業界では常におはようございますなドーントレスです←現在の職とは全く関係ないですw
今回から再び戦闘描写(再現・表現度:極低)を書いていきます。
新キャラも出るよ!(もう出てるけど!)
では今回もごよるらんとどうぞ
sideハンゾウ
俺たちはヴァリアライトから南へ十数キロ行ったとこの…まぁ、簡単に言ってしまえば山小屋を目指して移動していた。
俺は…その小屋を知っている。
その小屋は俺の過去と関わりがあるんだが…それはついてから話すとしよう。
でもまぁ、一時的ではあるが俺の旧知の仲である『ロック』もついて来てくれて、少しだけ俺ん中の不安が和らいだ。
まぁ、なんだ…賑やかなのはいい事だよな!いいもん、なんだが…
『どぐぉぉるるる!!』
「…こぅいう賑やかさは求めちゃぁいねぇんだよなぁ」
目的地まで残り数キロってぇ所で、どぉやら俺たちは『ドドブランゴ』の縄張りに入っちまったらしい。
荷台の上からローザが周りのブランゴ達を射抜いてくれてはいるものの、次から次へとポンポン湧きやがって全く数が減らねぇ…ボスを先に仕留めねぇとn『ぐるるるぁあ!!』っとってい!
「あんの白ボスザル…なぁんか早くねぇか⁉︎」
「所々切り傷のような跡が見えるあたり、おそらくは戦い慣れたこの辺の主であろう!小生の攻撃も全くもって擦りもせん!どうするハンゾウ⁉︎」
「どうするもこうするも…とりあえずお前さん、あれ使えねぇのか?」
「…?あれとはなんぞ?」
「あれだよあれ!えぇっとぉ、ゼドアラで使ったぁ…なんとか結k『ぶるぅぉおぁ!』っどぉぃ!」
ちっきしょぃ!ドドブランゴの猛攻が早すぎて、作戦を立てる暇を与えてくれねぇ!
とりあえず噛み付いて来ようとしたブランゴ供を一薙し、ロックの方に注意を向けた。そういえば…あいつ
「うぉっち!こ、こいつじゃなかと!えぇっとぉ…えぇっとぉ…」
…モンスターの前出るとテンパるんだったな…
「しゃあねぇ!マツバ!なんとか結界だ!」
「む?ここでは効力は低いと思うが…まぁ、策があってのことだろう。あいわかった!《秘奥義【氷極結界】一ノ陣》!!!」
マツバを中心に凍てつく結界が形成され、ものの数十秒でブランゴ達を覆って俺たちの氷のバトルフィールドが出来上がった。
…つか、ほんとこれ凄ぇな…俺もこんなん使えねぇかなぁ…
ってこんな呑気なこと考えてる場合じゃねぇな。この結界の中なら新しいブランゴ供も湧かねぇ筈だし、ドドブランゴの動きもある程度制限できるはず。
そう考えた俺はローザに指示を出してドドブランゴに火力を集中させて一気に仕留めようと考え、一瞬、ローザの方に注意が外れてしまった
刹那
『ブルォォオアアア!!!』
「っ!な、なんだこいつ…さっきより凶暴に『グゴァアアルア!!!』っ⁉︎くそっ!」
「ハ、ハンゾ『グギャシャァア!!』…くっ!数で攻めるとは、卑怯なり!」
「ちょっ!こっち登ってくんな!ハンゾウ!こっちの猿供なんとかしてくれ!」
「わ、わわっ!そ、それを齧るな!俺のギター…俺のギターは…ちょ!あでででで!!頭飾りを引っ張るな!」
陣形がガタガタになってしまった…
いや、それだけじゃぁねぇ。この結界の特性を理解しないで俺が出した指示…そいつのせいで全員が危険に「《爆砕【徹甲爆榴拳】》!!!」…?
静かな、しかしはっきりとした声が結界内に響き、西側の氷壁が音を立てて崩れ落ちていった。
俺たちはもちろん、ブランゴ達も一斉に動きを止め音の方へ振り向く。
そこには…
「ROCK YOU!!!」
《フレイム・エリオーネ》を左肩に担ぎ、右拳を突き出しながら魂の叫びをあげる【ブラキX】の男がいた。
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sideビート
「君、今日限りでこなくていいよ」
な、なんだってーーーーーーー!!!?
た、確かに絡んで来やがった城下町巡回組のハンター(ケチャ装備の男)を軽く殴り飛ばしはしたが、そんな…クビにされる程の事とは…
あぁ…もういいや
「…ぉっす。今まで、あざっした」
俺は早々に考えるのをやめ、城を出た。事情を知ってか、城の門番に哀れみの視線を送られながら城下町へと下る。
俺は、なるべく何も考えず城の門からまっすぐ伸びる中央の長い階段を下りる。その先には城下町の噴水広場があり、また先には正門がある。
そこまで辿り着けば、野良ハンターの俺は明日…いやその時から晴れて無職となる…
この町はこの長さの階段を3本構え、それぞれ東、北、正面の門に続き、その階段の間を埋めるようにぐるりと民家や市場が立ち並んでいる。
当然、この階段を下る時には多くの人とすれ違う。
だが…俺にはもう関係な「あ!お兄さん!」
「今日はね、パンが美味しく焼けたんだよ?おひとつどうぞ!」
「あぁ、ありがとう…」
「おぉ!ハンターのあんちゃん!ちょっと寄ってってくれよ!今朝とれたての新鮮な魚が入ったんだ!」
「あぁ、後でな…」
「あら、演奏家さんじゃない!あの広場での演奏…すっごい感動した!また魂に響くあの演奏、聞かせてね!」
「あぁ、また、な…」
…なんでだろうな、普段は5分もかからずに下りきれるこの階段が、今日はやけに長く感じる。
「ハンターさん!」「お兄さん!」「あんちゃん!」「演奏家さん!」
…ああ、そうか。
「…俺、今泣きそうなくらい悲しいんだ、、、」
でも、俺には『去り際のバラード』なんてものは性に合わねぇ…
込み上げる感情を抑えながら、重い足取りで門の前の広場にたどり着くと、俺の前には継ぎ接ぎだらけの木箱が置かれていた。
丁度上に大人一人分立てるくらいの幅の、汚れた…でも人の温かみのある、どこの誰とも知らないおそらく町人の手作りのもの。
俺は門番の1人を見るとにっこりと笑顔で応えてくれた。
俺は(いつの間にか用意されていた俺の龍車から)《王牙琴【雷鳴】》を引き抜き
やがて、町人がわらわらと集まり始め広場はおろか、中央の長い階段の半分くらいまで人で埋まる。
あぁ、やっべぇ…また涙腺が…
「みんな!今日限りで俺はここを出て行かざるを得なくなった!これが、正真正銘この町での最後の演奏だ!聞いてくれ!いつも、お前らの心に…」
「「「「ROCK!ROCK!ROCKYOU!!!」」」」
そう、俺は世界一ROCKの似合う男だ。
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「サンキュー!お前らにはもう、会えねぇかもだけど…いや、この町がROCKであり続ける限り!俺ぁまた戻って来るぜ!!!」
「きゃー!ハンターさーん!」「ぜってぇ戻って来いよなぁ!」「素敵な演奏ありがとうーー!」「俺もROCKになりてぇ!」
『ROCK!ROCK!ROCK!』
「…ふぅ、
門番に小声で挨拶すると、何故か目を腫らして首を横にぶんぶん振って応えてくれた。
俺はそれにはにかむが、フルフェイスのこの装備じゃぁ伝んねぇかな。
でも、たとえ顔が見えなくても、人種が違くても確かに伝わるものはある。
それが心、伝え方はそれぞれだが、俺は
徐々に門が開き、俺のまた新しいROCKが始まる。
龍車を引き、門を越えてから最後にROCKING PEOPLEに手を振り銀世界へと踏み出す。
「…なんだぁ…ありゃ?」
町の正面口、数キロ先ででっけぇ氷の塊みたいなんが置いて(?)ある。
…暇だし、丁度同じ方角の
あの人…元気してるかなぁ
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sideローザ
「な…お前…ビートか?」
ハンゾウがマツバの結界の一部を殴り壊し、介入してきた男に声をかける。
おそらくだけど、ロックと同じく彼もハンゾウとは旧知の仲なのだろう。
でも…ロックの時とは何かが違う…
ビートと呼ばれた男は結界の中に踏み込み、しばらく辺りを見回すとフルフェイス越しにも分かるくらいの殺気のこもった目で、ハンゾウを一瞥する。
「お、おめぇさ!ビートかぁ!はぁ〜!元気しちょっt「よぉロック…なぁんでてめぇはこんなとこいんだ?てめぇの巣はあっちだろぉが?あぁ?」…うぬ…」
男は口を挟んできたロックを強い口調でねじ伏せ、相手が消沈するのを見届けると、再びハンゾウを睨め付ける。
「…んで、てめぇの巣はもっともっと遠い筈だぜ
「……」
ハンゾウは応えなかった…
いや、応えられなかったのかもしれない。
なんたってこのビートとかいう男から発せられている殺気で、直接睨まれていないあたいでも冷や汗が止まらず、動く事すら出来ないのだから…
しかし、非情にも時は進み、固まっていたブランゴ達が一斉に男に飛びかかる。
『グギャァシャァア!』
「っ⁉︎あんた!危な…」
刹那
「…うっせぇNOISE供」
あたいが叫ぶより早く、飛びかかったブランゴ達が刹那に1人の男によって地に伏した。
ブランゴ達の体毛が焼け焦げるジリジリという【音】、骨が軋み、砕け、筋肉に突き刺さり、突き破られる【音】、燃えた身体が雪を溶かし、結晶を水に変える【音】…
断末魔・悲鳴・命が尽きる【音】が結界に響きわたる。
そして
「The end your life」
カチンっ
乾いた音が虚しく響きーーー
ーブランゴ達が爆破した。
「「「っ⁉︎」」」
その場にいた全員が状況を理解するまでには男は肩に担いだ得物を掲げ、距離にして50m以上離れたドドブランゴの頭部を吹き飛ばしていた。
「は…早過ぎる…あんた、一体…?」
あたいが絞り出した声に気づき、振り向いた男は再び得物を左肩に担ぎ
「俺の名は【ビート】。世界一ROCKが似合う男だ」
言い切った男をあたいが理解できるはずもなかった。
次回はモンスターそっちのけハンターvsハンターを書いてく予定(予定だよ!あくまで予定だからね!?)です。
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