僕と天狗の取材録   作:彩風 鶴

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注意
・この作品は東方projectの二次創作です
・不定期更新
・原作とは異なる自分設定
・妄想過多
・にわか故のキャラ崩壊や原作と違う部分
・もし生まれ変われるなら枕になりたい
以上が苦手な方でも折角ですしゆっくりしていって下さいね!


7章 4話~かんどーの再会~

「それで………これからどうするんですか?」

 

文さんに掴まれていた手が解放され、僕は尋ねる。

割と乱暴に引きずられていたのに痛くないのが不思議だ。

慣れ………なのだろうか…?

「もちろん、鞘の言っていた二人の女の子を探しますよ?」

当然だと言うように文さんが笑った。

「あ、いや……そういうことじゃなくて……どこをどう探すとか……。」

僕が質問し直す。

文さんはあぁ……と呟いて暫く間をおく。

「ええと………そうですね……。とりあえず鞘が彼女等を見つけた辺り一帯を適当に………。」

「それは……なかなか具体的な計画ですね……。」

僕の言葉を聞こえない振りで流して文さんは歩き出す。

「ん?あぁ!!ちょっと待って下さい!!」

僕はすぐに文さんを追っていった。

 

 

「で、どの辺りで見つけたか思い出せますか?」

数分歩いたところで文さんに訊かれた。

周りを見渡すと鬱蒼とした森だ。

正直ほとんど景色が変わらないし、どの辺りか?と言われても正確に答えられる自信はないのだけど……。

「多分もう少し向こう………だと…思います。」

「大丈夫なんですか……?」

僕の自信ない声に疑うように文さんが尋ねる。

僕は短く、重ねて「多分……」とだけ答えた。

「まぁ、もう少し歩き回ってみましょう。そのうち明確に思い出せるかもしれませんし……。」

文さんはそう口にすると歩くスピードを少し上げた。

「そうですよね。」

僕もそう呟いて文さんの後を追った。

 

更に数分ほど歩いた後、

相も変わらず深い森の中なのだが、なんとなく見覚えのある付近に来た……気がする。

「なんだか……この辺…の気がします。」

「随分曖昧ですね………。」

文さんの苦笑に同じく苦笑いで返しながら周りを注意深く見渡す。

すると、僕の目に一つの大きな木が留まった。

「この木って………確か……。」

間違いない。寝てしまったチルノちゃんを移動させた木だ。

この幹もなんだか見覚えがある気がしてきた。

「何か思い出せましたか?」

文さんが期待を乗せた声で尋ねてくる。

「はい。えぇと……ここがあの木ならあの人たちを見つけたのは………。」

僕は改めて記憶を手繰りながら彼女達を見つけた場所を探る。

「あぁ!そうです!!ここです!ここでエルさんとチールさんに出会いました。」

僕のさほど正確ではない記憶力もここだと言っていた。

木々に囲まれていて、狭いが開けた空間があった。

あのとき、確かにここに尻餅をついてチールさんに圧倒されたことを覚えている。

「なるほど……彼女等はここで人を捜していたわけですね?」

「はい。そのはずです。」

「じゃぁ………この周辺を一通り探すとしますか………。」

そうですね、と一言の後すぐに周辺を見て回った。

 

 

~数分後~

 

 

ふと冷静になる。

あれ………よく考えたらそんなにずっと同じところに留まっているなんて事があるのだろうか……?

それに彼女らも人捜しをしているんだったら尚更同じところにずっといたりしないだろう。

「あ、あの………文さん。今ふと思ったんですが………。」

僕が、顔を上げて文さんに呼びかける。

文さんは僕が二人と会ったまさにその場所で屈んで地面を熱心に観察していた。

「はい?どうしたんですか?」

僕の呼びかけに文さんも顔を上げた。

「いえ……その………エルさんやチールさんも人捜しをしていたみたいだったって事は言いましたよね?」

文さんがコクリと頷いた。

「それだと……この辺りを探し回ってても成果を得られるかどうかは微妙なんじゃ………。」

僕は出来るだけ控えめに恐る恐る言葉を紡いでいく。

そんな僕の様子に文さんはきょとんとした。

そして僕の言いたいことを理解したのか、あ~……と首を小刻みに縦に振る。

「なるほど……鞘の言いたい事は分かりました。ですが私達が探しているのは何もエルさんチールさん自体だけではないですよ?」

なんだか意味深な事を言い出した。

「と、言うと?」

僕の質問に文さんは口ではなく手招きをすることで答えた。

怪訝な面もちで文さんの元へと歩み寄る。

文さんは足下の地面を指さしている。

その先を見るとあるものが見つけられた。

「これ……………足跡……ですよね……?」

最後に?と付いているのはそれがあまりにもうっすらとしたものだったからだ。

これは……スニーカーだろうか……?

「はい。そのとおり、足跡ですね……。鞘のものかと思ったんですが若干小さいんですよね………。」

なんで僕の足のサイズを知っているんですか?と質問する間もなく文さんが続ける。

「これによると南の方に向かってるみたいですね………。どうします?向かいますか?」

向かいますか?と訊いているにも関わらず文さんはもう既に歩き始めていた。

どうやら僕に拒否権はないらしい。別に拒否するつもりもないけど………。

 

にしても……なんだか文さん、おかしくないだろうか?

というのも、人捜しをしている人の足跡が部分的に残っていて、それが南に向いていたとしても南に向かっていったってことにはならないだろうし、むしろ探しまわっているなら色々な方向に足跡がある方が自然だ……それだけで南に向かうなんて言うのは余りに安直だというか何というか……。

文さんらしくない………気がする。

立ち止まり、思考を続けた。

「あ……あの……!文さん……?」

僕の声に文さんが振り向――

 

「ひゃうっ!?んん……んんん!!」

いた瞬間に押さえ込まれ草むらに転がり込んだ。

口を押さえつけられ上手く声が出せない。

僕の上に乗っかるようにしている文さんの表情は逆光を受けていて分からない。

文さんの急な行動にどうすればいいのか分からずただただ拘束から逃れようと暴れる。

「んん!!んーーー!!」

くぐもった声を上げながら文さんを押し退けようと必死にもがいた。

段々と息が苦しくなってきた。

 

「助けて!!」

 

そう、有らん限りの声を上げようとしたそのとき………。

「シーーー………静かにして下さい……!」

文さんが口に人差し指を当てて言った。

「んん……ん~!!」

「静かに……!」

尚も僕が声を上げようとすると文さんは真剣な声色で言う。

どこか凄みのある声に諭され無言で首を縦に振った。

 

「………はぁ…はぁ……。」

文さんから解放され荒い息を漏らす。

「どうしたんですか………急に………。」

僕が尋ねるが文さんは答えず、ただ足跡があったあたりの方向を指さす。

草むらから眼だけを覗かせて指された方向を見た。

 

「何も見えませんよ……?」

僕の視界には特に特別なものは見受けられず、さっき調べていた風景と全く同じ空間が広がっている。

何だって文さんはわざわざ僕を押さえ込んで草むらに隠れたんだろう……?

文さんを見やるともう少し待てと言うように手で示している。

納得はいかないがとりあえずもう少し待つことにする。

 

すると、見覚えのある二人が急に姿を現した。

 

「行った?」

「あぁ………多分な……。」

きれいな青色の髪によく似た容姿の二人組。

間違いない………エルさんとチールさんだった。

「あはは………案外見つからないもんだねぇ………。」

エルさん……?が楽しげ笑う。

「灯台下暗し、ってな……。」

続けてチールさんもふふふと笑いを漏らす。

どうやらずっと木の上にいたようだ………。

全く気が付かなかったけど………。

「あ、文さん!あの二人です!エルさんにチールさん!!」

「やはりそうでしたか………。ばればれなんですけどね………。」

文さんは二人を軽く嘲るように笑みを浮かべた。

僕は気付けなかったがどうやら文さんにはばればれだったらしい。

「今はまだまずいんだよね~………。」

「そうだな………もう少し間を置いてからで――」

「何がまずいんです?」

すると視界の先では一人の新聞記者が二人の女の子を持ち上げる光景が広がっていた。

…………。

 

ゆっくりと横を見る。

当然ながら文さんはいない。

「「へ……?」」

状況を理解しきれていない様子のエルさんとチールさんが眼を点にしていた。

「いやぁ、素晴らしいステルススキルですねー……見習いたいですよ。」

文さんは嫌らしい笑みを浮かべて言う。

「なっ………!?ちょっ離せ……!!」

「ちー…………行ったんじゃなかったの……?離してーー!!」

二人ともが焦ったように口をそろえる。

 

「あ、文さん………。あの……離してあげて下さいよ……。」

僕は草むらを飛び出し三人の元へ駆け寄る。

「おや……お兄さん確かあのときの……おわっ!?」

ドサッ。

文さんに手を離され二人が地面に落ちる。

一人はしっかりと着地し、一人は尻餅をついた。

「いったいなぁ………こっっんなに…か弱い女の子なんだから扱い考えてよ……。」

エルさんはそんな風に軽口を叩きながらも一瞬の内に起き上がり、体勢を整えた状態で文さんと向き合っていた。

「それで………何で隠れるような真似したんですか?…………あんな分かりやすい上にほぼ意味のない偽装までして………?」

文さんは自分に向かう二人に半眼で問う。

「さぁ………?」

「知らないな。」

二人は打ち合わせをしていたかのように順々に答えた。

「あ……文さん……?そ……そんなに怖い顔しなくても……?」

怪訝な視線を送り続ける文さんに恐る恐る言う。

なんだか二人を警戒しているようだった……。

「あぁ……いえ。別にそう言う訳ではないんですけど……。」

文さんはどこかスッキリしない表情をしている。

 

「えぇと……僕達ちょっとエルさんとチールさんに訊きたいことがあって………。」

僕達の前で座る二人にいきなり本題を伝えた。

「あはは、名前覚えててくれたんだぁ。嬉しいなぁ。君は鞘君……だったよね?」

「訊きたいことってのは?」

一人は楽しそうに、一人は不機嫌そうに答える。

どうやらむじゃきな方がエルさんでクールな方がチールさんのようだ。

「はい。心音鞘です。ええと……訊きたいこととというのは……お二人の能力のことで……確か………。」

相手に名前を覚えてもらえていたことに少し表情を緩ませながら尋ねる。

「魂を宿らせる程度の能力だよ。」

「……魂を奪う程度の能力…。」

二人が答える。

僕は黙って文さんの方をみる。

文さんは一度頷きエルさんとチールさんに視線を送り。

 

「それでは、少し質問させてもらいましょうか……。」

 

そう言って笑った。

 

 

  

 

     続く……。




どうも!ごはん派の彩風です!

パンはどうにも好かん……。

さてさて、今回もこんな作品をここまで見ていただきありがとうございます!
やっとこさ本編に出てきました魂に関する能力のお二人。
前にも書いた気はするのですがこの《エル・チール》は今作品のオリジナルキャラクターです。
原作とは何の関係もございませんので悪しからず。


さて、こっから先は余談よ。
くどいんだよ、いい加減にしろ!
って方でも是非に見ていって下さい!


さて、これは先日………。
彩風がカラオケに行ったときのこと……。え?受験?
なお、余談中に出てくる作者チョロ松さんは彩風と同じくハーメルンで小説を投稿している方です。
今回の余談を別の視点からも見たいという物好きな方がいらっしゃいましたら彼の作品、『東方思考迷路~太陽と氷の迷探偵~』の6話のあとがきに同じく余談として載るらしいのでそちらも是非………。


彩風 「なんか罰ゲームたこ焼きなるものがあるっぽいぞ~」
友人C 「え?何ソレ?…………うっわ、ハバネロ?ありえないわ。」
彩風 「これは頼むしかねぇな……。」
チョロ「ほんとに?マジで?」

店員さん「お待たせしました……ごゆっくりどうぞ……。」

彩風 「あ、どうも~。」
彩風 「じゃ、同じ曲で点数低かった奴が罰ゲームってことで。異論ないな?」
チョロ「いや大ありなんだけど………。」
友人C 「まぁいっか………。」
彩風 「はい!じゃぁ、早速行ってみよう!!」

~十数分後~

彩風 「負けた…………だと……?」
チョロ「さすが彩風。」
彩風 「いや、でもキー的な問題も………。」
友人C 「つべこべ言うんじゃない。」

《罰ゲームたこやき編は作者チョロ松さんの作品で御閲覧下さい》

所変わって彩風宅。

友人C 「いやー罰ゲームって楽しいな。」
チョロ「いやぁ、ホントに。」
彩風 「せやな。んじゃ、もういっちょやりますか?コーラ2Lいっき飲みでも。(暴飲は体に悪影響を及ぼす場合があります。よい子も悪い子も真似しちゃダメだゾ。)」
友人C 「おぉ……良いんじゃないか?」

彩風 「さて、誰が罰ゲームを受けるか……ジャンケンで良いか?」
チョロ、C「いや、お前一択だろ?」
彩風 「何故!?」
チョロ「だって結局お前ハバネロ食ってねぇじゃん?」
彩風 「いや、まぁ………そうだけど。」
友人C 「んじゃ、彩風だな。」
彩風 「まぁ………………いいけど。」

●REC

彩風 「はーい。じゃぁ、飲みまーす。」
友人C 「おぉ!頑張れ~。」
彩風 「まぁ、ぶっちゃけ余裕だよな~。」

2分経過。

彩風 「おうふ……既に舌がひりひりする。」
チョロ「まぁ、コーラだしね。なにげにキツいだろ?ソレ。」
彩風 「いやいや、なんのなんの」

4分経過。

彩風 「ゲッフ………ちょっとまって意外にきついこれ。」
友人C 「うっわ、なんか可哀想に見えてきたわ。」
チョロ「ふぁいとー。まだ半分だぞー。」

6分経過。

彩風 「ふぅぅぅ……………きっつい………。」
友人C 「よく考えたら全くいっき飲みじゃないよねこれ。」
彩風 「もうそろ俺死ぬかもしれない…………。」

8分経過。

彩風 「………吐きそう……」
友人C 「これ横で美味しいって言ってたら美味しく感じるんじゃない?おいしいおいしいおいしいおいしい。」
彩風 「顔面に右ストレート叩き込むぞ?(真顔)」
友人C 「ゴメンナサイ」

10分経過。

彩風 「あと………ちょっと………。」
友人C 「がんばれー。」
チョロ「ふぁいとー。」
彩風 「ん………ん……。ぷはぁ………。」
友人C 「イェーイ!!おめでとー!」

彩風 「ブフォォォ………。」

チョロ・C「…………。」


大食いをする方は胃を膨らませる為に食べる前に水数Lをいっき飲みすると聞きました。
彩風はその時点で死にかけることが分かりました。←大袈裟


若気の至りってやつでしょうか?みなさんは決して真似しないで下さいね。
バカをやるのも程々にします。
もうコーラなんて一生飲まない。っていうか飲めない。



それでは!次回も是非是非ゆっくりしていって下さいね!!

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