カメ子 レ級   作:灯火011

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コミックマーケットでイ級を轟沈せしめるという大正義をやらかし、一般人に知られることとなった、カメラを持った戦わない深海棲艦「戦艦レ級フラッグシップ改」。

彼女たちが会見を行うさなか、鎮守府ではちょっとした事件がおきるようです。


119 会見と、同好の士

 

横須賀鎮守府の会見室では、未だ多くの記者が、レ級達に質問を投げかけていた。

 

『帝新聞社の矢尻と申します。

 深海棲艦の皆様には一つ、どうしても聞きたいことがあります。よろしいでしょうか。』

 

『えぇ、かまわないわ。ただ、代表として私、飛行場姫が答えるけど、問題ないかしらね。』

 

飛行場姫がテレビに映る。白い肌と髪、そして真っ赤な瞳。テレビ越しでも判る美しさである。

そして飛行場姫の隣には、カメラを持ったレ級と、同じようにカメラを持った北方棲姫が写り込んでいた。

 

『問題ありません。むしろ、最も強力な深海棲艦である姫級からお答えを頂けるのであれば、こちらとしても幸いです。・・・なにゆえ、深海棲艦は我々人間を攻撃するのでしょうか?』

 

会見場を、静寂が包む。おそらく、他の記者も同じことを聞きたかったのであろう。

飛行場姫は少し首をかしげると、記者に向かってゆっくりと口を開いていた。

 

『そうねぇ・・・。正直をいうと、本能みたいなものかしら。あなたたち人類を攻撃せよ、艦娘を沈めよ。強迫観念に近いものがあるのよねぇ。』

 

記者達は息を呑む。

 

『強迫観念・・・。と、いうことは、今ここに居るあなた方3隻も、

 他の深海棲艦同様、我々に対して攻撃を加える気があった、と考えてよろしいのでしょうか?』

 

『もともとは、ね。ま、今となっては、なんでそんな感情を抱いていたのか判らないわね。

 なぜあなた方を攻撃するに至ったか、その原因という点については、

 私達、深海棲艦の姫でもわからないことなのよ。

 気づけば流れに乗り、どうやればあなた方を潰せるか、

 どのように効率的に艦娘を潰せるか、と戦略を立てていたぐらいだからねぇ。』

 

『判りました。ありがとうございます。

 それにしても解せないのですが、なぜ敵であるあなた方が、海軍と手を組んだのですか?』

 

飛行場姫は首をかしげ、目を瞑る。そして少しの思考の後、記者を見ながら、口を開く。

 

『そうねぇ・・・。私の場合は鹵獲されたのよ。

 だから艤装は海軍に鹵獲されたままだし、別段やることもなかったのよ。

 ま、待遇も良かったし、提督殿も話しかけてくるから、暇つぶしにと世間話をしていたら、

 気づけばこんな所に立っていた、という話よ。』

 

記者達は、自前のノートに、一字一句間違いなく飛行場姫の言葉を書き込んでいた。

すべてがスクープである。そして、記者は更に言葉を続けていた。

 

『なるほど・・・ありがとうございます。

 そういえば、レ級さんと北方棲姫さんについては、なぜ海軍に?』

 

レ級は少し驚いた顔をすると、記者を見ながらゆっくりと口を開く。

 

『んぉ。私か。

 私と北方棲姫は、艦娘の写真撮りまくってたらここまで来たな。

 ・・・嘘じゃねーぜ?それに、誘ったのは海軍の方だしな。

 最初は海で艦娘と出会ったら写真撮りまくってたんだけど、

 攻撃しないで写真取る変なのがいるって噂になったらしくてさー。

 そっから交流始まって、演習に呼ばれて。

 途中で一悶着あったけど、今じゃ艦娘の広報用の写真、撮ってるぜ。』

 

レ級は矢継ぎ早に言葉を続けていた。

そして、記者達は明らかに「何をいっているんだこいつは」という顔で、レ級を見ていた。

内容は嘘ではない。それどころか、そのままの真実である。

 

『そうだよー!あっ、あとドイツとかもいったよ!むこうの艦娘も、今横須賀にいるよ!』

 

北方棲姫の一言で、記者達はレ級の言葉を、ノートに走り書く。

どうやら、姫の言葉でレ級の言ってることが、本当なんだと納得したようである。

 

『なるほど・・・。よくわかりました。ありがとうございます。

 あぁ、そういえばあとひとつ、支障なければ、レ級さん、撮影機材と、撮影した写真を見せていただいてもよろしいでしょうか?』

 

『ん、いいぜ。っても今装備しているのが全部だな。

 腰のカメラ6台と、尻尾のフラッシュ、あと、艦載機代わりにタブレットと充電設備。

 レンズは単焦点3本とズーム3本。ってところかな。』

 

レ級はそう言うと、格納庫からタブレットを取り出し「ベスト写真」フォルダから、自慢の一枚を表示させる。

 

『で、こっちが撮影した写真。これいいでしょ。私を撃破しようと必死になるから、

 すっごくいい写真が撮れてたんだよね。

 まぁ、今じゃ、カメラを持ったレ級は敵じゃないってみんな知ってるから、無理だけどねー。』

 

レ級のタブレットには、金剛が水しぶきを上げながら鋭くターンしながら、カメラを射抜き、砲撃をする美しい写真が表示されていた。

記者達は、写真の美しさに、思わず見惚れているようであった。

 

『素晴らしい写真ですね・・・。提督殿、一つ質問が。なぜ、横須賀鎮守府は深海棲艦を受け入れたのです?

 今の話によると、鎮守府側から声をかけたということでしたが。』

 

提督は記者の方を向くと、笑顔で口を開いていた。

 

『その答えは、みなさまの目の前にありますよ。美しい写真でしょう?

 最初は眉唾かと思っていたのですがね、実際会ってみるといい写真を取る上に、友好的でしたから。

 いくら深海棲艦とはいえ、戦わずにすむのであれば、こしたことはないですからね。』

 

『なるほど、納得です。それでは次の質問なのですが・・・・。』

 

(まだ続くのかこれー・・・!?もう2時間ぐらいたつのに。人間達も暇だねぇ・・・。)

 

レ級が内心、呆れ返っていいることなどはつゆ知らず、会見はまだまだ続くのであった。

 

 

横須賀鎮守府に存在する甘味処「間宮」。

甘味処とはいうものの、定食や酒なども出す、横須賀鎮守府の酒保である。

 

大きな机、大きな黒板、そして共用の大型テレビが据えられ、

艦娘のミーティングルームとしても使える場所である。

そして、テレビには普段であれば、海軍の心得などが流されているのであるが、

本日に限っては、レ級達の一般公開、記者会見が流されていた。

 

そんな甘味処の机には、今、大盛りのパフェが3つ、そして同様に船が3隻、並んでいた。

 

「なぁ、加賀。パフェとはいいものだな。ほっとする。」

 

「えぇ、そうね菊月。気分も高揚するし、腹も膨れるわ。

 提督には、戦闘食としてぜひ採用していただきたいものね。」

 

「・・・いや、それはどうかと思うぞ?

 生クリームとチョコレート、アイスが溶けてまずくなる。」

 

「クーラーボックスという便利なものがあるわ。」

 

「いや、そういう問題ではなくてな?」

 

菊月と加賀は、軽口を叩き合いながらお互いにパフェを口に運ぶ。

さっぱりとしたフルーツの甘さと、ほどよいコクの生クリーム、

そしてアクセントに冷たいアイスのパフェである。

一口、一口と食べるたびに、菊月と加賀の体に気力が充満していく。

 

「それにしても、だ。 

 あのレ級は馬鹿なのか?コミックマーケットに参加した挙句、自ら正体を明かすなど・・・。」

 

「本当ね。あのレ級のせいで、こちらの予定はあって無いようなものよ。全く・・・」

 

菊月と加賀は、はレ級の会見を見ながら、渋い顔でぼやいていた。

というのも、会見を開くにあたって、

レ級の正体を知る横須賀鎮守府の艦娘は、総動員で準備に取り掛かったのだ。

こと菊月と加賀は、レ級と姫君達の連絡員として働いたため、

ここ数日間は、働き詰めであったのだ。

 

「しかも私が担当した飛行場姫は、目を離した隙に、港でイ級と話していたのよ。流石に驚いたわね。全く。」

 

「・・・イ級と?というか、この鎮守府の足元までイ級が来ていたというのか?」

 

「えぇ、しかも、非武装のイ級よ。足が早いだけの子らしいのだけど。

 何をさせているの?と飛行場姫に尋ねたら、隠すわけでもなく、

 コミックマーケットでレ級が撮影した写真を他の姫に渡すって言ってたわね。」

 

「・・・どこから突っ込めばいいんだ。で、加賀。結局飛行場姫は何が目的だったんだ?」

 

加賀はパフェを食べる手を止め、菊月を真っ直ぐ見つめると、短くため息を付く。

そして、ゆっくりと口を開いていた。

 

「『他の姫もレ級の写真のファンだから、時折レ級の写真を送らないと苦情がくるのよ』と言っていたわね。」

 

菊月は頭を抱える。

深海棲艦は、レ級の写真を見たいがために、鹵獲されている姫に斥候を送った挙句、

写真が届かなければ苦情を言うというのか。

菊月の中の深海棲艦のイメージが、少し、崩れかけていた。

 

「・・・そうか、つくづく非常識な深海棲艦達だ。突っ込む気すら起きない。

 それでいて今会見に出てるカメラのレ級に至っては、金剛と同列の強さときている。

 全く、一体何の冗談だ。」

 

「そうなのよねぇ。飛行場姫の所のレ級ってぇ、

 本当に強いのよぉ?性能は私のほうが上なのに、こてんぱんにやられちゃったんだからぁ」

 

菊月に同意するように、水母棲姫がパフェを食べながら、相槌をうっていた。

菊月はギョッとすると、水母棲姫を見ながら、叫びを上げる。

 

「・・・で、今まで放っておいた、が!

 なんでお前がここにいるんだ!水母棲姫!

 しかもごく自然にパフェを食べてるんじゃない!

 お前は自室待機という話だろう!?」

 

「硬いこと言わないでよぉ。

 私だって甘いもの食べたいのよぉ!それに、加賀には許可もらったわよぉ?」

 

水母棲姫は笑顔で加賀を見る。

 

「・・・加賀ぁっ!?お前何をしているんだ!」

 

菊月は加賀を見る。すると、加賀は菊月の目線を受けないように、

首をあさっての方向に捻っていた。そして、そのまま、ボソリと呟く。

 

「寂しそうだったので。別に敵意は無いんですから。」

 

「流石加賀よぉ。話がわかるわぁ!あ、あとで加賀と提督の本、あげるわねぇ。」

 

「・・・約束ですよ?」

 

「もちろんよぉ!同好の士に嘘は言わないわよぉ。」

 

「ふふ、気分が高揚します。」

 

水母棲姫と加賀は、知らぬうちに、何かで繋がっているらしい。

菊月は加賀に呆れた視線を送りながら、口を開く。

 

「加賀ぁ。お前一体、何の話をしているんだ。本一冊で靡くなど、情けないぞ。」

 

菊月の言葉を受けて、加賀は少し、眉間にシワを寄せていた。

それもそうである。同好の士の一冊を馬鹿にされたのだ。

加賀は菊月を正面に見ると、真面目な顔で口を開いていた。

 

「そういうのなら菊月、あなたもこの後、

 水母棲姫の部屋に一緒に行きましょう。世界が、広がるわよ?」

 

「そうよぉ、菊月ぃ。あなたの本だって、いっぱい、あるんだからぁ!」

 

加賀と水母棲姫は一転、にやぁ、と、気持ち悪い笑みを浮かべる。

特に、普段の加賀からは、全くもって想像のできない、欲望溢れる笑みだ。

 

「ひっ・・!?い、いやっ。結構だ。私はそろそろ失礼する!」

 

菊月は、全身が粟立っていた。

加賀があのような気持ちの悪い笑みを浮かべることなど、いままで無かったことだ。

水母棲姫にきっと何かされたに違いない。

そう考えた菊月は、とりあえずこの場を離れるために、間宮を後にしようとする。

 

が、次の瞬間、菊月は右肩を加賀に、左肩を水母棲姫に掴まれていた。

 

「逃しません。」

 

「・・・ねぇ、菊月ぃ?逃がすと思ってぇ?ふふふ、さぁ、私の部屋にいきましょぉ?

 きっと菊月も、良い同好の士に、なれるはずよぉ?」

 

加賀と水母棲姫は、いい笑顔を浮かべたまま、菊月の肩を掴んだまま、ずるずると引きずる。

もちろん、目的地は水母棲姫の仮住まいである。

 

「いや、まて、加賀、水母棲姫。私は同好の士などというものに興味はない。

 まて、ちょっと待つんだ。なぁ?聞いているのか?なぁ!」

 

「うるさいわね。菊月。覚悟を決めなさい。貴女も、きっと、気にいるわ。」

 

「そうよぉ?じゃぁ、そうねぇ・・・。菊月はぁ、姉妹の同行の本から、はじめましょう?

 大手の同行の本で、いい本があるのよねぇ!」

 

「・・・いいアイデアですね、私も最初の一冊は、赤城さんと私の本でした。

 本当に、こんなものを生み出す人間は、素晴らしい生き物です。」

 

「なんだその姉妹との同行の本というのは・・・?というか最初の一冊とは何だ・・・?

 いや、そうではない。加賀、水母棲姫、いい加減肩から手を離せ!なぁ!?」

 

哀れ菊月、加賀と水母棲姫に肩を掴まれたまま、間宮を後にするのであった。

 

 

会見から数日前の、とある海。

 

「レ級ノ写真ハ相変ワラズ素晴ラシイナ。

 ・・・ソレニシテモ艦娘ト深海棲艦ノカッコウヲシテイル人間カ。

 美シイモノダナ。」

 

深海棲艦過激派の筆頭と言える南方棲戦姫は、ひとり、拠点で呟いていた。

その手には、横須賀に鹵獲されている飛行場姫が、イ級に持たせた写真が数十枚、握られていた。

 

「ヤハリ、レ級ニハ写真ヲトッテモラワネバナ。

 ソシテ、サラニ人間ト艦娘ノ生態ヲ知ルコトガデキレバ、

 非常ニ、有意義ダナ。」

 

南方棲戦姫はそういうと、控えていたイ級に視線を向ける。

 

「イ級。ゴクロウ。飛行場姫ト北方棲姫、

 ソシテレ級ガ健在ナノハワカッタワ。飛行場姫ニ伝令ヲ。

 『他ノ姫君ノ説得ハコチラデシテオク。

 貴君ラハヒキツヅキ自由ニウゴケ。時ガキタラ追ッテ連絡ス』」

 

「了解。ソウイエバ南方棲戦姫様。呉ノ港湾棲姫ハイカガシマス?」

 

南方棲戦姫は顎に手を当て、少し思案をしているようであったが、

イ級を見つめたまま、口を開く。

 

「アチラハ放ッテオイテカマワナイワ。」

 

「了解。ソレデハ出立致シマス。」

 

「マカセタワネ。飛行場姫ニヨロシク。」

 

イ級は南方棲戦姫の言葉を背に受けながら、ゆっくりと沈降していった。

そして、南方棲戦姫はイ級が見えなくなると同時に、拠点の戸棚から「ボウモア」を取り出し、口をつける。

 

「・・・はぁ。お酒は美味しい、写真は美しい。

 でもやっぱり、艦娘と人間とは仲良くしようとは思わないわね。」

 

コトン、とボウモアを机に置く。

そして、窓際まで移動すると、窓枠に頬杖をついていた。

 

「それにしても、飛行場姫、北方棲姫、港湾棲姫・・・そしてレ級、

 なぜ、貴方達は人間と艦娘が交流できるのかしら。不思議でしょうがないわね。

 ・・・私はダメだ。

 私の零は、私の船は、辿りつけなかった。あの無念、忘れることなど・・・。」

 

南方棲戦姫の目には、過去の情景が写っていた。

彼女の目に写るのは、250キロ爆弾を括りつけた

自身の零戦のコックピット、そして米軍の艦隊、

熾烈な対空砲火。体当たりする前に撃ち落とされる仲間。

そして、自身も撃ち落とされ、無残に海に叩きつけられたのだ。

辛うじて意識を保った彼は、自身が守るはずであった船が沈むさまを見る。

 

あぁ、無情。戦争とは、守りたいものが、こうもたやすく沈むのか。

 

「・・・いや、これは私の記憶ではない。「私達」の過去の記憶だ。

 感情に流されるなよ、私。一気に攻勢に出ては、我らは全滅だ。

 そう、機を狙うのよ。機を、狙う・・・。」

 

南方棲戦姫はぶつぶつと呟きながら、視線を落とす。

そこには、戦いとは無縁の、静かな海が広がるのであった。 

 

 

加賀は今、一人で、水母棲姫の部屋の前に立っていた。

 

『おまっ、こんなものを私に見せるなぁ!』

『そう言わないの、菊月。ほらぁ。あなたがこんなことを姉妹にしちゃって・・・』

『ばっ・・・やっ、いい加減離せぇ!水母棲姫、貴様っ!馬鹿力すぎるんだよ!』

『ふふふ、うぶ、ねぇ・・・。さぁ、まだまだ本はあるわよぉ?

 きっと、菊月も気に入るジャンルがあるからぁ。ねぇ?ふふふふいひひひ!』

『ひいいいいいいい!?加賀ぁ!どこいったぁ!助けてぇ!』

『残念、加賀はもう寝るそうよ。・・・さぁ、菊月ぃ?同好の士になりましょぉ?』

『やめろっ!私にそんなしゅ・・・って馬鹿!こんなものを見せるな!』

 

ドア越しに聞こえる菊月の断末魔をBGMに、加賀は合掌を行う。

 

「・・・ご愁傷様、菊月。でも、その壁を越えれば、素晴らしい世界が待ってるのよ。」

 

呟く加賀の手には、提督×加賀本が、しっかりと握られていた。

 

「それにしても、情事本以外にも素晴らしい本があるものね。」

 

加賀が手にする本は、日常系と呼ばれる同人誌である。

ストーリもしっかりとしていて、見ていて癒される逸品だ。

 

「私も提督とこんな関係が築けたら良いのだけれど。

 ・・・ま、秘書艦にもなれてないし、頑張るしかないかしらね。」

 

横須賀鎮守府の提督は、大和が秘書艦の立ち位置であり、加賀はあくまで所属艦娘だ。

だが、加賀も船であると同時に、一人の女性である。

恋愛に興味は大有りであった。

そんな加賀は、同人誌を読みながら、ふと、一つの疑問を思い浮かべる。

 

「そういえば深海棲艦も恋をするのかしら?

 ・・・あとで姫とレ級に訪ねてみましょうか。」

 

加賀はそう言うと、ゆっくりとした足取りで、自室へと戻っていた。

 

『加賀ぁあ!どこにいったんだっ!恨む、恨むぞっ!』

『はぁいはぁい、じゃあ次はこっちの菊月×提督の事情本を読みましょうねぇ・・・!』

『んなっ!?』

 

そして、菊月と水母棲姫の夜は、まだ始まったばかりである。




妄想捗りました。
菊月さん、加賀さん、仲間入り(予定)。

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