーヴァをよそに、めんどくさくなったDistrustはそそくさと内面へ引っ込んでしまった。
「……ふぅ、全く相変わらず容赦がないことばかり喋るんだから…」
相方のDistrustの口調に呆れつつ、palseは起き上がる。ぺっぺっと背中についた土を落とせるだけ軽く払い、少し弱くなったたき火の様子をみる。
「…で。ディーヴァちゃん、通信は出来るの?」
「う、ええっと…だ、大丈夫ですかね…?」
「…?何がかしら。」
「えっ、は、恥ずかしくないですか…?こういう格好とか、状況とか…」
相変わらず服装を気にすることのないpalseに、ディーヴァはおどおどしながら問う。
流石にアークスとしても女の子としても、いろんな意味での恥じらいがあるのだろう。
「恥ずかしくないわよ?」
しかし、それらをぶった斬るようなpalseの発言にディーヴァはまるで漫才の如くコケる。
「はっはははは恥ずかしいしゃないですか!!?こんな姿…!」
「裸じゃないならいいんじゃない?」
「なっ…!」
濡れた髪でくるくると遊びつつとんでもない発言をしれっとぶっ放すpalse。
「~~~っ!ぱるすさん!!!」
「なっ…何かしら?」
「前からずっっっっっと思ってましたけど、言わせてもらいます!!!」
そんな態度と発言にディーヴァはわなわなと震え、言うまいと思ってたことをぶちまけ始めた。
「なんで女性なのにこんな外で堂々と脱いだり出来るんですか!!!」
「…アークスだから?」
「……そもそも、この状況で、私じゃなくて男性だったらどうするつもりだったんですか…」
「そりゃあ…同じようにしたわよ?体調のこともあるもの。」
「…………」
ディーヴァは絶句した。
この女性、自分の事を最低限しか女扱いしていないということを理解したのである。
「…ぱるすさん。もっと自分が女性という自覚を持った方がいいと思います。」
「え、唐突に何故かし」
「同姓だとしても目の前で脱ぎ出す時点でおかしいです服装も今まで見たけどオシャレのオの字もないしそもそも可愛げのある服ないですよねそうですね?」
「ち、ちょっ、まっ」
「 今度服を買いましょううんと可愛い服をそうですねそしたらすぐにエステで整えましょう。いいですね?」
「で、でもそんなことしてる暇は」
「い い で す ね ?」
「……はい。」
喋る度じりじりと寄ってきて、体が起きてる状態ではあるものの、ディーヴァが覆い被さるような体制でなおかつ顔がめっちゃ近い状態で詰め寄っていた。
あまりの迫力にpalseも渋々了承していた。
「女性なんですから、もっと身なりに気を使ってください。……というか、今までメセタを何に使ってたんですか?」
「んーと、そうね…」
そう、palseレベルのアークスならそれ相応の稼ぎがあっていいはず、ならば少しぐらいオシャレに使ってもいいはず。そう思いディーヴァは問う。
「武器、ユニットの強化、及び動きやすい服。後は何かしら…」
だがpalseは根っからのアークスであった。
最新の武器強化はメセタが異様にかかり、ユニットも彼女の仲間分強化すればかなりの出費になる。オシャレの一部である服も動き安い服重視という、女性のオシャレが微塵も感じられない有様だった。
「…まだメセタの蓄えはありますか?」
「…?ええ、一応…」
「私のコーディネートになりますが、ぱるすさんをもっと可愛くします。…絶 対 逃 が し ま せ ん か ら ね …?」
一瞬拒否しようとしたpalseだったが、最早執念ともとれるディーヴァの強い視線と発言に言葉が出なかった。
その変わり、呆れたため息が漏れていた。
その後、通信が途絶えたことを不思議に思ったメリッタがこっそり白蓮に連絡、捜索していた彼女に二人は見つけてもらい帰還した。
ちなみに、テレパイプは二人とも忘れていたそうな。
今回はナハトさんのところのキャラクター、詩姫[ディーヴァ]ちゃんでしたー。ありがとうございました。
実はpalseは女性としての生き方が全くなってない人なのでした。
一応、続編の予定ではあります。次がいつになるかわかりませんけどね!!!