「うわぁぁぁぁぁぁ」
どうも臨人です。ただいま落下中。
「落ち着いてる場合じゃねぇ!このままだと死ぬ!」
{転生後の死因:落下死}とか笑えねぇよ。
「ダメ元で…」
転生特典に期待するしかない。頼む…丈夫な体であってくれ…
「ぐっ…」
体勢は悪いが、一応体が地面についた。
「よっ…と」
とりあえず立ち上がり、周囲の状況を確認する。
「森…か。」
どうやらここは森らしい。周囲の状況確認が終わったので自分のことを確認しようとする。しかし、
「自分がどういう格好なのかわからん…」
森の中なので、鏡の代わりなどない。しかし、もし何も着てない状況で森の中を歩き回ったとしたら、もう変質者だ。そうはなりたくない。
「とりあえず、触って確認してみるか…」
自分の体に触れてみる。そこにはちゃんと布の感触があった。
「よかった…」
とりあえずこれで、変質者のようなことをしなくていいと分かり安心である。
「ん?何だこれ?」
服の中に入っていたものっぽいな…とりあえずとりだしてみる。
「手紙?」
一通の手紙だった。
「宛名は…俺宛か。」
俺宛であることを確認して開く。そこにはこうあった。
『元気にしとるか?わしじゃ。神じゃよ。今のお主の状況をまとめておいた。今のお主の状況は物語開始の数時間前じゃ。特典は
・筋力と戦闘力はほぼ最強クラス
・不老不死
・能力は『出す程度の能力』
・家事スキルMAX
の四つじゃ。技はお主が記憶していた物をほぼすべて使えるようにしてある。
まぁ、今は生活に慣れてくれ。じゃあの。
P.S親友の件は任せておけ。』
「なるほど…転生特典を伝えたのか…」
しかし、俺の見た目が分からん。さっきから独り言をいろいろ言ってるから、声で男というのは分かる。というかもうガチートやないかい。
「まぁいいか。とりあえず、拠点を探そう。」
森の中では生活するのは厳しいから、どこか水のあるところに行こう。そう思って移動を開始すると、
「グルルゥゥゥ」
「ん?」
気になって後ろを振り返ると後ろの茂みから虎の頭、熊の体、鎌のような手、節足動物の足と、合成生物みたいな生物が出てきて、こちらに襲い掛かってきた。
「マジかよ!」
どうしよう…
「ガァァァァ」
こっちがどうするか考えてる間にも相手は攻撃を繰り返してくる。
「やるしかない…か」
戦闘は慣れてないが、やらなきゃやられる。
「とりあえず剣を出すか」
俺はそう呟き、剣を出現させる。
「やってやる!」
「ガァッ!」
化物はどんどん鎌で攻撃してくる。それを避ける。
「そこだっ!『帰燕』!」
化物の隙を突いて燕返しの反対の順番で斬りつける。
「グギャァァァ!」
それを喰らい、化物は断末魔をあげ、倒れる。
「ふぅ…何とかなったな…」
この戦いを経て学んだことは、この体のスペックがえげつないということだ。もしさっきの戦いを生前(?)の体でやったら1秒もしないうちに負けてただろう。
「まぁいっか。とりあえず拠点探しをしよう。」
また拠点を探し動こうとした。だがその時、
「キャァァァ」
遠くのほうから、女の人の悲鳴が聞こえた。
「人の声!?助けに行こう!」
俺は声のするほうへ走った。