どうも、臨人です。朱雀と戦闘になっちゃいました。鳥と戦うのは面倒なんだけど…
「ハァッ!」
掛け声とともに朱雀の爪が俺の体を襲う。
「くっ…」
突っ込んでくる朱雀をいなす。爪鋭すぎだろ…しかも、いなした時に軽く熱を感じたぞ…
「油断するでないわ!我はそこらの鳥とは格が違うぞ!」
「わかってるっての…」
朱雀はすぐに方向転換して大きな隙を作ることなく迫ってくる。
(銀龍ほど威力は無いが…速さが厄介だな…)
朱雀について分析する。鳥だから力は強く無いだろうけど、速さと熱は明らかに厄介だ。糸のような切れ味皆無のものでも、とんでもない速さでぶつければ凶器になる。朱雀のソレは糸のような弱いものではなく、明らかに切れ味がやばそうな爪だ。それに、熱も持っている。それをあの速さでぶつけられたらただで済むはずがない。
(せめて速さを殺せれば…)
速ささえ殺してしまえば、最大の武器は無くなるはずだ。
「どうした英雄もどきよ?攻めねば負けるぞ?」
「攻め時を…探してんだよっ!」
相変わらず朱雀の攻撃をいなしながら、思考を巡らせる。
(クソッ…埒があかねぇ…)
このまま防戦一方では、本当にどうしようもない。どうにかして傷の一つでもつけないと…
(相手は速い…なら、それを利用できるんじゃないか?)
相手がそれだけの速さで動くなら、こっちの刃が止まってても触れてさえしてしまえば大きなダメージをあたえられる!
「これならどうだっ!」
突っ込んでくる朱雀の脚に触れるように刃を構える。あのスピードだ…避けられるわけがない
「ぐぁぁぁ!」
狙い通り、朱雀の脚に双極星の刃がヒットした。ダメージを受けた朱雀は、さっきまでと比べて格段にスピードを落としている。
「これで戦えるようになったな」
小さく呟く。
「人の身でありながら我に傷をつけるとは…やるではないか」
「伊達に色々経験してないでねっ!」
今度は俺から攻める。双極星の片方の刃を朱雀に向け、突っ込む。
「だが、傷つけた程度で勝った気になるのは甘いぞ!」
朱雀はあろうことか俺に向けて火柱を撃ってきた。
「うわっ!危ねぇ!」
即座にサイドステップで火柱を躱す。
「良い判断だ。だが、いつまで避けれるかな?」
朱雀が俺に向けて幾つも火柱を飛ばしてくる。
「避け続けるのは無理か…なら…」
火柱に向かって突っ込んでいく。よく戦記物とかで見ていたアレをまさか自分でやる日が来るとは…
「オラオラァ!道を開けろ!」
持っていた双極星を風車のようにものすごい速度で回し、火柱をかき消しながら突っ込んでいく
「なぬぅ!?」
朱雀が驚きの声を漏らす。まぁそうだよね。まさか火柱をかき消して進むなんて誰も思わないよね。
「これで終わりだぁぁぁぁ!」
朱雀に刃が当たる距離になった瞬間に回転を止め、双極星を構え直して朱雀に向けて振り抜いた。
「グハッ…まさか人間如きにここまでやられるとは…」
振り抜いた刃は見事に朱雀の体に突き刺さった。
「見事だ…貴様ならあの戦いを終わらせれるやもしれんな…」
こうして、俺は朱雀に認められた。
これから私は二十歳になりますw