狩人闘恋万華鏡〜迅竜の恋情と覇竜の傷跡〜   作:ドーントレス

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前回のあらすじ‼︎

ハンゾウ「やらないか?」

セニア「えっ///」

ローザ「違うだろ」


第6話「とある湿地での狩り」

 

セニアside

 

荷馬車の荷台に乗ってガタガタ道を通り過ぎて、そろそろ経由地点の村に着く頃だ。

といっても、経由地点の村はこれから行く村を含めて3つもある。まだまだ先の長い旅になりそう…お腹空いてきたな…

 

「おし、ここいらで飯にするか」

 

「…!」

 

荷馬車が止まり、ちょっとした林の木陰でハンゾウさんがお昼の支度を始めた。ローザは…!寝てる‼︎寝顔久しぶりに見た。いつも私の方が先に寝ちゃうからなぁ…

 

「あー…寝ちまったか?しょうがねぇな、セニア、悪いがちと燃えそうなもん探してきてくれ」

 

「あっ…はーい」

 

何でだろう…自分で言うのもなんだけど、結構人見知りするタイプの私がハンゾウさんと普通に会話できるのが不思議でたまらない…おっと、お手頃な木の枝が…

 

「…湿気ってる」

 

そう、ここは《湿地》年中湿度が高く雨が降ったら水が二週間たってもひかないお肌にいい場所。乾いた燃えそうな木の枝があるはずもない。

 

「ハンゾウさん…ごめんなさい。湿気ってるやつしかなくて…」

 

それでも、拾ってこないよりかはましかな…なんて軽い気持ちで持ってきたらハンゾウさんは

 

「あー…そっか。うん、よこせ」

 

湿気ってる木の枝を丸く重ねて一本を手に取ると

 

「火力2位かな…ちと離れてろ」

 

指先でつまんでちょっと考えた後に私に指示を出してきた。

何をする気なんだろう…まあ言われたとうりに離れるけど

刹那

 

「…よし、上出来。やっぱ2で正解だったな」

 

ハンゾウさんが摘んでいたびちょびちょの木の枝がガンランスの砲撃みたく炎上していた。

ハンゾウさんはそれを満足げに見た後さっき作った木の円にそれを投げた。

ほとんど湿気てる筈の木の枝達が、ありえないほど煌々と燃えている光景をバックにハンゾウさんは私に親指を立てる。

その指先がパチパチと音を立てて紅くなっていることに、この時私は気づけずにいた。

 

「もうちょいで焼き上がるから、待ってる間にローザを起こしてきてくれ」

 

「はーい」

 

よだれをぐしぐしして、荷馬車の位置まで戻る。そこまで距離はないのだが、ちょっと小走りで向かうことにした。

荷台を覗き込み、ローザの寝顔をちょっと堪能した後、ローザを起こそうと手を伸ばした

刹那

 

「ギャッギャ、グギョー‼︎」

 

「⁈」

 

モンスターの声が響いた。

 

ハンゾウside

 

「…?今の声は…」

 

なんとなく嫌な予感がした。ちょうどウルトラ上手に焼けた肉を地面に付かないように枝に乗せ、衰えを知らぬ焚き火を一発で吹き消した。

武器なんてないが、念のため少し大きめの木の枝を持って荷馬車の位置まで走った。

 

 

案の定、セニアがヘンテコな嘴をした中型モンスターに襲われていた。

 

「あいつは、確か【彩鳥 クルペッコ】…何でこんなとこに…チッ考えんのは後だ‼︎」

 

俺は右手の指先に熱を込める。すると熱が木の枝に伝導し一本の炎の刃となった。

どうやらセニアはランスを取り出せなかったらしく、盾のみでの防戦にでていた。しかし、スタミナが足りないのか酷く荒い息で避けきれなかった攻撃を受けるのがやっとのようだ。

 

「おーら!こっち向けや‼︎」

 

俺は右手の炎の刃をペッコめがけて(槍投げの要領で)ぶん投げた。

 

「ガァガァ‼︎ブギャ⁉︎」

 

「チッ…浅いな」

 

ペッコには命中したものの、元が木の枝と言う事もありさほどの傷は負わせられなかった。しかし、セニアを逃すくらいの隙は充分作れた。

 

「ギャッギャギャッギャ‼︎プァワァァ」

 

あの音は…まさか、仲間を呼んでいるのか⁉︎だとしたらさっさと

 

「ギャッギャ‼︎ドゥルルゥゥ‼︎」

 

「⁈ヤベェ‼︎セニア!」

 

セニアの方に走ろうとしたが、足元がぬかるんでいるのと茹だるような湿度が今になって邪魔をしてくる。

そして…

 

セニアと俺の間に山のような苔の生えた巨大な二瘤のモンスターが地中から這い出てきた

 

 

 




はい‼︎第6話にして初の戦闘シーン‼︎…難しいです

ハンゾウ「俺の登場回でハンターとブラキディオスとの戦闘シーンあったけど…」

違う‼︎そんなものはなかったんだ‼︎

ハンゾウ「……」

セニア「ご感想等お待ちしてます」

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