艦隊これくしょん〜ブラック提督(笑)の奮闘   作:SKYアイス

5 / 43
今回は少し短いです…


第5話

 

海域攻略作戦。先行隊として軽巡阿武隈が旗艦を務める第一艦隊を先行させ、羅針盤のルートを割り出し、そのルート通りに第二艦隊、第三艦隊を発進させるローテーション戦法。

 

これによって海域の情報を手に入れ、必要ならば敵艦をできるだけ殲滅させる事ができる。だが今回はその艦隊だけを動かす訳ではない。

 

青葉が持ってきてくれた敵の補給艦が通る進路…いくら連中でも予想以上の攻撃を受ければ少なくとも敵の戦力はそちらに向かう筈。そこで第四艦隊には敵の補給路の制圧。可能ならば敵の資材を奪う事…それを命じた。

 

第四艦隊の旗艦は青葉。彼女なら上手く艦隊を指揮する事ができる…そう信用している。

 

 

 

 

目の前の資料には分かるだけの敵艦の情報を纏めてある。これを元に作戦を立てた…そして…これは第一歩だ。敵の海域は広く…果てしない。だからこそ戦う際に敵をできる限り弱らせる必要がある。

 

 

「頼んだぞ、青葉…」

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

「ローテーション戦法って、何でしょうか?」

 

此度提督から言い渡されたのは、大規模な作戦に向けての本格的な情報収集と補給路の制圧。だがそれを言う際に提督が無駄に漣を鼓舞して、漣が全感娘に自慢し始めたのが原因だった。

 

「そっか、朝潮ちゃんはこの鎮守府に来たばっかりだったね」

 

そんな朝潮は、その話の中の一つ…ローテーション戦法に興味を持って、詳細を吹雪に聞いてみた。

 

「ローテーション戦法っていうのは、第一艦隊に水雷戦隊、第二艦隊に空母機動部隊、第三艦隊に奇襲部隊っていう編成をして、それらで波状攻撃を仕掛けるのがローテーション戦法。ただこれには条件があってね…まずローテーション戦法を組むにはある程度事前情報が必要なの。特に羅針盤の固定条件」

「ふむふむ」

「後はある程度練度がある感娘、そして艦隊10強の中から最低二人選出されるの」

「艦隊10強…」

 

鎮守府に来た朝潮でも、艦隊10強の存在は知っている。

その艦隊の中でも強者の部類に入る者。

10強の中でも特に実力が強い感娘。それが時雨だが、今回の編成には入っていなかった。

 

「私も早く10強になれるよう、頑張ります!」

「うん、朝潮ちゃんならきっとなれる。一緒に頑張ろうね!」

「はい!」

「じゃあ私、そろそろ出撃だから」

「はい、頑張って下さいね!」

「うん!」

 

笑顔で吹雪を見送る朝潮。吹雪もかなりの強者に入るので、彼女に憧れている朝潮にとっては彼女に早く追いつきたいと思っていた。

 

 

 

 

「いやー、美しい友情ですねぇ」

「にゃ!?」

 

そんな朝潮の後ろから出現した青葉。朝潮びっくりして変な声を上げてしまい、しまったと思った。

 

「可愛い声ですねぇ!青葉聞いちゃいましたよ〜」

「わ、忘れて下さい!!」

「まーまー、ここは青葉が知ってる耳寄りな情報一つでどうでしょうか?」

「聞きたくありません!」

「本当に良いんですかぁ?10強を超える感娘について…ですが?」

 

10強を超える感娘。その言葉に朝潮は信じられないと言ってるような表情をした。そんな朝潮の様子に満足そうに頷き、青葉は言った。

 

 

 

 

 

 

「そして、その人がこの鎮守府内で唯一のケッコンカッコカリができる感娘なんですよ〜」

「ケッコンしないんですか?」

「司令官があんな性格なので…」

「あっ………」

 

朝潮はそんな青葉の言葉に納得した。納得してしまった

 

 




10強を超える感娘…一体誰なんだ…?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。