幻想転生記   作:黒崎竜司

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十代最後の投稿


第37話

どうも、臨人です。朱雀と戦闘になっちゃいました。鳥と戦うのは面倒なんだけど…

「ハァッ!」

掛け声とともに朱雀の爪が俺の体を襲う。

「くっ…」

突っ込んでくる朱雀をいなす。爪鋭すぎだろ…しかも、いなした時に軽く熱を感じたぞ…

「油断するでないわ!我はそこらの鳥とは格が違うぞ!」

「わかってるっての…」

朱雀はすぐに方向転換して大きな隙を作ることなく迫ってくる。

(銀龍ほど威力は無いが…速さが厄介だな…)

朱雀について分析する。鳥だから力は強く無いだろうけど、速さと熱は明らかに厄介だ。糸のような切れ味皆無のものでも、とんでもない速さでぶつければ凶器になる。朱雀のソレは糸のような弱いものではなく、明らかに切れ味がやばそうな爪だ。それに、熱も持っている。それをあの速さでぶつけられたらただで済むはずがない。

 

(せめて速さを殺せれば…)

速ささえ殺してしまえば、最大の武器は無くなるはずだ。

「どうした英雄もどきよ?攻めねば負けるぞ?」

「攻め時を…探してんだよっ!」

 

相変わらず朱雀の攻撃をいなしながら、思考を巡らせる。

(クソッ…埒があかねぇ…)

このまま防戦一方では、本当にどうしようもない。どうにかして傷の一つでもつけないと…

(相手は速い…なら、それを利用できるんじゃないか?)

相手がそれだけの速さで動くなら、こっちの刃が止まってても触れてさえしてしまえば大きなダメージをあたえられる!

「これならどうだっ!」

突っ込んでくる朱雀の脚に触れるように刃を構える。あのスピードだ…避けられるわけがない

「ぐぁぁぁ!」

狙い通り、朱雀の脚に双極星の刃がヒットした。ダメージを受けた朱雀は、さっきまでと比べて格段にスピードを落としている。

「これで戦えるようになったな」

小さく呟く。

「人の身でありながら我に傷をつけるとは…やるではないか」

「伊達に色々経験してないでねっ!」

今度は俺から攻める。双極星の片方の刃を朱雀に向け、突っ込む。

「だが、傷つけた程度で勝った気になるのは甘いぞ!」

朱雀はあろうことか俺に向けて火柱を撃ってきた。

「うわっ!危ねぇ!」

即座にサイドステップで火柱を躱す。

「良い判断だ。だが、いつまで避けれるかな?」

朱雀が俺に向けて幾つも火柱を飛ばしてくる。

「避け続けるのは無理か…なら…」

火柱に向かって突っ込んでいく。よく戦記物とかで見ていたアレをまさか自分でやる日が来るとは…

 

「オラオラァ!道を開けろ!」

持っていた双極星を風車のようにものすごい速度で回し、火柱をかき消しながら突っ込んでいく

「なぬぅ!?」

朱雀が驚きの声を漏らす。まぁそうだよね。まさか火柱をかき消して進むなんて誰も思わないよね。

「これで終わりだぁぁぁぁ!」

朱雀に刃が当たる距離になった瞬間に回転を止め、双極星を構え直して朱雀に向けて振り抜いた。

「グハッ…まさか人間如きにここまでやられるとは…」

振り抜いた刃は見事に朱雀の体に突き刺さった。

「見事だ…貴様ならあの戦いを終わらせれるやもしれんな…」

こうして、俺は朱雀に認められた。




これから私は二十歳になりますw

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