笑って嗤う彼女と女神達   作:トゥーン

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息抜きかつ練習にポチポチと更新していきます。不定期かつ遅いです。


全ての始まりは唐突に

くだらない。

本当にくだらない。

 

僕は今朝聞いた事にそんな感想を抱いた。

少子化による廃校の波に僕の通う学校「音ノ木坂女学院」も巻き込まれた、という事実をくだらないと思った。

前々から予兆は見えていたし、僕自身もある程度予想はしてたけど……ちょいと早すぎやしないかなぁ、廃校って……まぁ所詮後一年だから大した事はないか、僕にとってはね。愛着も無いし、選んだのだって家から近いのが此処だったからってハナシだからね。

それにしても桜の花びらがうっとおしく道路に張り付いている。綺麗な筈のそれは人に踏まれて下のコンクリートが見えて綺麗なんてお世辞にも言えやしない。よくある光景とは言え、あんまり気分の良い物じゃないね。ちょっと不気味だし、何より潰れた虫の死骸を連想させるから正直な所あまり好きになれないよ。

 

「──崎」

 

しかし廃校かぁ……みんな騒がしくなるかもね。

 

「蓮崎!」

 

うるさいなぁ。僕の考え事を邪魔するのはだ……れ……

 

「せ、先生……」

 

僕の前にいたのは先生。つまりやっちゃったって訳だ、あはは。先生からの指名を無視して考え事に耽ってた僕は側から見れば不良生徒。

うん、言い逃れ出来ないね。諦めようか。

 

「すいません」

「お前は……顔を洗ってこい」

「はい」

 

見逃してくれるだけでありがたいね、全く。まぁ廃校宣言されればそうなる生徒も多いのかな?そんな事を考えがら僕はのんびりと顔を洗って発見した寝癖を整えていた。

 

おっと、自己紹介がまだだったかな。

僕の名前は蓮崎榛那(はすざきはるな)

 

所謂「ボクっ娘」ってヤツで、面白い事が好きで好きでしょうがない、ただの女子高生だよ。

 

 

時間なんかあっという間に過ぎて昼休み。きっと今頃、あの二人の片割れは理事長に色々と話しにいってる事だろうね。振り回される相方には同情して……んー、やめよ。のぞみんにゃ悪いけどケラケラ笑わせて貰おうかな。どうやら友達だと思ってたのは僕だけだったみたいだしね、振り回される様を嘲笑う位はいいよね。

さてそんな事を考えていればぐうと腹が空腹を主張してくる。生憎今日は弁当は作ってきてないので購買へ行かなきゃいけない。購買と言えばやたらとパン買ってる子がいたなぁ……ふらりふらりと歩いて購買へ。自分で勝手に名物認定しているその子は今日はいなかった。なんかちょっと寂しい気もする。

 

教室へ戻って、買ってきたパンを齧りながらコーヒーを飲む。

 

「面白くなりそうな感じだ、僕にとって……」

 

窓から見える景色を眺めていると目に入った苛立った表情の我が校の生徒会長サマが、僕に思わず呟かせる様な雰囲気を纏っていた。

 

「やっぱり退屈しなさそうだねぇ……」

 

そんなことを言いつつ、僕はコーヒーの缶をゴミ箱に捨てながら、夕飯を考えていたのだった。

一人暮らしは大変だよ、ホントさ。

 

 

 

 

こんな考えが、僕があのスクールアイドルと関わるきっかけだった。

あんなクソくだらない初まりは、僕の人生の中ではこのたった一つだけだよ。他はまともだったのに、これだけは本当にねぇ……笑いしかないよ。

 




頑張って普段書かないキャラを書いて行きます。

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