ソードアート・ボッチ   作:月見桜

6 / 11
長いんで切りました。

次回に宿屋にいきます




やっぱり比企谷八幡はゲームでもぼっちである

 

 

会議も終盤に差し掛かり、やっと帰れると安堵していた俺は、ディアベルの発言によって喉を詰まらせた。

 

 

「ーそれじゃ、みんな、まずは仲間や近くにいる人と、パーティーを組んでみてくれ!」

 

‥‥‥‥‥‥‥‥なんだと!?

 

学校の体育の授業を思い出す。

何故、教師たちは好きな奴と組めとかいうのだろうか

悪魔のような宣言がされると周囲ではいくつかの集団が出来上がっていた

 

‥‥ぼっちな俺には関係ないな

 

腐った目で遥か遠くを見ていると、誰かが近づいてきているのがわかった

 

「おい、もしかしてハチマンか。お前もアブレたのか?」

 

「人違いです」

 

アブレてない。ぼっちは1人を好むんだよ

1人のなにがいけない。1人だと良いことだって沢山ある

たとえば、‥‥うん、まぁいいや

 

「いや、ハチマンだろ。目で分かるからな」

 

なんて、失礼なことを言いやがる。

 

「俺のこと、憶えてるか?」

 

「キ、キ、キリオ?」

 

「誰れだよ、それ」

 

そんな、俺の発言にキリトが白い目を向けてきた。

 

「違ぇーよ、周りがみんなお仲間みたいだったから距離を取ってただけだ」

 

キリトは突っ込みそうになるのを自重し、提案を持ちかけた

 

「なら、俺と組まないか?じゃないと、レイドから外される」

 

‥‥確かにここまで来て、外されるのは避けたいな

 

「わかった、よろしく頼む。‥‥あっ」

 

そういや、アイツのこと忘れてたわ

 

「キリト、1人追加してもいいか?」

 

周囲を見回すと連れてきていたフェンサーがアブレていた

‥‥‥ですよねー

 

「‥‥お前、アブレだのか?」

 

俺の言葉を聞くとフードの奥底から烈火の如き視線が放たれた

 

「すっ、すぴましぇん!」

 

こぇーよ、条件反射で謝ってしまった俺は悪くない

 

「‥‥アブレてないわよ。周りがみんなお仲間同士みたいだったから遠慮しただけ」

 

その言葉を聞いていたキリトが含みのある顔を向けてきた。おい、こっちを見るな

 

「なら、俺たちと組まないか。じゃないとレイドに入れないかも知れんそうだ」

 

フェンサーは少し何かを考えたあと、フンと鼻を鳴らして言った

 

「そっちから申請するなら受けてあげないでもないわ」

 

うわー、流石にそれはないわ

などと思っていると、キリトが話を進めていたらしく、視界左端にやや小さいHPゲージと名前が表示された

 

【Asuna】。それが、神速の《リニアー》を繰り出す、傍若無人なフェンサーの名前だった。

 

 

 

騎士ディアベルの指揮能力は、弁舌だけではなく実務面でもなかなかのものだ。

 

出来上がったパーティーは8つ

重装甲の壁部隊が2つ。高機動高火力の攻撃部隊が3つ。そして、長モノ装備の支援部隊が2つ

最後は、ぼっち3人組のお邪魔パーティー

‥‥まぁ、俺たちのことだな

 

そんな、俺たちの前にきたナイト(笑)は、しばし考え込むと爽やかに言った。

 

 

「君たちには、取り巻きコボルドの潰し残しが出ないように、E隊のサポートをお願いしていいかな」

 

まぁ、要約すれば、邪魔なので隅っこで大人しくしていろと言うことだ

 

「了解だ、任せてくれ」

 

「ああ、頼んだよ」

 

ナイト(笑)が噴水のほうに戻った途端、剣呑な響きを帯びた声が生じた。

 

「‥‥それだとボスに1回も攻撃できないまま終わっちゃうじゃない」

 

「仕方ないだろ、3人しかいないんだから。スイッチでPOTローテするにも時間が足りない」

 

「‥‥スイッチ?ポット‥‥?」

 

「おい、マジで何にも知らないのかよ。‥‥あとで、全部詳しく説明する。‥‥キリトがな!」

 

「って、俺かよっ!‥‥さてはハチマンも知らなあんだな?」

 

いや、だって、ほら。ソロだとそんなの必要ないし

‥‥2人の目線が非常に痛かった

 




早く階層を上に進めたいです

地道に行くしかないっすね

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。