本当にごめんなさい!!めっちゃ凹んでます。
次からは気をつけます。溜息しか出ませんけど。
試験的な話2度目です。どうですかね?
どっちが良いと思いますか?
では、本編です。
「馬鹿クロ!!何ですかこの文章は!?せっかく取材を任せたのに何だかこれ、取調べ調書みたいじゃ、ないですか!!」
バシッと文はオレの頭を叩いた。
取調べ調書……
確かにそうかもしれない。
職業病だな。
「しかも、写真だって全然ダメです!!河童に写真機を改造してもらう話はどうしたの?」
プンプン怒って文はこっちを睨む。
オレは苦笑いして目を逸らした。
「仕事……忙しくって」
「嘘ばっかり!!知ってるんですよ、貴方がサボってばかりなの」
「何で知ってんの!?えっ、ストーカーかな?こわ〜い」
戯けてその場から逃げようとしたけれど、キッと文が睨んだのでそれは出来ないことだと悟った。
「あんまり、変な事しないで下さい……ただでさえ貴方は天狗の組織の中で浮いた存在なんですから。私だって組織で言えば上の位ですけど、これ以上は貴方を守ってあげられない……」
暗い表情で文は言った。
守ってあげられない?
別に結構だ。
誰かに守られるなんてまっぴら御免だ。
だから強くなったつもりだ。
全く振れなかった大剣だって軽々と振れる。
だから、今度こそ『守り抜く』そうしてみせる。
「オレと一緒に居て、文に迷惑がかかるなら……オレは消えるけど?」
ニコッと笑って答えた。
善意のつもりだった。
「違う!!!そういう意味で言ったんじゃないです!!ただ私は……」
下を向いて文は言った。
言いたい事は分かる。
けれど、そうしようとして文が酷い目に遭うのは嫌なんだ。
だから――
「うん、分かってる。でも文は自分の事だけ考えてなよ。オレは助手だぜ?文を助けるのが仕事なんだ。」
ニコッと笑って言ったけれど、文は笑ってくれなかった。
少しだけ、寂しい気持ちになった。
「だから貴方はアホなんです。」
そう言って文は自室へ篭ってしまう。
だから、オレは今ある仕事を全て片付けて家へと帰った。
少女の自室にて……
少女は、溜息を吐いた。
なんでクロ君は自分の事を大切にしないんですか?
貴方を見ていると私はいつも心配になる。
貴方の背中を見たら何処かへ消えてしまいそうだ。
手を伸ばしても掴もうとしても、風みたいに私の手からすり抜けて……
本当に、私の思い通りにならない風なんて初めてだ。
貴方が他人を想うと同じくらいに私は貴方を想っているのに、なんで気が付かないんですか?
貴方は強くなった。
とてもとても強くなった。
たぶん普通の天狗なんて相手にならない程に。
けれど、貴方は弱い。
自分だって分かっている癖に……
他人に依存して、自分より他人、自分の命よりも他人の命。
クロ君?やっぱり貴方は死んじゃっても良いやって心の底では思ってるんじゃないですか?
私は貴方のそんな所が嫌いです。
でも、そんな所に私は惹かれてるのかも知れませんね……
貴方は軽々と背中の大剣を振れる様になった。
けれど、私の目には振れると言うよりも振り回されてる様に写るんです。
いつだって1人で次から次へと重い物を背負い込んで。
貴方の大剣、あれは妖刀だ。
いつか貴方を取り殺す。
きっと貴方は背負い込んだ重みに耐え切れなくなって潰れちゃいます。
クロ君、下ろして下さい。
そんな重い物を背負い込んだって何にも良い事なんてない。
苦しいでしょう?
分かってる癖に……
そんな大剣、捨てて下さい。
どうしてもそれが出来ないのならば。
私にも、背負うのを手伝わせて……
暗い表情で少女は虚空を撫でた。