募集かけようかな?
あんまし好きではないんですが、マンネリ化しつつある現状を打破すふ策としては有効かなと考えてる次第でして。
ては、本編です。
今日は、紅魔館に来た。
特に用事と言った用事は無い。
理由とすれば紅魔館の吸血鬼の妹が気になったのと、その子を伊織に会わせたかったからだ。
それと、あわよくば新聞のネタ探し。
文に機嫌を直して貰わないといけないから……
また、口を利いてくれなくなった。
オレが悪いのだけれど……
「う〜!!」
テテテと走る伊織
「あっ、待ってよ伊織〜」
そして、それを追いかけるフラン
予想外だった。
だって、伊織は耳が聞こえない。
コミュニケーションが取れないのだ。
だから、フランは伊織に自分の気持ちを伝える事ができない。
要するに自分の思い通りにならない訳だ。
だから、癇癪の一つくらいは覚悟の上だった。
絶対に伊織を守ってみせるけれど……
それだけの自信があったから連れてきたのだ。
自分の能力を過信している訳じゃあない、本当だ、なんとなく、なんとなくだけれど、絶対に守り切れると思ったんだ。
だって、オレはこの子の為ならば何だってできるんだから……
しかしながら、思った以上に2人は仲良く遊んでいる。
あの子なりに色々と考えたのだろう、今相手にしてるのはお人形じゃあない、絶対に思い通りにならない相手なのだ
それをフランは理解した上で伊織に向き合っているのだ。
「賢い子だ……」
フッと笑った。
オレは文に向き合えないのに……
「クロ?」
首を傾げてフランは、こっちを見た。
「うろ?」
伊織も同じ様にこちらを見ていた。
だから、ニッと微笑んだ。
「何だか、無理してる様に見えるよ?疲れてるの?」
心配そうにフランは問うたので
「なんでもないよ」
困り顔で返した。
「そういえばさ?フランを外に出して欲しいって頼まれてるんだよ、ホラッお前のお姉さんから……」
「お姉様から!?いいの!?わ〜い!!」
レミリアから頼まれていた事をフランに伝えるとフランは、とてもとても喜んだ。
さて、此処からが本当の仕事だ。
レミリア曰くオレの能力は、壊させないという事に関しては、幻想郷で1番らしい。
といっても、この調子だと能力使う事さえ無いと思うが……
そんなこんなで人里へ……
「う〜」
伊織は、不安そうに歩く
「あれ、あの子って行方不明になってた子じゃない!?」
「本当だ!!米問屋の人達が必死になって探してた子だよね、確か天狗に攫われたって言ってたけど……って事はあの青年が攫ったって事かな?」
「いや、あの青年はよく人里で見かけるよ?まっ、まさか今まで人間に化けてたのか?」
ヒソヒソと里の人達が話していた。
「なんか、嫌な感じ……」
顰め面でフランは言う。
「何を話してるかは聞き取れないけど、ホラッ、フランって人里に全く来ないだろう?珍しい人が来たものだからみんな驚いてるんじゃないかな?」
フッと笑った。
自分の事を人々が話している事なんて露知らず……
米問屋の人々が何を企んでいるのか露知らず……
「甘い物でも食べる?ホラッあそこに団子屋さんがあるね?すみませ〜ん、団子を3つ下さい」
タタッと団子屋まで行って団子を3つ買ってきた。
それをフランと伊織に渡す。
「う〜……」
伊織は、戸惑っていた。
「わぁ〜ありがとう!!」
伊織とは対照的にフランは、嬉しそうに団子を平らげた。
「伊織、大丈夫だよ食べなって」
にっこりと笑って伊織を見る。
すると伊織は恐る恐る口を開けて団子を食べようとした。
するとその瞬間、パッ伊織の手元から団子が消えた。
「う?」
キョトンとする伊織
「あははは〜クロ!!ずるいぞ!!最近あたいと遊んでくれないと思ってたら、こんな奴らと遊んでたのか〜!!」
空からふくれっ面になったチルノが伊織から奪った団子を片手に
言った。
「こっ、コラ!!人の食べ物取るなんて悪いぞ!!」
「あっかんべ〜、あたいと遊んでくれないクロが悪いんだよ〜悔しからったら取り返してみ〜ろ!!」
ベーっと舌を出してチルノは、言った。
伊織は、その様子を見てケラケラと笑う。
団子を奪われた事を全く意に介してないようだった。
「ったく……」
はぁと溜息をついて伊織の団子を取り返す為に翼を出した。
黒い黒い翼だ。
それが間違いだった……