艦隊これくしょん〜ブラック提督(笑)の奮闘   作:SKYアイス

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今回から敵と戦って行きます。


第6話

 

「考えるべきなのは、相手に反撃の隙を与えない事だ。速攻で片付けられれば一番いいが…姫級が出てきた場合はそうはいかないだろうな」

 

一つ一つの可能性を考えて作戦を立てる、これが提督のスタンス。

全ての敗北的要素をゼロにする為に必要な事…それを一つ一つ確実にこなす。そうする事で勝率がグンと伸びる

 

「さて…向こうの提督の情報によると…戦艦級の深海棲艦とは当たらなかったとのこと。奥に行けばいるだろうが…今回はそこまで踏み込む必要は無い」

 

情報が記された書類の一つ一つに目を通して、繰り広げられるだろう戦いに対するイメージを膨らませる。

 

空母機動部隊には加賀を旗艦とした赤城、龍驤、隼鷹、夕立。そして第三艦隊…彼女達は羅針盤の固定が済み次第出撃させる。既に第二艦隊も第三艦隊の出撃準備は整った。後は…

 

 

「提督、羅針盤の固定が完了しました」

 

作戦補佐艦の大淀から、羅針盤の固定が完了との報告。

それを聞いた提督は直ぐに第二艦隊と第三艦隊の出撃要請をした。

 

第二艦隊と第三艦隊の各感娘の名前を確認する。

 

 

第二艦隊

加賀

赤城

龍驤

隼鷹

夕立

 

出撃

 

第三艦隊

金剛

榛名

霧島

北上

大井

木曽

 

出撃

 

 

それぞれの艦隊の一番下にある、出撃のスイッチを入れる。

これにより出撃用ドックが解放され、彼女達それぞれの艤装が装備され

 

 

 

 

 

出撃する。

 

 

激しい音と共に第二艦隊と第三艦隊の感娘が出撃していった。後は彼女達が到着するまで第一艦隊の面々が耐えれば良い。万が一彼女達が莫大な損害を負ったら…

 

 

 

「いや…いらない心配か」

 

頭に浮かんだその可能性を提督は鼻で笑って否定した。そんな提督の様子を不思議そうな様子で見ていた大淀だったが、直ぐに提督が彼女を睨んだので大淀は視線を通信機材の方へ戻した。

 

そこで大淀は気になっていた事を提督に聞いてみた。

 

「提督…何故第二艦隊に余りを作ったのですか?それと…瑞鶴さんも投入しないで…」

 

 

第二艦隊に不自然に空いた穴。そして感娘10強の一人である瑞鶴…彼女を編成しなかったのには何か理由があるのかと思ったのだが

 

「それをお前に話す必要は無い」

 

提督は質問に対して答えようとはしなかった。

 

「…分かりました」

 

大淀は何度も提督と戦場を渡ってきた。そんな提督がやる事だ…大淀は提督を信じる。彼が何度も起こしてきた奇跡を…そして

 

「(信じてますからね…)」

 

彼が編成したあの子に対しても

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

海域戦…吹雪、漣、電、阿武隈、神通、五十鈴は敵艦と砲雷撃戦を行っていた。

ローテーション戦法を取る場合、援護が来るまでの間敵の攻撃から彼女達は耐えればならない。

 

「い、以外と敵の数が多いですね」

 

吹雪は敵の駆逐艦を三体同時に落としてから、事前情報よりも敵の数が多くなっていた事に気が付いた。

提督から情報はまだ未完成だからイレギュラーな事態が起こる可能性が高いとは聞かされていたが…まさか本当に起こるとは思わなかった。

 

「うっへえ、漣ちょっと船酔いを…」

「感娘なのにぃ!?」

「ナイスツッコミだねアブゥ」

「貴女達!真面目にやりなさい!」

 

そんな若干危機的状況に陥っているのにも関わらずに、漣がふざけ始めるので神通と阿武隈が注意した。その瞬間

 

 

「五十鈴さん!後ろなのです!」

「なっ!?」

 

 

五十鈴の後ろからフラグシップ級の駆逐艦が姿を現した。

そして

 

 

五十鈴のいた地点が、爆発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何…心配する必要は無い」

 

提督は感娘の艤装に、妖精に無理を言って付けてもらった防水カメラを通して戦場を把握する事ができる。

臨時で来る戦況を見て、その場に合った指示を出す。どんなイレギュラーにも対応できるように

 

そして吹雪からもたらされた敵の数の多い場合…この場合は想定内だった。だから旗艦の阿武隈に指示を出そうとした。

 

だがその前に五十鈴が狙われた………が

 

その場所は

 

 

 

 

 

 

「お前がいるなら、そんな心配は無用だな」

 

 

 

駆逐艦の身でありながら、昼戦にも関わらずに戦艦級と殴り合う感娘がいた。

 

 

 

 

 

 

『勿論です、司令官』

「ふん…」

 

 

彼女によって五十鈴は、駆逐艦イ級が砲撃する前に文字通り殴り付けた。同時に魚雷を発射してイ級が吹き飛んだ先に強力な一撃を叩き込んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「阿武隈、漣。お前達が10強と呼ばれる所以を見せてやれ」

『はい、司令官!阿武隈、ご期待に応えます!!』

『おおお!!!ktkr!!!漣の本気を見せる時がキター!!!!』

「毎度思うがそのテンションどうにかならんか…神通、五十鈴のフォローを頼むぞ」

『了解です、さ…五十鈴』

『う…ご、ごめんなさい』

「電は索敵をしつつ魚雷をばらまけ。増援が無いとは考えられないからな」

『はい!』

 

布陣は出来上がった。後は第二艦隊と第三艦隊が来るまでの時間稼ぎだが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ご主人様、時間稼ぎなのは良いけれど…別に倒してしまっても構わんのだろう?』

「後で吹雪に吹き飛ばされる覚悟があるならな」

『漣ちゃん、真面目にやろ?』

『はい、ごめんなさい吹雪さん』




駆逐艦が駆逐艦してない件について

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