いちいち、名前考えるのダルい……
キラキラネーム嫌いなんだよなぁ……普通に居そうな名前が良いのに
過程でキラキラネームになってしまっても、意味をつけなきゃな
キラキラww
これで、少し進んだかな?
急展開させてぇ!!!!
そろそろ読者の皆さんも飽きてきたんじゃないですか?
ごめんなさいね!!
では、本編です。
「よっ、霖之助……」
スッと手を挙げて青年はにこやかに霖之助を見た。
「やぁ、また来てくれたんだ……射命丸の事でまた相談かい?君さぁ……本当に馬鹿だよね、好きなら好きと言えばいいのに……」
困り顔で霖之助は青年を見る
溜息を一つついた。
「ちげぇよ……そんなじゃない……ただ、幸せになって欲しいだけさ……」
「君が幸せにしてあげれ……」
「無理だよ……気持ちを伝えるだけで……オレは幸せになると思う……それでお腹いっぱいだ……でも、オレは幸せになっちゃいけないんだ……だから……」
霖之助の言葉を遮って青年は言った。
暗い目をして、それでいて優しく微笑んだ。
「そんなの分からないじゃないか!!どれだけ過去を引き摺ってんだよ!!君の『断罪』なんて糞食らえだ!!」
ダン!!と机を叩いて霖之助は青年を睨むが、青年はそれを微笑みながら見ている。何かを諦めてしまったような、そんな目である。
「これで良いんだ……覚悟なら……ない事もない……」
「黙れよ……君は『K』じゃない……」
「そうだね……なぁ、霖之助……お前さぁ、一目惚れって信じる?」
「…………なるほど、そういうことか君、最初から」
「馬鹿だろ……オレ……」
自嘲する青年は一つ大きな溜息をつく
馬鹿だよなぁオレって……
「花きちがいの大工がいる、邪魔だ……」
ムッとした表情で霖之助は言った。
「ん?」
「『葉』の一節だよ、僕が何を言いたいか、君なら分かるんじゃない?」
「大工に必要なのは木材なのに花に夢中……つまり、必要のないものに目がいって本当に大事な物が一切見えてないってこと?」
「ご名答……今の君は花きちがいの大工さ……過去に囚われて一番大事な今を一切見ちゃいない!!」
「ふふっ、いい例えだね……」
「なんで笑うの?僕、真剣に話してるんだけど……」
キッと霖之助は、青年を睨んだ。
それを見て青年は困ったように頭を掻く
「分かってる……分かってるさ、でもねそんなに『今』は大事じゃないのかも知れないよ?」
「は?何を言ってるんだ!?」
「もう長くないかもしれないから……おれ」
「まさか君、まだ死んでもいいなんて……」
「違うってば、オレは自分が何者になりたいのか、ちゃんと答えが出るまで生きようと思ってるよ?もうガキのヒーローごっこは卒業だ……でも、最期まで答えが出せないかもしれないね……」
「何を言ってるんだよ!!変な事言うなよちゃんと説明しろ!!」
勢いのあまり霖之助は青年の胸ぐらを掴んで問いただした。
青年は一貫して霖之助に優しく微笑んでいる。
「霖之助はさ……オレがどんなになってしまっても、オレの友達でいてくれる?」
「当たり前じゃないか!!君は僕のたった一人の男友達なんだぞ!!」
「そう……ありがとう……何かさ、自分がどうなってしまうのか分からなくて怖いんだ、もしかしたら本当にバケモノになって君を殺してしまうかもしれない……みんなを殺してしまうかもしれない……変なこと言ってごめんね……不安でさ……」
「君は……」
「だから、オレと居たら霖之助も不幸に……」
「関係あるかよ!!知ったことか!!!僕は君の友達だ!!何があったって……君がどんなになっても……僕は君の友達なんだよ!!!」
青年の目を見て、霖之助は叫んだ。
本当に……君と会えて良かったよ……君はオレの唯一無二の親友だ……ありがとうな……
青年はニッと笑う
どこか儚い雰囲気の笑顔を見せた。
「ありがとう……まぁ、オレはバケモノなんかにならねぇけどなぁ〜ビビった?ねぇ、ビックリした?あははは〜」
ヘラヘラと青年は笑う
何を無理して笑ってんだよ!!
と霖之助は思ったが口には出さなかった。
「君に渡す物がある……コレだ……」
霖之助は、机に立てかけた黒い物を指差した。
「ん?何これ……大剣?」
「ふっ、いつまでも暗い過去を背負ってるクロ君にピッタリだろう?」
「う、うーん……確かにピッタリかもね……」
バスターソード?
クラ○ドじゃ、ないんだからさ……
完全にコスプレじゃん……恥ずかしい……
こんなの振れるのゲームの中だけだぜ?
「じゃ、受け取ってくれるね、ハイ、背負って!!」
「重っ!!これ重い!!振れるかよこんなの!!」
「えぇ〜似合うと思ったんだけどなぁ〜」
霖之助は、残念そうにクロを見た。
演技である、正直、こんな大剣なんかへし折れてしまえば良いのにとさえ思っている。
「まぁ、霖之助がそこまで言うなら……」
本当にコスプレじゃん恥ずかしい……
でも、内心気に入ってるオレが居た。
元々こんな重い物を背負ってるんだ……過去を……
だから、そんなに嫌いじゃない……寧ろ良いかもしれない……
こんな重い物をずっと背負って生きていくんだ……
「気に入って……くれるんだ……」
暗い顔をして霖之助は言った。
なので青年は、ニコッと笑って
「めっちゃ気に入ったよ!!」
と答えた。
「さて、僕は用事があるからそろそろ店を閉めないといけないんだ……ごめんよ、また話そう……」
「ん〜また来るよ、約束する!!」
やっぱ重いな……これ……振れるように練習しとかなくちゃ……
まぁ、いいや、筋トレになるからね!!
ニッコリと笑顔で手を振り去っていく青年を見て、霖之助は目頭が熱くなった。
「馬鹿だ……本当に馬鹿だ……頼むから幸せになろうとしようよ……」
誰もいない店の中で、一人静かに呟いた。
「ありがとう……ちゃんと渡してくれたのね」
スキマから紫が現れる。
「早く話せよ……理由……」
睨み付けるように霖之助は紫を見た。
それを見て紫は、不敵に笑う。
紫説明中
「……………………」
「どうかしら?」
「殺しに掛かってるね……あんな重いの背負ってちゃ、クロ君は動けない……」
「鍛錬よ、アレが必要無くなった時の彼は……きっと霊夢より強くなるかも知れないわ……」
「嘘だ……ふざけるなよ!!あんなもの必要ない!!何が鍛錬だ!!何が霊夢より強くなるかも知れないだ!!口から出まかせを!!」
「そうよ嘘よだって、私は彼に妖怪側について欲しいのだもの……彼は人間と妖怪、両者の気持ちが分かるようになる、それでいて、公平に消して行くのよ……もし、」
「何をだい?」
「共存してはいけないもの……幻想郷に来てはいけない物よ……」
「…………なんで彼が……彼がそんな事できる訳がない……」
「彼ならやってくれるわ……それに、もしそうならなくて彼が暴走したりしたら……私が責任を持って彼を殺すわ……」
「ふざけるな……何が責任だ……そんなの横暴だ!!貴方はクロ君を自分の都合のいいように利用しようとしてるだけじゃないか!!」
「そう、その通りよ、最低な事をしてるのも百も承知してるわ……初代がちょっと訳ありでね……凄く優秀なのだけれど……二代目の必要性を感じたの……それに、なったとしても滅多に仕事してもらうこと無いから……」
遠い目をして紫は言った。
自分のしようとしていることが本当に最低な事だと分かっている
でも、私はこの幻想郷を愛している。
だから……
そう思った紫の目には、強い物があった。
「…………もういいや、これ以上聞いてしまうと僕は貴方を殺したくなる……初めてだよ、女性にこんな感情抱いたのってさ!!」
「あら怖いわねぇ」
フフッと紫は、扇子で口を隠して微笑む。
「早く僕の視界から消えてくれ……さもないと……」
「ハイハイ、分かったわよ」
紫はスキマの中に消えた。
「なんで、クロ君なんだよ!!クロ君じゃなくたって……そんな事押し付けるなよ!!あいつは……幸せにならなきゃいけないんだ!!」
誰もいない店の中で叫んだ。
ツゥと頬から熱い雫が垂れていた。