僕と天狗の取材録   作:彩風 鶴

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注意
・この作品は東方projectの二次創作です
・不定期更新
・原作とは異なる自分設定
・妄想過多
・にわか故のキャラ崩壊や原作と違う部分
・今日は何の日?さぁ?子日ですかね?
以上が苦手な方でも折角ですしゆっくりしていって下さいね!






おまけ編 8
おまけ編 1話~信じていれば来てくれます~


 

「いや………まぁ。そうですけど………。」

躊躇いなく子供達の夢を破壊する文さんに微妙な表情で応じながら溜め息をついた。

今年は雪が降るのだろうか?

 

 

 

 

 

 

「あぁ………おはようございます………。」

ある清々しい朝。鳥はさえずり澄んだ空気が僕の体を包んでいる。

出来るならばこのままお昼まで寝ていたいくらいだ。

「お、起きましたか。おはようございます。」

寝癖を立てて目をこすりながらあくびをしている僕とは対照的に文さんはこんな朝から机に向かっている。

規則正しい生活を送るのは良いことだし見習いたいものだ。

そう言えば新聞配達をしている人の朝はとても早いと聞いたことがある。

文さんの新聞は誰が配達しているのかな?

まさか全部一人でやっているわけでは…………文さんならあり得るかもしれない………。

でも新聞を刷ったりするところは見たことないし仕事場にそんな機械は見あたらない………。

考えれば考えるほど謎は深まるばかりだろう。

戻ってこれなくなる前に考えるのをやめた。

 

「いやぁ……それにしても鞘と会ってからもう暫くしますね………。時が経つのは早いものです。」

「なんだかお年寄りみたいですよ。」

しみじみと言う文さんに苦笑を漏らす。ふと頭に一つ、素朴な疑問が浮かんだ。

付き合い始めてすぐの人には訊けないが、これだけの時間を共にして知らないのはどうかとも思う。

意を決して疑問を質問へと変えて口にする。

「そういえば……文さんっていくつなんですか?」

文さんの笑顔が微かに震えた気がした。

「いくつ……というと?」

「いえ、年齢のことですけど……。もう会ってからそれなりに経つわけですから知らないのもどうかな……と思って。」

「私は鞘の年齢を知ってますよ?」

「いえ、僕も文さんの歳を………って何で知ってるんですか!?」

文さんは明らかに話から逃げようとしている………。

別にここで引き下がってもいいのだけれど文さんの秘密を知ることが出来るのかもしれない。もう少し粘ってみよう……。

「と、とにかく……文さんの年齢を教えてくださいよ。」

半ば強引に話を繋げる。文さんはう~んと唸りながら目を逸らすと笑顔を浮かべた。

「いくつだと思いますか?」

「………。」

出た……。とこぼれかけたのを何とか飲み込む。

いくつに見える?といえば世の中において5本の指に入るほど面倒な質問だろう。

実年齢より上を言えば勿論アウトだし、若すぎてしまっても考え物だ。

かといって当ててしまっても面白くないと言われてしまう。

ベストなのは実年齢よりも少しだけ下を言い当てること………相手を適度に満足させ、関係性を崩さずに済むのだ。

チラッと文さんを見やる。

ニコニコと浮かべる笑みは一見それなりに人生経験を積んできたものにみえる。

しかし、パッと見では成人しているようには見えない。

ここ幻想郷でのシステムは知らないから何ともいえないけど少なくとも文さんは仕事をしている。

それもジャーナリストという何だか経験を必要としそうな職業だ……詳しくは知らないけど。

これらから僕が考察し、導き出した答えはずばり………19歳………。

だとすれば口にするべき答えはマイナス1をして18歳にでもしておこう。

「18……歳………ですか?」

我ながらベストな選択が出来ただろう………。

しかし自画自賛に酔っている僕に文さんは苦笑を漏らした。

しまった………しくじっただろうか?

顔が緊張で強ばるのを感じる。

「さすがにそこまでではないですね……。」

文さんはクスクスとわざとらしく上品に笑った。

…………。

…………。

え?それだけ?

文さんは笑顔をキープしたまま言葉を切ってしまった。

そこまでではない……ってどっちだ?

下過ぎたのだろうか?それとも上過ぎた?

かなり自信があっただけに何だかちょっと悔しかった………。

「じゃぁ、いくつなんですか?」

「………。」

文さんは笑顔を崩さないまま一言も喋らない。

「えっと……?文さん?聞こえてます?」

「………。」

先ほどより文さんの顔がほんの少しだけ近づいた。

顔に陰が出来てちょっと怖い。

これが表すのはなんだろうか?これ以上詮索するなと言いたいのだろうか?

無言の圧力に気圧されながらもここで退いては女が廃ると負けじと訊き返した。

「文さんが僕の年齢を知っていて僕が文さんの年齢を知らないのは不公平ですよ!教えてください!」

「………。」

明らかに無理のある言い分だったが僕の必死さでそれをカバーできたのか文さんはどうするか悩むように唸った。

最後の一押しと文さんに期待の目を向け続ける。

「はぁ…………分かりましたよ……そうですね、教えてあげましょう………。」

溜め息と共に文さんからこぼれた諦めの言葉。これは僕が押し勝ったという認識でいいのだろうか?

ともかくどうにか文さんの年齢を知ることが出来そうだ………今回は珍しく僕の勝ちだろう。

勝利から来る満足感に浸りながらも文さんの次の言葉に耳を傾ける。

「とは言っても……こうも長く生きてると詳しい数字なんて忘れちゃってるんですよね。1000余年生きましたかね?」

「…………。」

サラッと答えた文さんの顔をまじまじと見る。しょうがなく白状してあげた……といった様子だ。

「何です?私の顔に何か付いてますか?」

疑いの目を向け続ける僕にいつも通りの笑顔を貼り付けてとぼけている。

「それで………実際のところは?」

気を取り直して尋ねる。文さんのことだ……ちょっとからかってきただけなのだろう。

「いえ、ですから1000歳ぐらいですって……。」

「………。」

しかし現実は笑いながら同じ答えをする文さんが目の前にいるだけだった。

「真面目に答えてください!怒りますよ!」

子供のように頬を膨らませて不服を申し立てる。

「私は至って真面目に答えてるんですけどね………。」

しかし続いた苦笑に怒る気力すら失われた。どうやら本当に教えたくないみたいだ………。

「分かりましたよ………文お婆ちゃん。」

溜め息と共に申し訳程度の嫌味をこぼして会話を終了させた。

このまま粘ったところで本当の答えは教えてくれそうにない。

まさか本当に1000歳なはずはないし20歳ぐらいだと思っておくことにしよう………。

最後の嫌味が効いたのか文さんはムッと眉をひそめると「まだまだ若いですよ!」とさっきまでの主張と全く違うことを言い出した。

 

 

ガタッ。

文さんとの会話にも一旦区切りがつき、僕は椅子に腰掛け、読みかけになっている本を開いた。

えっと……昨日どこまで読んだんだったかな……。あ、ここだここだ。

文字を頭の中で読み上げてゆっくりと本の中に入り込んでいく………。

のが理想的なんだけど……正直ちょっと難しくてスラスラとは読み進められない………。

………。

少し気を抜くだけで眠ってしまいそうだ………。

そういえばさっきも話していたけどもう文さんと出会って結構経つんだな………ここに来てからは気にもしていなかったけど今は何月何日なんだろう?

ふと浮かんだ疑問に思考回路を移す。文さんと会った日から1日ずつ駒を進めるように頭の中で年月を辿っていく………。

昨日が12月24日……そして今日が12月25日……………。

左右の指を何度か往復した末の終着点はそこだった……12月25日………。

皆さんは聞き覚えがあるだろうか?

ガタッ。

思わず本が閉じるのも気にせずにその場で立ち上がった。

「?……どうしたんですか?」

振り向いて不思議そうに尋ねる文さんに転びそうになりながらも駆け寄るとこう言い放った。

 

「今日クリスマスじゃないですかぁぁああああ!!!!」

 

 

 

「クリスマス………ですか?」

文さんは耳慣れない単語にいつの間にか手帖とペンを装備している。

「え?………まさかとは思いますけど知らないんですか?」

「クリスマスと言いましたよね……。聞いたことはないです………外の文化でしょうか?」

「えぇ……まぁそうですけど………。」

驚くことに幻想郷ではクリスマスがないらしい………。まぁ確かにクリスマスって感じの雰囲気は僕の知る限り見当たらないけど………。

ここは一つ………僕から文さんにクリスマスについて教えてしんぜよう!!

「コホン……いいですか文さん……クリスマスというのは毎年決まった日に行われる行事です。」

「年中行事ですね。」

「?…ええと……そうです。その通りです。それでですね……何をするかなのですが……。白髪の赤い服を来たお爺ちゃんがいい子達にプレゼントを配って回るのです!!」

あながち間違ってはいないが確実に核心から逸れている説明に文さんが成る程……とペンを走らせる。

「プレゼントというのは具体的には何を?」

「えっと………渡す子の欲しいものですよ………ぬいぐるみだったりスポーツの道具だったり……。」

「ではそのプレゼントを配る老人とは何者なんですか?」

「そ、それはですね……。」

子供に「ねぇねぇお母さん、サンタさんって本当にいるの?」と訊かれた親はこんな気持ちになるのだろう……。

しかしこの場合「ねぇねぇお母さん、サンタって何?」である……。

「えっと……さっきの通りいい子達にプレゼントを配るのですが………目立つ赤い服を着て、白髭を生やした優しいおじさんです……多分。トナカイにソリを牽かせて一晩で子供達の家をプレゼントを配って回るんです。」

「ひ……一晩でですか?その子供達とはどれぐらいの人数がいるんですか?」

「え?………えっと100万人……くらい……?」

当然そんなこと僕に分かるはずもなく適当に予想した数字を答えた。

珍しく驚いた様子を表に出す文さんはそれでも腕の動きを止めなかった。

「とんでもないですね………少なくとも人間ではないでしょうけど………。単純計算で1秒30人強…ですか。」

何かブツブツと呟きながら尚も手帖にペンを走らせている。

「そう言えば鞘は先ほど多分。って言ってましたけど、実際に見たことはないんですか?」

「あ、ありませんけど……。」

「プレゼントをもらったことは?」

「あ、ありますよ?」

「そもそもどうやって子供の欲しい物の情報を仕入れているのでしょうか?………それに今日以外は何をしているんでしょうか?どうにも謎に包まれた人物ですね………。」

「いや………まぁ。そうですけど………。」

 

躊躇いなく子供達の夢を破壊する文さんに微妙な表情で応じながら溜め息をついた。

今年は雪が降るのだろうか?

 

 

 

 

    続く……。

 




はい!好きな物は最後までとっておく派の彩風です。

そもそも好物ってそんなに無い気がする。

そんなことはどうでもいい!!
今回もここまで見ていただきありがとうございました!
いやぁ、投稿日に見ている方しか分からないネタを平気でぶっ込んでいく系男子です。

さて、まぁ本文を見た方は察しているでしょう……。

今日は何の日?



子日だy(殴



使い回しは良くない。


とまぁ、冗談はさておきクリスマスですね。
そう、聖なる夜もとい○なる夜です。
テンション上がったいい感じの男女が××で○○○○な△△△を☆☆☆☆☆しちゃう夜です。
彩風はぴゅあなので自分でも何言ってるか全く分かっていませんが、何故か怒りが湧いてきました。

とはいっても、皆さん投稿日に見てくださっている方々は勿論、彩風と同類でしょう。
クリスマスに見るようなもんじゃないですよ?これ。
いやぁ、あなた方とは旨いお酒が飲めそうです※お酒は二十歳になってから
一緒にクリスマスを飲み明かしましょう!!※お酒は二十歳になってからだって
もう、今日は飲んじゃいます。ドンペリいっちゃいます!※お酒は二十歳になってからっていってんだろうが


え?
おまえと一緒にするな?
今横で彼女が裸で寝てる?
………。



この後書きは10秒後に自動的に爆発します(真顔)





次回も是非ゆっくりしていってくださいね!!
非リアに神のご加護が有らんことを。

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