カメ子 レ級   作:灯火011

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「戦艦レ級(カメコ)」

大火力をすべて捨て去り、その身体能力を艦娘撮影に全力で使う彼女。

「巡洋艦 青葉(カメコ)」

火力をすべて捨て去り、その身体能力を艦娘撮影に全力で使う彼女。

似た者同士が何やら話しあっているようです。


14 深海と艦娘のカメ子

 

横須賀鎮守府、正面海域。

最近、友好的なレ級が、よく出現している海域である。

 

そんな海域を、重巡洋艦である「青葉」は一人進軍していた。

目的は、鎮守府正面海域の中にある、一つの島である。

 

その島は、羅針盤を起動させ、進路を決定づけるための目印でもあるため

新人提督にとって、羅針盤の洗礼を初めて受ける場所である。

そんな島に、青葉は一人、単独で向かっていた。

 

何故かと言えば、青葉は先日、大和艦隊との集合写真を撮影した後に

「戦艦レ級さん!私、青葉っていいます!

 その、あなたと写真談議をしたいのですが、後日また会えませんか!?」

と、レ級に声をかけていたのだ。

レ級自身も別に悪い気はしなかったため

『イイゼ!ソシタラ、3日後ノ1200ニ

 鎮守府正面ノ大キナ島デ、オタガイ装備ヲモッテデ構ワナイカ?」

と答えていたのである。もちろん青葉は、レ級の言葉に対して

「もちろんです!青葉、こんな素敵な写真を

 撮る方とじっくり話せるなんて、感激です!」

良い笑顔をしながら、返答を返していた。

 

そして、今日がその3日後であり、時間は1130を過ぎたころである。

青葉は30分ほど前に、鎮守府正面の島の近くに到着していた。

 

(早くつきすぎてしまいましたか。まだ深海棲艦のレ級の反応はありませんね)

 

周囲を確認しながら、島へと上陸する青葉。

その手には、レ級との約束通り

「青葉が持っているフィルム一眼レフ」の装備が携えてあった。

 

「仕方が無いです。せっかく時間ができたのですし

 不備が無いように、カメラの手入れでもしていますか!」

 

青葉は手に持っている大型のカメラバッグから、2台のフィルム一眼レフと

6本のレンズを取り出し、一つ一つ、丁寧に布で拭いていく。

 

青葉の持っているレンズは、単焦点3本に、ズームの望遠レンズが3本である。

各レンズには、フラッグシップである印の、赤と金色の線が入っており

大きさも、普通のレンズとは違い、大きく、一見するとバズーカのようである。

 

「流石にフル装備は重いですねぇ」

 

青葉はレンズを拭きながら、鎮守府近海の島に一人座り、装備を整えながら呟く。

そして、レンズをカメラに装着し、構え、試し撮りをしようとしたときである。

構えたカメラのファインダーの先に、戦艦レ級が映っていた。

 

(お、戦艦レ級さんじゃないですか!本当に時間通りに来てくれたんですね!

 整備はここまでにして、お出迎えに向かいましょう!)

 

青葉はレ級を確認するや否や、整備していたカメラ一式をカメラバッグに仕舞い

戦艦レ級の方向へと向かっていく。

 

そんな青葉の姿を確認したのか、戦艦レ級は、減速しながら手を振り叫んでいた

 

『青葉ァ!オマタセ!1200ニハマニアッタヨナァ!』

 

「1150ですから、セーフです!お待ちしていましたよー!戦艦レ級さーん!」

 

手を振りながら、島に突っ込んでくるレ級に、

同じように手を振りながら、叫び返す青葉。

たった今、鎮守府正面海域の小さな島に、

戦闘よりも写真を愛する、残念な船が2隻、集結したのである。

 

そして、上陸するや否や、戦艦レ級は、

重巡洋艦「青葉」と改めて挨拶を交していた。

 

『改メテヨロシク。私ハ戦艦レ級ト呼バレテイル深海ノフネダ。

 ソチラノヨウニ、各船デナマエヲモッテイナイノデ、レ級トデモヨンデクレ』

 

「わかりました!レ級さん!

 改めまして私からも御挨拶をさせていただきます!

 私は日本帝国海軍所属の重巡洋艦「青葉」の艦娘です!

 私のことは青葉とお呼びください!」

 

青葉は、自己紹介をすると同時に、

ビシッと音が鳴りそうなほど綺麗な敬礼を行っていた、

対してレ級は自己紹介をするも、割とフランクな姿勢で

 

(青葉、デッカイバッグ持ッテルナァ

 アノナカニ、カメラノ機材ハイッテルノカナ)

 

そんなことを思いながら、青葉の手にある、大きなバッグを見つめていた。

レ級のバッグを見る視線に気づいた青葉は

 

「レ級さん、やっぱりこのカメラバッグ、気になります?」

 

笑顔でカメラが入ってる大きなバッグを掲げ、レ級に訪ねていた。

 

『ウン。ソリャア、キニナル。

 ダッテ、ソノナカニカメラ一式ガハイッテルンダロ?

 早速、オタガイノカメラ、見セ会オウゼ!』

 

レ級は6つのホルスターに入ったカメラを持ち上げ、青葉に言い放った。

それに答えるように、

 

「そうですね。時間がもったいないです。

 早速、お互いに、写真談議といきましょう!」

 

青葉はいい笑顔を浮かべながら、カメラバックから

フィルム一眼レフを取り出し、レ級に言い放つのであった。

 

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鎮守府近海のとある島で、戦艦レ級と青葉が対峙していた。

お互いに「女の子座り」とか、「ぺたん座り」と呼ばれる体制で

青葉の用意したビーチシートの上に座っている。

 

傍から見れば異様な空間だが、当人たちは

艦娘写真をお互いに、レ級はタブレットを、青葉はアルバムを見せながら

カメラ談議に話を咲かせているのである。

 

 

「レ級さんの装備は、近距離用の装備なんですよねぇ・・・。

 よく200ミリまでのレンズで、これだけの迫力のある写真を撮れますね!

 青葉、感動しちゃいます!」

 

興奮しながら喋る青葉の手元には、レ級のタブレットが握られ

金剛の砲撃シーンや、山城扶桑といった

戦艦の砲撃シーンが大迫力で映し出されていた。

 

『ンー、ソウナノカ?

 私ハイツモ、艦隊ニ突撃シテ撮影スルカラ

 望遠ガ足リナイトハオモワナイナァ』

 

レ級は、興奮する青葉を見ながら、

艦娘に突っ込み、常に自分の好きな距離まで近づいてシャッターを切るという

自分の撮影スタイルを思い出していた。

 

「はぁー、なるほど、それは確かに、こんな迫力のある写真が撮れるわけです。

 足りない焦点分は足で稼ぐわけですね!納得です!」

 

納得しながら話しかけてくる青葉に、レ級は苦笑いで答える。

そして、レ級も青葉が持ってきた艦娘アルバムを見ながら、疑問を青葉にぶつけていた。

 

『ソウ言エバ、青葉。

 コノ、6隻ガ手前カラ奥ニ並ンデル写真ナンダケレド

 コレ、ドウシテ遠近感ガ少ナクナッテイルンダ?』

 

レ級の手元のアルバムには、「6隻の艦娘が縦に並んでいるが

奥行きがほとんど感じられない」写真があった。

それを見た青葉は

 

「あぁ!それは圧縮効果を狙って、このレンズで撮ったんです!」

 

青葉は600ミリ(F4)の単焦点レンズを取り出しながら、説明を続ける。

 

「レ級さんの最大の焦点距離は200ミリです。

 それでも同じような写真を撮れることは撮れるのですが」

 

ぺらぺら、と青葉はレ級が手にするアルバムをめくっていく。

 

「それだと、この写真のように、若干遠近感が無くなりますが

 まだ、普通の艦隊写真に見えますよね」

 

青葉の言葉に、レ級はうなずいて答える。

 

「それでですね、それだと物足りないので、600ミリのレンズで撮影すると・・・

 こんな「奥行きと手前の距離が短くなった」写真が撮れるわけです!」

 

青葉は、先程レ級が見ていたページの写真を見ながら、誇らしげに話していた。

 

『ナルホドナァ。機材ノ種類ニヨッテモ、撮レル写真ガマタ違ウンダナ。

 私ダケガヒトリデ撮影シテタラ、判ラナカッタコトダ。感謝スル、青葉!』

 

誇らしげに話す青葉の姿に、レ級は抜けるような笑顔でお礼を言っていた。

そのレ級の姿に、青葉は

 

(深海棲艦でもこんな笑顔ができるんですねぇ)

 

と思いながら、レ級に一つの提案を行っていた。

 

「レ級さん、丁度いいので、お互いの装備を確認しあいませんか?

 お互いのスタイルを知るためにも、いい機会だと思うんです!」

 

『オォ!ソウダナ。ソレジャア、マズハレンズカライクカ?』

 

「そうですね、私もレ級さんの装備しているレンズ、気になります!」

 

そういうと、2隻はお互いに自分の持っているレンズ、

レ級は、単焦点3本(35mm 50mm 85mm 1.4F)と、

ズームレンズ(16-35 24-70 70-200 F2.8通)を

青葉は、単焦点3本(200mmf2.8 400mmF2 600mmf4)と、

ズームレンズ(14-24 24-70 70-200 F2.8通)を

ビーチシートの上に並べていく。

 

お互いにレンズを見比べながら、観察していた2隻であるが、

 

『単焦点、ズイブン大キイナァ。コレ、ドノシーンデツカッテルンダ?』

 

巨大な単焦点に惹かれたレ級が、青葉に質問を投げていた。

青葉は顎に手を当て、少し考えた後

 

「そうですねぇ、先程の圧縮効果の時も使うんですが

 戦闘中の艦娘を撮るときにメインで使うレンズですね!」

 

青葉はそう答えながらレ級を見ると、レ級は首をかしげながら不思議そうな顔をしていた。

その表情を見ながら、青葉は一つのことを思い出していた。

 

(そういえばさっき、レ級さんは「つっこんで撮影」するとおっしゃってましたね!

 それでは確かに、巨大な単焦点の望遠レンズなんて使わないはずです)

 

と一人納得し、レ級に言葉を続ける。

 

「レ級さんのように、艦娘につっこんで写真を撮るのなら、

 確かにこの600ミリとかのレンズは不要です。

 ですが、私は艦娘ですから、レ級さんのように

 艦娘に突っ込んでいったところで、砲撃とか、戦闘中の写真は撮れません。

 深海棲艦と艦娘が戦う時でしか、戦闘中のシーンは撮れません。」

 

レ級は、ふむ、と相槌を打ち、静かに青葉の言葉を聞いていた。

青葉はその姿を確認し、更に言葉を続けていく。

 

「つまり、この600ミリとかのレンズは、一歩引いた所から、

 戦闘の邪魔にならないところから、「戦場の艦娘」を撮るための道具なんです。」

 

青葉は説明が終ったところで、ドヤ顔をしながら、レ級を見る。

 

『ナルホドナァ。タシカニ、私ダッタラ、

 ツッコメバ艦娘ハ砲撃シテクルカラ ソレダケデ戦場ノ艦娘ガ撮レル。

 失念シテタ。普通ハソウダヨナァ。

 普通戦闘シーンハ誰カト誰カガ戦ッテイル所ヲ撮影スルンダモンナ』

 

レ級は、そんな青葉の言葉に納得したのか、一人呟いていた。

 

「そうなんです!その点レ級さんはうらやましいです。

 艦娘に近づくだけでこれだけのシチュエーションを作れてしまうんですから!」

 

青葉が言うこれだけ、とは、「レ級を撃破しようとする必死なシチュエーション」である。

美しい艦隊娘が、表情に恐怖と焦燥を浮かべ、必死に砲撃し

海の上を滑る様など、普通はなかなか撮影できるシーンではない。

 

『ソウナノカァ。役特ッテヤツダナ!。

 ・・・・デモ青葉、ソレニツイテ気ニナッテイタコトガアルンダケド』

 

レ級は、写真談議をしていた時とは違い、真面目な顔で青葉に話しかけていた。

 

「どうしたんですか?レ級さん。急に真面目になって」

 

青葉はレ級を不思議そうに見つめ、首をかしげながら答えていた。

レ級はそんな青葉を見ながら、言葉を続ける。

 

『「レ級ハ友好的ッテイウ」命令書ッテ、艦娘全員ニトドイテタリスルノカ?』

 

「正確には鎮守府に、ですが、恐らく艦娘全員に届いてますねぇ」

 

『命令書ノ内容ッテ、詳シクハドウイウモノナンダッケ?』

 

「あぁ、えーとですねぇ。

 『近海に現れる戦艦レ級とは友好的に接し、先制攻撃は禁止とする』

 こんなところです」

 

そこまで言ったところで、青葉はあることに気づく。

命令書にあった、『先制攻撃は禁止とする』。この文言は

レ級の「突っ込んでいくと艦娘が必死に抵抗し、美しい砲撃シーンが撮れる」

というアドバンテージを潰しているのではないか、と。

 

青葉がそれに気づき、ハッとした顔でレ級をみると、

 

『ナルホドナァ、ダカラカァ・・・・。

 今日ココニクルトキ、艦娘ノ砲撃シーン撮ロウト思ッタラ

 普通ニ話シカケラレテサァ。良イ写真ハトレタヨ?ケド!ケドォ!

 ソノ、命令書ガ、艦娘全員ニマワッテルッテコトハダヨ?

 必死ナ表情ガ、砲撃シーンガ!

 コレカラハ全然撮レナイッテコトジャナイカ!』

 

そんなことを呟きつつ、レ級は地面に跪き、頭を垂れていた。

判りやすいほどの落ち込みようである。

 

というのも、レ級がいつもの調子で艦娘につっこみ、

美しい砲撃シーンを撮ろうとした時のことだ。

カメラを構えて突撃していったのだが、

そのレ級の姿に艦隊は驚くことも、慌てることもなくこちらを向き

 

「あら、あなたが噂のレ級さんなの? 

 私は村雨っていうの。こっちは時雨と夕立、よろしくね!」

 

手を振りながらにこやかに話しかけられたのである。

レ級にとっては、「あれ?またか?」という形で、友好的に接触されたのだ。

ポーズをいくつか取ってもらい、撮影した結果

喜んで貰ったのでレ級的には満足であったが

それがこれから毎日続くとなると、全く別の話である。

 

『ヌゥゥ。大本営、ヤッテクレタナァ。

 本物ノ戦闘デモイイケド、ソウスルト私ニ視線、コナイシナァ』

 

青葉は、ぶつぶつと呟き、落ち込んだままのレ級の姿を見ながら、一人考えていた。

 

(うーん、自分の好きな写真が撮れなくなった事に

 ショックを覚えるのには共感できてしまいます。

 レ級さんの気持ちをくみ取って、何とかできないものでしょうか)

 

青葉は、うーん、うーんと頭をひねっていく。

 

(任意の艦娘が、任意のタイミングで、戦闘を行えばいいはずです。

 となると、鎮守府正面海域での戦闘のタイミングをレ級に伝える?

 いや、でもそれだと不確定すぎます。

 それに、この方法だと深海側に出撃の情報を渡すことにも・・・・)

 

青葉の頭には、次から次へと案が浮かんでは行くものの

これだ!という案にはなかなかたどりつかない。

そして、その傍目には、未だに落ち込んでいるレ級の姿が映っていた。

 

(任意の艦娘が、任意のタイミングで、戦闘・・・何かありましたっけ。

 うーん、なおかつ、深海側にばれても、さほど影響のない・・・・あっ!)

 

何かに気づいた青葉は、落ち込んだままのレ級に顔を近づけ、小さな声で何かを囁いた。

その囁きを聞いたレ級は、一瞬固まったものの、ハッ!とした顔を青葉に向け

 

『ソレ、本当カ!コレカラソコデ写真トッテイイノカ!』

 

レ級の先程までの落ち込んだ姿とは一転、ハイテンションで青葉に話しかけるのであった。

それを受けた青葉は

 

「えぇ!もちろんです!

 ただ、提督の許可が必要となりますので、

 明日伺いを立てたのち、2日後の1200に、結果を伝えに来ます。

 また、この島に来てくださいますか?」

 

良い笑顔をしながら、レ級に再会の約束を取り付けるのであった。

そして、レ級は青葉に駆けより、ニコニコした笑顔で青葉に話しかける。

 

『モチロンクル!青葉!期待シテルヨ!』

 

「はい!あなたの写真は提督も気にいってますから

 大丈夫だとは思います!」

 

青葉とレ級、この二隻は何を約束したのか、お互いに固い握手をしたのち

そそくさと装備を仕舞い、お互いに拠点に帰っていった。

 

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横須賀鎮守府の提督室では、提督が、青葉からの報告を受けていた。

 

「以上がレ級との接触の詳細となります!」

 

「御苦労、青葉。それにしても完全に件のレ級は敵意が無いのだな」

 

青葉は、レ級のタブレットに入っていた写真を思い出していた。

その一枚一枚は、艦娘一人一人が美しく撮影され、雑さを感じさせない素晴らしい出来だ。

好きでなければ、あんな写真は撮ることができない。

そう考えた青葉は、迷いない瞳で提督を見つつ、

 

「はい!これ以上ないほど、純粋に写真を愛している深海の船です!」

 

迷いない言葉で、提督に言い放ったのであった。

 

「そうか、それであれば、大本営にはそう報告しておこう

 下がっていいぞ、御苦労、青葉」

 

提督は青葉に命令するも、青葉は直立したまま、口を開いた。

 

「実は提督、一つ、そのレ級絡みで御提案がありまして」

 

「何だ、青葉。言ってみろ」

 

青葉は少し緊張した面持ちで提督を見つめながら、言葉をつづけた

 

「実は、レ級を演習に招待してみてはどうかと思うのです」

 

「ほう、その心は?」

 

「まず、戦艦レ級に敵意は有りません。それ故に、演習に参加させ

 訓練に応じさせれば 我が艦隊の錬度が間違いなく上がります。」

 

「それはそうだな、だが、戦艦レ級は敵意が無いのだろう?

 どうやってやる気を出させるつもりだ」

 

「そこで次です。戦艦レ級は、「友好的なレ級」という命令書が各鎮守府に届いたため

 迫力のある砲撃シーンが撮れなくなったと、嘆いておりました。」

 

ほう、と相槌をうつ提督。それを確認し、青葉は言葉を続けていく。

 

「つまり、演習の間、好きなように写真を撮ってよい、ということを条件に

 演習の訓練に参加させるのです。そうすれば、レ級は迫力のある写真が撮れる

 我が艦隊はレ級相手に訓練ができる。というwin-winな関係になるのです。

 ちなみにですが、レ級からの了承は取り付けてあります」

 

青葉からの言葉に、提督は少し考えていた。

 

(確かに、レ級が演習に参加してくれるというのはありがたい話だが

もし敵意があった場合は、その場で全ての艦娘が沈められてもおかしくない状況だ。)

 

そこまで考えた所で、提督の脳裏には更に考えが浮かぶ。

 

(レ級の真意を確かめるためにも、一度、錬度の低い艦娘の演習に参加させ

 様子を見るもの「アリ」だな。もし敵意を見せ、艦娘を沈めそうになった場合は、

 鎮守府内の艦娘全員で袋叩きにすれば、対処は可能だろう)

 

そう考えた提督は、

 

「青葉、よろしい、貴様の案を採用しよう。

 レ級に演習に参加するよう伝え、こちらに来てもらえ」

 

ニヤリ、と提督は笑みを浮かべながら、青葉に命令を下す。

 

「判りました!とはいっても、次会う予定は2日後なので、その時に連れてまいります!」

 

青葉は元気な声で、返答を返すのであった。




妄想捗りました。上陸、レ級さん。

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