リハビリしたいものだ。
変な人に粘着されてるんで更新するの乗り気じゃないんですよね
他に感想くれる人には悪いんですけどね
「そう言うことだから、その子を渡して頂戴、手荒な真似はしたくないし、大人しくしていた方が、貴方の為だし、クロの為でもあるのよ?」
事の顛末を話した紫が少女の前に立ちはだかる。
「…………」
少女は、サッと伊織を背後に隠した。
確かに大人しくこの子を渡して穏便に事を済ませた方が、私の為でもあるし、なによりクロの為でもある……
でも、この人は、伊織の為だとは言わなかった。
このままこの子を折檻する親の元へ戻せというのか?
できる筈ない!!
今は私が……私達がこの子の親だ!!
だから、取るべき行動は決まっている。
「逃げようなんて思わないでね?」
少女の思惑を察したのか紫は、ニコリと微笑んだ。
嫌な汗が少女の頬を伝った。
逃げようにも周囲に結界を張り巡らせているようだ。
それに、相手が紫1人だとは限らない
何処かに伏兵だっているかも知れない
どうしたものか……
ふと背後に目をやると伊織は、パチクリと無垢な瞳でこちらを見ていた。
「思考時間は、終わりよ」
スッと紫は、目の前にスキマを出現させその中に腕を突っ込んだ。
「しまった!!」
ギョッとして少女は、背後の伊織に目をやるもその姿は無く、目の前に紫が伊織の手を掴んで立っている。
「どうするの?奪い返すつもり?貴方は手強いけれど、この子を巻き込まない様に器用に私を倒すことなんてできるかしら?」
紫は、口元を歪ませて言った。
「クッ……」
キッと少女は、紫を睨む
「こうする以外ないの、許して頂戴」
冷淡に紫は言った。
その瞬間、背後に殺気を感じた。
「ッ!!」
思わず繋いでいた伊織との手を離して回避する。
パサッと紫の髪の毛が数本宙に舞う。
「クロか!?」
紫は、臨戦態勢をとるもその視線の先の者は彼女の思っていた者と違っていた。
「人違いだ……」
彼は心底嫌そうに答えた。
「貴方は誰?部外者が首を突っ込んで貰ったら困るのだけれど?組織に迷惑を掛けても良いのかしら?」
紫は、彼に言い放つ。
「通りすがりの正義の味方だ……」
タバコをふかしながら彼は答えた。
「ふざけるな!!」
紫は、日傘から光弾を放つ
「同僚の馬鹿鴉に頼まれたんだ……」
難なく光弾を避けながら彼は答える。
そして続けた。
「あら、変ね?貴方達、犬猿の仲じゃなかったかしら?」
意外な答えに紫は、驚いて言う。
それを見て彼は大きく溜息を吐いた。
「ああ、嫌いだよ?マジで嫌いだ、けどな……同僚のダチが困ってたら、助けるのは当然の道理さ、ましてや、あんなに頼み込まれたら、首を横には振れない」
遠い目をして彼は言った。
「ダチ?可哀想ね、そう思ってるのは貴方だけじゃなくって?」
紫は、意地悪そうに言ったが、黒毛の彼は意に返さず答える。
「そんな事は問題じゃない、あいつは助けてくれと言ったんだ、それだけでアンタを止める理由に事足りる」
彼は刀を紫に向かって振り下ろす。
「お互い、素直じゃないのね、たしか……彼には、トージと呼ばれてたかしら?」
日傘で難なくトージの刀を受け止めて紫は答える。