六花の勇者の新婚生活   作:秋乃樹涼悟

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前回の投稿の感想で、温かいお話でしたという感想をいただき、とても嬉しかったです。

アニメ10話を見直した後に書いたからかもしれません。

アニメのフレミーはより可愛くてたまりません。

フレミー最高。


フレミーと嫉妬。

とある日、今日は特に仕事がなく、自宅でお昼寝をしていた時のこと。

 

薄い意識のなか、聞き慣れない明るい笑い声がすることに気が付いた。

 

「フフフッ。こら。ココったら、ちゃんとお座りしなさい。はい。お座り。…よくできました!はい、おやつ」

 

おいおいフレミー。俺がいないときのココに対する態度はあんなにも優しいのかよ。

 

もはや別人のレベルだ。

 

「よしココ。お座り。ジャンプ。伏せ。…よくできました。もうココ、可愛い」

 

俺といる時と全然態度が違う。

そうですよね。フレミーさんは犬が好きですもんね。

 

地上最強の男は今、愛犬のココに嫉妬中です。

 

「ふぁ〜。…フレミーおはよう」

 

何事もなかったかのようにあくびをして起き出した俺。

 

「あら、おはようアド」

 

するとフレミーはさっきまでのテンションとは違いいつも通りそっけない。

 

無表情を装いココの頭を撫でるフレミー。

ココは気持ちよさそうにしている。

羨ましい。俺もフレミーに撫でられたい。

 

「…へぇ〜。フレミー、俺がいないときはココとあんなに楽しそうにしてるんだ、ふぅ〜ん」

 

ちょっと嫉妬してますとわざとらしく言ってみる。

 

するとフレミーは顔が真っ赤になり俺を睨んでくる。

 

「…聞いていたの?アド」

「途中からな…」

 

すると小さく笑い出すフレミー。

なにがおかしいのだろうか。

 

「アド、あなた、嫉妬してるの?」

「別に…」

 

はいそうです。嫉妬してました。

 

「アド、こっちに来て」

 

フレミーほ自分の隣に来るようにその場所をとんとんと叩いた。

 

俺がフレミーの隣に座るとフレミーは俺の肩に寄りかかってきた。

 

「あなたのそういう子供みたいなところ、可愛くて好きよ」

 

今日はとことんいつものフレミーではない気がする。

 

「アド、あなたは私に嫉妬してくれるのね」

「俺はフレミーにしか嫉妬しない」

 

フレミーに対して、というのが正しいのだろうか。

一応伝わっているようだが。

 

「…私も、あなたに嫉妬することはあるわ。

ロロニアと話しているときのアド、ナッシュタニアの事を考えているアドを見るとね…。

最初はこの気持ちがよくわからなかったけど」

 

フレミーも、俺に対して嫉妬していた。

その事がなぜか、嬉しかった。

 

「アド、やっぱりあなたのこと、きらいだわ」

 

そんなことを言うフレミーからは優しさしか伝わらなかった。

 

ふたり見つめ合い、そして笑い合う。

 

「俺はフレミーのこと大好きだー!」

 

叫びながらフレミーに抱きつく。

彼女のその小さな体は、やはり守りたくなる。

 

「もう、アドったら。これじゃあ今度はココが嫉妬してしまうわ」

 

ココはお座りをしながら俺とフレミーを見ていた。

 

「ココ、フレミーは俺のものだ。ココにはあげない」

「私はあなたのものになったわけではないのだけど。…私はあなたの妻よ」

 

不敵に笑うフレミーは、綺麗だった。

 

 

 




なんかアドレットがデレデレし過ぎてる気がします。

でもまあ、フレミーが相手だから仕方がないですかね。



感想・ご意見お待ちしています。
でわでわ。

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