あの後女の子に手を引かれながらあの子の国へ辿り着いた。前もあったなこんなこと…輝夜ちゃんや永琳さんは元気にしてるかなぁ…って、普通だったら死んでるのか…寂しいな…
「ここが私の国です」
女の子が到着の旨を伝えてくれる。ここに来るまでにも結構話をしていたので、だいぶ口調が柔らかくなっている。その間に、お互い軽い自己紹介をしあった。この子は洩矢諏訪子という神らしい。この時代は神が国を治めているが、大和の神が侵攻戦争を始めているらしい。他の神はことごとく降伏してしまったが、この洩矢の国は最後まで生き残ってるらしい。
「ここか…」
諏訪子に言われた方を見ると、国というにはあまりにも小さな村が広がっていた。
「こっちです」
そういうと、俺の手を引いて村の奥に入って行ってしまった。
しばらく歩いていると、村の奥の神社のような場所に着いた。
「こちらが私の神社です」
そういうと神社の境内に入って行った。
神社の境内を過ぎて、本殿のような場所で諏訪子が神妙な面持ちで一通の手紙を渡してきた。
「この手紙に私たちの国の状況が書いてある。読んでみてくれ…」
「何々…」
渡された手紙を受け取り、読み始めた。
『洩矢の神へ
洩矢の神よ。おとなしく我らに信仰を明け渡せ。さもなくば、大和の神々が総力を挙げて貴様の国を滅ぼすであろう。国が惜しければ、我々に従うことだ。賢明な判断を待つ
大和の神』
「………」
手紙を読み終わると、諏訪子が悔しそうに俯いた。それを見て、俺は打開策はないかと考え始めた。
(どうにか打開する策はないか?)
「…信仰を失うと神は死んでしまうんだ…明け渡せば、命を掌握されるのと同じだ…」
考えている俺の横で、諏訪子が重々しくつぶやく。神って信仰命とはいうけど、マジで生命線だったのか…
(ヤバイな…このままだと諏訪子は死ぬか大和に生存権を握られることになるのか…)
目の前でこんなことになって黙っているわけにもいかない。でも、俺の力でできることと言ったら攻めてきた神々から諏訪子を守ることぐらいだ。国までは守れない…
(どうする?どうすればいいんだ?俺は?)
こんな時、あいつらだったらどう考えるんだろうか?竜也なら?亮なら?
「私はこの国を守りたい。そのためなら命だって捨てるつもりだ」
迷走する俺をよそに諏訪子は淡々と話を進める。
(クソッ!こんな子が命を捨てるなんておかしいだろ!)
「とりあえず大和にもう一度話をつけてみる」
「そうか…」
「じゃ、今日はこの件の話は終わり。そっちの話を聞かせてよ」
「あ、あぁ…」
諏訪子は笑顔を浮かべてこっちのことを聞いてくる。だが、その笑顔に無理が見えた。
そして…
月移住計画の後に魔界に行ったことを話したら、「本当に人間?」と真顔で言われた。失礼な…人間だよ。
「…と、こんなところかな」
「ますます人間かどうか怪しくなったね…」
「いや、人間だから…」
また人間かどうか疑われた…なんて思っていると、神官?が一人入ってきて、報告を開始した。
「諏訪子様、大和の神が来ています」
「何だって!」
諏訪子が驚きの声を上げる。まさかこんなに早く来るとは思ってもいなかったのだろう。
「ですが…今までのような高圧的な態度ではなく…妙に焦っているというか…」
「どういうことだ?」
今までと態度が違う?何かあったのだろうか…
「とにかく、見に行ってみよう。俺も行くからさ」
「わかった」
諏訪子を連れて、ここに来たという大和の神の元へ向かった。
多分、文章力も落ちてる…最後も無理やり感が…