東方風天録   作:九郎

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上手いこと書けてるかなぁ
不安です。
おかしいとこあったら教えて下さい。

では、本編をどうぞ


霊夢さんと

なんでオレがこんな目に遭わなきゃいけないんだ……

 

「はい!!、次は境内の掃除!!その後は、夕飯作ってその後は神社の掃除ね!!」

 

先程の弾幕ごっこで荒れた境内を直している青年にむかって霊夢は言った。

 

 

覚えてろよあのクソ天狗が……

 

「なに手を休めてんのよ……」

 

「うっ、ごめなさい……」

 

「見ない顔ね、あんた名前は?」

 

 

「……さっきのアホ天狗には、クロと呼ばれています」

 

「ふぅん、アンタ外の世界から来たの?」

 

「そうですよ……あの〜そろそろ帰らして貰えません?オレは、だだ、あのアホ天狗にここに連れて来られただけで……」

 

 

「はぁ!?黙って仕事しなさい!!」

 

相当機嫌が悪いのだろう、霊夢は、オレの話など聞こうとしなかった。

 

(本当は、暫く境内とか神社掃除してなくて掃除するのが面倒だったのよね……)

 

「チクショウ……なんて日だ………」

 

「つぎ、無駄口叩いたらまた弾幕浴びせるわよ」

 

「ハイッ!!……すいません……」

 

青年は黙々と作業を進めた。

 

ーーーー夕方

 

カタコト……カタコト……

オレは今、夕飯を霊夢さんに作らされている、正直さっさと帰りたい……

 

しかしながら、オレは一人暮らしで料理に自信がある。

だから、これで機嫌の悪い霊夢さんの機嫌を直してもらおうと企んでいるのだ。

 

今、作ってるのは、魚の煮付けと味噌汁と少しの野菜を使ったサラダ

 

「ボサッとしてないでさっさと夕食作りなさいよ………」

 

まだ機嫌悪いんだこの人は……

 

まぁ気持ちは分かるけど……

 

 

「霊夢さん、夕飯は霊夢さんが作った方が良いんじゃないですか?男のオレが料理作るより、女の子の霊夢さんが作った方が、霊夢さんも安心でしょ?」

 

 

「ごちゃごちゃうるさいわね!!なんで私がやらなきゃいけないのよ!!アンタがやりなさいよ」

 

 

「オレ、霊夢さんの料理食べてみたいなぁ~それとも?作れないとか~?」

 

 

「次、無駄口叩いたら死刑ね?」

 

「はい、すいません、調子乗りました」

 

 

青年は黙々と夕飯を作る。

 

青年調理中…………

 

 

 

「はい、食べて下さい霊夢さん」

ニコッと微笑みながら霊夢の座っている机に夕飯を置いてあげた。

口に合う物をつくれただろうか?

少し不安でもある。

 

「あら、しっかりしたもの作るじゃない?意外だわ」

 

 

「まぁ、得意ですからね」

 

パクパクと霊夢さんは料理を口に運んでいる。

口に合う物を作れたんだ……良かった。

 

「……アンタ何でそんな死んだような目をしてるのよ?初めて見たわアンタみたいな人間、人が二度死んだような……そんな目ね……」

 

料理を食べつつ霊夢さんは真剣な表情で見つめてきた。

でも、目を合わす事ができなかった。

 

「さぁ……何ででしょうかね……」

 

 

「…………別にどうでも良いけど、アンタも食べなさいよ、体動かしてお腹空いてるでしょ?」

 

 

「あっ、良いんですか?」

 

 

「良いもなにもアンタが作ったんじゃない?ウダウダ言ってないでさっさと食べなさい!!」

 

なんだかんだで、この人優しいな……

 

「ありがとうございます…………」

 

 

少し時間が経ち、夕日が沈み辺りが少し暗くなってきた頃

 

「あ、そろそろオレ、妖怪の山に帰らなきゃ……」

 

 

「そんなとこに住んでるのアンタ……まぁ、いいわ、今から帰るのは危険だから泊まってっても良いのよ?」

 

 

「い、良いですよ……霊夢さん、知り合ってすぐの男をホイホイ家になんか泊めたらダメですよ」

 

 

「別に良いわよ?ここ結構広いし……」

 

 

「大丈夫ですよ、今日は帰ります今日はタダで夕飯食べさせてくれてありがとうございました。」

 

 

 

 

「変な奴………」

 

頬杖をつきながら霊夢は青年を見送っていた。

すると、何もない空間が裂け、スキマの中からスキマ妖怪が出てきた

 

「何の用よ?」

ボケーッと頬杖をつきながらスキマの方を見る霊夢にスキマ妖怪の紫は言った。

 

 

「見込みはあるのだけれど……それが吉と出るか凶とでるか……分からないのよね。」

 

 

「天狗助手のクロのこと?」

 

意味深な紫の言葉に霊夢は、首を傾げた。

あんな、弱そうな男の何処に見込みがあるのかさっぱり分からない……

 

 

「そうよ、彼は誰かの為に尽くせる者なのよ、貴方みたいに自分の都合で動いたりしない……」

扇子で口元を隠しながら紫は霊夢を見た。

 

「なによ?わざわざ喧嘩売りに来たわけ?」

少し機嫌が悪くなった霊夢は紫を睨む

 

「ねぇ貴方、あの子殺せる?」

 

「ハァ!?いきなり何を……」

唐突な紫の発言に霊夢は、驚いて言った。

 

「最悪の事態を想定して言ってるの、今のうちに殺しておいた方が貴方の為かもしれないけれど……」

 

不気味に微笑む紫を見て、霊夢は怪訝な顔をしている。

 

 

「別に大した奴じゃないでしょ?そりゃ確かに少しだけ妖力を感じたけど、そこらの妖怪よりも微弱なものだし、アイツ自身そんなに強くないじゃない?私の敵じゃないわよ。」

 

 

「今は……ね……まぁ、凶と出た時の場合、私があの子を殺した方が良いかもしれないわね、貴方には荷が重いし、なにより、あの子がそれを望まないでしょう。」

 

 

「どっ、どういう事なのよ!?ちゃんと説明しなさいよ!!」

 

 

 

「吉と出たら、あの子には貴方の黒子を任せようと思うの……」

フフッと笑いながら紫は、スキマの中に消えていった。

 

「どういう事よ……私の黒子って……」

霊夢は、暫く頭を抱えて考えたが答えが出る訳もないので彼の事を考えるのは後回しにしようと思った。

 

スキマの中にて紫は、呟く

 

「凶も吉もどちらにせよ、待っているのは地獄か修羅か……あの子が他の道を見出す事が出来ればそれが一番なのだけれど……修羅の中にも光を見出す事が出来ればあの子は、無敵なのに……困ったわねぇ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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