僕と天狗の取材録   作:彩風 鶴

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注意
・この作品は東方projectの二次創作です
・妄想過多
・自分設定
・不定期更新
・にわか故のキャラ崩壊や原作と違う設定
・文々。新聞、店頭にて発売中!買ってネ☆


2章 3話~人里の妖怪事情~

僕達は人里についた。

「ここが、・・・・・・・・・人里・・・・・・・・・ですか?」

僕がせわしなく首を動かしながら妖夢さんに聞くと

「はい、そうです」

と返ってきた。

そこに広がる光景はまさに昭和・・・・・・・・・くらい?の村、という感じのものだった。

寺子屋や貸本屋などお店も様々なものだった

「へぇ・・・・・・・・・・・・・すごいなぁ・・・・・・・・・」

僕は完全に未知の世界だと思っていた幻想郷に少しだけでも見覚えがある部分があって安心していた。

すると妖夢さんが

「とにかく早くお茶菓子だけ買って帰りましょう」

と、そういって人の多い道をタタタッと駆けていき、

僕はそれを追うようにして

「ま、まま・・・まってくださーい!」

駆けていった。

 

 

「はい、これ・・・いつものお茶菓子の詰め合わせ・・・・・・・・・それと、お煎餅も、おまけで入れておいたわ」

老舗の雰囲気を漂わせるお菓子屋さんのおばさんが妖夢さんに袋を手渡す。

「いつもありがとうございます」

そう妖夢さんが笑顔で言うと

「いえいえ、こちらこそどうも!・・・・・・・妖夢ちゃんいつもいっぱい買っていってくれるし家としては大助かりだよ。」

そんな、どこにでもありそうな会話が突然途切れ、おばさんが僕の方をみて

「ん?」

と短くこぼした、そして今度は僕と妖夢さんを交互にみてから

「んん?」

とまたまたこぼした。

そしていたずらっ子のようにニヤァと笑うと心底楽しそうに

「あれあれ?・・・妖夢ちゃんも隅に置けないわねぇ~・・・・・・・いつの間に<彼氏>なんてつくってたの~?・・・このこのっ」

そう言うと妖夢さんを肘で突っついた。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しばらくの間

そして・・・・・・僕と妖夢さんがほぼ同時に

「え?」

と、気の抜けた声を発した。

 

 

「ちっちち、違いますよ!?なに言ってるんです!?」

顔を真っ赤にして抗議する妖夢さんに対し僕は

「え、いや、え?そのぉ・・・・・・・ええと・・・・・・・・・・・・・」

言いたかったことをいえず、そのまま俯いた

なおもおばさんは笑い続け

「いいのいいの、おばさんそういうのには首突っ込まないから!」

と笑って答えている。

気のせいだろうか・・・・・・・現在進行形で突っ込んでないか?

妖夢さんは抗議を続けたがその努力は報われず、おばさんはカッカッカッと、笑いながら店の奥へ入っていった。

 

 

「あの・・・・・・すいません、なんか迷惑かけちゃったみたいで」

僕が謝ると、妖夢さんが少し、ほんの少しだけ頬を膨らませながら

「・・・・・・・・・・・・・別にいいですよ、こちらこそすいません、」

と早口に答えた。

僕が身につけている着物は一応は女性用のものなのだが、子供用、ということもあってか、確かに男の子が着ても違和感のないものだった

(妖夢さん怒っちゃったかなぁ?)

そう考えながら歩いていると、角を曲がったところで、「ドカッ」という音とともに僕と、ぶつかった誰かが同時にしりもちをついた。

「ひゃっ!?ごっっごご、ごめんなさい!」

僕がとっさに謝ると

「いったぁ、ったく、何なのよ?」

ぶつかった相手、巫女服を着た黒髪の女性が頭をさすりながらつぶやいた

「あ、あ・・・あの・・・・・・・・・怪我とかは無い・・・・・・ですか?」

「え?、あぁ大丈夫よ、これくらい・・・・・これからは気をつけなさい」

そういうと、その女性は立ち上がりたち去ろうとしたが、・・・・・・・・・・・・・・・・・・それを妖夢さんが呼び止める

「霊夢さんじゃないですか、どうしたんです?」

その声に霊夢さん、と呼ばれたその人は振り向いた。

「あら、妖夢じゃない・・・・・・・」

そしてさっきのおばさんと同じように僕と妖夢さんを交互にみて、しばらく考えた後、仏頂面で妖夢さんに告げた

「え?なに?妖夢、デート?」

いともたやすく(意識していないだろうが)地雷を踏んだ霊夢さんに妖夢さんは、にっこりと笑いながら

「違いますよ?なんなんですか?もうさっきから・・・・・・切り捨てますよ?」

・・・・・・・訂正しよう。にっこりと笑いながら・・・・・・しかし目は全く笑わずに、それどころか殺意すら感じさせる雰囲気で妖夢さんは言った

その雰囲気を感じ取ったのか霊夢さんはそれ以上追求することはなかった。

 

 

「で、霊夢さんは何で人里にいるんです?」

妖夢さんがそうきくと霊夢さんはつまらなさそうに

「なんか人間で、妖怪をみた!っていう人が今朝で3人もいたのよ、それで一応仕事だから見に来てるって言うわけ」

そういった

僕が霊夢さんに聞く

「妖怪って・・・・・・文さんもそうですよね?」

霊夢さんが怪訝な顔で僕に尋ねる

「文さん?・・・・・・・・・・・あぁ・・・あの天狗のことか・・・・・・・・・で?なんで今あの天狗が出てくるのよ?」

「あぁ、ええと・・・・・・それはですね・・・・・・・・・」

 

~少女説明中~

 

「はぁ・・・・・・天狗のところに居候・・・・・・ねぇ・・・・・・」

霊夢さんが哀れみともとれる視線を僕に向ける。がそれを気にせず僕は

「居候ではないですけど・・・・・・まぁ助手として働かせていただいてます!」

と元気に答えた

「あんた、あれによくついていけるわね(いろんな意味で)」

霊夢さんの、今度は同情の目に僕は苦笑いで返した。

すると妖夢さんが霊夢さんにきいた

「それで、妖怪って具体的にはどんなやつなんですか?」

「あぁええと・・・・・・それが・・・・・・」

霊夢さんが少し視線をずらしたかと思うと

頭を掻きながら

「なんだか要領をえないのよ・・・・・・・・・っていうのも、今朝妖怪をみたって言う人たちは、黒い煙のようなものがゆらゆらと揺れながら近づいてきたー、っていうだけで、それ以上は何にも知らないって言うし・・・・・・・・・はっきり言って見間違えの可能性が高いわね」

そういった

「はぁ、そうなんですか・・・・・・・・・」

「ま、一応はあんたたちも気をつけときなさい」

霊夢さんはそういうと僕らがやってきた方向に走っていった

 

 

 

 

 

奇跡、【通常ではほぼありえない、確率論では0に等しい可能性】を意味する、だったと・・・・・・思う・・・

今数分前に聞いた、妖怪が僕の目の前に現れ、妖夢さんは厠にいってて不在中、周りの人影がなく・・・・・・

誰がどうみても文句なしの絶体絶命の状況、

そんな<奇跡>がいま僕に起こっています。

理不尽・・・・・・・・・・・・・圧倒的理不尽!!  ざわ・・・ざわ・・・・・・・

僕は神様を・・・・・・・恨みます。

————

・・・・・・・状況を整理しておこう・・・・・・・・・・・・・

ええと、僕らは帰ろうと帰路をたどっていて、妖夢さんが厠に行くといって僕がここで待っていた。

すると得体の知れない黒い煙状のものがゆらゆら~と近づいてきて、

・・・・・・・・・・・・・現在に至る。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

なにそれ!?

いやいやいや、?え?なに?え、ちょっとまって・・・・・・・・・・・・・え?どういう仕打ちなんですか?これはなんなんです?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんなんです!?、

ああああぁどうしょうどうしょう・・・・・・・・・・・・・・・妖怪って、人食べるのかな・・・・・・・、ああぁぁ僕は今死ぬかもしれないぃ

そんなどうでもいいことを考えるのに思考をフル回転させる間も、煙は着々と近づいてきていた。

「ひゃぁぁぁああ!?ごめんなさいごめんなさい」

体育座りで頭を抱え、ブルブルと震えながら後ずさるという離れ業をやってのけた僕は少しだけ、霞む目で煙を見やった

そこにはさっきの三倍はあろう大きさの煙が少しずつ、近づいてきていた。

その光景を見た僕は声を出すことすらできず、

ただただ絶句した、

しかし、そんな僕にはお構いなく、煙は、

急に速度を上げて近づいてきた。

「!?」

突然のことに僕は対応できず、目を見開いただけだった。

そしてすぐそこまで煙が近づいてきたときにやっと僕ができたこと・・・・・・・それは

(こないでっ!)

心の中でそう絶叫するだけだった、

 

 

煙は・・・・・・・いなくなっていた、

あの後僕が目を開けると、そこにはなにもなく、

ただの静かな道だけがあった。

その光景に呆気にとられていた僕はしばらくは全く動くことができなかった。

しばらくして妖夢さんが戻ってきて、腰を抜かしている僕を見て心配そうに

「何かあったんですか?」

と聞いてきてくれた

僕はその問いに、ゆっくりと考えてそして

「いいえ、何でもないですよ」

と笑顔で答えた。

 

 

       続く・・・・・・・

 

小さなオマケ~妖怪生訳兼話~

 

私は・・・・・・・生涯孤独な人生であった。

貧しい親の元に生まれ、寺子屋などには通えず、人とはなすことなどできないし、また、はなす気にもなれなかった

そして私は、恋人はおろか友人さえいない、<つまらない>を形にしたような生涯を過ごし、そして、誰にも気づかれず静かに死んでいった。

・・・・・・・こうなったのは誰のせいだ?親か?それとも神か?

————————

そんなこと知る由もない、それに知ったところで、何にもなるはずがないではないか?

それなら、ただただ運命を呪おう、そして

ーーー自分を呪い続けようーーーーーー

 

ーーなんだ?どういうことだ?なにがおきてる?

私は死んだはずだろう?何故意識がある?それにここは?人里・・・・・・・?

有り得ない。コレは幻想か何かだろう・・・・・・・

ーーーいや、まて、前にこんな話を聞いたことがあったな。

人間が妖怪になったという・・・・・・・まぁ子供だましの童話だったかもしれんが。

もしや、・・・・・・・・・・・・・

やはり、そうなのか・・・・・・・・・・・・・信じられないが、事実そうなのだからしかたがない

どうやら、私は妖怪になったようだ・・・・・・・。

ーーーーーーーーー

どうする?妖怪になったんだから何かすればいい。何か・・・・・・・

・・・・・・・そうだ、そんなこと決まっているじゃないか、復讐だ、私を受け入れなかった世界に、復讐しよう。

<この世界をぶちこわしてやろう>

 

 

さて、生きている間もまともに外にでたことがなかったから仕方がないが、人里はこのようになっていたのか・・・・・・・

まぁそれはどうでもいい、とにかく、この体でどこまでのことができるものか・・・・・・・・・・・・・。

ん?あれは・・・・・・子供?

ちょうどいいあの子供を使ってなにができるか調べてみよう、

ーーーーーー

なんだ・・・・・・・もう気づいたのか。ふはっはっ!私をみておそれているのか、なんと心地よいっ!

さぁ、死ぬまでいたぶってやろう、どうしてやろうか・・・・・・・

ーーーーーー

なんだ、なにを言っている?「こないでっ!」?

そんなこと、祈っても無駄・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

んな!?どういうことだ。うそだろ?おいっふざけるなっそんなっそんなっ・・・・・・・・・・・・・

こんなはずでは・・・・・・・・・・・・・何故?何故だ?何故・・・・・・・・・・・・・

 

ーそして人里では独りの<魂>が消えていったー

 




ええと、最後までみていただきありがとうございました!
ええ、前話で一週間以内に更新するとか言ってましたが、すでにぎりぎりなんですが・・・・・・・・・
なかなかキツい・・・・・・・・・まぁそれでもくじけず頑張るのでw良かったら気長に待っていてください!
さて、今回のオマケ、勢いで書いたんですがひどいです、はい。

それでは次回もゆっくりしていってくださるとうれしいです!Seeyou next week!←(書いてみたかっただけですスイマセン)

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