・この作品は東方projectの二次創作です
・不定期更新
・原作とは異なる自分設定
・妄想過多
・にわか故のキャラ崩壊や原作と違う部分
・11月1日……ローソン…………いくさじゃぁぁぁあああ!!!
以上が苦手な方でも折角ですしゆっくりしていって下さいね!
「それで………質問って言うのは?」
エルさんがあどけない顔で尋ねる。
チールさんはムスッとした顔で黙り込んでいた。
……二人とも悪い人じゃないとは思うんだけど…文さんは何でこうも警戒しているんだろう?
「簡単なことです。あなた方の能力………えっと、奪うと宿らせる……でしたか?」
文さんの問いに一人は頷いて一人は黙ったまま肯定した。
「単刀直入に言いますとその能力ではどこまでのことができるんですか?」
本当に率直に尋ねた。
何ができるんですか……?ではなく、どこまでのことができるんですか?……と。
エルさんとチールさんは黙り込む。
文さんは全く視線を動かすことなく、ただ一点に二人を見つめていた。
気まずい沈黙が流れる。
その沈黙を破ったのはチールさんの言葉だった。
「答える必要はないだろ。」
吐き捨てるような言葉だったが言い方からは慎重な様子が伝わってくる。
文さんは表情を一切変えることなく返事をした。
「まぁ……確かにそうですけど。」
なんだか今までには無いタイプの張りつめた空気だ。
肌がピリピリとするのを感じる。
「それなら無理に答える義理は無いな。」
チールさんは文さんから目を逸らす。
エルさんも黙ったままだった。
文さんはふむ……と呟くと顎に手を当てる。
「お二人は紅魔館のメイドのことについて何か知りませんか?」
そして、質問を変えた。
「こうまかん?」
「山の麓に湖があって、その畔に洋館があるでしょう?あそこのことです。」
エルさんに訊かれて文さんが答えた。
文さんの回答にエルさんはあぁ……と呟きを漏らす。
「で………そこのメイドがどうしたって…?」
チールさんが先を急かすように言った。
「メイドの内の一人が先日急に妙な状態になってしまったのですが……。」
「妙な状態?」
お約束の質問の後、文さんが説明を行う。
「脈もあれば呼吸もしているのですがまるで死んでいるかのように動かず、起きることがないのです。」
文さんの言葉を二人は真剣に聞いている。
「ある人は『抜け殻のようになる』と表現していましたが………。」
僕は咲夜さんを頭に思い浮かべる。
今頃はいつも通りレミリアさんのお世話をしているのだろうか?
「……………そこまでは分かったが、それが私等と何の関係があるんだよ………?」
チールさんの不機嫌な声で我に返る。
確かにこれだけでは何故自分たちが捕まって質問を受けているか全く分からないだろう。
しかし、文さんの話はまだ終わっていない。
「まだ話は終わってないでしょう?」
文さんはニコッと威圧的な笑みを浮かべる。
それに気圧されたようにチールさんはたじろぐと、口を噤んだ。
「それで、そのメイドに関して調べていくうちに分かったのですが………これは『魂』が抜けてしまった状態であるそうです。」
文さんは『魂』という語を妙に強調して言った。
そして、文さんが『魂』という語を口にした瞬間エルさんとチールさんの眉がほんの少し。
本当に少しだけ、動いた。
「それで、あなた方の能力は『魂』を奪う、宿らせる程度の能力…………。納得していただけました?」
最後に文さんが訊くと二人は小さく、首を縦に振った。
「話してくれる気にはなったでしょうか?」
続く文さんの問いにエルさん・チールさんが黙り込む。
かなり真剣に考え込んでいる様子だ。
文さんは相も変わらず顔に営業スマイルを張り付けたままだ。
この二人は結局何者なのだろうか………?
文さんや咲夜さん達は二人について知らなかったみたいだし、メイドさんのことが起こった時期と彼女等と会った時期、能力のことを考えても無関係とは考えにくい。
かといって本当にこの二人がメイドさんをあんな風にしてしまったのだろうか?
そんな人たちには見えないのに……………。
………………………………いや………。そんなこと言えないか……。
僕はずっと前からエルさん・チールさんのことを知っている訳じゃない。
たった数日前に少し会っただけだ。
《そんな人》なんて風に言えるわけないんだ。
「成る程………お姉さん等の言わんとすることは分かったよ。」
僕の思考を遮るようにエルさんが声を上げた。
両手を上げて目を瞑っている。
格好だけを見れば「参った参った」という言葉がよく似合いそうだ。
そして、続きを振るようにチールさんを肘で突っついた。
チールさんはエルさんのその行動が予想外だったのか軽く驚いたようにエルさんを見る。
その後、小さく溜め息をつき、続きの言葉を紡いだ。
「まぁ………でも―――――。」
《ガサッ》
チールさんの言葉を遮るように上から物音が聞こえる。
反射的に上を向くと何か小さなものが落下してくる途中だった。
「ひゃっ!?」
思わず身構えるが落ちてきた物体の落下地点は僕の少し前、
《ボスッ》
それは地面にぶつかって止まる。
何が落ちてきたのかと、体を前に乗りだした。
「す、雀…………。ですか……?」
誰に問うわけでもなく呟く。が、すぐ横から答えが返ってきた。
「そのようですね………。何故墜ちてきたのでしょう………?」
「ひゃ!?び、びび……びっくりした。」
相も変わらず慣れない登場に鼓動を早める。
このままでは僕の心臓は持たないのではないだろうか………?
そんな疑問をよそに文さんが続ける。
「どこか怪我をしているわけでも無いようで―――」
《ガサガサッ》
今度は文さんの言葉を遮って物音がした。
先程と同じように反射的に上を見上げた。
今度は雀なんかとは比べものにならない大きさの物。
いや、比べものにならない大きさの者。
僕の目が正常であるならばそれは人だった。
そう認識したときにはもう遅い。
さっきと違って今度は真っ直ぐ僕に向かって落ちてきている。
避けようにも間に合わない。
どうにか身構えることだけはできた。
…………。
…………。
強く閉じた瞼をゆっくりと開く。
小さな衝撃の後何か転がるような音が聞こえたが体に特に痛みはない。
目を開けるとそこは文さんの腕の中だった。
ん・・・?
意識的に瞬きをした。
そして、目を開けるとそこは文さんの腕の中。
……………。
文さんの、文さん。アヤサンの腕の……中?
文さんの腕の中。あやさんのうでのなか………。
ゲシュタルト崩壊を起こしそうなほど頭の中で連呼する。
脳が遅れて機能し始め、やっとのことで状況をしっかりと把握する。
今、文さんの腕の中にいる。
ぴったりとくっつくようにして抱きつかれたような状態だ。
それで……顔のこの感覚は…………。
ヒュゥゥゥウウウウ……。
と、やかんが沸騰したような音が聞こえたような気がした。
開いた口が塞がらないという言葉があったがまさにそんな感じだ。
もし言葉を発そうものなら確実に呂律が回らないだろう。
そもそもどうすればいいのか分からず声を出す余裕などないが。
「だ………です…?」
ふやけきった脳に声がかかる。
それが自分にかけられたもので「大丈夫ですか?」といった内容だったことに気づくまで数秒を要した。
「へ!?……ひゃ!ひぁい!!だだ、だいしょうぶ!です!!」
文さんは遅れてきた回答に不思議そうに首を傾げる。
案の定噛み噛みだった。
「本当ですか?耳まで真っ赤ですけど?」
「ほ、ほほ、本当です!!本当に大丈夫!」
何とか文さんの腕の中から出る。
そして半ば逃げ出すように文さんと軽く距離をとる。
すると、あることに気づいた。
「あれ?エルさんとチールさんは………?いない?」
さっきまでいたはずのエルさんにチールさんはまるで初めからいなかったかのように姿を消していた。
「えぇ………逃げられましたね…………。」
隣で文さんが悔しげに呟く。
どうやら混乱に乗じて逃げられてしまったらしい。
そもそも何故逃げる必要があるのだろうか………?
やはり件の犯人が彼女たちなのか………?
それにしてもそんな簡単に文さんから逃げられるものだろうか………?
少なくとも僕は絶対に逃げられない自身がある。
そんな思考を巡らせるがそれも途中で遮られた。
「それにしても彼女……何故上から……。」
文さんのそんな呟きが耳に入る。
文さんの言葉の中の彼女は、後の部分から考えても落下してきた人のことを指すのだろう。
僕はその彼女に視線を送った。
それは見覚えのある女の子だった。
緑色の髪に黄色のリボン。
ふわっとした雰囲気の優しそうな少女。
大妖精。
「だ、大ちゃん!?」
いつの間にかちゃん付けをするのが普通になってしまっていた。
チルノちゃんの親友で僕と同じ記憶喪失になってしまった女の子。
体を乗り出して彼女の顔をのぞき込む。
「だ、大丈夫ですか!?け、怪我とかは………。」
必死になって尋ねるが答えはない。
どうやら気を失っているようだ。
「あ、ああ!文さん!!だ、大ちゃんは、大丈夫なんですか!?」
重病に冒された我が子を想い、医者にむしゃぶりつく母親のように文さんにしがみつく。
文さんは「落ち着いて下さい」と言うように僕を手で制す。
僕が冷静になり文さんから手を離した。
文さんは大ちゃんの口元に手をやったり、胸のあたりに耳をおいたり、手首に自分の手を当てたりとまるで専門家のようにてきぱきと作業をこなしていった。
僕は息を飲みながらその様子を見守る。
「………ど、どうですか………?」
慎重に文さんに尋ねる。
文さんは顎に手をやって考え込むような仕草を挟む。
そしてすぐに笑顔を作り、
「大丈夫です、息はしていますし、心臓も動いています。」
その言葉を聞いて胸をなで下ろす。
肩に乗っていた重い何かが落ちたような感覚を覚えた。
「ですが……。」
しかし文さんの言葉はそこで終わりではなかった。
しかも続いたのはよりによって逆接である『ですが』……。
少なくとも良い展開が続くことはないのだろう。
それなりの覚悟を持って文さんの言葉を聞き逃すまいと耳を傾ける。
文さんはすこしだけ間を置いて、言葉を繋げた。
「生気が感じられないですし、何となく……似てるんですよね………。」
あえてなのか文さんはそこで言葉を切った。
まぁ、続けずとも続く言葉は予想できた。
「アンネさんと………。」
頭の中の文さんが言葉を紡いだ。
「………そんなことって……。」
僕は力なく横になっている大ちゃんに視線を移す。
つい先日は僕としゃべっていたのだ。
目を閉じて倒れ込んでいる姿はまるで眠っているようだ。
そう眠って―――。
続く……。
小さなおまけ~灯台下暗し~
いやぁ………あぶなかったねーー………。
エルはほっと胸をなで下ろす。
……はぁ……クソ…嫌なタイミングで……。
チールは今にも舌打ちしそうな表情を作る。
こらっ!そんな汚い言葉使わないの!
エルは人差し指を指に当ててチールに注意する。
チールは小さく小さく、音をたてずにため息をつく。
そして二人は下を見下ろした。
『灯台下暗し………ってな』
『灯台下暗し………ってね』
どうも!!あざらしとあざらしならあざらし派のあざらしです!。
かわいいですよね!!
さてさて!今回も僕と天狗の取材録を御閲覧いただきありがとうございます!!
7章は微妙なところで切る形ですね。
8章に続くのですが………いったんはコマーシャル…もといおまけ編の方に移らせていただきます!
さて、余談でござるよ。
え?見たくない?そそそそんなこと言わずにちょっとのぞいていって下さいよ?
さて!みなさん、明日はビッグイベントですよビッグイベント!
投稿日に見ていない方は察して下さいお願いします!!
まぁ、気を取り直しまして………明日はハロウィーンですね!!!
仮装!コスプレ!デュフフ!!
いやぁ、すばらしい一日ですね!
………といっても、当然のごとくぼっちに予定なんてあるはずもなく………家でカボチャ食ってるいつものハロウィンになることでしょう。
…………………………はぁ。
皆さんは彼女彼氏とデートですか?
なんなんですか?
勝ち組ですか?
私が負け組って言いたいんですか?
そうだよ!ぼっちだよ!ぼっちの何が悪いんだコノヤロー
ふう…………ったく……これだから最近の若いのは……。
楽しんできて下さいね…………(デレ)
次回も是非是非ゆっくりしていって下さいね!