スノーフレーク   作:テオ_ドラ

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遺跡編はこれで終わり、
次回からはスノーフレークEP1最終章
「A STEP TOWARD THE FUTURE」となります。
長く続いた物語もついに、最終決戦。
姿を現した【巨躯】との戦いにどう決着をつけるのか……
※このタイトルは本編から拝借しています。


【挿絵表示】


表紙を描いてくれたRimiQwiさんのページはこちら
http://www.pixiv.net/member.php?id=10995711

登場人物紹介はこちら
http://novel.syosetu.org/61702/1.html

ファンタシースターオンライン2、通称「PSO2」を舞台にしたオリジナルの話です。
本来のストーリーモードの主人公とは違った視点で、
PSO2の世界を冒険していくという内容となります。
気軽に感想を書いてくれると作者喜びます。
要望などは個別にメッセージ機能なり
ツィッター(@neko_neko_xojya)でお寄せ下さい。
※感想欄に書くと規約に引っかかるため
※要望は全てに対応できるわけではないのはで予めご了承ください。


084.「我こそダークファルス・【巨躯】なり」

惑星ナベリウス……

その遺跡と呼ばれた地から光が溢れだす。

 

大地を破り姿を現したのは巨大な腕。

直径は10メートルはありそうなモノで

長さもまるで列車のように

長く連なった異様な姿だ。

水棲系のダーカーと同じ少し紫色であり、

表面は強固な皮に覆われている。

その腕が振り下ろされたならば、

ちっぽけな人間たちはひとたまりもないだろう。

見たモノを圧倒し恐怖させるのは間違いない。

 

一本……二本……三本……

 

一つではなく、次から次へと現れ

もはや数えきれないほどの腕。

どれほどの数がその地に眠っていたのか。

いくつもの巨大な腕が大地から飛び出し、

空へ目がけて伸びていく。

その光景はまるで大地を喰い破り、

孵化した稚魚たちが水面を目指すかのよう。

 

そして、最後にソレは現れた。

 

巨大な何かがゆっくりと

ナベリウスを破壊しながら

その全貌を現していく。

遠くから見れば

一瞬日の出かと間違えてしまうだろう。

 

だがそれは決して朝の始まりを告げるモノではない。

その逆、世界を破滅へと導く「終わり」。

 

それこそが、

アークス本部が隠していた存在。

何の価値もない惑星だと偽り、

アークスたちを近づけなかった所以。

記録から消され存在そのものが「禁忌」、

近づくモノを容赦なく始末してまで

守り続けられていた「優しい嘘」。

 

それは惑星ナベリウスの大気圏から脱し、

宇宙へと舞い上がった本体へ

次々と腕が集まっていく……

 

膨張し、そして大きくなったそれは

惑星ナベリウスと並ぶとまるで

惑星が増えたかのような錯覚を与える。

 

ヒトデのようなモノを背負い。

千手観音を思わせる無数の手が威圧する。。

ギロリと睨む目は8対あり、

ダーカー特有の赤い目が

暗闇の宇宙に際立って映っていた。

 

あまりの質量、

絶望的なまでの威圧感、

抗う気力さえ沸かぬほどのある種の神々しさ。

 

――恐れよ、脆弱な者どもよ

 

――怖れよ、罪深き者どもよ

 

――畏れよ、滅びる者どもよ

 

彼の者こそ、

かつて三英雄でさえも倒しきれなかった

ダーカーを超えしダーカー。

放つ光は全てを凍結させ、

振り降ろす腕はいかなるモノも粉砕する。

40年前に全ての人々を絶望に追いやった悪夢。

 

「応えよ深淵、万象破砕のその力を」

 

かの地に封印されていた存在は

全てを解放され本来の姿を取り戻した。

世界を喰らい尽くさんが為に。

 

「刮目せよ」

 

聞くだけで心を震わせる絶対的な声が

宇宙へと響き渡る。

それはあたかも、

全ての終わりを告げる……終末の鐘。

 

 

 

「――我こそダークファルス・【巨躯】なり」

 




ハーメルンは1000文字以上でないと更新できないので、
苦しながらも1001文字となっております。
なんか無理に引き伸ばした感じがあるのは、
本来600字程度で済むモノを
必死に引き延ばしたからです、はい。
読み辛いかとは思いますが、ご了承ください。

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